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イイね!
2015年10月05日

ミニバン等が普及する影にあったもの…

前のブログで、「RV車」のブームをきっかけに、ユーティリティ重視の車が増えてきた、という話を書きましたが、そこから少しそれたところの話を。

またもデミオから始まるのですが、その「ミニワゴン」のデミオの頃に、当初はこの車だけが備えていた特徴として「全高1550mm以下」(初代~二代目までがグレードによって1500~1545mm)というものがあります。
これは都市部や集合住宅でよく使われる、機械式の駐車装置を見据えたサイズでして、かつては全高1300~せいぜい高くても1400mmくらいのセダンやワゴンが主流だった現状から、ユーティリティカーが普及する前の殆んどの駐車装置は、最大全高1550mmまでが入庫可能でした。

参考までに、トヨタ・カローラは、8代目のE110系までは1380mm前後、2000年登場の120系で、いっきに100mm高くなって1480mmです。

ところが、ユーティリティ重視の車のほとんどが駐車機械の入庫可能サイズを越えてしまうことになり、買い物へ出掛けてもデパートの駐車場に入れられなくなったり、車買い換えたらマンションに車が入れられなくなった…というケースが多発。

実は小生、社会人になって最初に勤めた会社がまさにこの手の駐車機械扱う会社でして、入庫不可能なサイズの車を入れてトラブル…というのが、結構な頻度であったのです。
その場合、サイズオーバーしていたのは9割方が高さ。
ハイエースやキャラバンなどであれば、最初から入れないのがわかっていることでまず入れようとしないので、この場合トラブル起こすのは、ワゴンRやムーヴ、オデッセイなどの「セダン型から乗り換える」ケースが多い車種。

実際例として、車検の代車で宛がわれたワゴンR(全高1640mm)で、いつもの車のつもりで駐車機械へ突っ込んだら、入り口の出っ張りに屋根をもろにぶつける…なんてケースも実際に(それも機械点検している目の前で)見たものです。

そんなわけで、初代デミオの「全高1500mm前後」というサイズ、勤めていた会社の同僚は、自分も含めてすぐにその数字の意味を理解した…という次第です。

デミオとほぼ当時にダイハツ・パイザー(1595mm)という車が出ましたが、こちらがデミオほど売れなかったのは、販売店の地力もあったとは思うんですが、高さが「駐車機械サイズ」を越えてしまうため、少なからずその影響もあったのではないかと思っています。

また、オデッセイもモデルチェンジのたびに全高が低くなっていきました(1645→1630→1550→1545mm)が、そうなる背景には、やはり1550mmの駐車機械要件があったそうです。(それが全てではないにしても)
今の型で、いっきにハイルーフ(1685mm)になりましたが…。

自分が担当していた地域だけでも、高さオーバーのトラブルがかなりの件数を占めていたため、この時期以降に新規に施工される駐車機械は、ハイルーフ入庫可能にしたものが増えていきました。

問題は、それ以前に据え付けられた機械。
回転式のタワー型だと、ハイルーフ対応にしようにも、パレット(車をいれる台)を丸ごと入れ換える必要があり、新規に施工するのとあまり変わらないコストがかかったようです。
そもそもタワー型は保守にかなりのコストが掛かるため、駐車場経営でペイできるほど稼いでいる所ならともかく、そうでない所では、もともと入庫車が少ないところに、ハイルーフ車が入れられないことでなおのこと敬遠され、駐車機械そのものが撤去されてしまった所も少なくはありません。

ただ、ハイルーフ対応機はその当時よりも増えていますから、「全高1550mm神話」も、当時ほどあるかは微妙です。
ハイルーフ対応が増え、未対応が淘汰されたことで、ハイルーフの障害も以前ほどは少なくなったことで、思いきった高さまでサイズ拡大する車が増えたように思います。
特に軽ではタント(1700mm)を皮切りに、スペーシア(1735mm)、EKスペース(1775mm)、N-BOX(1780mm)など、ハイルーフタイプがすっかり主流になったように思えますが、そうなったのは以前ほど駐車場のサイズで気を使わなくて済むようになったことと無関係ではない…と思います。

そう言えば、新型のプリウスが発表されましたが、初代から三代目まで全高1490mmだったのが、新型は1470mmと低くなってるんですね。
低床化して室内高はそのままだそうですが、背が高いままだと空気抵抗が大きくなるので、燃費対策や、日本以上に巡航速度が高くなる地域での需要にこたえた結果と思われます。
プリウスも、ハイブリットの駆動装置もさることながら、並のセダンには見られない背高パッケージも特徴のひとつだったのが、モデルチェンジ毎に低くなっていってる気がしますが、この辺日本とは真逆を行ってますね。
そして、初代プリウスの全高1490mmという高さも、やはり駐車機械サイズを意識していたんだろうな…と思うのです。
ブログ一覧 | 自動車雑談 | 日記
Posted at 2015/10/05 00:27:07

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