トヨタ「ライズ」の累計走行距離が900kmを超えたので恒例(?)のファーストインプレッションを書いておく。
「ライズ」はほぼ同時に注文したスズキ「ジムニーシエラ」が納車になるまで
向こう一年程度の期間限定マイカーとなる予定だから、積極的にいろいろな場所へ出かけたいと思っている。
「ライズ」は記念すべき自身30台目の愛車にして初のトヨタ車となった。人生50台の愛車遍歴を目指そうと思っていたが、気がつけば40代後半に突入。残された時間を考えると結構ハードルが高いですね(笑)。
それにしても、トヨタのお店の対応は細やかでノーストレス(笑)。お若い担当セールス氏だったが、契約~納車まで極めてスムーズ。無駄のない接客対応には感服するしかない。フィアット販売店(の担当者)は本当にダメ(笑)だったので、その違いたるや。閑話休題..。
前置きが長くなったが、ファーストインプレッションを。
『孤独のグルメ』井之頭五郎氏の台詞を引用すれば「ほーいいじゃないか。こういうのでいいんだよ。こういうので」である。
変に凝ったデザインでもなく、高級そうに振る舞わず。だからといって手を抜かず、限られたコストの中で存分に開発者の腕が振るわれたクルマ。
案外こういう化粧っ気はないが、しっかりと作られ走っていて嫌にならないクルマというのは昨今珍しい。少なくとも私はそう感じる。(だからこそ身銭を切って購入したわけだが。)
今更私が褒めるまでもなく、トヨタ「ライズ」/ダイハツ「ロッキー」はセールスランキング上位に食い込むヒットモデル。豪雪に見舞われる札幌市内ではかなりの勢いで普及が進んでいる事を実感する。大袈裟な表現かも知れぬが「雪国の国民車」になれるかも。(昔はレオーネ→レガシィでしたけどね。)
偏屈系カーマニアとして、こういう売れ筋のクルマはどうにも眩しすぎる(笑)から避けてしまいがち。実際ギリギリまでマツダ「MAZDA2/CX-3」を選ぼうと画策したのは事実だが、今回そのオタク根性は封印しトヨタ「ライズ」を選択した事に間違いはなかったと思う。
【諸元】全長3995mm全幅1695mm全高1620mmでホイルベースは2525mm。最小回転半径は4.9mと5mを切り、最低地上高は185mmを確保。車重は1040kgと軽量コンパクトな5ナンバーSUV。
エンジンは1.0Lの直列3気筒ターボエンジン(1KR-VET)で98ps/6000rpm / 14.3kg-m/2400-4000rpmを発揮。ミッションはダイハツ謹製の「D-CVT」を搭載。
パワーウエイトレシオは10.61kg/ps。トルクウェイトレシオは72.72kg/kg-mとなり、普段遣いに不足のないスペックとなる。
実際、混雑する街中では四隅が立つスクエアで見切りの良いボディが役に立つ一方、ワインディングロードや高速道路ではターボエンジンの元気の良い走りが爽快。それ故「こういうのでいいんだよ。」と感じるのであろう。何というか、運転していて飽きないタイプのクルマ。
勿論、このクルマに欠点と言える部分もそれなりにある。
まずはステアリングにテレスコ機能が無い。これは大きな不満。次回の改良時に即刻改修すべきポイントだ。コレをケチって得られる利益より落とす評価のほうが大きいだろうに。
更に電動パワステのフィーリングはやや人工的で、アシスト量の変化が滑らかではない。(車線逸脱抑制機能の介入があるから評価が難しいが)
アイドリングストップの動作が不可解で、減速時にブレーキペダルの踏力を一定に保たないと直ぐ再始動してしまう癖はちょっと気になる。(停止時にブレーキ踏力を抜く癖があると特に不便)
内外装の質感はエントリーモデルの趣きを隠そうとしないから、一家のメインカーとして風格・趣きに欠けると感じる方もいるだろう。(私はそういう見栄とかステータスに興味がないので無問題)
静粛性はロードノイズよりエンジン音透過が目立つタイプ。更に言えば、聴いていて心地良い「エンジンサウンド」ではなく「エンジンノイズ」の類だ。
個人的な要望として「サンルーフかキャンバストップ」をメーカーOP設定して欲しい。折角「真っ平ら」なルーフ形状をしているのだから、開閉出来ないのは勿体ない。まぁ少数意見だろうけど。
これら不満ポイントも少なからず存在するが、リーズナブルな価格を考慮すれば当然妥協・納得すべき事項も多く、個人的にはコンパクトなボディサイズを守りつつ、最新の装備内容を備えていることを評価すべきと思う。
最後に、昨年
レンタカーのトヨタ「ライズ」に乗った際、イマイチと感じていたポイントが2つあったが、幸いなことに納車されたマイカーではどちらも改善されていてホッとしている。
1つ目は「ゼロ発進時のアクセル早開き(過剰な加速演出)」である。
レンタカー(初期モデル)はアクセル操作に対しスロットル特性が敏感で、グワッとのけぞるような強い加速となりがち。随分とアクセルワークに気を遣った。
納車されたマイカーは、その特性が改善されておりホッとしている。また副産物として、意に沿わずエンジンの回転数が高まらない分、エンジンノイズの高まりも抑えられた印象だ。
2つ目は中立付近が曖昧なステアリング特性である。
レンタカー(初期モデル)はステアリングの中立付近が(感覚的に)左右5度位の不感症ゾーンがあり気になった。これは鷹揚なSUVらしさの演出か...と思ったが、納車されたマイカーに気になる不感症ゾーンはなかった。もしかしたら、レンタカーはアライメントが狂っていたのかも。
マイカーはメーカーOPで自動駐車支援機能(スマートパノラマパーキングアシスト)を装着した関係で、電動パワステに通常モデルより容量の大きなモーターが装着されるらしいから、その影響があるのかもしれない。機会があれば別の個体も試してみたい。
現時点の平均燃費(給油2回分)は17.77 km/L。カタログ燃費(WLTCモード値)が17.4km/Lだから、いきなりのカタログ超え。雪がなく渋滞も少ないこの時期の北海道だから、燃費にはベストな環境だろう。4WDかつレギュラー仕様であることを考慮すれば、経済性に不満はない。
ファーストインプレッションとしてはこんな感じだろうか。6月に入ったら休暇を取って長距離ドライブへ出かけたいと思っている。
Posted at 2022/05/28 20:30:32 | |
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