
後輩とのレンタカードライブから、およそ2週間。
少し期間が空いてしまいましたが、今回はデミオの
ドライブインプレッションをしていきたいと思います。
●エンジンの静かさにびっくり!
早速、エンジン始動です!
さすがに、新しいクルマだけあって、とても静かですね!
アイドリング音なんて、ほとんど聞こえません。
後輩や友達と話しながら車内に乗り込んだ際、すでにエンジンが掛かっていることに気付かず、
余計にキーを回してしまった程でした(汗)
エンジンを掛ける度に凄い音を響かせていた初代とは、まさに雲泥の差であります(笑)
こちらは、僕が乗っていた初代デミオの始動音。
音源が携帯のボイスレコーダーなので音質は悪いですが、その爆音ぶりはお分かり頂けるでしょう(笑)
ちなみに、1つ目の動画の 0:20 ~ から少しアクセルを吹かしてみたのですが、このエンジン音
なんだか、初代のB5型エンジンと
似ているような気がします !!!
まあ、実際には全く異なる型式のエンジンなので、気のせいでしょうけど…
●非常にスムーズなクルマ
では、公道へと繰り出していきましょう!
まず気に留まったのが、このウインカー音ですね。
「ピッ・ピッ・ピッ・ピッ」 と何だか可愛らしい音ですが、
教習車の初代アクセラも、これと似たような音だったので、何だか懐かしいです♪
こちらは、初代のウインカー音。
僕は古い人間 (笑) なので、こういう
「カッチ・カッチ・カッチ」
という音の方がしっくりくるのですが、皆さんはどちらが好みでしょうか?
ちなみに、以前借りた現行ロードスターは、「ピッ・ピッ・ピッ・ピッ」ではなく、「カッチ・カッチ・カッチ」という音でした。
やはり、車格の高いクルマに、この可愛らしい音は適さないと判断されたんですかね…
話を戻しましょう。
まず、走り出しての第一印象は
アクセルが軽い ということ。
少し踏み込んだだけで、スッとクルマが前へ出ていきます。
遊びの少ないカチッとした操作感は、どこかロードスターを彷彿とさせましたね。
ハンドルも、「軽過ぎず、重過ぎず」といった感じで、ちょうどいい操舵感です。
静かなエンジン音、オートマの変速ショックの少なさもあいまって、
街乗りでは、
非常にスムーズなクルマ といった印象を持ちました。
●初代と比べて視界は…
走り出して間もなく、あることに気が付きます。
「あれ? リアワイパー途中で止まってる?」
しかしそれは、ワイパーの異常ではありませんでした。
というのも、このワイパー、
最初から斜めに付いているんです(汗)
リアウインドウの下端が、サイドに向かって高くなっているため、このような配置になっていたのでした。
バックミラー越しに見るこのワイパー、慣れるまではかなり違和感がありましたね…
さらに、サイドウインドウの下端が、リアへ行くに従って高くなっているため、
バック時の視界は、正直言って良くないです。
絶対的なサイズが小さいので、取り回しにそれほど苦労はありませんが、
初代デミオの抜群の後方視界に慣れた感じからすると、少々駐車が億劫なクルマのように思えました(汗)
それと、余談ですが…
このバック音、凄く懐かしいです !!!
マツダ車のバック音は、ずっと変わっていないんですよね!
ロードスターのインプレッションの時にも書こうと思っていたのですが、すっかり忘れていました(汗)
こうして聞き比べると、若干初代の方が音は低めでしょうか…
●快適に長距離をこなせるクルマ
さて、デミオを郊外へと走らせていきましょう。
まずは、このスピードメーター。
シルバー塗装が施されおり、一見とてもお洒落な印象ですが、
その一方で速度も確認しやすく、デザイン性と視認性をうまく両立しているように感じました。
メーターの見やすさは、長距離運転時の疲労度に直結するので、僕にとっては見逃せないポイントだったりします。
初代のメーターも、確かに視認性は抜群なのですが、こうして見比べると、かなり古臭いデザインですね…(苦笑)
そして、印象的だったのは
コツコツ感のある乗り心地!
さすがに、僕が乗っていた初代GL-Xほどではありませんが、
それでも固めでしっかりとした足取りの乗り味は非常に好印象でした。
安定性も良く、長距離走行でも疲れの少ないクルマのように感じましたね。
また、冬道でアクセルを踏み込む機会があまり無かったということもありますが、
3名乗車でも一切パワー不足は感じませんでした!
僕が乗っていた初代デミオは、
1500ccで990キロ 、
今回乗った現行デミオは、
1300ccで1070キロ でしたが、
低速での加速感はほぼ同等か、むしろ上回っていたように思います。
少なくとも僕の場合、このデミオに1500ccの必要性を感じませんでしたね。
●ワインディングもなかなか楽しい!
場所は変わって、山坂道を走らせていきます。
ワインディングを走る際に便利なのが、この
ホールドモード
Sレンジに落として高回転を保ちつつ、必要に応じてシフトレバー横に付いているスイッチを押せば、
ギアが2速に固定されるので、よりスムーズに山道を駆け抜けることができます。
この機能は初代にも付いていたのですが、僕のデミオのやつは壊れていて、スイッチを押しても全くの無反応(泣)
2速にするには、Lレンジまでギアを落とす必要がありました。
実は今回もその癖で、1日目はホールドモードの存在を忘れて、Lレンジまで使った運転をしていたんですよね…
2日目の途中で、ようやくホールドスイッチの存在に気が付くという(苦笑)
また、Dレンジの状態でホールドモードにすると、3速に固定されるので
上り坂で少し力が欲しい時や、軽いエンジンブレーキが必要な時などは非常に便利です。
シフトレバーをガチャガチャ動かす必要が無いので、見た目的にもスマートですし(笑)
さらに、このデミオのエンジンは、高回転までスムーズに回り
とても気持ちいいです!
普通に走っている時は静かでも、イザという時に回す楽しみがあるというのは、なかなか魅力的だと思いました。
他に感じたのは
ロールが少ない ということですね!
今回走ったワインディングは、日陰の部分が凍結していたので、あまり攻めた走りはできませんでしたが、
それでも、カーブでの安定性の高さは十分に感じることができたように思います。
ホールドモードを使ったスムーズな変速、気持ちの良いエンジン、しっかりとした足回りなど、
本当にワインディングを走るのが楽しいクルマでした。
ぜひ、今度は雪のない時期に乗ってみたいですね!
●e-4WDって一体…
今回のドライブは、色々な意味で一生忘れられないものになりました。
その大きな理由の一つに、今回が
初の冬道ロングドライブ だったということがあります。
冬道の運転自体は、これまで何度も経験していたのですが、そのほとんどは
昼間の市街地、速度を出したとしても 40km/h というシチュエーションばかり。
なので、交通量が多く、速度域の高い郊外の道を走るのは、今回が初めてだった訳であります。
それでも、出発前は
「まあ、道東は雪も少ないし、何とかなるでしょ」
といった感じで、正直たかを括っていましたね…
しかし実際は、国道から一歩逸れると、スケートリンクのようにツルツルな道だったうえ、夜になると恐怖も倍増(怖)
2日目の帰りに至っては今シーズン一番の大荒れで、ハイビームにしたら
目の前が真っ白で何も見えなくなるほどの猛吹雪に遭遇してしまいました(汗)
この写真を見れば、どれだけの荒れ模様だったかお分かり頂けるでしょう…
そんな中で疑問に思ったのが、
e-4WD の性能についてです。
いま思えば、1日目から、少し雪の積もった駐車場で前に進めなくなったり、
雪道の坂を登っていかなかったりしていたんですよね…
2日目に至っては、猛吹雪 & 積雪で大きな「わだち」ができてしまった道を、
不安定な挙動に怯えながら、
150キロ・4時間 も走り続けていました(汗)
「この4駆って一体どういう仕組みになってるの?」
そう思った僕は、2日目のドライブの後、ダッシュボードから取扱説明書を取り出し、
部屋に戻って確認してみることにしました。
すると、まさかの事実が発覚。
◆4WDスイッチ
スイッチを押すと4WDが作動可能な状態になります。メーター内の4WD表示灯が点灯します。
スイッチをもう一度押すと、4WDが作動しない状態になります。メーター内の4WD表示灯が消灯します。
なんと、スイッチ式でした(汗)
僕はてっきり、シエンタの
「Vフレックスフルタイム4WD」 のように
2駆と4駆が自動的に切り替わるシステムだと思っていたので、操作なんて必要ないと思っていたんですよね…
というか、レンタカー店の人も、このことはしっかり伝えておくべきですよ(怒)
普通の人は、レンタカーの取説なんて読まないんですから!
後ろに「4WD」と書かれていたら、大抵の人は4駆だと思いますよね…
さらに、取説をよく読んでみると、こんな記述が…
e-4WD
発進時や低速 (約20km/h以下) での加速時に、路面の状況に応じて後輪をモーターで駆動させる4WDシステムです。雪道や凍結路など滑りやすい路面での発進時に威力を発揮しますが、万能ではありません。路面状況によっては走破できないおそれがあります。
「え? ということは、20キロ以上では
4駆にならないの?」
色々調べてみた結果、どうやら
30キロ以上 になると、自動的に前輪駆動へ戻ってしまうようです…
e-4WDの特徴
1) 滑りやすい路面での優れた発進性能/登坂性能
4WDスイッチをONにした状態では、発進時にアクセルを踏むと同時に後輪がモーターで駆動されるため、機械式4WDと比べタイムラグが少なくスムーズに発進できる。また、走行時にスリップを感知すると、それに応じて後輪を駆動するモーターのトルクを自動的に調整する。エンジン出力制御による前輪のトラクションコントロール機能とあいまって前後輪のスリップを抑えることで、凍結路面など滑りやすい路面での発進/登坂などでの安定した走行を実現している。
2) 室内/ラゲッジルームともに2WD車と同じスペースを確保
4WDシステムがコンパクトであり、またプロペラシャフトやトランスファーが不要なため、室内/ラゲッジルームともに2WD車と同じスペースを確保している。また、デミオで好評の多彩なシートアレンジもすべて可能である。
3) 燃費性能の向上
4WDスイッチをONにした状態で、発進後にスリップがない場合及び一定速度を越えた場合は、後輪は駆動されず前輪駆動のみの2WD走行となるため、機械式4WDと比べて燃費悪化を抑えることができる。また4WD不要時には、後輪駆動ユニットの電磁クラッチを切り離し2WD走行に切り替えることで、フリクションを低減し低燃費化に貢献している。
参考URL :
http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2003/200311/1127.html
つまり、e-4WDは
発進時にしか役に立たない ということ(汗)
確かに、4WDにおける最大の利点は、路面凍結時のスムーズな発進にあるのは間違いありません。
なので、
「滑りを感知してから後輪が駆動する」 一般的な生活4駆よりも、
「発進時に後輪が駆動し、スリップがない場合は2WDに戻る」
e-4WDの方が、タイムラグが少なくスムーズだというのには納得がいきます。
しかし、滑るのは発進時だけではありません。
例えば、今回走行した
「わだち」の路面 などは、本当に挙動が不安定になるんです。
4WDを選ぶ多くのユーザーは、
「雪道での安定性」 を期待していると思うのですが、
30キロ以上になると2駆に戻ってしまう e-4WD は、その点において
2WDと全く変わりません(汗)
(一応、前輪の空転を抑える「トラクションコントロール機能」は、30キロ以上でも作動するようですが…)
発進時以外、4WDの恩恵にあずかれないこのシステムは、北国の冬道で
長距離移動するようなユーザーには向かないのかな~というのが個人的な感想ですね。
ちなみに、3日目は「常時4WDスイッチON」で走っていたのですが、発進に手こずることはなく、
スケートリンクのような市街地の凍結路でも、スムーズに走ることができました。
発進の際、わずかに聞こえる「ウィーン」というモーター音が、とても印象に残っています。
●さすがに燃費は素晴らしい!
最後に、燃費報告です。
今回は、3日間で
1166.1キロ 走行しましたが、
平均燃費は
16.83 km/L でした!
(参考 JC08モード : 16.6 km/L、10・15モード : 17.8 km/L)
それぞれの日で、乗車人数や路面状況は大きく変わりましたが、
それでも概ね、 16 km/L 以上は走ってくれたようです。
詳しくは、
https://minkara.carview.co.jp/userid/1043243/car/1270979/fuel.aspx をご覧下さい。
それにしても、冬の雪道走行で、これだけの数値が出るのには驚きです。
雪のない時期に乗ったら、きっと 20 km/L は越えますね!
この辺りの性能は、本当に時代の流れを感じます。
初代だったら、おそらく 13~14 km/L が良いところでしょう…
ちなみに、今回乗ったデミオには「エコランプ」が付いていましたが、
僕の運転の仕方だと、だいたい常時点灯していたように思います。
普段からエコ運転を心掛けていた僕にとっては、ちょっと嬉しい出来事でした(笑)
以上で、デミオのレンタカーインプレッションは終了です。
つい、初代との比較がメインになってしまいましたが、
全く新しく生まれ変わった新型デミオは、非常に興味深いクルマでしたね!
スタイル・パッケージングの大幅変化、快適性・安全性などの大幅進化を果たした一方、
「走りの楽しさ」 が変わっていなかったところは、大変嬉しく思いました。
初代・現行のそれぞれに魅力的な部分があり、どちらが良いとは一概に決められませんが、
今回のレンタカードライブで、「デミオ」というクルマがますます好きになったのは間違いありません。