昨日のこの時間(朝の6時前後)は周期的な陣痛に襲われ始めたうちの奥さんをRF4君に乗せて病院までひた走っていました。
赤ちゃん誕生の余韻と興奮が残っているのか、今朝は5時前に目が覚めてしまいました。
だからというわけではありませんが、昨日の我が家の5人目の赤ちゃんの誕生記録を今、書き残そうと思います。
先週木曜日の妊娠検診で子宮口を縛っていた糸を抜く処置をしました。
その日、一旦帰宅しましたが、夕方頃から15分おきくらいの陣痛らしい痛みを感じるようになって病院に連絡したところ、我が家は病院からの距離が長いという事もあって大事をとってまずは受診するようにと言われました。
まだ夕食前の時間であったので、子供たちも全員連れて病院に向かいました。その結果、とりあえず直ぐに入院する事になってしまいました。
しかしながら、そのまま出産の流れには繋がらず、妻だけを病院に残して子供たちと共に自宅に戻りました。
その後、周期的な陣痛も徐々に収まってしまって、しばらく様子をみたものの、1~2日では生まれないだろうという事で病院から退院しても良いということを伝えられて、一旦退院しました。
今回の妊娠では40週の一般的な出産予定日は2月2日でした。
しかし、一度「もう出産かな?」と思わされちゃうと、まだ予定日まで日数がたくさん残ってても必要以上に出産が待ち遠しくなってしまいます。
うちの奥さんのこれでまでの出産では37~38週ばかりだったので、今回もそれと同じ暗いだろうとは思っていたのですが、今回はまだ37週に入ったばかりで数日は確実に早い状態でした。
というような感じで、前回の入院から数日経って、待ち遠しさが募っていた一昨日(1月13日の月曜)まででした。
(さて、ここからが昨日の出来事の始まりです・・・)
昨日(1月14日)の早朝5時前にうちの奥さんが寝ていた私を叩き起こしました。
いつもは“なんだよ、こんな時間に・・”と不機嫌さを前面に押し出して目覚める私ですが(笑)、昨日はなぜか最初から「何?どうした?」とスッと目覚めました。
するとうちの奥さんが「(陣痛が)来たみたい・・・」と言います。
私はとうとう来たかと思っておもむろに起き上がってトイレに行ったり準備を開始。
奥さんには周期を何度か測って確実そうだったら病院に連絡するように伝え、私は入院のために家を出る準備を進めました。
未だ子供たちも寝静まっている時間だったので、起こさないように静かにしかし二人だけは緊張感いっぱいで・・・。
そして30分ちょっと陣痛間隔を測ってみると約10分・・・・。
病院に連絡すると当然、「すぐに来て」との事。
静かに寝る子供たちを置いて、寝ていた義父をそっと起こして「病院に向かう事」、「子供たちを頼む事」を伝えて、東の空が夜明けのオレンジ色に染まりだす中をRF4君に乗って出発しました。
既にうちの奥さんはかなりの痛みを感じています。
どう見ても、先週木曜の入院時とはまったく違う本格的なキツイ痛みのようです。
約50kmの距離を走っている最中も10分~5分おきに「いたたた・・・いた~~~い!」と叫んでいます。
運転する私はだんだんと焦り始め、「いざとなったら、車内で赤ちゃんを受け止めないといけないか。。。」という想定も考え始めるくらいでした。
約40分かけて病院に到着するとそのまま分娩室(LDR)に入りました。
上の子(次女、三女)の時と同じLDR1の部屋・・・。
見慣れた景色にちょっと安心しました。
「もうここに入ればいつ生まれても大丈夫」という安心感に包まれた感じです。
うちの奥さんはおなかに張り状態を確認するセンサーと赤ちゃんの心拍を感知するセンサーを取り付けられ、ベッド脇の装置からは赤ちゃんの心臓の音が響いてきました。
“ザッ、ザッ、ザッ。。。”と150回/分ほどの周期的な元気な心音が心地よく、でもちょっと緊迫感を伴って聞こえてきます。
10分おきに確実にやってくるようになった痛みに耐えるうちの奥さんの横で見守りながら、「もうそろそろ?」「でもまだまだ?」と落ち着かずにたたずむ私。
最初の2時間くらいは陣痛が来るたびに痛みで苦しむうちの奥さんの体を立ってさすっていたのですが、だんだんと立っているのが辛くなって来て椅子に座りました。
“陣痛で痛い思いをしているのに自分だけ楽をするのは罪?”という葛藤もいつもあるのですが、長丁場になって私が先に疲れてしまったらそれこそ妻に申し訳ないので、じっくり腰を据えました。
そんなこんなで7時前の入院から4時間経った11時頃になっても5分おき程度にしか進展しません。
確実に強い陣痛がやってはくるのですが周期が縮まってこず、子宮口も7センチ前後の開きからしばらく変化がありませんでした。
強い痛みが来るたびに耐えかねたうちの奥さんが「呼んで!」と叫ぶので助産師さんを呼ぶのですが、何度内診しても7~7.5センチしか開いていないため、まだ出産に至るほどにはなりませんでした。
そんな状態が2時間以上も続いたのですが、もう最後のほうはかわいそうなくらいに強い痛みに襲われて、ただ体をさすって声を掛けるしか出来ない自分がとても情けなく感じてしまいました。
そして食べる事の無い昼食が運ばれてきて、それを食べないまま下げてもらった正午過ぎてしばらくした頃・・・
強い痛みで「何か出て来そう!呼んで~!」と叫ぶ妻に従ってナースコールを押して数十回目の呼び出しをしました。
そして助産師さんが内診している間、いつものようにカーテン奥の見えない場所に移動して待機している私に聞こえてくる声は「まだまだ開ききってないね。大丈夫、もう少し息まないでがんばって!」と妻に伝えています。
そして数秒?数十秒?するとその助産師さんが
「あら、頭が出てきたよ!待ってよ!」と言ったかと思うと、すぐにナースコールのベルの音が聞こえてその助産師さんがマイクに向かって「直ぐ来て!お産が始まるから!」と言ってます。
私は「えっ!」とちょっと驚きながらもやっと出産になりそうで期待し始めましたが、未だみんな集まってから10分くらいかけて出産が完了するんだろうとのんきに構えていました。
次女、三女の時のお産が出てくるまでに医師に囲まれて結構大変な思いをしていたのを見聞きしていましたから。
ナースコールで他の助産師さんを呼び出して10秒も経つか経たないかといううちに、
「あっ!出て来ちゃった!あらら・・・」という声が・・・
内診中はカーテンの奥で処置を見ないようにされているので勝手に中に入って良いのかどうか迷っている私でしたが、「出ちゃった」の一言には我慢出来ず、カーテンを向こうの妻の所に入っていくと・・・
なんだか妻の足元に赤ちゃんのような姿が・・・・
{???」
とりあえず妻の横に行って手を握って「頑張って!」と応援しようと思ったのですが、次の瞬間に「あれ・・・もう生まれちゃった??」という正しい状況把握が出来ました(^^;)
そして涙ぐんで妻と“やったね!!”感を味わい始めてまもなく、先程呼び出された他の助産師さんたちが部屋に入って来ましたが、既に時遅し。
赤ちゃんを取り上げてくれた助産師さんは「もう生まれちゃった」と笑いながらみんなに伝えていました。
誕生した時間は12時47分。
出産後1~2分で臍帯の処理などテキパキと進める助産師さんを目の当たりにして、さすがだなあと感心しながら、妻と共に男の子が生まれた事、無事に終わった事の喜びを噛み締めました。
今回も思ったのは、やっぱり何人子供が居ても、新たな命との出会いは涙溢れる素敵な体験です。
5人目の父親だから慣れたものなんて事にはなりません(^^;)
生まれてきた我が家の新しい赤ちゃんはうちの奥さんの胸に抱かされましたが、一旦、検査のために連れ出されました。
この生まれたばかりの赤ちゃんを直ぐに洗ったり、検査したりしないで、臍帯と切って母体と切り離されてすぐにお母さんの胸に抱かすのをカンガルーケアというらしいです。
おそらく、赤ちゃんとお母さんのつながり、キズナを確かなものにするためなのでしょう。
特にお母さんにとって、ずっと9ヶ月以上おなかの中で育み続けた子をわが胸に抱く事は、母親としての自覚を大きく確実にする事に繋がるのだろうと思います。
さて、生まれてきた赤ちゃんは体重2,720g、体長48cmでした。
顔立ちはひとつ上の姉の三女に似ています。
これからどんな成長を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。
1週間ほど入院してからの帰宅になりますので、しばらく我が家での生活はお預けですが、家に戻ってきたらしばらくは楽しくも大変な生活が始まると思います。
妻と共にさらに頑張っていこうと思います。
これまでご心配頂いた皆様、本当に応援頂き、有難う御座いました!
そして何よりも我が大切な奥様・・・
本当に素敵な子供達をプレゼントしてくれて本当にありがとう!
これからも最期までずっと末永く、よろしくね!!(^^)
*今回もこの病院の産科病棟エレベーター前にあるこの置物さんが守ってくれたような気がします
不思議なくらいに気を感じる置物です。
三女の時は取り違え防止用に足に書く名前がカタカナだったのですが、今回は私の目の前で漢字で書かれました。書いてるのを見ながら、「カタカナのほうが簡単なのにな・・」とつい思っちゃいました(笑)
