• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

rsport240のブログ一覧

2015年02月21日 イイね!

再録ギャラリーアバルトイタリアツアー1996

みんカラ開始から丸5年と3日が経過しました。
よく飽きない物だと自分に感心します(笑)

R26.Rは今年5月で丸6年経過です。
ナントカと車は6年位が危ない時期であると、最もアブナイ年上オッサン軍団から言われていますが(大爆)、今年は色々手を入れるつもりなのでまだもうしばらくは乗ると思います。
今春は週末に色々雑事が入っていることもあり、サーキット活動はもう暫くしてから再開すると思います。

唐突ですが、1996年の2月に行ったギャラリーアバルトのイタリアツアーのリポートをここに再録することにしました。S名物編集長の時代のNAVI誌からY館長の推しに応じてだったのか?頼まれて私が適当な長さで書いた原稿です。
当時FAXでお送りしてみたのですが、「とっても面白いが長すぎるので載せられない」と言われました。したがって著作権、個人名等の内容面とも特に問題ないと思っています(笑)

その後エンスー新聞の片隅にごく短いダイジェスト版が掲載されましたがアレも私の原稿です。写真は全部私が撮ったもので富士フイルムのポジで保存してあります。適当にデジタルデータにしたものを挟み込みました。データは取っとくモンですねえ(笑)



>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

ギャラリーアバルトイタリアツアー

今回のツアーは、以前よリギャラリーアバルトで、オーナーのK氏をはじめ、常連メンバーの方々で話をしていた夢のイタリア旅行がついに実現したものである。10日間はアッという間だったが、空前にして絶後(?)の驚異的贅沢三味かつ至福のツアーであつた。


2月17日(土)

大雪の降り始めた成田を12時過ぎに出発。KLMジャンボは時計を巻き戻しながら西へ進み、スキポールで乗り換えがあったにもかかわらず、午後8時には予定通リミラノ、 リナーテ空港に到着。一同は今回チヤーターしたメルセデスの観光バスに乗り込み、一路トリノヘ。イタリアの路上はプントであふれている。10時すぎにホテル着。すぐ寝る。


2月18日(日)

9時過ぎにホテルを出発。今日は光栄なことに内田盾男氏が休日返上で一日つきあって下さるという。まずはトリノのオートモービル・ムゼオヘ。ここはクルマの数がやたらと多い。


やがて内田先生が登場し、ムゼオの会議室でレクチュアを約40分ほど。非常に興味深く面白い、イタリア・人・クルマのお話であった。
日曜日で何もかもお休みのため、内田氏が案内役をして下さり、地中海まで行こうということになった。天気快晴。 トリノから南西方向ヘアウトストラーダを一直線。右側にはアルプスが見え続け、だんだん近づいてくる。しばらくすると道は完全に山道となり、稜線を越えると地中海が目の前に現れた。内田氏の解説によれば、この辺をリヴィエラというらしい。また、日本人の団体はまず来ない地域だそうだ。ノーリという街のリストランテで食事をする。ここで参加者達は、イタリア料理のフルコースがいかに量の多いものかを思い知らされたのであった。食後はしばらく散歩。海は青く、遠くアルプスのでっかい山々が見える。街の山側には城壁がある。今日は復活祭で、街のガキどもが仮装をしてはしゃいでいる。彼らに気に入られ、紙つぶてをぶつけられた日本人が数名いた。


トリノに帰り、今度は夕食が待っていた。初日にして食べ過ぎ。


2月19日(月)

この日は豪華な見学コースである。まずは午前中にフィアットのプライベー卜・ミュージアムであるチェントロ・ストリコヘ。フィアットのオフィスらしい建物の向かいにあるのだが、外見は同じく古いオフィスビルくらいにしか見えない。ところが中は宝の山。フイアツトは自社の歴史をちゃあんと計画的に保存しているようだ。圧巻は、ピニンフアリーナとベルトーネによるアバルトのレコードブレーカー2台が並んでいる一角であった。


また、当時の外観評価のモデルとして使われたらしいチンクェチェントの実物大ニスぬり木製モデルは床の間に飾りたいかわいらしさであった。


戦前のフィアットのポスターが階段やら廊下にところ狭しと保存してあり、デザインの歴史に興味のある人がみたら目を回すところだ。写真を撮っても良いとの許可が出たので全員遠慮なく撮影させて頂く。


一同興奮さめやらぬまま、ピニンファリーナヘ。到着早々、ラマチョッティ社長自ら出迎えてくださった。


ラマチョッティ氏にはこの日、昼食会を含めてほぼ半日つきあって頂いた。エントランス横のショウルームで、半年間ギャラリーアバルトに展示されていたデイーノ206Sに再会。


ここで見せて頂いたクルマの中では、エトス1、エトス2の2台が最も魅力的であつた。この2台は近いうち日本で見られる機会があるかも知れない。地下スタジオで短い映画
を見せていただいた後、セルジオ・ピニンフアリーナ会長がわざわざ挨拶に出てきてくださり、ここで氏を囲んで全員の記念写真撮影となつた。ピニンファリーナでご馳走になつた昼食は大変美味であった。
この日最後の訪間先は、キバッソのアバルトである。田舎町の横丁を入って行くと、目隠しの塀に囲まれた広大な敷地がある。門にはアバルトでなく、フィアット・アウト・コルセとある。中に入ると幅は狭いものの、結構な長さの周回テストコースが。アバルトのワークショップは、さすがに室内撮影禁止であったが、'96仕様と思われるDTM転じてITCマシンが清潔そのものの部屋で整備されていた。そしてここにはマルティーニ・カラーのインテグラーレ最後のワークスマシンが、新品で保存されている。これはアバルトの人達の魂だそうだ。一室で飲み物、お菓子の歓待をうけていると、ジョルジオ・ピアンタ氏が突然後方のドアより現れ、全員と握手して歓迎して下さった。


2月20日(火)

この日、 トリノをはなれ、フィレンツェまでの移動日。途中ボローニャでドゥカティの工場を訪問した。 ドゥカティではいきなり日本人の団体が社員食堂になだれこむことになった。ここでも昼食をご馳走になったのだが、セルフサーヴィス形式の食堂で、各自好きなものをもらってきて勝手に食べて下さいとのことであった。食堂内のバールには各種酒類が見事にそろっていた。市販車の生産工場は全部見学させて頂いた。一部ハイテク機器も導入されているが、手作りの雰囲気が色濃く残る工場である。工場内を解説して下さった方がニヤリとし、一言「あっちの奥の部屋はレーシング・ディビジョンだけど、お見せできません」。
夕方、フィレンツェに到着。女性陣はすかさず買い物に走る。フィレンツェの中心部は道が斜めに交差していてわかりにくい。


2月21日(水)

フィレンツェ2日目は、自由行動日。参加者の皆様方はお買い物に走り回っていたらしい。が、私は同室のK氏とともに、主として書店と日用雑貨屋を探索することにした。久しぶりにハムサンドとコーヒーという軽い昼飯で、胃を休ませる。せっかくだからドゥオーモの中も入ってみた。よくぞ500年も前にこんなでかい建物を作つたものだと感心。なお、 ドゥオーモの前で林家三平のコスチュームで記念写真を撮るというK氏の発案は却下された。時計とミニカーを売っている店でフイアツト・セイチエントの1/43を発見し、セイチェント・オーナーの友人にみやげとして購入。
この日のディナーはバスでムジェッロ・サーキットの近くのリストランテまで行ったのだが、ここで出た赤ワインは最高であった。


2月22日(木)

今日はフィレンツェをはなれ、 ミラノまで戻る。その途中、聖地マラネロヘ。
だだっ広い平野の中の田舎街であるが、マラネロに近づくにつれ、どうやらデリバリー前のテストドライブに向かうらしいフェラーリの姿が目につく。それらに混じって、覆面のガムテープを貼つた謎の赤いクルマ。どうやらあれがテスタロッサのニューモデルらしい。今回、このクルマがすでに生産ラインを流れているため、残念ながら工場内は見せて頂けなかった。


右手にフェラーリエ場を見ながら少し先にいくと、左側にガレリーア・フェラーリがあり、まずはここを見学。中は新旧のフェラーリFlが数台、 288GTOおよび、エヴォルツイオーネ、F40と、同コンペテイツイオーネ、古いのでは166インター等。


ここはお手軽コースから高価なものまでみやげ物がそろっており、参加者各位は買い物の鬼と化した。売り場には時ならぬ日本人の行列ができた。外へ出ると町にFlの音が響いている。一同はさっそくバスに乗り込み、今回マラネロでおつきあい頂いたマルコ・マカウス氏の案内で、フィオラーノ・テストコースのビュウ・ポイントヘ移動。待つこと数分。来た来た。立体交差を越え、左側のコーナー区間をぬけ、10気筒の快音とともに'96年型のFlが目の前のタイトな最終コーナーに現れた。 ドライバーはニコラ・ラリーニ。もはやシーズン開幕がせまり、昼飯時にもかかわらず必死でテストをしている様子であった。


この日はフェラーリ正門前のカヴァリーノで昼食会。食事中もFlの音が聞こえ続ける。窓の外をモンテツエーモロ社長とピエロ・フェラーリが歩いていたりする。
食事のあと、一同はFlショップで再び買い物の鬼となった。夕刻ミラノに到着。


2月23日(金)

旅行も終盤を迎え、今日は見学コース最後の日である。
まずはアレーゼのムゼオ・ストリコ・アルフアロメオヘ。戦前、戦後を問わずアルフアの歴史が全て見られる。世のアルフイスタ諸氏は一度は訪間すべきである。


ムゼオの係の女性が、流暢なイギリス英語で全てのクルマを説明してくれた。


しかし、個人的には33のストラダーレを最も見たかったのだが、なんとお出かけ中。 トホホ。いちばん下の階の奥まつた位置に75のIMSA仕様が展示してあり、これが結構155DTMに通ずるデザインでかっこ良い。大阪の友人の話では、彼の知人で、 75の持ち主が以前にここを訪れた時、このクルマを気に入り、周りに誰もいないのを見計らい、持参のメジャーをあててスポイラーやらオーバーフェンダーを全部採寸してきたそうだ。

またも長い昼食の後、アルファ・コルセヘ。ここは意外にも、エンジンを分解している場所を除き写真を撮っても良いと許可が出たので、傍若無人に写真を撮りまくる日本人グループとなった。


驚いたのはDTMカーのスペースフレームの、実に手の込んだ作りである。


またセンターデフのケースにはちゃんとABARTHの文字が鋳込まれていた。工場内を案内してくれたチーフデザイナー氏はなかなか面白い方で、一緒に歩いていてる時に、「なに、ここも見たいか?」等と悪戯つぼく言つては、機密部分まで全部見せて下さった。さすがに写真はダメヨとのことであったが、エンジンテストベンチ室の中、エンジン設計を実際に行つているオフィスまで見せて頂いた。ここでエンジン設計に関わるエンジエアは、チーフ氏を含めて7名だそうだ。また、氏によれば、現在ITCの規則により12000rpmのレブリミッターが義務づけられており、パワーは450ps前後らしい。
この日、ミラノのディナーにジョルジオ・ピアンタ氏がつきあって下さつた。何という贅沢だろうか。ビアンタ氏は大変楽しげな様子で、世界各地のラリーで蛇料理等、奇怪な物を食わされた話をして下さった。


2月24日(土)

ミラノでフリー。ここでも参加者達は買い物の鬼となつた。モンテナポレオ一ネ界隈を全部見て歩く者、 ミラノの模型屋をタクシーで8件もハシゴした驚異の3人組などなど。「最後の晩餐」はアルポルト。全員満足してホテルヘ帰る。


2月25日(日)~ 26日(月)

名残惜しみながら12時、 リナーテより離陸。
アムステルダムから東京の便が4時間半遅れるトラブルはあつたものの、一行は26日14時に無事、成田に到着、解散となった。

最後ですがこの場をお借りして、この素晴らしい旅行を実現して下さったギャラリーアバルトのオーナーK氏、いろいろとご苦労頂いたギヤラリーのスタッフの皆さん、歓迎して下さつた各訪間先の方々、そして旅行行程の企画制作から事務局までして下さつた参加者のM氏に、心よりお礼を申し上げます。(1996年3月記)

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<



【付記】

本当に空前絶後のツアーとなりました。
あの時期、あのメンバー以外では有り得ないツアーであったと思います。

このツアーに参加した方々でみんカラメンバーは業界関係の隠れメンバー以外はほとんどいないのではないでしょうか。
何しろ私より年上がほとんどでしたから、今や皆さんご高齢でしょうからね(爆笑)



Posted at 2015/02/21 21:45:29 | コメント(3) | トラックバック(0) | trip | 日記

プロフィール

「TC1000 フォーミュラ体験会 http://cvw.jp/b/697431/48592510/
何シテル?   08/10 23:12
◆RenaultSportに乗り始めて15年突破。 並行輸入で最初に日本上陸したうちの一台、レーシングブルーのR26.Rを購入。 ◆サーキットやパイロンジム...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/9 >>

 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    

リンク・クリップ

走り応えがある鈴鹿 【10月には"鈴鹿へ行こうツアー"あり】 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2014/01/17 14:44:17
宿命の対決!フレンチTOP2 分析編、AHA FSW本コース その2 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2013/03/08 13:12:49
AHAサーキットランFSWまとめてログ比較大会~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2013/03/03 00:16:20

愛車一覧

プジョー 408 プジョー 408
オブセッションブルーの408GTです。 ピュアテックターボの1.2リッターガソリンエンジ ...
ルノー その他 ルノー その他
2003年にスピダートロフィーを手離し、新車で入手したクリオ・ラニョッティ。SiFoで輸 ...
プジョー 106 プジョー 106
さてこの辺から複数所有の時期。 106Rallye1.3は93年から現地ニューモデル情報 ...
BMW M3 クーペ BMW M3 クーペ
これは姉がゴルフGTIの代替として乗り始めたものなので、2人で155Q4と共用という形で ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation