メーカー/モデル名 | ホンダ / ZR-V e:HEV Z(CVT_2.0) (2023年) |
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乗車人数 | 2人 |
使用目的 | その他 |
乗車形式 | レンタカー |
おすすめ度 |
3
|
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満足している点 |
1.国内では扱いやすいサイズ 2.内装の質感はクラストップレベル 3.爽快感のある加速フィール 4.硬質樹脂ながら耐傷付き性能に配慮したトリム模様 5.たっぷりとした55Lタンク |
不満な点 |
1.割高な価格(ホンダ全体の問題) 2.ぺたんと座らせる後席 3.プレデターみたいなグリル、カロツーみたいなRrコンビ 4.一瞥して風向きが分かりづらい前席A/C吹出し口 5.高速時の風切り音 |
総評 |
●初代ヴェゼルの精神的後継 ZR-Vは2022年に北米における新型HR-V(=ヴェゼル)として発表され、日本では2022年秋に発売予定として先行予約を受け付けるも半導体不足の影響で2023年春に延期となっていた。 ZR-VはシビックのユニットとCR-Vのフロアをダッシュで繋いだという特殊な構成のSUVで曲面を多用した艶やかなエクステリアと有機的かつ品質感が高いインテリアで構成されたホンダとしては最上位SUVである。 セグメント的にはシビックのSUVという感覚で車幅が広めである事以外は、これ一台で何でもこなせるという意味ではジャストサイズである。 そもそも2013年に発売された初代ヴェゼルはジュークが切り拓いたBセグクロスオーバーSUV市場の勝者だった。フィットベースの恵まれたユーティリティと色気の有る内装を身に纏った正統派キャラクターが当時のBセグクロスオーバーの決定版の地位を確立した。 2021年にヴェゼルは2代目にFMCを果たしたが、サイズ感やユーティリティ面は継承しているが、そのイメージは意外なほど初代を継承していない。 初代ヴェゼルは世界中に輸出されて売れたので初代の保有層に向けた本当の受け皿は初代の上級移行という位置づけのZR-Vだったのだろう。海外では日本と違って給与もどんどん上がっているので、ヴェゼルを正常進化させると上級化してしまう。日本では30年近く平均的な給与が上がっておらず、海外のように価格の高い車は買いづらくなっている。 ホンダは日本向けヴェゼルはスタイル優先とし、実用性重視層にはWR-Vを用意した。2024年時点ではWR-V、ヴェゼル、そしてZR-Vの三サイズで旺盛なSUVを求める声に応えている。 ![]() ZR-Vは大ヒット作ヴェゼルの実質的2代目であるから、クラスを超えた高級感はさることながら快活な動力性能も併せ持ち「現代のプレリュード」的立ち位置を狙った。 サイズとしてはカローラクロスがバッティングする。シビックSUVがZR-VなのでカローラクロスことカローラSUVが競合関係になる事は確かに納得できる。ただ、事情が違うのはZR-Vは「高価格のホンダ」らしく上級指向であることだ。 ICE仕様が1.5Lターボ(178ps/240Nm)、e:HEVが2.0L(141ps/182Nm)+モーター(184ps/315Nm)の組み合わせで294.9万円スタート(2023年当時)となる。199万円スタートで話題になったカローラクロスと比べると狙っているところが異なることが分かるが、現在は2度の値上げの結果320.9万円スタートとなった。ZR-Vはクラスの中で高価格・高付加価値戦略を採っており「お求めやすい価格」を狙っていないとは言え、いささか高い。 日本ではCR-Vは大きすぎるし、N-BOXが主役の国内市場では大きい車を売捌く自信が販売サイドに無かったのかも知れない。だから日本国内SUVの最上位という地位をZR-Vに担わせた。ハリアーやエクストレイルとも真っ向対決を避けて既存のCDセグメントのSUVのサイズ感を敬遠するものの、上質を求めたいニッチを狙う事にしたのだろう。 スペシャルティSUVであるZR-Vは「続・現代のプレリュード」とも言えるし、シビックベースの高付加価値型商品という意味でインサイト亡き後の「令和のインテグラ」「2024年版コンチェルト」でもあるだろう。 価格的にはハリアーと競合しうる価格でありながらボディサイズは比較すると小振り。昔なら大は小を兼ねるのでRAV4に流れていたかも知れないが、大柄な車ばかりの現代日本では意外と善戦するのでは無いかと感じている。 ![]() 走らせても致命的な欠点も無く、ある程度電動感のある運転フィール、前席優先で後席はチャイルドシート設置なら問題なし。 個人的には乗っていて十分満足感が得られるスペシャルティSUVになっていると感じた。悩ましいのはZありきのグレード設定。ZR-Vは高級感・上質感を訴える車である事は承知の上だが、それにしたってもう少しお買い得感を出す仕様設定が望まれる。WR-VのXがよく売れている理由をホンダはよく分析して欲しい。 そして個人的なことを書けば、シビックと同じMTをZR-Vに積んでくれたら、デミオからの買換えを検討しても良いかなと思えた。(シビックのMTが少し勢いがあったとは言え、さすがにそれは無いと言うことは重々承知) ![]() ★3(価格が割高に感じるので1つ減じた) |
デザイン |
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初代ヴェゼルの時代はSUVこそが現代のスペシャルティと位置づけられていた。もはやSUVこそが自動車市場の中心であるかの如く振る舞いを見せ始めている昨今、SUVであるだけで特別感は滲み出ない。
ZR-Vは「一張羅」をコンセプトに外形デザインが始まり「異彩解放」というグランドコンセプトを立てた。 最近のホンダデザインは「スッキリ」がキーワードなのにZR-Vはそれよりはちょっとネチっこい。プレスラインに頼らず面で光の流れをデザインしながらボリューム感がある。Rrドア辺りのムチムチ感はちょっとポルシェのSUVを連想させた。 ![]() 特に個性的なのはフロントマスクだ。キリッとした両眼と突き出したラジエータグリルは個性的でアクが強い。ヴェゼルはセル(ドラゴンボールの敵役)に似ていて世間ではCXハリアーと呼ばれていたが、次はマセラティかよ、という口の悪い意見も目にしたが、個人的にはプレデターに似ているかなぁ。海外仕様のハニカムグリルのまま出せばそこまで言われずに済んだような気もして勿体ない。(旧い話だが日本ではJEEP似のグリルにしていたクルーガーというSUVを思い出した) ホンダらしさ、オリジナリティーでは初代ヴェゼルの方があったなぁとは思うが、パーソナルカーとしてのエグみをフロントマスクで表現しつつ全体的なスッキリしており加飾のための加飾が無い点は好ましい。 ![]() Rrは何となくコンビネーションランプ形状がカローラツーリングを感じさせるのだが、ここで初代ヴェゼルっぽさを残せば良かったのに・・・と少し残念に思った。 ![]() また、細部へのこだわりという点でLWRグリル奥のラジエータ(A/Cコンデンサ?)の銀色が目立たない様に黒いプロテクタを設定しているのは良かった。見栄えだけでなく、飛び石による被害も軽減してくれそうだ。こういう細部に配慮が行き届くというのは日本のモノ作りにとっては重要なことだと確信している。 さらに高級感のあるアイテムとしては他にレーザー溶接を使ってルーフの継ぎ目をロウ付けしている構造も欧州車風で効果的だ。ホンダはこの技術を手の内に納めているので軽自動車のN-BOXでも採用してクラスレスな魅力に一役買っている。1970年代にいち早くモヒカン構造を採用したHondaらしい技術だ。 ![]() インテリアは初代ヴェゼルの継承者である事をハッキリ知らしめてくれる。シビックとの関連性を配置に感じさせつつも、ソフトパッドを貼り、艶めかしいセンターコンソールにはガラスパールを織り込んだ光沢感のある表皮が貼られており、ステッチもイイモノ感が漂う立体的な縫製でこの辺りだけなら一クラス上のハリアーを超えたんじゃ無いかとも思えるくらいだ。 ![]() 今のホンダらしくハニカムのA/C吹出し口や物理スイッチのA/C操作パネルなどは共通部品だがZR-V専用の表皮材やセンターコンソール、シートが上手にセルフプロデュースしていると思う。一点、最近気づいたのはA/C吹出し口を覆うハニカム模様のオーナメントはお洒落だが風の吹き出し方向が瞬間的に分かりにくいのは意外とストレスになるということだ。一度レバーで位置を決めてしまえばそんなに変えることも無いのに見えないだけで気になってしまう。レバーを触って確認するのだがそれも手間がかかる。スイングレジスターがあれば問題ないだろうがノンプレミアムでそれをやるかと言えば不採用である事を責めにくい。 それでもこの豪華さは内装写真を見ただけではシビック級の車格だとは思わないだろう。特に何かとコストダウンの原資にされがちなRr席はトリムもソフト素材が奢られていて決して単なる前席優先ではないクオリティを感じる。このあたり、カローラクロスやCX-30でも後席は硬質樹脂でお茶を濁しているのに格の違いを見せつけている。 ![]() また内装デザインで私が特に感心したのはドアトリム下やデッキサイドトリムに設けられた波模様である。なんでも足や荷物が当たって内装が傷が目立ちにくいのだそうだ。もし本当なら、昔ならカーペット(CX-30)や不織布基材(フィールダー)処理で対策していた同部位を安価なインジェクション成型で実現した素晴らしい技術という事になる。 この模様を「ダサい」と受け取る人や凹凸がある分全部凹ませれば荷室諸元が広くなった、などと否定的な意見も出るだろうが、樹脂打ちっぱなしのトリムの傷付き性に対して新しいアプローチが出てきたことを私は大いに評価したい。 ![]() そもそも現代の自動車販売業の残価スキームを考えれば中古車の価値が下がらないように設計しておくことはメーカーが努力義務の一つである事は確かだろう。なにもソフトウェアアップデートで機能を追加するので無くても、新車の状態が長く続くことつまり、「やつれ」を軽減することは真面目にやるべき事だろう。ZR-Vの波模様はそれをやっている。 ![]() ZR-Vのデザインは他のホンダ車のスッキリテイストをベースに+αでエグみをアドオンしたスペシャルティである。強い印象を与えるための方策である事は確かに分かる。拒絶感は湧かないが夜のコンビニやGSで照明に照らされているZR-Vをみてウットリできるか、というとそうでも無いと思ったので★3。 ![]() 内装はワイパー見栄えに配慮したスッキリさせるホンダ流に初代ヴェゼルのエッセンスを活用して妖艶な世界観を表現できている。見た目だけで無く質感や使用性にも配慮されているので個人的には高く評価する。★4。 |
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走行性能 |
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乗ってみると、シビックから受け継いだ2L直列4気筒E/G(141ps)と184ps/315Nmを発揮するモーターを組み合わせたe:HEVは発進から充分な加速をする。
![]() E/Gは最後の新開発E/Gという噂もあるが圧縮比13.9、多段直噴システムに加え、NV対策としてクランクシャフトの剛性強化や回転2次成分のバランサなどお金と質量がかかるアイテムも取り込まれている。 1.5Lと組み合わせたe:HEVは何台か運転してみて電動走行の良さと高速燃費を両立した機構が魅力的だった。THS-IIの確かに優秀だが、燃費のために感性性能を捨てた感じが気に食わない私のような人には良いユニットだ。モーター走行の何が良いかというと、アクセルを踏み始めたときの「ピッ」と反応する速度の速さだ。別に鬼加速をする必要は無いが「ピッ」とトルクが立ち上がる瞬間が早くアクセルの踏み加減にリニアでガソリン車のような遅れる感じが無い点が好ましい。発進から40km/hを過ぎるあたりでE/Gが始動するがE/Gの存在は感じられても不快では無いくらいにはしてある。(不快なE/G音を響かせてくる某社以外は基本的にHEVのE/Gはこういう設定だ) そこから更にアクセルを踏んでみてもE/G回転と車速の伸びには余り相関が無いのだが、踏み込むとE/G回転も高まるように作ってあるのは感性に合わせた味付けなのだろう。信号ダッシュや本線ETC通過のようなシチュエーションでは擬似的なステップ変速制御が入ってなにやら多段AT車のような振る舞いを見せてくれる。効率を考えればTHSやICEのCVT車のフル加速の様に上限回転で貼り付くのが最も効率的だが、敢えてステップ制御を入れるというのは人間の感性がややこしいものである事を思い出させてくれる。 ![]() スペックから期待するほど絶対的に速いわけでは無く、程々の動力性能に留まっているが物足りないというよりは足るを知るのだと理解した。 レーダークルコンを試した。最近のレーダークルコンは本当に良くなったので不満は特にないのだが、ZR-Vのメーターにはカメラで認識しているトラックや乗用車の情報をメーターに映すことでドライバーに対して「安心して下さい。認識してますよ」とさり気なく伝えるという配慮がなされている。TESLAも同様に周辺情報をわざわざディスプレイで再現するのだが、自動運転で車を信頼してもらうためには「全部認識してますよ」ということを細かく伝えて車からドライバーにコミュニケーションを取っていかねばならない。 100km/h巡航ではバサバサと風切り音が少し気になるものの、乗っていられないほどのことが無い点は良いなと一瞬思った。ドア下からの遮音のためにウェザーストリップが配されていたり、配慮も見られるが、ハリアーに片足を突っ込むような価格で売るならもう一息、t4.0mmのFrドアガラスで満足せずt5.0mmくらいは採用して欲しい。 ![]() 乗り心地は橋の継ぎ目を超えても上手にいなして角の立ったショックがなく快適である。ちょっとしたアップダウンがあってもアクセルを少し踏み足すだけで車速の調整が容易である点も強調したい。 高速を降りて山道を抜けたが、SUVとしては正確なハンドリングだ。ぎゅんぎゅん曲がる、というキャラクターではないがコーナーですぐタイヤが鳴いた初代ヴェゼルよりも本格派だ。タイヤはADVANデシベルV552で偶然プログレが履いているタイヤと同じだった。 ![]() 世間のレビューで絶賛するほど操安に秀でていると思わなかったのは普段乗っているRAV4の操安が度を超えたキビキビ感だからかも知れないが、三角窓が無いのでコーナーの先を見ようとするときに妨害感が無く山道でも不安が無かった。こういう細かい配慮も少しずつ効いているのだろう。 ![]() 乗ってみると、カローラクロスよりも「良いクルマ感」があり、CX-30ほど「オタク感」が無い。まさに初代ヴェゼルの後継らしいバランス型の乗り味だと感じた。突出して悪い性能がない点を評価し、乗り心地と合わせて★4 |
積載性 |
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ZR-Vの特徴はSUVとしてはシーティングレイアウトがセダンライクであることだ。ホンダの公式資料に拠れば、前席ヒール・ヒップ段差はCR-Vより35mm低く、アイポジションは57mm低く、Rrシートのヒール・ヒップ段差はシビック同等である。この狙いはSUVらしい運転間隔を前席に、後席はセダンライクに座らせることでルーフラインの自由度を確保。SUV=分厚いワゴン、と見る向きには物足りなさが残るのも事実だ。
![]() 実際に前席では不満が無い居住性も、後席に映るとサイサポート(太腿うらの支持)が不足気味。シート下につま先が入るのは良いのだが、背伸びしたようにつま先が伸びるのが良くない。何となくロンスラ付ミニバンを思い起こすフロアの着座感だ。せっかくヘッドクリアランスも十分あり、後席A/C吹出し口が備わり、タッチ式LEDスポットライトは照度調整もできるのに勿体ない。我が家の使い方ならCRSを搭載するので実害はないのだが、大人や中学生以上を後席に乗せる機会が多いなら許容出来るか確認した方が良い。ID4の様にサイサポートを確保しておけばヒール・ヒップ段差が小さくても体重分散ができて疲れにくいのだが。 ![]() 荷室はVDA法で395Lと決して広くない。カロクロの場合は燃料タンクを小さく(36L~47L)して新開発のRrトーションビーム式サスペンションを採用して487Lもの荷室スペースを捻出しているが、ZR-Vはそこまでしないかわりにデッキサイドトリムの意匠をスッキリさせ、耐傷付き性に配慮した波模様によってスッキリかつ新鮮な見た目、そして外形デザインに割り振っている。それでもゴルフバッグ3つ、或いはサムソナイトのスーツケース3つを搭載できる容量は確保している。 後席を前に倒すと、リンク機構によって座面が下に動くので荷室がフラットになって他車よりも荷室の床面積が広いことはZR-Vのセリングポイントになっている。 ![]() つまり、デザイン>荷室スペース>後席居住性という重み付けでデザインされていることがわかる。あの着座感の悪さはフラットな荷室のための犠牲なのだ。私は後席の居住性に拘る方だが、常時後席がCRSに占領されて子供専用だったり、子育てを終えた夫婦やカップルなら荷室の実用性が高い方が良いと思ったのだろう。そうであるならもう少し後席のアメニティをケチっても良さそうではあるが・・・・。 足元が狭いカロクロ、きっちり座れるが立ち気味の背もたれが嫌われがち(私は好きだが)なCX-30など、このクラスでもパッケージ的な決定版が我が国のブランドから現れないことは少々残念である。 |
燃費 |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() カタログ燃費は22.0km/L(Z e:HEVのFF)。私が試乗した限りでは25.3km走らせて17.1km/Lだった。これはちょっとアクセル開度を上げた走行をした結果も加味されており、直前までは20km/Lを超える燃費を出していた。カタログ値ではカローラクロスの26.4km/Lには及ばないが、個人的には許容レベルの燃費だ。 航続距離という観点ではZR-Vは55Lという現代では大容量の燃料タンクを積んでいる。恐らくCR-Vのお下がりなのだろうが旅行好きの私にとっては燃料タンクは大きい方がありがたい。確かに空っぽの状態で満タン給油すると増え続ける目盛りに対して「頼む、止まってくれ」と言いたくなることもあるが。 WLTCモード燃費で計算すると、ZR-V(e:HEV FF)が1210km。最も燃費の悪い1.5Lターボの4WDで764.5kmである。競合車で特にタンクが小さいカローラクロスはTHSの燃費が良い(26.4km/L)が、36Lタンクのため950.4kmに留まる。燃費が悪い2.0L(16.6km/L)の場合は47Lタンクが設定されて780.2kmとなる。一般的には500km程度走れればOKラインだが、やはり55Lタンクは魅力的だ。 それにしても10年くらい前の実情と乖離したカタログ燃費を思うと今の燃費表記は実際の走行と一致するようになってきた。あのフィットVSアクアの、或いはミラe:sとアルトエコの燃費消耗戦を考えると再びあの時代は来なくても結構だ。今は燃費性能を程々に質感を高めることに技術的リソースを使って欲しい。 航続距離が長いことを考えれば★4をつけても良いくらいだ。 ![]() |
価格 |
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価格は下記の通り。
![]() 実はホンダ車は値上げを繰り返しておりZR-Vはデビュー後1年で約26万円値上がりしている。内容的なUSBポート形式が変わったくらいで明らかな値上げである。今のホンダは慢性的な高価格病に悩まされている。 シビックの際に検証したが、海外の価格と比べて特別高いわけでは無いが賃金が伸び悩む我が国の物価感覚に合わない。 それならWR-Vの様に日本向けグレードを設定したいところだが、SUVフラッグシップという立場上、こうなるのだろう。予算が足りないならヴェゼルもあるからだ。 グレード構成はシンプルで標準のXと上級のZ、それぞれに1.5Lターボと2.0L e:HEVが選べ、それぞれにFFとプロペラシャフト付き4WDが備わる。 Xでも装備は充実しており、左右独立オートA/C、10.2吋液晶メータ、18吋アルミホイールやパワーバックドア、合皮(プライムスムース)コンビシート、合皮ステアリング、本革シフトレバーなどが既に備わる。 先進安全装備も上級仕様とほぼ遜色ないが、320.9万円もするんだから当然と言えば当然の装備水準だ。 Zでは本革内装、アダプティブハイビーム+コーナリングライト、BOSEサウンドシステム、D/P席パワーシート、アルミペダル、トノカバー、バンパー付けマフラーカッター、フレームレス自動防眩インナーミラー、マルチビューカメラなど実用面、加飾面で装備が充実する。 XにはMOPでマルチビューカメラ、ホンダコネクトナビ(+ETC2.0)、後退出庫サポート機能を30.7万円で追加できる。グレード間価格差が60万円なので差し引き29.3万円をどう捉えるか。 パワーシート、本革シート(推定18万円)、アダプティブハイビーム(推定5万円)、コーナリングライト(推定2.2万円)BOSEサウンドシステム(推定8.3万円)など追加装備を足し合わせると確かにそれ位の価格差になるのでボッタクリというわけでも無い。 Z e:HEVが最もZR-Vのコンセプトを忠実に表現しているグレードだと思える。Xを選ぶならいっそ1.5Lターボで気楽に乗れば良い。e:HEVなら100万円以上高いグレードもあるなかで車両本体価格320万円ならお買い得かも知れない。 キャラクターがハッキリしているハリアーのガソリン車あたりと比較すれば金額の絶対値が安いうえに動力性能では凌ぐ。 そしてハリアー2.5HEVと比べると割安というニッチな価格帯は真っ向勝負を避けたいホンダにあったゲリラ的戦法である。 さらりと見積もってみたところ、支払総額442.7万円。後から追加しなければならないものが少ないので450万円以内には収まった。ものの本によると値引額平均21万円、目標25万円とあるので目標通りうまく交渉できて417.7万円・・・。感覚的に100万円高い気がする。 ![]() こうなってくると販売のプロは残価設定型クレジットを薦めて来そうなことは百も承知だが、「賢い買い物をするには金利を払わずに済ますことだ」「ローンは借金。高額商品は貯金して買え」と若かりし日に労働組合加入時の長々とした教育で聞かされているのが耳にこびりついていて、人によってはメリットも大きい残価設定型クレジットを私が利用する日は永遠に来なさそうだ。 家はさすがにローンだが車は現金一括、こういう買い方が難しくなった。それは我々庶民の給与が思うように上がらず、自動車の価格はどんどん高くなってしまったからだ。メーカーは輸出産業ゆえに海外を中心に商品を企画するし、元々自動車は月賦で買えるようにしたことで普及が進んだ側面もあった。金利による収益だって販売店には大いなるメリットになっている。 20年近く前の旧い話だが、大学時代に友人が某社のスポーツモデルに試乗した際、いまなら金利0.5%キャンペーンやっているので買いませんか!と 持ちかけられたことがあったが、この金利なら200万円借りても5年で返しても2.5万円ほど。 これくらいなら分割手数料みたいなものなのでローンを組んでもアリかなと思った。いまの残価設定型クレジットはZR-Vなら0.9%という低金利で購入のしやすさに工夫があるが、せっかく背伸びして手に入れても走行距離に縛られ、残価を気にして思うように車と付き合えない買い方はやっぱり馴染まないかなと思った。何故なら、せっかく買うならエゴイスティックな選択をして長く愛していきたいからだ。 この価格に理由はあるのだろうが、★2つ。値上げを繰り返している点もお客さん視点では不公平に感じられて気になる。 |
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