EVを巡るシェア争いは熾烈ですが、EVの性能はバッテリー性能でほぼ決まってしまいます。
何らかの形で付加価値を与えて高級車として売り出さないと、現状ではコスト的にガソリン仕様車に太刀打ちできません。
ガソリンエンジン車も妙な付加価値を加えてどんどん高価になってますので、高級車クラスならEVでも勝負できます。
テスラの場合自動運転技術を売りにしてますが、これはEVでなくても搭載可能です。
EVには低速トルクや静粛性、低重心、低振動といったメリットはありますが、肝心の航続距離はバッテリーの進化を待つしかありません。
テスラモデル3の航続距離が600kmだと言っても、カタログ上の話です。我がトゥインゴSリミテだってカタログ燃費xタンク容量で700kmを超えます。
急速充電では満充電できない事、バッテリーの劣化、充電インフラ不足、充電に要する時間を考えれば、まだまだ物足りません。
次世代バッテリーの候補として注目される
「全固体電池」の現状についての記事がありました。
次世代電池の最有力候補「全固体電池」の現在地 | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/423933?display=b
全固体電池研究の最先端の東工大の先生のお話ですので、内容的にはほぼ正確な記事であると思われます。
中華メーカーが来年全固体電池搭載のEVを発売するとの情報もありますが、この記事を読む限りまだちょっと時期尚早な気もします。
全固体電池が量産され、それを搭載したEVが割安になり充電インフラが整うまでには少なくとも10年位はかかるのではないでしょうか?
急速充電に要する時間が短縮されるには、それ相応の充電設備が必要です。既存の設備では能力的に不可能です。
そんな中、トヨタは水素燃料の内燃機関自動車の研究に前向きな姿勢を示しました。
トヨタ「水素エンジン」開発を発表 来月のレースで車に搭載へ | 環境 | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210422/k10012990241000.html
部品メーカーなどの下請けを支える為という理由もあるようですが、大局的に状況を見ているトヨタは流石です。
水素インフラが整えば燃料電池車も普及するでしょうが、一方でこういう事も可能になります。
こんなご時世であっても
自分のように内燃機関に魅力を感じてるとか、MTに乗り続けたいという人も一定数いるはずです。
これ以外にもトヨタは「人工光合成」の技術開発も行なっています。
“植物超え” 世界最高効率の人工光合成に成功 CO2再利用へ前進 トヨタの研究所 - ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/spv/2104/22/news155.html
「人工光合成」を謳っていますが、事実上CO₂と水素から蟻酸を合成する技術のようですね。
H₂+CO₂→HCOOH
です。
太陽光発電による電気で水を電気分解して作られた水素を利用することで「人工光合成」を謳っているだけのようです。
水素は化石燃料の水蒸気改質で作られた物でも良いですし、電力は再生エネでなくても良いはずですが、
大気中のCO₂を回収する事に意味がありますのでこのようなシステムとして開発しているようです。
以前から繰り返し書いているように
「地球温暖化CO₂起源説」が正しいのであるならば、大気中のCO₂を何らかの形で「固定化」してCO₂濃度を減らさないと根本的な解決になりません。カーボンニュートラルではCO₂濃度は上昇し続け、温暖化は止まりません。
そういう意味ではこの技術は重要です。
また蟻酸を原料にカーボンニュートラルなリサイクル燃料を合成する事も不可能ではないでしょう。
この技術は発展させて欲しいものです。
それにしても…
ホントに
「地球温暖化CO₂起源説」
って正しいんですかね?
将来化石燃料車が禁止され嫌でもEVに乗らないといけないのであるならば、今から多少の不便を受け入れつつEVに乗る必要もありません。
日本の電力は火力発電が70%です。
今自分がEVに乗り換えたところで、将来の地球環境には何の影響も与えません。
Posted at 2021/04/27 03:17:37 | |
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