最近東京都内の話が多いのですが、これ、実は毎年冬の恒例、苗場に向かう際の寄り道だったりします。ではなぜ、東京経由で苗場に向かうのかというと・・・、
ユーミンミュージアムに行くためでした! エントランスに入ってすぐのこの写真は、いろんなところで公開されていますね。去年の段階で苗場のチケットは取れていたので、せっかくだからこれもついでに行ってこようと。苗場と、ユーミンミュージアムと、
ストリップが、1本の線につながった瞬間だったのでした(爆)。我ながらなんという振れ幅。多趣味でいいじゃないの!? なお、もし事前に取れていなかった場合は、とりあえず年末にミュージアムだけ行くつもりでいました。
上の写真を撮ったのは、ユーミン自身がよく言っているように、曲や詩が降りてくるという感じが出ていると思ったから。でもさぁ、視点というか見方を変えると、降りてくるんじゃなくてユーミンが触っているピアノから、音や曲がほとばしっているのかもと思いまして。ほとばしって、上空に舞い上がって、まるで雨や風のように音となって言葉となって、人々に降り注いでいくのかも。というわけで、ほとばしっているという解釈でも1枚。
会場は東京スカイビュー。いわゆる六本木ヒルズ森タワーの52階。というわけで、刻々と色を変えていく東京の景色が楽しめます。17時くらいからいたんだったかな。しかし東京タワーって、こんなに小さくなったんだと。いや、大きさは昔と変わらないってことくらいはわかってますよ(笑)。
内容がものすごく充実していて、映像以外は基本、写真撮影自由だったはず。地方への巡回展もいいと思うんだけど、この場所だからこそのよさってのもあるかもね。
しかも音声ガイドによる解説や、著名人によるメッセージ、選んだ1曲ってのもかなりのボリュームで、結局3時間近くいた気がする。夜景と音が心地よすぎて、意識が飛んだ(つまり寝落ちした)瞬間も何度かあった気がしますがね。
エントランスの床に落ちていた楽譜。これは、未発表曲だな。誰か譜面から音にしてください(笑)。
これはこれでものすごく興味深い。音楽の教科書にも、そして詩として国語の教科書にも載っていたと思うんだけど、その名曲、その超有名曲が、まだ「春よ」というタイトルの段階だった頃のものです。このあとどういう経緯を経て、「春よ、来い」になったんだろうか。物書きじゃないけど、物書きのような、人に向かって何かを表現するような仕事をしているクリエイターのような者のはしくれとして、こうやってモノができあがっていく過程を見るのは大変興味深いものでございます。
これも同様の理由で撮影。「XYZING XYZING」(読み方は、ジンジン)というタイトルで世に出たものです。歌詞の内容としては確かに
さまよう狼傷を負った狼だけど、ジンジンの方がなんというか、インパクトはあるよねぇ。ちなみに上の「春よ、来い」も同様なのですが、カーグラフィックの原稿用紙を、反時計回りに90度回転させて使っているというのも興味深い。いや、これは、カーグラの原稿用紙の裏を使っていますな。ダンナの仕事道具を取っているのかと(笑)。
カーグラの原稿用紙を使っているのは、最新アルバムの曲の作詞についても同様です。これは推敲の過程が見られるところが興味深い。なおよく知られている話ですが、ユーミンは曲を先に書いて、詩を後で書きます。曲に歌詞がキレイに乗っているので、曲と歌詞が同時に耳に心に入ってくる、そういう楽曲を書ける現代ではかなり貴重なアーティストだと思います。そういえば作曲については、名前入りの五線紙を使っているんだったと思う。上の方の「かたつむり」でも、荒井由実の名前入りの五線紙を使ってますね。
そんなかつての制作現場がこちらでございます。90年代のいつくらいまでだったかな、こういう感じの場所で制作していたのだとか。
今はこういう感じだそうです。楽曲に色をつけてイメージをふくらませるんだったかな。そういうわけで色鉛筆が置いてあります。もともと絵を描いてた人なんだけど、展示品の数々を見ると絵か音楽かではなく、絵も音楽もだったということがよくわかります。
楽曲群だけでなく、時代を作ったユーミンという視点での展示も充実しています。キャリアの半分くらいはリアルタイムで聴いてきたわけではないからこそ、あとになって後世の者が振り返るように見聞きすると、ほんとにひとつの時代を作ってきた人物なんだと思う。70年代前半の曲をある程度聴いて思ったことがあるんだけど、当時としては全く新しい、ほかの誰とも違う音楽を紡いできたってことがよくわかります。なのに今聴いても普遍性を持っている。
ライブのステージ衣装も展示されていました。こういったものは一体、どこにどうやって保管していたんだろう・・・?
45周年のツアーで使われた、ロボットの象です。もとは70年代末だったかのツアーで、ステージに本物の象が出てくるという演出があったそうで、これはその復元として作られたものなんだとか。
これは昨年まで行われていた、深海の街ツアーのセットです。この段階であれば、ユーミンミュージアムの企画もたぶんあって、そのために残していたのかもしれないな。
かつてシャングリラという、いわゆる伝説のライブがありました。全国数か所でしかしなくて、そのかわり音楽のライブとしては結構なロングランで。1の頃はまだひとりでユーミンを観にいく趣味はなかったけれど、2は横浜アリーナで、3は代々木体育館で観たなぁ。音楽とアイススケートだったり、シンクロナイズドスイミングだったり、それにサーカスが融合されているんだ。
スケートやシンクロ、サーカスについては、ロシア人が大勢出演していました。50人とかいたのかなぁ。そのメンバーをひとりひとり、何も見ないで紹介していく最後のシーンは鳥肌モノでございます。ナマで見ると、特にね。そんなサーカスアクトのひとりが、こうしてユーミンミュージアムにメッセージを寄せてくれています。こういうご時世だからこそ、かみしめたいメッセージだと思うのです。
Posted at 2023/02/26 14:54:28 | |
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音楽 | 日記