![[一部改良]トヨタ・iQ [一部改良]トヨタ・iQ](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/018/371/008/18371008/p1m.jpg?ct=b3e25ffa5477)
トヨタは「iQ」を一部改良を実施した。非常に地味な内容ではあるが、運転席のシート上下アジャスターを全車に標準装備した。また、ドアトリムの配色をプラムとブラックの2トーンカラーに変更するとともに、ステアリングの質感向上を施したらしい。
2008年10月に発売された「iQ」だが、早いもので1.5年以上が経過。発売当初は「販売目標台数は2500台/月」なんて鼻息も荒かったが、残念ながらトヨタが思い描いていた様なヒットモデルにはなっていない(最近は500台に届かない事も多い)。それは日本だけではなく、海外市場でも同様らしい。しかし「iQ」はトヨタが久し振りにチカラを入れて開発した渾身のマイクロカーである事は間違いない。私は今後の熟成に期待をしている。まぁ、当のトヨタ自身が「iQ」をどう考えているのか判らないのだが。サラリーマン体質が染み付いているのならば、既に「失敗作」のレッテルを貼られた「iQ」には関わりたくない...と責任を擦り付けあい、逃げ回っている頃かもしれない。しかし「iQ」は世界一を目指して急拡大していた数年前のトヨタだから産み落とす事が出来たクルマだろう。少なくとも、今のトヨタならば開発凍結になっていただろうね。こういうクルマは世の中に認知されるまで時間のかかるジャンル。諦めず、ジックリと育てて欲しい。私の知る限り、トヨタの一番苦手な事かもしれないが。
「iQ」はもう少しフェイスを親しみやすくするだけでも違うと思う。インテリアが暗くて息苦しく感じるのもマイナス。トヨタとしては囲まれ感を出す事で、マイクロカーの安全性不安を払拭したかったのかもしれないが。シティコミューターとして「iQ」を見ると、もう少し開放感があって、四隅をスッキリ見渡せるデザインのほうが良かったんじゃないかと思う。そういう意味で、まもなく旧型になってしまう日産マーチは傑作だったんだな...と再認識。トヨタのデザインって例外なくボディサイドが極めて貧弱なんだよなぁ。トヨタの人は気にならないんだろうか。
少し話題は変わるが、トヨタは「iQ」を作るだけではなくそろそろ新しい売り方にもチャレンジする時代なんじゃないかと思う。貧困な発想で恐縮だが、免許を持ってない人が「iQ」を買うとトヨタと提携している自動車学校で免許を取得する費用もコミになっている特別仕様車(免許取得までクルマと一緒にローンが組める)。学生が「iQ」を買うと学割と称して金利0%にする販売施策。「iQ」で走った距離に応じてマイルやポイントが貯まるとか.....。いかにして、クルマ離れしている若者に対して自動車メーカーがアプローチしていけるのかを考える実験車として「iQ」は面白いのではないかと。(別に「iQ」に限った話ではないのだが)若い頃の体験とは絶大なものだから、この時期に「クルマなんてお金がかかるだけで無駄」って刷り込まれたまま親になっていったら.....。
トヨタは以前20~30代の消費者をターゲットにした異業種による合同プロジェクト「Will」に参画していた事があるが、「Will」は結局目立った成果も残せないまま終了してしまった。もしかしたら、こういう取り組みは今にこそ必要なのかも知れない。
もう綺麗なお店を建てるだけではクルマを買いに来る客は増えないのが日本。自ら種をまき、刈り取る覚悟をしなければ「クルマ離れ」は止められないのではないか。「iQ」の様にコンセプチュアルなクルマにはそういう使命もあるのではないか。
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Posted at
2010/06/05 00:16:02