今日まで全く気づきませんでした
間違ったステアリンクを付けていたことに・・・
アリスト用として売られているステアリングには、ステアリングの裏側に2種類の形状があることは知っているでしょうか
(あ、もしかしたらもっとあるかも…)
①
②
①の方はアリスト純正ステアリングの裏側になります
②の方はオークションで後期アリスト用として売られていた表から見たら全く判別のつかないステアリングです
全く形状が違っているのが分かると思います
実はオークションで売られているステアリングのほとんどは②です
①のタイプはあまりありません
これが違うとどのような弊害があるのかを説明していきます
ステアリングとタイヤは穴の中心にハマるシャフトで繋がっていますので、ハンドルを切ることに関してはどちらも全く問題ありません
なぜ裏側の形状に違いがあるかというと、ステアリングコラム部分の仕組みの違いによるためなんです
なんの仕組みかというと、ウィンカーレバーの自動復帰だったり、舵角センサーなどです
こちらの写真はアリストのコラム側になります

黄色いラベルが貼ってある部分はスパイラルケーブルといいまして、ステアリングと一緒に回転する部分です
アリストはステアリング側にシフトスイッチやオートクルーズのスイッチなどが付いていますが、これらの電気配線をステアリングを回しても断線しないように巻き取る機構が入っているものになります
このスパイラルケーブルはステアリングで回されるのですが、これと連結するための機構がステアリングの裏側の形状になります
先ほどの①の画像では切り欠きが4箇所ある形状になっていましたが、その切り欠きにハマる部分が赤矢印の3つの突起になります
この3つの突起がついたリングがステアリングと一緒に回転、それと青矢印の部分の凹凸で連結されたスパイラルケーブルが回転するというのが正常な状態での動作になります
またこの3つの突起がついたリングによって、ウィンカーレバーの自動キャンセルも行っています

こちらはスパイラルケーブルを取り外した画像ですが、アリストの場合はそのリングの下にステアリングの舵角センサーが取り付けられていて、これでフロントの舵角を検知しています
このセンサーの情報はVSCやARSの制御に使われています
つまりこの3つの突起のついたリングは、しっかりとステアリングと連動して回転してくれないといけないということになります
またガタつきや動作の遊びが大きすぎても困ることになります
にもかかわらず、ここに②のステアリングを取り付けても、リングに連結してセンサー類を回すことは出来ません
全く形状が違うので引っかからないのです
でも問題ないように動作してしまったりします
実はここがクセもの
ウィンカーキャンセルも舵角センサーも問題なく動作しているように動いてしまうので、形状の違いによる不具合に気づくことが出来ないのです
ではなぜ問題ないように動作してしまうかというと、それはスパイラルケーブルのコネクターがいいところにあるからなんですね

こちらはステアリングからエアバック部分などを取り外した状態になります
赤矢印の先に付いているガードのような重りのような部分
ここにちょうどスパイラルケーブルのコネクターが取り付きます

こんな感じですね
ステアリングのこの重りのような部分が本来なら空回りしてしまうはずのスパイラルケーブルを押してくれるので、ステアリングとスパイラルケーブルが同期して回っているように動いてくれちゃうんです
なので舵角センサーも回りますし、ウィンカーのキャンセルも出来てしまいます
しかし力の伝わり方が逆になっちゃうんですね
本来ならステアリングで突起の付いたリングを回してウィンカーをキャンセルし、さらにそこからの連結でスパイラルケーブルを回します
でも②のステアリグを付けてしまうと、ステアリングでコネクターを押してスパイラルケーブルを回し、その動きで突起付きのリングを回してウィンカーをキャンセルするという感じです
全ての負荷がコネクターにかかってしまうんですね
更にコネクターの周りには隙間があるので、動きにガタがあり遅れが出ます
またステアリングを切った直後はセンターの位置に戻っていないことがあります
動画を見ていただけると分かりやすいと思います
最初に出てくる方のステアリングと動きは①のステアリング
後に出てくる方が②のステアリングでの動きです
スパイラルケーブルがステアリングで回されているのとコネクターが押されて回っているのとの違いが分かると思います
これによって何に不具合が出るかというと、逆の力のかかり方をしているので、各パーツに想定以上の負荷がかかっているのはもちろんですが、舵角センサーが正常に働かなくなっています
ステアリングを真っ直ぐにしていても、切りこんでいるとセンサーが誤認してしまう場合があるということです
このセンサーとGセンサーでVSCを制御しているのですが、ステアリングを切り込んでいるとセンサーが誤認した状態でアクセルを踏み込めば、当然コンピューターは旋回中に加速していると判断してアクセルを戻してしまう場合があるわけです
つまりはVSCの誤動作ですね
なんで気づいたかというと、最近なんでもないときにVSCが突然働いて速度が落ちるまでアクセルが反応しないということが日に数回発生してました
状況としては交差点などを曲がった後に、直線に入ってから少し強めにアクセルを踏んだ時に多かったですね
VSCというとセンターコンソール内あるヨーレイトセンサーが基本的な制御に絡んでいますが、実はその時にはタイヤの向き(舵角)もチェックしています
例えばステアリングを切っているときにアクセルを過度に踏めばスピンする可能性があるからです
なのでこのセンサーにガタがあって勝手に動いたりすると、車はスピン状態と勘違いしてVSCで制御したりするのです
もちろんVSCにはARS制御も含まれます
ここのところコラム周りをいろいろと弄ったので、なんかセンサーとか壊しちゃったのかなぁと清掃目的でコラム周りをバラしてました
その時にスパイラルケーブル側とステアリングの裏を見て気が付きました
というわけで解決しなければならないのですが、実は
社外品でオークションなどに出ているステアリングは、そのほとんどが②のタイプなんです
①のタイプは滅多にみかけません
つまりアリスト用とは書いてありますが、アリストにも使えるだけで実はステアマチック付他車種の使い回しです
小は大を兼ねるということなんでしょうか
②のタイプのステアリングはNOAHとかで使われているタイプのようです
もしかしたらNOAHのスパイラルケーブルを取付ければ解決するのかもしれませんが、取り付くかどうかはわかりません

これはNOAH用のスパイラルケーブルですが、②のステアリングの裏と合うように溝が切ってありますね
イプサムは①のようです
ステアリングを買い替えれば一番なんでしょうけど、なかなか高額なのて躊躇しちゃいますね
うまく説明できなくて申し訳ないですが
社外のステアリングを買うときは、よく裏側も確認してください
ということなのです
②を買うとVSCが誤動作することもあります
また力の伝わり方は設計と逆になっているので、どこかが破損してもおかしくはありません
②にはめられる①用のアダプターとかあったらいいんですけどね
誰か作ってくれないでしょうかw
自分で作ってみろって?www
以上が検証結果です
説明が分かりにくくてほんとすみませんm(__)m
※追記
それなら!
ってことで作ってみました(笑)
ステアリングをアリスト用に加工&ウッド部分補修