ども,高丘です。
レモン「今日も奇っ怪なタイトルでスタートしましたね」
実はねえ,主役は君なんだよ?
レモン「え?オイラなの?なぜなの?壊れたの?」
いや,そうじゃない。
まあまずレモンさん,あなたの馬力は?
レモン「215馬力ですが?」
では……。
こやつは?
レモン「もうその話はやめてさしあげろ」
そうです。このクルマは高丘レモン組にとってとても厄介なクルマなのです。
レモン「そうだよ。知っているさ。
215馬力が64馬力に全て負けた とwww」
起動加速度だけでレモンさんを0.5秒(体感速度)で撃墜するとんでもない悪魔です。最初は『すげえ!!』と驚嘆していましたが,あまりにも早過ぎるため最近はアクセル踏んだ瞬間に滅茶苦茶凹むか舌打ちするか…。どちらにしろ葬式となります。
レモン「ホント,オイラ凹んだんだぞ…。すんごく凹んだんだぞ…」
ただこの子の降臨により,高丘レモン組に新たなる発想が芽生えかけているのも事実です。
レモン「もうさあ,速いの云々はもう飽きたよ。次はあえて遅い体のほうが気が楽でいいにょ」
そうです。
次のレモンさんは遅い車にしようかなあという逆の発想が今,高丘レモン組内だけで大注目されているのです。
レモン「だってさあ,オイラの次はハイエースあたりにしようなんて話も前々からあったりするしなあ」
現在のレモンさん最大の欠点は容量です。またターボ化により持ち前の武器だった信頼性という問題を僅かではありますが犠牲にしています。んで,そこにやってきたもう一つの概念がこれ。
『古参こそダンディ・セクシー!!』
というファインダー越しに感じる猛烈なアピールです。高校時代の高丘が恐らく大声で回帰を叫んでいるのでしょう。
つまり状況を整理するとこうなります。
・容量抜群。
・信頼性抜群。
・だけども古いほうがいい。
うん,速い車は無理だなと。そしてアルトワークスがとどめを刺したのでした。もう遅い車でいいじゃないかと。
レモン「だけどさあ,遅いというのも問題じゃね?煽られるとか」
うむ。ならば逆に考えよう。
『お願いだから遅く走ってください。なんでもしますから』って言われるクルマにしてしまえばいいじゃないかと考えるんだ。
レモン「なるほろ」
そしてもう一つ付け加えるなら信頼性と一緒に部品の調達能力も考えなくてはなりません。もちろん取り付けられる能力も確保しやすい車でなくてはなりません。
レモン「それもオイラの問題だな」
今のレモンさんの装備はうちの会社ありきとなっています。ただこの先,どうやっても遠くない時期に転職に迫られるのは間違いない身。なので,パーツが少なくとも確保しやすい必要はあるのです。
つまり纏めるとこうなります。
・信頼性が高く部品も確保しやすい有り触れた構造の車両。
・遅く走ったほうがむしろ喜ばれるような外観もしくはキャラクター。
・年式は2002年より前。
という形となります。これを元に我々は『高丘レモン組が次に乗るべき遅い車を考える会』(略してTTNOKK)を発足。最初の答申として何台かの候補が選ばれました。今宵はそれをじっくりまったり考えようというのが本題です。
レモン「ここまで前置きだったのか」
前置きだったのです。では早速参りましょう。まずはこちら。
光岡ガリュー(初代)
シャロン・レモン「いきなりわかりやすい……」
みほ「ダージリンさんが喜びそうな…」
初代以外はアウトオブ眼中です。この選考ではCVT・DCT・AMTはまず即行却下となります。エンジンもよほどの理由がない限り,V型エンジンも却下となります。また横置きエンジンも整備性と信頼性を極限まで重視する都合により,これまた却下となるのです。
レモン「意外にシビアだなあ…」
なんで現行型は当然却下となるのです。では初代ガリューです。見た目からして絶対に遅くても大丈夫です。ダー様がお乗りになることまで想定するべきほど優雅なデザイン。合格ですね。その割に価格もこなれています。
エンジンは何の変哲もないRB20Eシングルカム。頑丈質素のタクシーエンジンです。問題はミッション。この時期のジャトコのAT…。とはいえ先ほどの通りタクシーエンジンに組み合わされるミッションのため,リビルトは死ぬほど流通しているので問題ありません。
あといい忘れていましたが,オーディオは
『ラジオのみが前提』 となっております。ETCは後付でなんとでもなるし,カーナビはそもそも似合うキャラの車が一切存在しないので,却下となります。最初からついていたら?即刻撤去の方針です。これももちろんガリューさん合格です。
いきなり完成度高い子が出てきてしまいましたね。じゃあちょっと微妙な子でも紹介しましょう。
ミゼット2カーゴ後期型
レモン「あくまでもカーゴな。じゃなきゃ意味は無い」
シャロン「狭い…といってもカーゴだから許されると?」
みほ「小回りはとても効きそうだよね」
しかも極端なのはカーゴは基本ATばかりということですね。まあしゃあないと考えるしかありませんが。なぜ後期なのかというと,初期型がキャブ仕様でこれの信頼性に関する評判があまりにも悪いというのがあります。実際,同じエンジンは他車種で大量に見てきていますが…うーんwまあそもそも正直言って信頼性ではちょっと見劣りするのは仕方ないところでしょうか。
それでも最初から遅くても無問題な子であることは言うまでもありません。ネット探すとなぜかエンジン載せ替えまでしてサーキット走っちゃている例がありますが,それはほとんどピックアップでの話。あくまでも高丘レモン組の要求はカーゴです。そして何より純正ラジオがとっても似合う(重要)。ただそれでも信頼性の問題はどうしてもつきまといます。意外に勇気が必要?いや戦う相手が変態すぎるか…。
では次に行きましょう。今度もちょっとおかしい方向に舵を切ってみます。
シトロエン2CV
一同「いきなり飛び道具きたああああああ」
この選考条件は合理性の局地という見方もできます。そこで登場するのが2CVとなるわけですよ。
もう最初から合理性一辺倒で設計された車両のため,突っ込みどころ皆無です。整備に関しては厄介そうなところが数点あるものの,思ったほどのことはありません。パーツも問題はありません。エンジンはカブと大体同じ逸話を多数抱える上にバッテリー無しで最悪始動可能という特徴も大きな魅力。
唯一劣るのはクーラーがないという点でしょうか。まあ最近は暑いより寒いほうがつらいので諦められるかなあ(汗)。あと価格が安くてガリューの1.5倍ほどとなります。ただクルマの性格上,一生物だと思えば安い話となるでしょう。
でもまだ上がいます。
これがある意味で最強 だと思います。
まずお話すべきは高丘さんが考える世界で一番頑丈なエンジンとは何か?という話。以前,直列6気筒の大排気量NAといいましたが,あくまでもそれは傾向であってエンジン型式という細かい分類はしておりません。では各社型式という細かいレベルでピックアップすると,L6陣営すら凌駕するとんでもない奴らがいるのです。それが…
トヨタのOHV
です。ライトエースとフォークリフトでおなじみのアレです。アレほど最強のエンジンはこの日本に存在しません。50万キロでも壊れないとすら言われる尋常じゃない信頼性はもはやチートの粋に達しています。アレを積み,更に遅くても許されるデザインをしたクルマ。これこそが本案件にとって最強の車両であることは間違いありません。
となるとそれはもう1車種しか存在しません。それがこちら。
トヨタ・クラシック
一同「うわあ…」
中身はハイラックス。エンジンは3Y-E。トヨタOHVの血をちゃんと引く強力な信頼性と実用重視のフラットトルクを持つエンジン。そこに頑丈で平凡な4ATを介して後輪駆動させます。信頼性抜群。見た目は最高。優雅のみしか許されません(しかもハウステンボスのお墨付き)。そして何より純正がラジオです。全くもって隙がありません。欠点がありません。どこまでもパーフェクトです。
問題は価格が今回の選考車種中ダントツトップなのと限定100台という足かせですね。つまり大っぴらに乗るには勇気が必要ですw流石に豪華すぎるかなあと…。とはいえ壊れないし抜群の優雅さを持っていて限定100台というプレミアがあるのにもかかわらず,なぜオリジンよりも安いのかが個人的に理解できません…。
とまあ,そんな感じで遅い車欲しいです,マジで。ガリューとミゼットだったらそんな大した苦労なく届くレベル。いい御縁が来ないかなあ…。
というわけで久々に1曲。あともうひとつ小地付けに近いんですが,この曲が似合う車がほしいというのもありまして…。それが細野晴臣&イエローマジックの『四面道歌』です。YMO前夜となる作品群たちで,収録アルバムの『はらいそ』はまさに名盤であります。
ただようつべに残念ながらオリジナル音源がありません。なのでこのアルバムのタイトル曲を流してお茶を濁そうと思います。
細野晴臣&イエローマジックではらいそ
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