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U-TAN(う~たん)のブログ一覧

2021年02月20日 イイね!

日本で一番高いお茶?

日本で一番高いお茶は・・・宇治茶にあらず、それはなんと静岡の山深いところで
ひっそりと栽培されている、静岡県人でもそれを知る人は少ないかも。

そのお茶を自分の目で確かめようと、静岡市内を流れる安部川上流へ。
まずは、川に沿う県道29号からいきなりの急斜面をジグザグに登る。
蕨畑と化した放置茶園の中に残る本山地区の集落をつなぐ古の道だ。


ほどなく、標高にして100mほど登ったところで石段の先に最初の家が現われる。
この家に通ずる道は他にないが、廃屋ではない。
下の林道から続く農業用モノラックで生活物資を運び入れているようだが、幾ら
山間部とは言え、今時車の入れない家で暮らしている人がいるとは信じられない。


家の周りには、段々畑の茶畑。
しかし、その立派な石垣は畑の為のものではなく、かっては家の敷地を支える
ものだったようだ。
石垣の様子からして、かっては4-5軒の家があったのかもしれない。


さらに登ると2軒目の家は、廃屋。
そしてその周囲には、製茶の機械が藪の中に散乱していた。
こんなところで小さいながらも製茶工場まで稼働させていたとは、さらなる驚き
だ。


さらに上の東峰集落を目指して植林帯へ入る。


約30分の登りで標高830mの尾根の乗越に着く。
ここは、徳川軍が武田軍を見張るために陣を張った由緒ある場所で『陣場』と
呼ばれる。


そして、東峰集落の最初の家。
道は、庭先へ入っていく。


ここには70歳台と思しき男性が独りで暮らしている。
ちょっと耳が遠いがとても気さくな方で、行く先の道の注意箇所を親切に説明して
くれた。
いずれにしても、下の県道から約1時間、この先にある林道から下ってきても
15分はかかる車道の無い場所だ。
しかし、不自由をしているようには思えず「どうして今でもここでお暮らしなんで
すか?」とは聴けなかった。
ただ、ここで生まれたからここで一生を暮らしていく、ということなのだろう。


先ほどの家の主が手入れを怠らないのだろう、山中とは思えない綺麗な道から
標高1700m級の安倍東山稜が間近に望める。


2軒ほどの廃屋を通り過ぎると、


忽然と古道を寸断する林道が現われる。


林道をしばし進むと真っ赤な鳥居。
ここが、東峰集落の中心・・・と言っても僅か3軒だが。


鳥居から茶畑の中を上がっていくと、ここにも男性が一人で暮らす家がある。
先ほどの家の男性の従兄弟らしいが、姿は見えなかった。
代わりに気立ての良さそうなワンちゃんが、吠えもせず尻尾を振ってくれた。


また10分ほど登っていくと集落最後の2軒の家と意外と広い茶畑が見える。
この2軒の家には人影が見えたが、ここで暮らす人達ではなく茶園の管理を
行っている別の集落の人達らしい。


最奥の家の軒先を通らせて貰い登っていくと、今日の目的地に着く。
標高1000m丁度の「日本一高い茶畑」・・・つまり、日本で一番高いお茶(笑)


眼下に安部川と辿ってきた東峰の尾根を見下ろす素晴らしいロケーション。


ここまで来たついでにさらに40分ほど先の「一本杉山」1253mに登ってみたが
千本杉山みたいな山頂で展望もなかった。


早々に日本一の茶畑に戻るとオヤ?何かいる!


ありゃ、カモシカだ。


お茶の葉も食べるんだろうか?
カモシカの特性で、至近距離に入るまでじっと見つめて動かない。


まるで4月の陽気、ここでランチ。


西の方角には、隣の尾根にこれから向かう戸持集落、そして安部川の対岸の山上
には、大代集落が見える。
大代集落は、以前所属していた山岳会にいた娘さんが縁があって嫁いだところ。
もう10年以上前の話だが、今更ながら、よくあそこへ街中から嫁いだものだと
感心してしまう。


帰路は、林道を歩いて隣の戸持という集落へ。
山神様が、何か見つけた。


陽当たりの良い法面に小さなスミレ?


戸持集落には茅葺の家も残っているが、残念ながら廃屋。


夏には、貸出古民家にされている家もある。

栄味山荘?


集落の中を下っていくと、先を行く山神様に一人のお婆ちゃんが話しかけてきた。
この集落には10軒以上の家があり、昔は大勢の人が一緒に暮らしていたが、今では
仕事を求めて若い人は殆ど町へ下ってしまい、現在住んでいるのはやはり老人だけ
の5軒らしい。
今日は穏やかだけど、陽当たりが良い代わりに風がとても強い場所なんだよ・・・
と遠い目をして言った。


村はずれには、古いお墓。
今はまだ祀ってくれる人がいるようだが、やがては・・・。


林道経由では大変な遠回りとなるので、再び県道に続く古い道を下る。
その昔は、集落の子供たちが草鞋を履いて学校へ通った道らしい。


アナグマ?タヌキ? 南無阿弥陀仏。


薄暗い森が開けると、突然、梅の香が漂う♬


ここにも廃屋。
だが、まだ暮らしの気配が濃厚だ。
住まなくなって、それほど長いわけではないようだ。


こんな場所にも関わらず、このお城のような石積。
どこから、どうやってこれを積める職人を連れて来たのだろうか?


小さな木橋を渡ると県道はすぐそこ。


かねてから一度は訪ねて見たかった安倍川最奥の集落群。
仕方のないことだが、人の気配の薄い集落を通る時に感じる胸を掻きむしられる
ようなせつない気持ち・・・自分も故郷を出た山里の出身だからかな。
そんな、日本昔話のような小さな山旅。
Posted at 2021/02/22 01:10:24 | コメント(5) | トラックバック(0) | 日記

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