クランクプーリー軽量化の功罪

なんだか恐ろしげなタイトルにしましたが、まず始めにワタス達が忘れてはならないことを言っておかねば！

車に限らず、工業製品を構成する部品には必ず役割があって、その役割を果たすために設計製造されている、、、はず！ってことです。

車のように複雑怪奇なシステムともなれば、中には「手が回らないので取り敢えず最適化は後回し！」的な部品があっても不思議じゃ無いけど～😁、、、最終型のVAB-Fともなれば、少なくとも重要部品はかなり考えられてるはず！と想定する必要がありますね。

勿論、コストを押さえるために多くの車で部品は共通化されてます。だから、個別に性能チェックや最適化なんかしてない、、、と思われるかも知れないですが、安全に関わるエンジン廻りは、会社の信用と直結してますしね。変な部品を使うわけにはいかないでしょーねー。

前置きが長くなりましたが、昨日交換して取り外した、純正プーリーズ。今日は、クランクプーリー、について書きます！！以下は、あくまでも「非専門家」の理系頭で想像できるワタスの見解なので、もし専門家がいて違ってたら教えてくださいね～♪

まずは、最初の写真でなにか気になりませんでしたか？

ん？ならない？？、、、ワタスは前車SH5の時も気になったんです、、、じゃ、もう一度！！



どうですか？



答えは、何故クランクプーリーだけが黒いのか！？です！
正解したあなた！！おめでとうございます！！いや、それだけです（またかい！(ﾟ∀ﾟ)ｱﾋｬ）

昨日は散々、重いことを強調してきましたが、この色はポイントなんですよね～。では、次の動画をご覧くださいませ。音が大切なので、可能なら音を出してみて下さいませ～♪


金属（ハサミ）で叩いてみてます。で、裏返して

音から分かるように、金属（場所によっては炭素鋼？）とゴム（結構硬質なやつ）を組み合わせた部品なんですね～♪黒いのは、ゴムが使われているのに合わせた色だったんです♪そんで、重い！！ゴム＆重い、、、この2点について考えます。

何故ゴムが必要？、、、純正クランクプーリーは、エンジンのクランクシャフトの回転を周辺の補機類、発電機（オルタネータ）とか油圧発生装置（パワステ用）、さらに夏の必須アイテム・エアコンのコンプレッサーに伝えています。全てが歪む事無く理想的に動くなら、ゴムなんか使う必要ないはずですが、事実はそんな簡単ではないのでしょうね。クランクプーリーのゴム部分は、周りの補機類の位置や補機類回転精度のばらつきを吸収して、車の心臓部であるエンジンのクランクシャフトの回転に影響しないように配慮した結果だと思われます。

では、何故重い？、、、おそらく、、、補機類が不調になる事を想定しているのではないかと思います。駆動部分がある機械部品は遅かれ早かれ劣化します。エンジン回りの補機類が劣化していったら、、、例えばオルタネータは発電機（モーターの逆バージョン）ですが、古くなると回転軸が回転しにくくなったりします（ワタスはSH5で一度交換しました）。本来は、エンジンのクランクシャフトの回転をプーリーを介して、オルタネータに伝えるのですが、オルタネータが「回転したくない！」と抵抗したら？？回転を伝えるクランクプーリーが力技でオルタネータを回そうとすれば、多少機嫌の悪いオルタネータでも回らざるを得ませんね～。ワタスの推測では、クランクプーリーを重くした理由は、「俺は周辺の補機類よりも強いのだ！」と言う立場を与えるためだと思います。もちろん、エンジンが一番強いのですが、エンジンはクランクプーリーにその力をある程度伝えておいて楽をする（そういう意味ではフライホイールも似てますね～）。クランクプーリーが慣性で回り続けようとする力を蓄えることで、周辺補機類が多少抵抗しても、エンジンの助けを借りることなく周囲を駆動でき、結果的にエンジンを保護する。。。。そんな感じかと。これ、諸刃の刃というか、、、エンジン始動時や回転数が変化するときは、クランクプーリーが軽いにこしたことはないんです。なぜって、重いクランクプーリーは、エンジンにとっても負荷が大きいからです。

そう考えてくると、クランクプーリーの軽量化には、体感できる好ましい効果があると共に、ある程度のリスクもある事がはっきりしてきます。

ひとつは、ゴム部分が無くなって、クランクシャフトに周辺の歪みや変化が伝わるというリスク。ただし、これは限定的だとワタスは判断しています。なぜって、、、そもそもベルトで繋がってますから～♪そこでも歪みや変化は吸収できると思います（おそらく、完璧ではないのでしょう）。ベルトのチェックは欠かしてはいけませんね♪

もう一つは、補機類の不調がエンジンに負荷をかけ続けるようになるというリスク。補機類はいずれも重要部品ですし、部品寿命もしっかりと確保されてはいると思います。しかし、長年使い続ければ劣化する事は間違いありません。特に経年車のクランクプーリーを軽量化する場合は、要注意ですね。ともかく、エンジン回りの振動や音を注意深くチェックして、状態の変化を感じ取れるようにしたいものですね。

ということで、、、休みを利用して、かな～り理屈っぽいことを書きましたが、、、、

合ってるのか？これ、、、（笑）。


ともかく、愛車の状態には、常に気を配り目を配り耳を澄ませること、、、これが、車を弄る以上は必要なのだと思いますだ！！！

おあとが宜しいようで♪

ではでは！！