かち割り

かち割りコンロッドという製法の知識を得たのは最近のことです。

昔からあるコンロッドの製法は大端部を分割して作り、接合面を平らに仕上げてズレ止めのノックピンというものを組み込みます。コンロッドボルトで締めてからクランクシャフトベアリング面を仕上げて、またバラシテからクランクシャフトに組み付けました。

かち割り式というのはぶっちゃけ(爆)コンロッドを一体で成型してしまい、クランクに組み込む大端部を加工用機械でバキッと割ってふたつに分割して、ギザギザのある破断面同志で組み立てるのだそうです。組み合わせる相手は唯一で、合わせてしまえばズレに対する強度が非常に高いのでノックピンも省略でき、生産性向上やパーツの軽量化に寄与するのだそうです。

BMWが90年代初期という、比較的早い時期から使い始め、他の自動車メーカーもここ数年来は使っているのだそうです。

かち割りの破断面の写真というのは、webを徘徊してもあまり出て来ません。

貧困な想像力で上画像のドーナツみたいな物を想像していましたが(大爆)、実物はもっと細くスマートな仕上がりのようです。色々調べて見ると

こういったアフターチューニングパーツでもこの方式が使われているのですね。

エンジン周りの製造技術の絶え間ない進歩に、私がつくづく感心する1つの例です。