1か月以上前のことですが、冬の恒例、苗場に行ってきました。そのうちどこかで書きますが、とってもいいライブでした。わたしの好きな曲だけど、あんまりライブでやらないよねぇって曲を、次々と演奏していただきました。また来年も、仕事をがんばってしっかり稼いで、なんとか時間も作って来たいと思います。
日付も2月7日に変わった終演後、三国峠を越えて向かった先は、2年ぶりの川原湯温泉でした。ちなみに
2013年、
2014年にも訪問しています。
ところが、以前通った道は通れなくなっていました。この先どこまで行けるかなぁ、工事現場を近くで見られたらラッキーって思い、突破してみたのですが、すぐ先で封鎖されていました。
かつての温泉街に行けそうな道を発見したので、新しくなった川原湯温泉駅の駐車場にプレを置いて、歩いてみることにしました。
建物は次々と撤去されているという認識でいたのですが、意外にも王湯は残っていました。共同浴場のうちの1軒で、源頼朝が発見したという話もあるそうです。建物には源氏の家紋である、笹りんどうが描かれています。
ところが、しょうがないとはいえ、かつての王湯はこの状態。建物が残っていただけラッキーでした。あと、2月8日現在の段階では、急坂を降りる必要がありますが、このあたりもこの先も、クルマで行くことができます。
さらにその先へ行ってみることにしました。かつての駅を降りて、温泉街へと続く緩やかな坂道を登っていく道があったのですが、それを下から上ではなくて、上から下へと進む方向に歩いていきます。
2014年の段階で閉店していたお寿司屋さんは、すでに解体されていましたが、その横から登って行くとあったもう1軒の共同浴場、聖天様露天風呂の登り口も、遠くから見た限り建物も、残っていました。でも2014年の段階で閉鎖され、お湯がなくなっていた露天風呂ですから。もし見に行って荒れ果てていたらきっとがっかりした気分になると思い、あえてこの坂は登りませんでした。
さらに進むと、かつての川原湯温泉で営業を続けた宿泊施設の、最後の1件であるらしいゆうあいの前に到着しました。実際のところ、ダム湖に水没しない位置に付け替えられた道路付近や、案内看板にもゆうあいの方向や位置を示すものがあったり。でもこの日は人気もなく、もう営業は終えたのかもしれません。ゆうあい最後の宿泊客は、川原湯温泉にどのような思いを持って、どのようにゆうあいのスタッフに見送られて、玄関を出たのでしょうか。
ゆうあいのすぐ先で、道は封鎖されていました。ここに来るまでにいくつもあったはずの、かつてあったはずの建物も、ほとんどが更地になっていました。ここまで来て気がついたのですが、基本的にはゴーストタウン一歩手前の状態にありますから、怖いくらいに静かです。誰かに襲われても、誰にも気づいてもらえないんじゃないかと思うと、ものすごく恐ろしい気分にさせられます。
王湯の向かいに神社があったので、鳥居をくぐってみたところ、足湯の跡がありました。そういえばあったなぁと思いましたが、当然のごとくお湯はもう、ありませんでした。それでもこうした場所が荒れてないことに安心します。変な廃墟マニアとか、ダム建設を変な方向から批判的に捉えて何かをやらかしているような連中がいないことに、川原湯の最後をこうしてそっとしておけることになんだか安心するといったら変な感じですかね。
次はプレに乗って移動し、ダム本体がよく見える場所にやって来ました。結構いろんなものが見えるのが、なんだかまた切ない感じがします。
この看板は、まだこのあたりにJRで来られた頃からあったんじゃなかったかなぁ・・・。
ダム本体の建設現場は、今のところはこういう感じになっています。ダム本体を作るところの斜面を、補強しているといったところでしょうか。
ちなみにどこかの展示館だったか道の駅だったかで見つけたのが、この写真でした。近いうちに同じ写真を撮ったら、水面になってしまう頃も来るのでしょう。
いや、展示館だったな。プレハブでできた、ダムへの理解を求める感じの施設でした。なので、その時の気持ちを一筆書いてきました。ダムに沈む温泉街の、後ろ向きな話を書いてもしょうがないし。ちなみに最初からめくっていったところ、一時的にダム建設を止めたのが当時の国土交通大臣だった民主党の前原誠司だと、いろんなところに書いてあったなぁ(笑)。民主党も、なくなっちゃったけどねぇ(爆)。
散策を存分に楽しんだあとは、新しくなった王湯へ。笹りんどうの家紋も新しくなっています。内部は洗い場が少ないですが、お風呂から見える景色はまたなかなかのものでした。
最後はダム建設が間近に見えるやんば見晴台の近くの蕎麦屋で食事。でも、すぐそばのうどん屋のほうが賑わってたなぁ。そばもおいしかったけどね。
Posted at 2016/03/29 09:24:21 | |
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