結局、このレースに参加すれば、今年も全戦参加という私らしくないシーズンとなった
しかし、2年前に全戦参加した時と同じく成績は鳴かず飛ばずだった。
思うように走れず、終始殿だった。が、あまりの参加台数の少なさに
出た方がいいな～的な感じで中盤は参加した。
そんなだからあまり練習もしてなかった。
練習するお金がなかったのもある
今年ほどの金融危機は今までに無い。忙しいのに現金が手元にないという状況に陥っていた。
最終戦となる耐久参加を決めた時、I監督に「もっと練習してくださいよ！」と言われた
それもあり、多少ファイナンス面も改善されたので10/30日～のSP走行枠は全部走った
その甲斐もあり、土曜日16日は10周全て13秒代、ベストは13.004というなかなかの走りが出来た。
本番直前にこれほど調子がいいのはいつ以来だろうか？
どうせNEWタイヤを履くと遅いんだろうな～という自虐もあるが悪い気はしない。
パートナーであるTさんは15日金曜日が初走行
5枠全てみっちり走り込んでもらった。FJ, N-ONO、VITA混相で台数も多く走りづらそうだったが
タイムは順調に削り取っていた
全くの余談だが、この日の午後、仕事現場でトラブルが発生し、最後の走行枠を見守った後、
お客様のもとへ急行した。40分間みっちりお叱りを受け、その後大工さんとも30分間お話、
傷心の中それから日田へ戻り、タイヤや荷物を積んだり下ろしたり・・・
結局準備が完了したのは10時半くらいとなった
正直、くたびれ果てた1日だった。
土曜日はメンバー全員集合
Aドライバーは私
BドライバーはTさん
I監督
消火器係 R君
給油係 Y君
メカ Y君
メカ H弟
ケータリング H美ちゃん
多少の入れ替わりはあるものの、全員参戦経験のある心強いメンバーだ。
決勝当日！
すわ、予選だ！
思った通り？NEWタイヤを履きこなせない情けない私
事もあろうか15秒台しか出なかった泣
Tさんは余裕の16秒台、こりゃもうTさんに頑張ってもらうしかないわ笑
どうにも決勝のタイヤセットが気に入らない私
リアを215にしたがアンダー気味
タイムも15秒しか出てない事を考慮し、タイヤの接地面を観察し、検討した結果、キャンバーを0.5度足すことにした
そしてそれにより狂うトーも確認。計測具は38号車のライバルMさんが貸してくれた。
ありがたいありがたや このお礼はレースで追い越す事でお返しせねばと思った。
決勝直前のセット変更ではあるが必ず吉となると信じていた。
うかれ定食に舌鼓を打ち、
後はレースまでピット練習！
あっという間に決勝の時間となった。
そうそう
昔、No32で一緒に戦ったクラブ員の同級生Iが家族全員で応援に来てくれていた
愛車RX-8で親父も来てくれていた
決勝は後方のグリッドよりスタート
これ以上悪くはならないのでとにかく前へ進む事を考え、
きっとマシンも調子を取り戻しているだろうと期待し、スタートを迎えた
速いけどピーキーなVITA
速いけど耐久性に欠けるシビック
多分、荒れたレースになるだろうと予想していた。
しかしそれが、スタート直後、最初のコーナーで、しかもマルチで起こるとは・・・
そしてそれが、わが身に降りかかってくるとは・・・
1コーナーを抜けると、VITAがこっちを向いていた
必死で避けたが、衝突した
あの、嫌な感覚が蘇る
クルマとクルマが当たる、あの感触
バラバラと、部品をまき散らしながら走る私
もうダメか？と思ったが、いやいや、想像よりは走れる
急いで☎をPITにかけ、inし、修理してレースを継続する事を伝えた
PITではガムテやバール、ハンマー、タイバンドなどを準備し早々に応急処置に取り掛かってくれた
私はシートでずっと考えていた
どうすれば、ロスなく行けるか？どうすれば1秒を無駄にせず、前に進めるか？
出した答えは給油する！と言う事だ。
この緊急PITinをルーティーンの1回にしてしまえと言う事だ
急な提案だったのでアース消火器は私がやった
給油も終わり、PIToutしたとき、ピットロードはオープンだったが、コース上ではまだペースカーランが続いていた
作戦は成功だ。
コース上ではシルビアとトレノを抜いた(周回では負けているんだけど）
ハンドルが右へ取られる
ブレーキングが危険な状態の中で
ほぼ17秒代での周回を続ける
16秒に入れる事を目標に走り続けた
しかし、その思いはかなわなかった
1周目に10L給油したので、20周以上引っ張るロング走を想定していた。
しかし、2ヘアでWイエローが振られている！？
2ヘア出口でスイフトが刺さっている。足が折れている、動けそうにない・・・ これは・・・
思った通りペースカーが入った
この機を逃す手はない
20周には満たないがPITinすることにした
ここでFタイヤをローテーションする予定だったがやめた
凹んだフェンダーでうまくタイヤが外れるが心配だったからだ
エアは普通で減ったりはしていない事を確認
給油量は少なめ、遅いし、走ってもないから
ドライバーはT木さんに交代
まっすぐ走らない事
ブレーキングがヤバい事
ブレーキのペダルタッチがおかしい事
を告げとにかく気を付けて走ってもらうよう伝え、送り出した
案の定タイムはがた落ちだ。
そりゃそうだろう、この状態では・・・
しかし、Tさん、少しずつ少しずつ、タイムを削る！
最終的には私とほぼ同じタイムまで上げてきた！
この危険な手負いのマシンで！
もしまともだったら、間違いなく自己ベスト更新したんだろうな～とか思いながら見守っていた
同時に、まともなクルマじゃないから、くれぐれも無茶しないで・・・と心配もした
そして、最後にT木さんには負けられん！手負いでも負けたくない！という危険な思いもあった・・・
そうそう、PITで待機している間、スイフトの女性ドライバーが仲間と歩いて通って行った
泣きながら・・・
さっきブリーフィングで談笑した彼女、
何が原因かは分からないがコースアウトし、クラッシュし、リタイアしたのだ
その涙はきっと悔し泣きだろうと思い見ていた
今時、レースをし、戦い、悔しくて泣く若い女性。素敵ですよ。
レースも残すところあと10分くらいで、20周消化したT木さんがinしてきた
給油は10L、タイヤは大事をとってリアの左右をローテーション
マシン状況はその後変化なく、ブレーキのペダルタッチもおかしくはないとの事
最後の4周ほどだが、必ずやTさんのタイムを上回ってやる！と危険な思いを秘め
スタートした！
おおっ！日没が近く、涼しくなった影響だろうか？パワーがスタート時よりあるように感じる
グリップもいい！これは前半よりもいいタイムが刻めるのでは？！と走行
しかし！どうしたことか！？電源が落ち、もちろんエンジンが停止！
なんだなんだ？と考えKILLスイッチやキーシリンダーを操作するも変化は無し
とうとうマシンは最終コーナーアウト側で止まった・・・
挙句、KILLスイッチ背面からは白煙が上がっている！
オフィシャルさんに合図を送り
マシンから退去したが、直後に牽引でコース外に出される
その際も、火が出る可能性があるので消火器を抱えていた
火災の危険性はぬぐえないので、オフィシャルさんが待機してくれることに
オフィシャルさんと2人、コースを疾走するマシンを見守る
なんてカッコいいんだ・・・
そしてゴール
8号車、S水御代が優勝したことだけは分かった
おめでとうS水さん、S田君、
そして完走し、🏁を受けるマシンを見守った
オレもチェッカー受けたかったな～と思いながら
車両保管場所に牽引で誘導された
結局、完走扱いなので、保管に入るとの事だ
後に分かった事だが、総合でも、クラスでも、ドベ完走だったようだ
だが、
レースは全力でやりきったし、置かれた状況の中では最高のパフォーマンスを出した自信はあった
なので満足感は高く、また普通に完走し、さらには表彰されている皆さんには尊敬と羨望の眼差しを
送っていた。
そこで気になったのが、私と衝突したVITAがどうだったのか？と言う事だ
聞けばなんと！レース仲間のAさんと言うではないか！！！
そしてマシンのオーナーはやはり仲間のNさん！！！
レース中のやむなきアクシデントとは言え、誰とも当たりたくはないが、一番からみたくないお相手とやってしまったと言う事を知った。
そのVITAはその場で0周リタイアだった・・・
PITを片付けながら自分が5年前に書いた 運転心得 が目に入った。
事故を起こさない、まきこまれない
自分で書いておきながら自分がまたもやってしまった
私のマシンは大破したが、それでもレースは継続できた
しかしお相手は0周リタイア
何とも心苦しい
それにこれは私のレースポリシーに反する事だ
昨年は総合優勝、クラス優勝と傍目にも最高の結果を得、得難い経験をさせてもらった
今年は総合ドベ、クラスもドベ、クラッシュあり、でも完走は出来た。これはこれで得難い経験をさせてもらった
最後の最後、オートポリスを去る時、涙腺崩壊し、号泣した私、
でも、後で聞いたが昨年は私の優勝の陰で号泣している方がいたらしい
栄光の涙の陰で悔しい涙
嬉しいから、また味わいたくてやってしまう
悔しいから、リベンジしたくてやってしまう
考えれば、ここまでの24年間のオートポリスレース人生もそうだったな・・・
何だか、事のほかそれを思う、今回のレース、2019年のレース活動だったな・・・
皆さま応援ありがとうございました
