この日は列車乗り倒しです。
指宿から鹿児島中央へは、快速『なのはなDX』で。
なのはな色の車体が良いですね。
青空の下、開聞岳をバックにしたら、美しいでしょうね。
鹿児島中央から吉松へは、特急『はやとの風』に。
漆黒の外装と木目の内装が特徴です。
この日も桜島は全く見えず・・・・・
肥薩線は、2007年に経済産業省が選定した「九州南部における産業創出とこれを支えた電源開発・物資輸送の歩みを物語る近代化産業遺産群」が数多く含まれています。
嘉例川駅は、1903年に開業した当時の木造駅舎が残っています。
無人駅ですが、名誉駅長がいる有猫駅(?)です。(この日は不在でした)
大隅横川駅も嘉例川駅と同じく1903年に開業当時の駅舎。
ホームの柱には、第二次世界大戦時に機銃掃射で打ち抜かれた痕が残っています。
恐らく乗降客数を数える為のものと思われますが、『町外者』だけ別カウントってのが何とも。
町内の方は、みなさん顔見知りって事でしょうか。
吉松駅前には、近代化産業遺産群の一つであるC55が残っています。
1935~1937年に僅か62台の製造で、現存するのは4台のみだとか。
直径1,750mmのスポーク動輪。
間近で見ると、圧倒的迫力ですね。
吉松駅では、特急『
しんぺい』に乗り換え。
下り(人吉駅→吉松駅)は「いさぶろう」、上り(吉松駅→人吉駅)は「しんぺい」と別々の列車名で運行されています。
愛称の由来は、「いさぶろう」が人吉駅 - 吉松駅間が建設された当時の逓信大臣山縣伊三郎、「しんぺい」が同区間開業当時の鉄道院総裁であった後藤新平で、矢岳第一トンネルの矢岳方入口に山縣の「天険若夷」、吉松方に後藤の「引重致遠」の扁額が残ることにちなむものである。それぞれ揮毫者の名を冠する列車が揮毫した扁額に向かって走る形となる。 (from Wikipedia)
縁起の良い駅名として有名な真幸駅。
御利益にあずかりたいですね。
車内で食べる駅弁は旅情を加速させてくれます。
真幸駅 - 矢岳駅間には日本三大車窓の一つが有って、徐行・停車してくれます。
残念ながら天気がイマイチで、遠くの山並みは殆ど見えず・・・・
大畑駅は、日本で唯一、ループ線の中にスイッチバックを併せ持つ駅。
人吉-矢岳間の急勾配の途中にあり、蒸気機関車の時代用いられた給水棟が残っています。
駅舎は1909年に開業当時の物。
(これらも近代化産業遺産群の一つ)
また、駅舎に名刺を貼ると出世するのだとか。
残念ながら名刺を持ち合わせておらず、出世の機会を逃す。
(えっ、そもそも出世見込み無いってか)
人吉駅では、特急『
かわせみ やませみ』がお待ちかね。
しんぺい号の乗客の多くはこれに乗り換えますが、我々は他の目的があるので乗らず。
停車中に写真撮影のみ。
人吉側は、かわせみを模した青い車体
熊本側はやませみを模した緑の車体
発車時には、駅職員や地域の方々等が、手を振ってお見送り。
この駅だけでなく肥薩線沿線でも、下校途中の女子高生や仕事中の方々等、多数の方が手を振ってくれていました。
観光列車ならでは ではありますが、こういう演出って良いですね。
暫くすると、お目当ての物が動き出します。
『
SL人吉』です。
これで熊本へ向かいます。
日本で初めて本格量産した、通称ハチロクと呼ばれる8620形テンダー型蒸気機関車。(決してAE86やトヨタ86では無い)
動輪の粘着力(摩擦力)がシリンダーの出力を大きく上回っており、「絶対に空転しない機関車」ともいわれていて、かつては『鉄路あるところ、ハチロクの機影見ざるはなし』とまで言われた機関車。
合計672台が作られましたが、動態で残っているのは京都鉄道博物館のSLスチーム号とJR九州のSL人吉のみ。
この個体は1922年日立製作所製で、1975年迄の間50年超に渡り使用された個体です。
今年で96歳になるんですね。
SLの魅力は、なんと言ってもこのメカメカしさ。
機関士1名 機関助士2名で運行します。
やはり夏場は暑くて大変なようですね。
真ん中の機関助士の『蒸気を作る仕事は力仕事に見え、とても頭を使います』のコメントがとても印象的です。
SLは石炭を燃やした熱で蒸気を作り、その圧力で動輪を動かします。
石炭をくべてから蒸気が出来るまでにはタイムラグがあるので、事前に先の上り坂等を見越して石炭をくべてやらねばなりません。
もちろん、何にも考えずに常時石炭をくべ続けても走れますが、それは無駄に石炭や水を使うだけの事。
いうなれば、燃費が悪くなる訳ですね。
機関車の場合、最悪は石炭や水の欠乏(様はガス欠)で動作不能となります。
これは車の運転にも言える事。
上り坂に差し掛かってからアクセルを踏むのではなく事前に加速する事で、燃費改善と上り坂渋滞回避が出来ます。
やっぱり、エコランは頭のスポーツなんですよね。
SL人吉は肥薩線の球磨川沿いを駆け抜けますが、この日は川の水が濁っていてちょっと残念。
熊本からは九州新幹線 つばめで博多に。
大正から平成へ、一気にタイムスリップです。
東海道・山陽新幹線はビジネス的ですが、九州新幹線は旅客的で良いですね。
※つばめの外観写真はネットより拝借。
※ホームドアが有って写真撮れませんでした
この日は博多で一泊。
列車5本で鹿児島、宮崎、熊本、佐賀、福岡の5県を通って九州を縦断しました。
ちなみに、この日に乗った列車は、全て
水戸岡 鋭治さんのデザインです。
この日の走行地図
この日はテリトリー2箇所GET
大隅横川駅は、近代化産業遺産群のひとつですね。
つづく
Posted at 2018/10/01 20:40:36 | |
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