2021年4月17日(土曜日)
『響け!ユーフォニアム 公式吹奏楽コンサート
北宇治高校吹奏楽部 第5回定期演奏会
~5周年記念公演~』に行ってきました。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
場所は実際の吹奏楽コンクール全国大会の会場でもある
「名古屋国際会議場 センチュリーホール」です。
私は昼の部・夜の部の2公演鑑賞しました。
コロナ感染拡大防止の観点から物販が無かった為にパンフレットを入手出来ず、演目は本番のお楽しみという状態でした。
今回の定期演奏会は5回目。私が北宇治吹部の定演に参戦し始めたのは3回目からでしたので、初期の定演でしかやっていなかった「地獄のオルフェ」などの曲を生で聴いたことが無く、一度聴きたいと思っていました。
ところがなんと!
5周年記念公演という事で「響け!ユーフォニアム」のストーリーで登場する曲を振り返るという形で、ほぼ登場順に最初から演奏してくれるというユーフォの世界観いっぱいの演出でした。
【1曲目 地獄のオルフェ】
スクリーンに久美子が中学時代の映像が映し出され演奏が始まります。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
【2曲目 DREAM SOLISTER】
TRUEさん登場。オープニングテーマ曲「DREAM SOLISTER」を熱唱してくれました。
劇場版「北宇治高校吹奏楽部へようこそ」のエンディングの再現でもあります。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
演奏が終わると
進行役の北宇治カルテットCV4名登壇。挨拶がありました。
またこの作品は「中の人が複数いる」という記事(リンク)で書いた通り、楽器演奏を担当している洗足音楽大学フレッシュマン・ウインド・オーケストラ2021の皆さんと指揮の大和田先生の紹介がありました。
【3曲目 暴れん坊将軍のテーマ】
久美子が北宇治高校に初登校した時の映像が映し出されます。
生まれ変わる前の北宇治のサウンドに初めて触れたシーンですが、演奏された曲は劇中にあるようなヘタクソ(という演出の)演奏では無く、洗練された演奏でした。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
【4曲目 ライディーン】
新顧問の滝先生になって生まれ変わろうとしている吹部を象徴するサンフェスの場面が映し出されます。
劇中のライディーンは行進しながら演奏しているのでテンポがゆっくり目ですが、演奏はほぼ原曲のテンポでした。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
【5曲目 愛を見つけた場所】
大吉山での、久美子と麗奈のシーンが映し出されます。
ユーフォニアムとトランペットの二重奏から演奏が始まり、フル編成バージョンへ変化していきました。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
ここでCVによるフリートークコーナー(演奏者の休憩時間確保も兼ねて)
5周年を迎えて(実際は6年)CVの方々の想い・心境を語ってくれました。
「ユーフォニアム」という楽器の認知に貢献したといっても過言では無い作品にまで育ったというお話がありました。
劇中に、ここセンチュリーホールで2階席にいる麗奈が壇上の滝先生に告白してしまうシーンがあるのですが、夜の部で麗奈のCVを担当している安済さんが実声で麗奈の叫びを再現してくれました。
「先生、好きです!」
会場が大きな拍手に包まれました。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
また作品公開から5年経ちフレッシュマン・ウインド・オーケストラのメンバーも入れ替わり、今回の2021のメンバーで「響け!ユーフォニアムを見てました」という方もいるというお話もしてくれました。
【6曲目 サウンドスケープ】
TVシリーズ2期オープニング曲で、劇場版「届けたいメロディ」のエンディング曲でもあります。2期TVシリーズを振り返る形の映像が流れます。
TRUEさんの歌声のパワーに圧倒されました。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
【7曲目 宝島】
京都えきびるコンサートで登場する曲。
新メンバー2021によるアレンジになっていました。
アルトサックスのソロ・岡本来夢ちゃん役と、この作品ならではのバリトンサックスのソロ・小笠原晴香部長役の方々は、今回から男性の方の力強く格好良い演奏でした。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
【8曲目 響け!ユーフォニアム】
あすか先輩の父親が作曲し娘に贈り、そしてあすかから久美子へ受け継がれていくという、題名にもなっているこの作品を象徴する曲です。
ユーフォニアムソロをはじめとするウインドオーケストラバージョンでの演奏でした。ユーフォニアムの音色がセンチュリーホールいっぱいに響き渡ります。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
再び北宇治カルテットCVの登場。
黒沢ともよさん「ユーフォニアムの音色が胸にささってグッときた」とお話されていました。
~吹奏楽コンクールシーンの完全再現~
【9曲目 課題曲:プロヴァンスの風】
【10曲目 自由曲:三日月の舞】
劇中で登場した名古屋国際会議場・リハーサル室・本番前のシーンが映像で流れます。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
なんてことでしょう!!
アナウンスまで生で完全再現するという凝り様です。
【課題曲 プロヴァンスの風】の演奏が始まります。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
センチュリーホールで聴くこの曲は格別です。
キレッキレのグロッケン&シロフォンの演奏が印象的でした。
雑賀頼子さんのピッコロの響きも綺麗でした。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
そしていよいよ…夢にまでみたセンチュリーホールでの【自由曲 三日月の舞】
おそらく会場にいる全員がこの曲を聴きに来たと言っても過言では無いと思います。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
ウインドオーケストラ2021の皆さんによる渾身の演奏、完璧なトランペットソロ…感動で涙が出ました。
「三日月の舞」のトランペットソロは本当に難しく、これまでも完璧な演奏は数えるほどしかありません。
指揮の大和田先生より「今回オーディションを行いソロ担当を決めた」とお話がありました。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
ウインド・オーケストラ2021は3年生が主の構成になっているそうです。パートリーダーやインスペクターの紹介もありました。
(部長は誰ですか?というカルテットの問いに「部長とは呼ばずインスペクターと呼ぶんです」という解説付きでした)
センチュリーホールでしか成し得ない演出…企画してくれたスタッフの方々の粋な計らいに感謝感激でした。
【11曲目 Songbirds】
「リズと青い鳥」のエンディング曲。
フルートとオーボエの二重奏で、生演奏は初めて聴きました。
パンフレットが手元に無いのでフルートの方のお名前は分かりませんが、オーボエは大久保さんだったと思います。
フルート・オーボエの美しい音色が良く響いていました。
【12曲目 リズと青い鳥】
劇中ではロームシアター京都で演奏され、関西大会で金賞をとったものの全国大会へは進めず涙を飲みましたが、今日はセンチュリーホールでの演奏です。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
優子・夏紀率いる北宇治はここで演奏する事を目標に頑張ってきました。劇中では実現する事が出来ませんでしたが、今回の定期演奏会でセンチュリーホールに北宇治のリズと青い鳥を響かせる事ができました。
心子ちゃんファンとしてはやっぱり第2楽章・第4楽章のティンパニに目が行きます。新メンバーのティンパニ・東浦心子ちゃん役は男性の方で、力強い演奏が印象深かったです。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
第3楽章・オーボエとフルートの掛け合いは技有りの素晴らしい演奏でした。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
映像では劇中コンクールシーンがずっと流れていましたが、生演奏とのシンクロ率が凄かったです。
優子部長・夏紀副部長…ありがとう!
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
【13曲目 トランペット吹きの休日】
先日発売された5周年記念ドラマCD「きらめきパッセージ」で登場した曲で、定期演奏会では初登場。早速演奏してくれました。
~アンコール~
【14曲目 Tutti】
【15曲目 ヴィヴァーチェ】
これまで行われた「響け!ユーフォニアム」イベント全ての映像を、北宇治カルテットのメンバーと一緒にスライドショー形式で見ながらの演奏でした。
ラストの1コマは昼の部の写真が夜の部で既に挿入されていて、”響け!イベントに新たな1ページが刻まれた”という演出がされました。
そして夜の部はサプライズで、
「響け!ユーフォニアム」を制作する京都アニメーション・石原監督の登壇がありました。
今回は響け!ユーフォニアム5周年を振り返るという形の特別記念公演でした。
石原監督より「5周年…ずっとやってきて、北宇治の演奏する曲目が随分増えたなぁと思いました。」というお話が。そして
「響け!ユーフォニアム、まだまだ続きます!応援よろしくお願いします」
という言葉がありました。
”もう続編制作を諦めなければならないのか”と思われる事態まで追い込まれましたが、監督から「続けます!」という力強い信念が伝わってきました。改めて、これからも響け!を応援していこうと思いました。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
久美子役の黒沢ともよさんからの挨拶より。 名古屋国際会議場・センチュリーホールでの響け!吹奏楽定期演奏会は、当初から「いつか実現できたらいいね」という話が出ていたそうです。
「皆さん、絶対、元気でまた会いましょう!」という涙ながらに語った言葉から、もう二度と続編制作に携わる事が出来なくなってしまったスタッフさん達の事を思うと目が潤んでしまいました。
最後に、この作品の音楽監修を務める指揮の大和田先生からお話がありました。
5周年記念公演に向けて準備をしてきたフレッシュマン・ウインド・オーケストラのメンバーについて、リニューアルをし今回が初公演という事でした。演奏全般を通してこれまで以上にクオリティが上がっていました。久美子3年生編ではハイクオリティの演奏を要求されると思われますので、それに対応したという事と思いました。
「『三日月の舞』・『リズと青い鳥』は二度同じ演奏が出来ないとても芸術性の高い曲で、それを演奏させてもらいました。そしてそれは新メンバーに受け継がれていきます。」というお話をされていました。
【16曲目 Blast!】
「誓いのフィナーレ」エンディング曲のBlast!。
TRUEさんの生歌&生演奏は初めて聴きました。
「誓いのフィナーレ」は38回劇場へ観に行ったという事もあって、とても思い入れがあります。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
以上16曲×2公演で5周年記念公演は締めとなりました。
響け!ユーフォニアムは久美子部長率いる続編が決まっています。
これからの音楽演奏担当は新メンバーにお任せするという事になります。
頑張って良い演奏をして、良い作品にしてくれる事を願っています。
応援しています。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
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名古屋国際会議場 センチュリーホールで演奏を聴いた感想も記しておきます。
昼公演は1階後方センター付近の席、夜講演は2階席前方センター付近の席でした。
舞台上に音響反射板(反響板)が設置されていますが、1階席後方は頭上低めに2階席がきています。また各列は傾斜がついていて、前の人の頭で舞台がケラれるという事は無い作りになっています。そういうこともあってか、上方からの音があまり届かなく、ほぼ前方からのみの音の響きでした。
一方、夜の部の2階席前方は3階席との間に余裕があり、上方からの音響も良く飛んできて、昼の部の1階後方よりはるかに良い音で鑑賞できました。
やはり生演奏は良いですね。当然ですが楽器1つ1つの音が良く聞こえるのと同時に楽器同士が共鳴しあうのか、普段自分のオーディオで聴いている音とは響きが全く違います。
大好きな作品の大好きな曲を生演奏で聴く…これ以上の贅沢は無いですね。
フレッシュマン・ウインド・オーケストラ2021の皆さん、素晴らしいサウンドと感動をありがとうございました!
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
※夜公演の模様は有料(4,400円)になってしまいますが、5月5日までストリーミング配信されています。
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Posted at 2021/04/24 13:47:57 | |
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