
前々から3月一杯で愛車を手放すと言っていましたが、親父が「ちょっと野暮用で使うかもしれない」とのことで今月一杯まで所有することになりました。....ということで
先日は公園で思い残すことなく一杯写真を撮ってきたんですが、今日はこれまで七年間の総括的な意味合いも込め、我がシャト僧のインプレを書きたいと思います。
【まず中に乗り込んでみて】 (→
関連ページ)
エアバッグが無く、衝突時の衝撃吸収のことも考えられていない為か とにかくインパネが低く、ヒップポイントも昔の車にしては高めな為、とにかく視界が良い!これは現代のどの車も敵わないと断言して良いかも(笑)
シートリフターがないことや、ペダルとハンドルの位置関係上の理由か、いまいち自分に合ったドラポジが取れない。七年乗った今でもドラポジに関しては “いまいち感” が拭えない。フランス車に乗ったら、「目からウロコ」でも落ちるのだろうか(笑) 昨春から
エクスジェルの腰当てと低反発クッションを併用し始めてから、多少良好なドラポジが取りやすくなった。出来ればもっと早くに知っていれば...。
Aピラーが立ち気味なことや、グリーンハウス(ウエストラインより上部)の天地高が高いこともあり頭の周囲が広々としており、閉塞感は皆無。目からフロントスクリーン上縁までの距離も遠い。
【内装について】 (→
関連ページ)
質感については特に気になる部分はないが、とにかく収納が少ない。シフトレバー前のアンダーポケット、ハンドル右のポケット、ドアポケット、その上の取っ手ポケット、そして助手席のアンダートレイ、シートバックポケットなどがあるが、現代のカローラクラスならシフター周辺のカップホルダーやコンソールBOXが必定である。デジカメや小銭入れ等、すぐ取り出したい小物をしまえる収納が欲しい。 ..しかし、こうして列挙してみると'87年デビューの車にしては意外と上出来なのかも(笑) まぁ「天下のトヨタ」スプリンターカリブには敵わないけれど...。
後席は、前席より一段高く見晴らしは良いが、リクライニング機能が無く 当然スライドもしない。せめてリクライニングだけでもあれば、快適性がずいぶん違ってくるのだが...。足元空間も狭く、前席で快適なポジションを取るとほぼ余裕が無い状態。また、センターアームレストやカップホルダー類も当然ない。この辺の快適装備類は、この19年で大きく変わった部分の一つかも。
荷室の奥行きは88cm。平均100cmほどのワゴン類(カロゴン、フィールダー、ウイングロード等)には敵わないが、5ドアハッチバックとしてはかなり広い部類だろう。ただ、両脇が壁となり収納に充てられている為、ポケットの蓋を取らないとゴルフバッグの横積みは不可。
【走りについて】
ここは「走りのホンダ」の本領発揮部分かもしれない。車重1180kgに対して120ps/14.5kgm なので加速自体は大したことはないが、アクセルレスポンスが良く、加速が欲しい時に機敏にエンジンが反応してくれる。また、「S」や「2」を積極的に活用することでかなり小気味良く走ることが出来る。ステアリングレスポンスもダルさがなくシャープで、スッと自分の取りたい進路に車を進めることが出来る。初めの頃ずっと重く感じていたが、友人のファミリアS-ワゴン(初期型)はもっと重かったので、案外こんなものかと思えるようになった。が、車庫入れで「片手でスイスイ」というのは無理。
ロールはまぁ車高(1490mm)なりだろうか。スポーティカーのように「地を這うような」走りではないが、ミニバンのような腰高感も無い。このEF型シビックは、普通は高級車にしか使われない「四輪ダブルウィッシュボーン式サス」がセリングポイントの一つだが、そのせいか知らないが14万kmを経た今でも足回りの“ヘタり”は感じない。ワインディングでも楽しく走れ、ファミリーカーの割には「ドライビング・プレジャー」のある車だと認識している。
高速では、100km/h 時の騒音は五月蠅くなく、会話も音楽も問題ないレベル。
先日乗ったスイフトと変わらない。これは空力特性が良い(CD値0.35)ことが奏効しているのかもしれない。
ただ、登りではすぐに90km/h 位まで落ちるし、3000rpm以上回すと途端にエンジン音が五月蠅くなるので、100km/h(約2700rpm)で走行車線の住人と化すのが性に合っている車である。
【総評】
ビーグル専用装備である特装類を含めた全体のボディスタイルに惚れ込んで購入したが、細かい不満は数あれど、人が何とか四人乗れ、荷物も充分積めるパッケージング。そして小気味良い走りと、「はじめてのマイカー」にこの車を選んで、今は本当に良かったと思っている。そりゃあ「もしカリブなら」とか「もしリベロなら」といった“隣の芝生”も無いではないが、はじめて「カーセンサー」でビーグルを見た時、私は一目惚れをしてしまったのである。いま思うと、それは「
啓示」に近いものだった。「
これしかない!!」と、その時思ったのである。
ビーグルに目をつけた後、家族でレンタカー(最終型スターレット)を借りてドライブに行った時のことである。京葉道でビーグルを見つけ、運転していた父に「
後を追ってくれ!!」と懇願した。
私には、ビーグルが眩しく見えてしょうがなかった。 ...その名残か、ビーグルを購入した後も道でビーグルを見掛けると「
あっ!ビーグルだ!!」と一人声を上げたものだ。私は「シビックシャトル ビーグル」に取り憑かれていた。 ..そんな車は、一生のうちに一度出会えるかどうかじゃないのだろうか。その後、「啓示」を受けるような車は一台もない。
愛車との生活は、恋人との生活に似ている。愛するから「愛車」なのだ。ただの「生活の道具」なら、「愛車」とは呼べない。そこに愛がなければ、「愛車」たり得ないのである。
私が次に、どんな車を「愛車」にするのか今はまだ判らないが、私はこの七年間、シビックシャトル ビーグルを精一杯愛した。そしてこの車によって培われた“車観”は、当然ながら次の車選びに大きく作用するはずだ。
いつの日にか、車好きになった自分の息子や孫に、この車の思い出話が出来たなら....最高に幸せだろうな....そんな風に思う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
●
ホンダ シビックシャトル ビーグル [4WD/4AT] ('94.7~'96.2) ※サンルーフ付き
全長4235mm×全幅1690mm×全高1515mm ホイールベース2500mm 車両重量1180kg
1590cc(120ps/14.5kgm) 10/15モード燃費11.2km/L 車両価格178.3万円
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(※グリルガードを除いた全長は4105mm、ルーフレールを除いた全高は1490mm)
Posted at 2006/04/09 03:18:05 | |
車 - シビックシャトル関連 | クルマ