前回の続きです。
低いシートポジション、カッコ良い始動音に感動しつつ、
ついに、ロードスターのステアリングを握って走り出します…
●街乗りでは意外と普通のクルマ
皆さんは「スポーツカー」と聞いてどのような印象をお持ちでしょうか?
僕自身がそれまで持っていたのは、「何か特別なクルマ」というイメージ。
非日常感が味わえる一方で、普段乗りでは「運転しづらい」、「乗り心地が悪い」、「うるさい」
といったクセがあるものだと思っていました。
しかし、今回ロードスターに乗って感じたのは、「案外普通のクルマだな」ということ。
確かに、視点はものすごく低い位置にあるのですが、少し走ればすぐに慣れますし、
運転感覚も非常に馴染みやすいものでした。
1点だけ印象に残ったのは、ハンドルに伝わってくる感触が非常にダイレクトだということです。
ハンドルの遊びがほとんどなく操作感覚がクイックなので、交差点を曲がる度に楽しさを感じました。
おそらく、この点が普通のファミリーカーとは、一番異なるところではないかと思いますね。
●これなら長距離もラクそう!
市街地から郊外へとロードスターを走らせていきます。
まず第一の印象は、速度感がほとんどないということでした。
実は僕、排気量1500cc以上のクルマを運転するのは今回が初めてだったりします。
なので、少しアクセルを踏んだだけで静かに加速していく様はとても新鮮でしたね。
さらに、追い越しで強くアクセルを踏み込んだ際、気持ち良くクルマが
スッと前に出ていく感覚は今まで体験したことの無いものでした。
デミオやシエンタの場合、強い加速を得ようとすると、ハンドルがぶれるような
挙動を見せるのですが、ロードスターはその点とてもスムーズ。
「これがFRの加速なのか…」
と少し感動してしまいましたね。
次に感心したのが、路面のうねりや段差の衝撃を一発でいなすこと。
「ドン」という揺れが一度あるだけで、グラグラとした気持ち悪い揺れが全くありません。
シエンタに乗り慣れた感覚からすると、この乗り味はかなり衝撃的でした。
そして、指針が6時の位置からスタートする、この200Km/hスケールメーター、
カッコ良すぎです!
しかも、目盛りが細かく刻んであるおかげで、意外に見やすいんですよね。
「これは、長距離がラクそうなクルマだ!」
何だか今日1日の運転が、とても楽しみになってきました。
●ついにオープンへ…
出発から30キロほど走り、だいぶ運転感覚も掴んできたところで、
ついにこのクルマの真骨頂
オープン にしてみることにします。
人目に触れないような駐車場で、こっそりやりました(笑)
Before
After
ちょっと分かりづらいアングルでしたかね(笑)
ついでに、前後左右からも撮ってみました。
フロント
左サイド
右サイド
リア
室内
こうして様々な角度から眺めていると、改めて
「自分はオープンカーに乗ってるんだ!」
という実感が湧いてきて、なんだかワクワクしてきますね!
撮影している間、シートに落ち葉が舞い降りていくところにも、オープンカーならではの風景を感じました。
●この開放感はヤバい!
さて、早速オープンで紅葉の道に繰り出していこうと思います。
事前情報によれば、サイドウィンドウを上まで上げると寒くないということだったので、実践してみることにしました。
徐々にスピードを上げていきます…
頭のてっぺんにしか風が当たりません!
これは本当に驚きでした!
オープンカーというと、髪がめちゃくちゃに乱れるイメージがあったので、その概念が一気に吹っ飛びましたね。
さらに、手元・足元は温風で暖かく、とても気持ちが良いです。
よく雑誌等で、
「露天風呂感覚」 と称されていたのはこのことだったのかと、身をもって実感しました。
そして何よりも、見上げれば一面に広がる青空、気持ち良く吹き抜けていく風…
この開放感は本当にヤバいです !!!
「うひゃ~楽しい !!!」
なんて叫びながら、終始ニヤけてましたね(笑)
本当に、サンルーフ、ガラスルーフなんか比較にならないほどの開放感です!
●寒い時期にオープンカーを見ても冷たい視線を送らないで!
オープンの開放感に浸ること60キロ程、まず初めの目的地、摩周湖に到着。
実は弟子屈町に入ってから雲行きが怪しくなり、着いたのはちょうど雨が上がった後のようでした。
クルマから降りると、とてもびっくりしました。
「寒っ!」
その時の気温は10℃前後だったと思います。
オープンで走っていた時は、すごく暖かかったのに…
よく、冬場でもオープンにしているクルマを見掛けますが、
周りからしてみれば、
「こんな寒いのに馬鹿じゃないの?」
と思うかもしれません。
実際僕も、少なからずそう思って見ていたフシがあります。
しかし前述の通り、サイドウィンドウを上げて、足元の暖房を効かせればすごく気持ちが良いんですよね。
冬にオープンカーに乗っていることは、周りから見たらすごく不可解な光景ですが、
乗っている本人は満足していることが多いので、見掛けた際はどうか温かく見守ってあげて下さい(笑)
●こんな風景も楽しめる!
摩周湖を後にし、次に目指したのは屈斜路湖畔の紅葉。
道の両脇に色付いた木々が並んでいて、まさに見頃でした。
さらにオープンカーだと、こんな景色が楽しめるんです!
車内からの風景です。
これはまさに、
オープンカーならではの醍醐味 ですね!
●ワインディングロードが楽しい!
今回のドライブでは、阿寒横断道路、釧勝峠という2か所のワインディングロードを走りました。
(摩周湖展望台の下りもなかなかの道ですが、鹿が頻繁に飛び出してくるので危ない)
この2つのワインディングロードは、僕のお気に入りの道ということもあって
今回ドライブルートを考えるにあたり、是非とも走りたいと思っていたところです。
ワインディングを走る際に便利なのが、このマニュアルモード付き6速AT。
今やミニバンにも付いている定番の装備ですが、実は使うのは今回が初めてでした。
ちょっと憧れだったこの装備、操作してみたところ、これが実に楽しい!
使い方はごく簡単で、Dレンジ走行時にシフトを右にずらすだけ。
後は、手前に引いてシフトアップ、奥に押してシフトダウンです。
ロードスターのマニュアルモードが凄いのは、まずシフトのレスポンスがとても速いところです。
ワンテンポ遅れる感覚が全くなく、瞬時にシフトアップ・ダウンが可能なのにはとても驚きました。
次に、シフトショックが少ないところ。 むしろ、ほとんど無いと言っても過言ではありません。
そして何より、レッドゾーン近くまで回しても勝手にシフトアップしないところが素晴らしいです!
こんな素晴らしいATに加え、シフトダウンの度に聞こえるカッコ良い
排気音 、
高回転までスムーズに吹け上がる
エンジン音 、
もう最高ですね !!!
さらにカーブに差し掛かっても、ロールの 『ロ』 の字も感じさせませんし、
デミオだったらタイヤが鳴くようなスピード域でも、何事も無く平然と駆け抜けていきます。
こんなに、終始挙動が安定しているクルマは、今まで運転したことがありません!
本当に、ロードスターでワインディングロードを走ったら、クルマに対する世界観が変わりますね。
●いつまでも走り続けていたくなるクルマ
ドライブもいよいよ終盤となり、いつもならダレてきてもおかしくない距離なのですが、
このクルマは本当に運転していて飽きません。
ワインディングを駆け抜けるのもいいのですが、オープンでゆったり流していると
どこまでも走って行きたいような気分にさせられます。
ゆとりある動力性能、しっかりした乗り心地、静かな車内、
それでいて、ちゃんと兼ね備わっている運転の楽しみ…
長距離を
快適 に
充足した気持ち で移動するには
最高のクルマ
だと思いましたね!
●マツダファンになってしまいそう…
結局、今回のドライブは
10時間・374.4キロ にも及ぶものでした。
今日1日ですっかり、マツダの名車・ロードスターの虜になってしまいましたね!
実は僕、なぜかマツダ車とは縁があるようで、
教習車が、初代アクセラ (ロードスターとサイドブレーキの操作感がそっくりで懐かしかった!) 、
初めて運転したクルマが、初代AZ-ワゴン 、
そして初めてのマイカーが、初代デミオ…
といった感じで、マツダ車にはよくお世話になってきた過去があります。
中でもデミオは、大きめのエンジン音、しっかり感のある重めのステアリング、
引き締まった乗り心地などがもたらす、ダイレクト感のある走りが大好きでした。
そう、実は今回ロードスターを運転していて、どことなく
「デミオと似ているな」
と思ったんですよね。
もちろん、排気量や駆動方式、設計年次は全然違うのですが、
「走りの楽しさ」、「長距離ドライブの快適さ」
という点では、共通しているように感じました。
余談ですが、僕が乗っていた初代デミオの「1500GL-X」というグレードの足回りは、
『マツダのスポーツカー担当である開発陣がチューニングした』
らしいので、乗り味が似ていると感じたのも、あながち偶然ではないのかもしれません(笑)
そんなこともあり、今回のドライブで、ますますマツダ車の走りが気に入ってしまいました!
●意外と燃費も良い!
最後に燃費報告です。
走行距離 374.2 km
給油量 32.45 L
よって、燃費は
11.53 km/L !
前回のブログでも書きましたが、レギュラーガソリンで運用されていること、
途中、山道で高回転をキープして走ったことを考えれば、十分良い数値と言えるのではないでしょうか。
ちなみに、スタンドに着いてから給油口オープナーの位置が分からなくて、あたふたしたのは内緒です(笑)
まさか、シート間後方のコンソール内にあるとは…
スタンドのスタッフの方に教えて頂きました(汗)
非常に長くなってしまいましたが、以上でロードスターのレンタカー体験記は終了です。
紅葉ドライブの詳しい様子は、また次回以降のブログで振り返っていきたいと思います。
P.S
NC2ロードスターのPVを見つけたので、貼っておきますね。
本当に、ロードスターの世界観がよく表現されている映像だと思います!
是非ご覧下さい。