ども,高丘です。
mixiの方では今日2発目の記事となります。
こちらが本編ですのでwwwはいwww
とりあえずオイル交換マジコワイシリーズ最終回その2です。
こっからはオマケです。重要なこと書いてありますがオマケです。理由は簡単。
これから紹介するCVTはどちらも変態だからです。合計2種類。どちらもやはり話が長くなるので,前後編に分けてお送りいたしましょう。つまり最終回その3が明日あるわけですwww当日記の自動車コラム史上最長のシリーズとなってしまっていますが,もうしばらくご辛抱くださいまし。
皆様予習は大丈夫でございましょうか?大丈夫ならいざ参りましょう。
まず最初にご紹介する変態CVTはこちら。
ホンダ・マルチマチックCVT(通称HMM)です。
現在,ホンダのCVTは全て自家製で3種類存在します。そのうち,一番歴史が長い上にとにかく独特なのがコイツです。
昔から自家製でミッション創るの大好き…というよりエンジンの都合上そうするしかなかったホンダ。スターレンジなんてあったでしょう?その変態ぶりの最新鋭,それがこのマルチマチックCVTなのです。まず最初から異様なお話をしましょう。実はこのマルチマチックCVT,最初は
ATFフルードとほぼ同じCVTFを使用していました。
昨日の話をしっかり覚えている敬虔な方なら『おい!!』とおもわれるかもしれません。しかし本当です。とあるとてつもない理由によってATFに極めて近いものを使っていたんです。

このマルチマチックCVT,初期型は6代目シビックに搭載されたものでした。なぜホンダがこんなCVTを作ったのかはこの先代である5代目シビックにさかのぼります。
この5代目シビック,セダン版のフェリオにてものすごくハイレシオ,つまりものすごく高速燃費を意識した5速MTを設定していました。効率面では最強なものの,乗り手には極めて不評だったこのMTをどうにか"乗れる"ものにしたい。そこでホンダはこれをCVTで再現してしまおうと考えました。結果,マルチマチックCVTは生まれたのですが,このCVTは思いもよらぬ不評を買います。
まず出てきたのはラバーフィールといわれる加速の鈍さ。エンジンの回転数が一気に上昇した後,のっそりと加速しだす独特過ぎるフィーリング。トルコンATでもありえないものでした。これは
『あくまでも効率重視!!前例ないからおもいっきりやるべ!!』という開発陣営の失敗によるもの。これは制御の変更などで改良が施されていきました。
しかしもうひとつ,制御では到底直せない構造的弱点をこのミッションは抱えていたのです。それは…先ほどの図にしっかり書いてあります。
湿式多板発進クラッチと。
そうです。
所謂スターティングデバイスが通常のトルコンでもECVTの電磁クラッチでもなく湿式他板クラッチが使われていたのです。しかも駆動軸(ドリブン)側,変速した後の部分に!!これはCVTではよくあった急停止時のプーリーロックを恐れての仕組み。実際,例えば車検時のスピードメーターテストで『測った時,ローラの上で急停止すんな!!プーリー壊れるから!!』というのがそれです。今では制御の進化により起こることはほぼなくなりましたが,何せ初のCVT。またこの方式のほうがコンパクトに仕上がる利点もあったのです。
しかし困った問題がひとつ。湿式多板クラッチです。ATの各クラッチやバイクのクラッチとやはりほぼ同じもの。つまり滑らないといけないのです。はい,ここでまたひとつ変な矛盾が生まれてしまいました。
レモン「滑っちゃダメなCVTに滑らないといけないクラッチってなんぞ」
もうこの時点で何がなんだかよくわかりませんが,そういうことです。極めて相反する変速機構なのに更に相反する物体という組み合わせ。滑るとCVTとしてしっかり変速できない,滑らないと今度はクラッチにとっては過酷で最悪の場合発進時のジャダーが出てしまいます。


フィット・モビリオ・ドマーニ「それがもしかして走りすぎたオイラたちが発進時にガタガタする原因ですか?」
そのとおりです。この発進クラッチこそ全ての原因です。ホンダ車で『車検で発進時の悩み言ったらサジ投げられた…』という方がいるかと思います。恐らくこの発進クラッチの劣化が原因かもしれません…。もしも出た場合は純正フルード交換で様子見,最悪このクラッチもしくはミッション交換となります。
さて本線に戻しましょう。こんなミッションです。CVTかクラッチか……開発陣はクラッチを優先する決断を下します。結果こうなりました。
・ATFに近いフルードでクラッチ最優先!!
・ベルトの滑りは油圧を限界まで高くして力づくで抑えこむ!!
結果,どうにかマルチマチックCVTは実用化されたのです。
そしてこのマルチマチックCVTは……
遂にはATFを捨て,専用純正HMMフルード(HMMF)の力で更に更に高い油圧を使えるように改良が施され,ホンダIMAハイブリッド用として今でも現役バリバリで使用されています。
続く。
Posted at 2013/07/08 23:07:45 | |
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