ども,高丘です。
今日はまじめにコラムを少々。
なぜか?それはこれ書いたあともっと真面目にならなければならないからです。

というのも,それ以前に高丘さんは今,急遽明日行くことになりそうな出張?応援?みたいなのに必要な知識を一夜漬けで仕入れている最中です。しかし手元にある資料はこれ一冊しかありません。やること自体は旧車レストアの世界では基本の基以外の何物でもないのですが,何せ文系バカで不器用というどうしようもない高丘さんの場合はまさに急を要する事態です。
ホント,いつも申し上げておりますがねえ…。この日記を読んでいる中学生以下の少年少女諸君らは文系でも理系でも体育会系でもどうでもいいから勉強しなさい。体育も技術も家庭科もどうでもいい。必須五教科のみを必死こいて学びなさい。他を学ぶのはその後でどうにでもなる。前にも話したことある通り,君たちの人生は中学卒業するまでにほぼすべて方向性が決まってしまう。もう既に君たちは大人並みに未来を決めることができるし,決めなければならない。そういう意味で少年法はむしろ君たち自ら捨てるべきだ。
少なくとも君たちはまだこの自分のようなクソッタレになると決まってはいない。だからなんでもいい。勉強しなさい。むしろそうすればイジメなんてのもなくなる。そもそもそんなヒマは君たちには一切存在しないからだ。血反吐吐くまで死ににいきなさい。むしろ死になさい。それくらい君たちの未来は無い。無いものは創るしか無い。こんな未来のないことが義務付けられた社会で君たちが唯一許された権利はただひとつ,創ることだけなのだから。今,自分とかがやっていることはそれまでの消化試合でしか無い…。
さて,余談が長くなりました。ではまさにその"今"のお話をしましょうね。

ルマンが終わりました。やっぱりトヨタは勝てませんでした。
そもそもこのルマンというものに注目している日本人が今時何人いるのでしょうか?少なくとも同世代から出るルマンはやっぱり…

この一台が一番おなじみでしょうか?『最後だから派手にやろう』という精神は今の社会にも通じます。結局,ロータリーという形にはなりませんでしたが,マツダは見事に今の栄光を掴みました。『過去は忘れろ考えるな』という考えは個人的に『ふざけんな』です。過去は創るのです。絶望も希望も,すなわち"今"を。それを『考えるな』と捨てるのはいかがなものでしょう?
そして今年も今を創るための今がルマンで激突したのです。いくら意識しなくとも,近年のルマンは今を創っています。

今回勝ったのはやっぱりアウディでした。4連覇です。
アウディとはすなわちVW,ドイツです。技術だけ見るとクルマの社会は大きな財閥が各大陸に存在します。欧州ならVW,ベンツ,BMW,ルノー,プジョー・シトロエン,フィアットといったところでしょう。ルマンには代表としてアウディ=VW系列が欧州での大きな技術的地位を築いているという証となります。
では日本ならばどうなるか?今回はトヨタとホンダ,日産がいました。ホンダと聞いて驚く方が何人かいる思います。ただこれは日本の本田というよりアメリカのホンダの車両。日産も同様決して純日本生まれではありません。純粋に日本と言えたのはトヨタだけです。今のトヨタはハイブリットの技術的証明を創るためルマンに参戦しています。ここが当時のマツダとよく似ています。
では日本を先ほどのように技術的仕分けをするとどうなるでしょう?実は日本がアメリカビックスリーの崩壊をまともに食らったのはこと技術面なのです。GMとつながっていたスバルとスズキが一気に離れ,違う方向性を突き進んだからです。
では分けてみましょう。まずはそもそも日本車という概念から羽ばたいたメーカー。これがマツダと三菱です。特にマツダは日本車の概念を自ら放棄してやりたいことを堂々とやって大成功を収めています。ルマンのあの一瞬を彷彿とさせる輝かしい軌跡です。
三菱は元々から外国車の息吹をどこまでも感じさせる作りです。ただし自ら作った障壁を覆さないといけない苦しみは未だに抱えています。新型ekワゴンに関してもほぼi専用だった3B2型エンジンを普通の形にして使うまでに7年もかかったのです。個人的にはこの3B2というエンジンは期待をしています。三菱ふそうももちろんこの系統。日産の気配は既にないUDトラックスもこちらです。
次は日産・ルノー系。GMを飛び出したスズキがVWと袂を分けた後にたどり着いたのはここでした。あのエネチャージですが,バッテリーが別になっているというだけでやっていることは日産がだいぶ昔から使っていた回生ブレーキと非常によく似ています(日産は回収した電力を補機バッテリーに直接ぶち込みます。なので対応バッテリーが必須です)。CVTはジヤトコで同じものだし,ECUもボッシュ系列(日本の場合は旧日立系つまるところ日産につながる)とやはり似ています。日産ルノーがやったことをスズキが流用するという関係です。
残るはトヨタ系列とホンダ,この系統だけです。この両雄,似ているのは技術が純日本生まれであるという点。むしろ日産系からGMを取り入れ結局トヨタになったスバルはむしろ日本に還ってきたを言うべきでしょう。結果は当時の予想を大幅に覆す成功を収めています。そして何よりメインかサブかの違いはあれどハイブリットというものを世に広げたのもこの2社です。
ただ他の日本メーカーが使っている技術はトヨタ系統です。スバル,ダイハツ,日野……。ホンダは伝統墨守唯我独尊の精神で己を磨きあげています。ただ多数派が勝つとなれば日本車技術代表となるのはトヨタとなります。
しかし今回,アウディは欧州流ダウンサイジングだけで戦ってはいません。去年からモーターを積んでて,しかもルマンはやはり勝っているのです。モーターを積んだクルマという意味でオリジンと言えるトヨタは今回も涙を飲むこととなりました。これは技術というよりレースの展開と言えますが,どちらにしろハイブリットが4位まで連なるということを考えると面白い。文章だけ見ると一見,技術で誰なのかがわからないという点で。今も過給ダウンサイジングとハイブリットは市場で派手な戦いを続けていますが,レースの世界は『もうどっちでもいい』といっているような感じがして。
恐らく過給ダウンサイジングとハイブリットの決着は目の黒いうちにわかるでしょう。どの今が勝っても面白いとルマンが言っていると言うならこれはこれで面白いでしょう。それでも自分は加給ダウンサイジングに一票を投じますが,勝者は別にどちらでもいいんじゃないかなあと思います。整備士的にはどっちも苦労するクルマにはなりそうですから…www
さて,あなたはどっちの今を推しますか?あなたは誰?Who are you?