MINI原人のブログ一覧

林道、それは最後のフロンティア。そこには原人の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。これは原人最初の試みとして、調査旅行に飛び出した中古車 ジムニさん号の驚異に満ちた物語である。　

現在留萌地域の林道は雪で覆われ、RINDO TREKは不可能だ。来年春に向け、全国のオフローダー・ジムニストのために留萌南部（苫前町・小平町・留萌市・増毛町）の林道について概説するこのシリーズ。第１８回目はひきつづき小平町にある国有林の林道の一部について述べる。


南留萌林道概説　第３章　小平町　第３節　国有林道　その７

　図１a
　図１b

今回概説するのは小平町の上記念別川に沿う、道道126号小平幌加内線から出る林道、比婦美沢林道、タツミ沢林道、1092林班林道、佐藤の沢林道、上記念別林道である。

　図２

林道周辺の地理院地図を示す。この辺のGoogle Earthデータは地理院地図とかなりずれており注意を要する。もちろん地理院地図のほうが正確である。

　図３

平成２９年度銃猟入林禁止区域図（留萌南部森林管理署）での林道を示す。上記念別川沿いに入った道道１２６号は行き止まりの道であり、冬季間（１０月中旬〜５月中旬）は入口近くのゲートで閉鎖される。1110林班にあるゲートは通年施錠されているが、1094林班のゲートは常時開放されている。。

小平町の国有林道にはほとんどゲートがあり、4桁のダイヤル錠で施錠されている。その鍵番号は留萌南部森林管理署(tel. 0164-42-2515)に連絡し、入林許可をもらえば教えてもらえる。番号は単純で「1234」から関係を崩さず1つずつ回していくとどこかで開いちゃうが(笑)、ちゃんと許可をとったほうがいいでしょう。管理署の皆さんはとても親切です。鍵をあけたらちゃんと元にもどしましょう。ましてやゲートを壊すなどは決してしてはいけません。

クマさん出没注意 なお、小平町国有林にはヒグマが生息する。山菜取りなどで地元の人が目撃することも多く、「クマがいるのはあたりまえでしょ」として警察に通報しないことも多い。スタックリカバリーの道具や対ヒグマ用武器を携行しない車は単独行は避けるべきである。危険な林道に入る場合、行動計画を家族や友人に知らせておくことをお勧めします。

（１）　比婦美沢林道[未踏]
　図４

比婦美沢林道は宿場の沢側沿いの約3.5kmの長さの林道である。残念ながらゲートからほどなく通行止めとなっている。Google Earthの画像はこの近辺はずれが生じており、明瞭度も悪い。

林道ゲート 2017年７月に訪れたときの林道は草ボウボウで整備が行き届いていないと考えられた。

崩落現場？ 比婦美沢林道の通行止めの理由は不明である。Google Earthの不明瞭な画像をみるとこの部分にがけ崩れと思われる個所がある。しかし、実際に訪れてみなければ不明である。

比婦美沢林道 最初の橋の直後、路面が割れて通行できない状態になっています。 通行止情報 （３）通行止位置 （４）理由：道路決壊 （５）最終確認：2018.08.19

（２）　タツミ沢林道
　図５

タツミ沢林道は照江の沢川に沿って伸びる全長約2.0kmの林道で、谷筋に沿ってほぼまっすぐヘビのように伸びる。道道126号の反対側にも短い道路が附属する。全長の２／３行ったところで通行止めの箇所がある。

地理院地図スーパーインポーズ 上図５と同じ角度、縮尺でみた地理院地図。Google Earthに地理院地図KMLデータ(標準地図)を重ねて作成。

通行止め箇所 深い森の下にかくれており、通行止めの理由は不明である。

タツミ沢林道 大きな特徴はない普通の林道です。途中で草ボウボウのため通行困難となります。 通行止情報 （３）通行止位置 （４）理由：草ボウボウ （５）最終確認：2018.08.19

（３）　1092林班林道[未踏]
　図６

1092林班林道は上記念別川沿いに作成された林業専用道でゲートはない。崖沿いにあるので化石採集にはいいかもしれない。

崖をめぐる このように崖の上と下をめぐって走る林道である。

1092林班林道 1092林班林道の西側入口。ここも、東側の入り口も草ボウボウで入れません。

（４）　佐藤の沢林道
　図７

佐藤の沢林道は道道１２６号線がほぼ直角に曲がる膝部から出る全長約1.5kmの林道で、佐藤の沢川に沿う。佐藤の沢川が上流で分岐する南側の左股からは全長約1.0kmの108林班林道が出る。いずれも、Google Earthでは軌跡がよく終えず、道のゲートのため訪れる人が絶え、荒廃してしまった林道と思われる。佐藤の沢は化石収集家には有名で「異常巻きアンモナイト」が採れるという。

道道ゲート 佐藤の沢林道の手前にある道道のゲートである。留萌振興局留萌建設管理部事業課の管理であり、原人は2019年8月に鍵を借りることができた。 通行規制情報 （１）林道ゲート位置 （２）種別：シリンダー錠 ALPHA 2780-65

通行止め 佐藤の沢林道は１０８林班林道[未踏]が分岐する手前で通行止めであるが、深い森の中に隠され、通行止めの理由は明らかではない。

佐藤の沢林道 佐藤の沢林道は草ボウボウ、倒木も多く、荒廃した林道で進むのが困難である。

悪路＠佐藤の沢林道 佐藤の沢林道は夏草・雑草と泥・倒木のため困難な悪路です。

徒歩進入危険 佐藤の沢には異常巻きアンモナイト（Nipponites）を産するため化石採集家が入ることが多いが、クマさんが生息するので単独徒歩での進入は危険と思われる。

左４の沢・砂金沢 道道126号小平幌加内線がひざのように曲がる部分から佐藤の沢林道は出るが、脛の部分からは左４の沢林道[未踏]と砂金沢林道[未踏]が出る。いずれも草ボウボウの廃道に近いものと考えられる。

パンケ沢林道 砂金沢林道の手前、パンケ沢の近くの広場から河原まで続く100m強の長さの短い林道があり、植林作業道が付属している。

河原へのアクセス 林道終端から河原に徒歩で容易に降りることができ、化石採集が可能である。

（５）　上記念別林道
　　図８

道道１２６号線は途中で行き止まりとなるが、その500mほど手前で左に上記念別林道を分岐する。この林道は全長2.7kmの比較的長い林道である。その手前に砂金沢川という川があるが、現在はあまり砂金はとれないようである。

上記念別林道 道道126号小平幌加内線がここで終了し、上記念別林道が始まります。

作業道 上記念別林道を分岐する前の道道126号線ダート部からは屋去内（やさるない）林道[未踏]および1097林班林道[未踏]を分岐する。後者はなんと、中記念別右股林道とつながりがあるらしい。上記念別林道からは作業道1098林班林道[未踏]が分岐する。

上記念別林道 草ボウボウ、道はぬかるみ、草と泥の道です。

通行止め 上記念別林道は伏流管閉塞による道路決壊のため途中で通行止めとなります。 通行止情報 （３）通行止位置 （４）理由：道路崩壊 （５）最終確認：2019.8.30

KMLファイル：　(18) 道道126号上記念別.kml

改訂記録：
2018.06.09　小改訂　索引リンク
2018.08.20　中改訂　図追加
2019.09.04　大改定　図・動画追加

南留萌林道概説目次
南留萌林道概説はクロカン・ドライブ・登山・自然観察・野鳥観察・化石採集・渓流釣り・昆虫採集など様々な目的のため山に入るひとたちのために作成しています。原人の実地探査などにより訂正・補遺が必要な場合、予告なくその都度改訂していき、最善のガイドとなるよう心掛けていきます。

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(3b) 増毛民有林道 その２		(4) 増毛国有林道		(5a) 留萌市道有林道
(5b) 留萌市民有林道		(6) 留萌市国有林道 その１		(7) 留萌市国有林道 その２
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