
遅ればせですがマレーシアGrandPrixの感想です。
初戦からズタズタで、もはや今年の勝ち目は無さそうに思われていた、フェラーリのフェルナンド・アロンソが勝者となりました。悪条件のレースでドライバーの総合力がモノを言った典型でしょう。
デビュー2年目の22歳にして初の2位表彰台を得た、セルジオ・ペレス。

彼は決勝スタート早々に雨が強くなった1周目、素早くフルウェットタイヤに交換したタイミングが功を奏しました。序盤でのポジション取りがレース結果に直結するのが最近のF1の傾向ですからね。終盤のアロンソとのトップ争いは見ごたえがありました。レインコンディションだとザウバーもそれほど遅くない印象でしたね、逆に今年のフェラーリはアロンソの腕をもってしても最速とは到底言い難く、今後の多難を予感させるバトルでした。
マシンのポテンシャルはベストと思えるマクラーレンコンビはいずれも不運に泣きました。

バトンは珍しくタイヤチェンジのタイミングを誤ったようで、周回遅れのカーティケヤンに接近した際、インサイドから明らかに突っ込み過ぎてフロントエンドを破損。大幅にタイムロスをしてポイント圏外の14位がやっと。一方のハミルトンは戦略とドライビングはほぼ正解でしたが、レース中断直後のウェットからインターミディエイトへの交換ストップでピットレーンが混みすぎていて再スタートに4~5秒のロス。さらに最後のミディアムドライタイヤへの交換でピットに入った際、フロントブレーキダクトのガムテープ除去に手こずり、さらに4秒はロスして結果3位がやっとでした。
そう簡単に勝ち続けられない所がF1の面白さでしょうか。

今回のベッテルは予選から低迷しました。カーティケヤンとの接触はベッテルにとっては全くのハタ迷惑なアクシデントで不運でしたが、まあ荒れたレースであのポジションでは仕方ありませんね。ウェーバーもドタバタの末4位がやっとの感じでした。
可夢偉は予選からマシンの不調で低迷しました。

結果リタイヤは珍しいですが、チームの総合力を効率よく発揮するレースを今後とも期待したいですね。
ペレスの力走を見るうち、現在のF1に乗るドライバー同士で、速さの差はほとんど無いと思えました。基本チーム力とマシンの差による予選、レースの結果で、悪コンディションになるとドライバーの実力が発揮されます。運もありますが、幸運を引き込んで結果に結びつけるのもドライバーの実力だと思えました。
ライコネンも5グリッド降格の10番手から5位まで返り咲いたのはさすがの実力者です。
メルセデスGPコンビはまたもドタバタ劇の末、下位に撃沈。バトンをチャンピオンにしたブラウン時代は何だったのか?ニコもこのままいくと勝てないドライバーで終わってしまいそうです。
予選Q1でフォースインディアのディレスタ(?)が、2周目に中速のダブルターンで高めの縁石に寄りすぎ、マシンは斜め方向に跳ねて5~6回の共振状態になりました。ああいう大きな入力はF1マシンのサス設定には考慮されていないのでしょうね。非常に正確なドライブ要求されるF1レースのシビアさを垣間見て、興味深かったです。
来月15日の中国GPも見逃せません。
Posted at 2012/03/29 16:29:37 | |
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