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イイね!
2019年09月27日

中国製電気バスをゆっくりじっくり見てきました

9月22日(日)は「第15回盛岡市バスの日まつり」でした。

今年は盛岡市制130周年ということもあって、普段は立ち入れない旧盛岡バスセンター駐留場にバス車両を展示するという大サービスでした。これも更地状態ゆえではありますが、例年ならば大通り商店街の歩行者天国に数十メートルごとに縦列駐車するという形態なものですから、展示車両の見易さが断然違います。

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さて、フツウのバスマニアでしたら、こんなイベントでまず走るのは各バス会社が放出するバス用品即売コーナーでしょうか。私、実はそういうのってあまり興味が湧かないんです。
ここら辺の趣味の分岐点って、たぶん鉄道マニアからバスに興味を持った人とクルマ好きでバスも好きになった人で違ってくるんではないでしょうか。私の場合は、確かに鉄道も好きではあるものの一時期通勤に利用した頃から本格的にバスに興味を持ったという経緯ですから、こういう機会の時には真っ先に車両を見に行くというわけです。

そんなわけで今回の目玉はやっぱり中国製大型電気バスでしょう。
まずは解説パネルを拝見します。

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そっか、正式名称は「BYD K9RA」っていうんですね。
じゃあ、まずはフロントビューです。

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車両全体の画像なんていうのは、ネット検索すればいくらでも出てきますからね。私が記録したいのは営業中では絶対に撮影できない部分だったり角度だったりします。

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例えば、ヘッドランプ部のアップ。こんなのも営業中では絶対に撮れないカットです。
車幅&方向指示灯はバリバリLEDなんですね。

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このヘッドランプはハロゲンだそうです。案外フツウでした。


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サマータイヤはミシュランブランド。アルミ製ホイールです。
フロントアクスルはZF製なんですね。



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タイヤとホイールはやっぱり中国製でした。
日本車だったら装着可能なタイヤサイズが車体に明記されていますけれど、このメーカーは他社製ホイールが着くかどうかも教えてくれないため、現在ホイールは夏冬とも使いまわしているそうです。なので、偏摩耗が既に始まったこのサマータイヤが坊主になったら、あとはスタッドレスを履きつぶすまで使うようになるだろうとのことです。

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資料用に撮影します。何の資料用にするのかはそのうちにでも。(笑)
ちなみに、非常口の幅は700mmでした。
 
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リアバンパーの脇にも微妙なラインがあるのに気付くのも、車両展示会ゆえだと思います。

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こんなところも、営業中にはゆっくり見ていられません。

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車いす用スロープを出せばこんな感じ。
これも見る機会なんてほとんど無いでしょう。

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側窓は全てハメ殺しです。
標準仕様では非常時用ハンマーが各窓ごとに標準装備ですが、あまりにゴツイ物だそうでこのバスには搭載されていません。
かといって、屋根の前後に設置された非常口を使うケースは日本ではほとんど考えられないわけでして、岩手県交通としては無くても良かったわけですが、しかし撤去となればむしろコストが嵩むということでそのまま設置されています。

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運転席窓周辺を眺めます。
ヘッドライト周辺の意匠が結構複雑で面白いです。

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運転席側サイドミラーの状態の資料用です。

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フロントウィンドウ用デフロスタの形状も日本とはかなり違いますね。

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フロントウィンドウはFUYAO製。
N-BOXやN-ONEも採用しているガラスメーカーなんですね。 


さて、車内に目を転じます。

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欧州のバスを参考に内装も設計されていると思うのですが、日本メーカーのような乗客への思いやりはあまり感じられません。

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こんなところは案外とネジが剥き出しです。

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例えば、このグライドスライドドアのチェーンの部分。後付け感が漂っていますよね。

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日本メーカーなら何がしかのカバーを取り付けそうな部分です。

何か怪我をしたらそれは当人が悪いと考えるのは、さすが社会主義国だと解説担当の御仁がおっしゃってました。

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それでもシートは前向きのみで、後ろ向きが無い点は評価できます。

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乗客用シートもしっかり中国製でした。


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コクピットは、なかなか乗用車ライクといえるのではないでしょうか。
材質はともかく、ステアリングホイールは革巻きです。

そして、

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ステアリングホイールから覗くメーターパネルには・・・。
はい、前回ブログの回答でした。

もう一つ注目すべきは、右隅に見えるプッシュスイッチです。
なんと!このバスはキーレスエントリーが標準装備だというのです。
キー本体は解説の御仁のポケットに入っていました。

で、件のタコメーターですが、ネットの拾い画像によりますと、
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こんなふうにレッドゾーン設定されています。

必要あるんですか?と聞いてみたのですが、「遊び心でしょう」とのことです。
速度計は後退時には動かないので、回転計を見れば速度を知ることが出来きるというメリットがあるそうな・・・無いような。

タコメーターに気づいて、それに関して質問するような人間はそうはいないみたいですね。
私の質問に嬉しそうに答えてくれました。

この御仁とお話が出来たのはとても幸運でした。
長く整備畑にいらっしゃったとのことで、このバスの購入についてはBYD本社にも行って来たそうですし、日本法人ともやり取りをしているというその人だったんです。


このバス自体、かなりブラックボックスが多いそうです。
それを裏付けるように、ネット上でこのバスの側面図をいくら探しても全くと言って良いほど出てきません。バス会社すら詳細なスペックを把握していないのです。
但し、肝である充電池に関してメーカーはかなりの自信を持っており、その品質を維持するノウハウもかなり蓄積しているみたいだそうです。

なお、この拾い画像ではインパネの右側に「D」「N」「R」の切り替えスイッチが見えますが、岩手県交通の実車は日本車同様の位置に設置されています。

また、寒冷地に対する自信もあるみたいで、なんとこのバス、燃焼式ヒーターが未設置なんです。
電気式ヒーターがフロントデフロスター部に1台。

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中扉付近の運転席側乗客用シート下に1台。

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後部の一段上がったフロアの左側に1台。
この3台だけで、ここまで乗り切ってきたそうです。

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でも、屋根上に設置されたクーラーはヒートポンプ式とのことなので、いざとなればヒーターにもなりますね。
このパーツだけは、いかに中国製バスといえどパナソニックだったかデンソーだったかの日本メーカー製を採用しているのだそうです。


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こちらのサイドミラー、ステーが1つ遊んでいるのが分かるでしょうか。
サイドアンダーミラーが小さ過ぎたそうです。

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そんなわけで、このサイドアンダーミラーの後付け感がハンパないですよね。

そうそう。
あちこち見て回ってますと、こんなアラも見つけてしまうもので。 

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リフレクターに水が溜まっています。

解説の御仁が嬉々として写真を撮ってましたとさ。(笑)



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この記事へのコメント

2019年9月28日 12:18

こんにちは!!ご無沙汰しています。盛岡市内でもバスまつりが開催されたんですね。国産製のバスと比べたら個性を感じますよね。昔ならば中国製や韓国製のバスはカッコ悪かったのが、今なんか国産製よりもスタイリッシュだと言っても過言ではなさそうです。
コメントへの返答
2019年9月28日 15:19
こんにちは。
1976年頃から韓国ではいすゞBUシリーズをライセンス生産していたようです。比較的有名なのはふそうのMS8シリーズをライセンス生産した現代自動車ですね。
中国製バスは欧州のバスを手本として、欧州での販売を最初から目論んでいたのでしょうね。でないと、なかなか5万台の販売実績は作れませんもん。

2019年9月29日 6:11
こんにちは。
古くてステップが高いバスに比べて、
フラットで乗り降りしやすいでしょうね。
コメントへの返答
2019年9月29日 17:43
こんにちは。
確かに乗り降りだけでしたら楽なこと間違いありませんが、特にノンステップバスですと座席数が減ってしまうという欠点もあったりします。



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