アメリカの　Honda　インサイト　2018年

インターネットで、アメリカのモーターショーで発表された「Honda・インサイト」を見かけるようになりました。年末までには日本市場にも導入される模様です。しかして･･･

インサイトの歴史はかなり複雑で、まず初代は2ドアクーペからスタートします。初代プリウスから2年遅れて当時の燃費最強マシンとして発表･発売されました。2ドアクーペで2人乗りのIMAを積んで、10･15モード燃費で30km/Lはいったと思います。
販売台数はほとんど良い成績にはならず、2005年に生産終了となります。Hondaが「うちにもハイブリッドカーくらい作れますよ」と言うだけのために現われた車です。

その後、激安3代目プリウスのきっかけになる2代目プリウスがでました。2009年、5ドアハッチバックで、189万円でした。一応、打倒プリウスということで今回も出てきましたが、廉価にするためにシビックハイブリッドからいろいろ機能・性能を落としてしまいました。たとえば電動エアコンがないとか、駆動バッテリー電圧が100Vちょっと(アメリカでハイブリッドカーとして認められる最低限のモーター出力）だったりとか。
当時社長になったばかりの豊田章男社長の逆鱗に触れ、3代目フルハイブリッド・プリウスに返り討ちにあうは、身内からはフィットハイブリッドが出てしまうわで、惜しまれることも無く2015年くらいに生産終了となりました。

そして4代目インサイトは、車格としてはシビックの上、アコードのしたというポジションの1.5L＋2モータのハイブリッドになりました。振り込みとしてはプリウスに劣らない燃費ということだそうです。

が、しかし、いま優遇されているのはHEVではなくPHEVなんですよね。いくら燃費が良くてもPHEV以上のゼロエミッションで走る機能を持つ車を売らないといけない法律がアメリカと中国で施行されるんです。だから、クラリティPHEVも売るわけですが、そうすると何でHEVのために1台車を起こした（復活させた）のかは、その効力が少し無いような気がします。もともと、シビックにはHEVはないという話だったのですが、プラットフォームはシビック譲りですし、やっぱりシビックにHEVをぽんと載せたほうがコスト的にも安かったのではないでしょうか。それとも、クラリティPHEVを少し格上に持ってきたかったのか。いまは販売店ごとの系列も無いので、無理に車種を増やす必要も無く。アコードのHEVは2L+2モータですから、その下に置けますが、種類は少ないからフルラインナップにはならないですよね･･･。

ちなみにデザインですが、アメリカ版アコードやシビックに共通のフロントマスクになっていますが、これは以前からマツダがアクセラやアテンザに使っていたソースを少しおとなしくした程度であまり新しくありません。Honda風にデザインはしたのでしょうけれども・・・。