昨日のオーストラリアグランプリは天候コンディションの変化もあり、面白いレースでした。
久々に録画して、じっくりレースを見直していたら、F1マシーンに共通する形状、各チームにより異なるコンセプトやディメンションがなんとなく見えて興味深い点が多々ありました。
現在のF1マシーンのハイノーズぶりは驚くべきで、まずドライバーは明らかにヒップポイントよりもペダル位置の方が高い奇妙なポジションをとっています。加えて、ノーズ上面の高さはドライバーの目の位置とほとんど同じレベルですから、オンボード映像では前方正面がよく見えますが、ドライバー位置からは少なくともノーズ幅の範囲で極く近い距離はあまり見えなそうです。
加えてヘルメットの側面はあの通り頭部保護のため、ボディ構造が盛り上がっていますから真横もあまり見えません。
現役F1ドライバー達は、意外や、非常に限られた視界の中でレースをしているのでしょうね。
ドライバーの着座位置も、側面の写真を見るとホイールベース内の40:60程度の前寄りで、おそらくシート背面には燃料タンク、その後ろがエンジンですから、F1の重量配分はほとんど50:50に近いのではないかと思います。
同じように見えて、各チームコンセプトの違いが見えるのはノーズ位置~ボディサイドへの気流の流し方、及びそれに伴うノーズの高さや寸法、フロントサス形状やジオメトリーの処理ではないでしょうか。
最も先鋭的な処理はレッドブルです。ノーズ下面の高さがフロントホイールセンターより遥かに上。
マクラーレン、フェラーリ、メルセデスはボディ形状のコンセプトは近いのではないでしょうか?
ウイリアムズもこのあたりに近い中庸路線。
他チームは結構試行錯誤中なのかな?
ルノーのフロントサス形状は疑問です。サスアームの下半角が大きいタイプで、他チームのマシンを見ればわかるようにもうこのスタイルはスタレテいます。ゼロキールの空力的効果を上げるためとも思えますが、その割にはノーズの高さが小さいし、ノーズ寸法も絞り切れていません。
サスアームの下がり角度が大きいと、ロール時にジャッキアップ方向の力が発生するし、何よりアッパーアームとプッシュロッドの相対角度が小さくなり、サスストロークに対してスプリング/ショックアブショーバーの実動ストロークが小さくなるので、繊細なセットアップがしにくくなると思われます。
この違い、各マシーンの正面からの写真を見比べて頂きたいと思います。
今回のレースを見ていてシームレスギアボックスのシフトアップにも、各チームに結構差異があるようにも感じましたが気のせいでしょうか?
最後にレッドブルの映像を貼っておきます。
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Posted at 2010/03/30 00:38:34 | |
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