セディアワゴンの負圧計によるエンジン燃焼状態の読み方

負圧計取り付けのススメ
　徹底的にGDIエンジンの状態を把握し、駆使するのであれば是非「負圧計（バキューム計）」の取り付けをオススメいたします。負圧計とはエンジン吸気の負圧（マイナス圧力）を計測する機器です。
（ターボ車ではタービンによりプラス加給がかかりますが、NAではマイナス圧のみです。）

カー用品店（オートバックス等）では1万円程度で売られているパーツで、取り付けも簡単です。（安いところでは5000円程度でも入手可能です）

この負圧計を見れば、エンジンの燃焼状態（通常、リーン、超リーン）が一目瞭然になるので、アクセルの踏み方のテクニック向上には必須アイテムです。また、動きが結構派手ですので、インテリアとしてもオススメかと（笑）

負圧計の読み方
アイドリング
停止時は負圧はゼロを指し、エンジンをかけてアイドリング状態では30mmHg位を指します。
（負圧＝エンジンが空気を吸い込む抵抗の強さを表し、負圧が大きいと、ベンチュリーが強く絞られている状態、ゼロに近いと絞りが弱くて全開に近い状態を表します。唇をすぼめて息を吸うか、口を大きく開けて息を吸うかというのが分かりやすいかもしれません）

普通のエンジンでは、アクセルを踏み込むにしたがってダイレクトに変化してゼロに近づきますが、セディゴンではアクセルバイワイヤ方式が採られているため、途中で積極的な電子式制御が入り、めまぐるしく変化します。
（アクセルバイワイヤ：アクセルの踏み込み量を電子信号に変換し、ECUを介してスロットル操作する。）

加速状態
通常エンジンの強加速と同様で、ほぼ0mmHg
リッチ（ストイキ）モードで、この燃焼状態は空燃比13～14.7の通常燃焼となります。
燃費向上率は5％未満。高速道路では110Km/h以上一定速度走行が該当します。

リーン状態
加速状態から、巡航に移る際、アクセルの踏み込みが穏やかになると、20～40mmHg位まで負圧があがります。この状態がリーン燃焼です。
リーン状態ではは空燃比は16～24の通常の希薄燃焼（吸引工程での燃料噴射）となります。
燃費向上率は10～5％。街中では、CVTのDレンジでは、ほとんどこのモードにはなりにくいですが、車速が巡航に近くなったら、少しアクセルを抜くと入ります。

スポーツモードでエンジン回転を臨界回転数以上に保った緩加速の時に、このモードとなります。町中ではスポーツモードにして3000～4000回転程度をキープする走りの方が適しています。
高速道路では90～110Km/hの一定速度走行が該当します。

GDI ECOランプは希薄燃焼モードでも点灯するので、ランプが点いているからといって
燃費が相当良くなるとは限りません。

超リーン状態
一定走行で、ほとんど足をペダルに乗せてある程度の状態では、0mmHgあたりを指すことがあります。
このときは空燃比は最高の40～30の超希薄燃焼での走行が可能です。
110Km/h以下の一定速度域で可能。但し、ほんの少しでもアクセルを踏み増すと、この状態から外れますし、若干の上り勾配があっても一定速度を維持できません（勾配1％でも不可）。

逆にアクセルを戻すとリーン状態になり、さらに戻すとエンジンブレーキ（燃料カット）状態になります。超リーンに入ると僅かな失速感がありすーっと車速が伸びる感じがします。リーンになっている状態で、軽くアクセルを抜くと、負圧計がストンと0mmHgに落ちます。この状態が超リーンで、微細なアクセルワークを駆使すれば、超リーンのまま弱加速も可能です。

緩い下り勾配の場合は、アクセルを徐々に抜くことで超リーンを維持することが出来ます。