
あと数年で還暦を迎え、このまま趣味の一つもなく体力の衰えに身を任すのが不安になってきました。私の亡くなった祖父は、60歳から趣味で雑地を手に入れ農業を始めました。最初は可愛いモノでしたが、その面積は年々増え、農作業機械を入れ、小屋を建て、午前中は出勤して午後は畑を耕す、小屋で食事をして、農作物を流れる風を浴びながら酒を飲むという生活を愉しんでいました。同時に書道も始め、70歳になる頃には師範の資格を取得しました。
そんな祖父に影響されたのでしょうか、私も50歳からゴルフに取り組み、いずれ目標とするレベルになれるよう頑張っていますが、なかなか目標を達せず、最近は苦痛で仕方ありません。一つ上手くなると、昨日まで出来ていたことができなくなる。これは趣味なのか?修行なのか?と自問自答する日々。
そんな時にあるみん友様から「サーキットを一緒に走りませんか?」というお誘いを受けました。子供のころF1に熱狂した日々を思い出しました。アンドレッティやロイテマン、ラウダ、ビルヌーブ、ロズベルグ。当時映像を見ることはなかなかできないF1を過去の記録や雑誌で追いかける変な子供でした。中村良夫著のグランプリは愛読書でした。そしてもう一つ、当時のF1は死ぬことが当たり前のように身近にあり、生き残ることは大切な要素だという思いもありました。ポイント稼ぎの走りでチャンプになってさっさと身を引いたシェクターは、様々な意見もあるでしょうが、それはそれでありだと思います。
折角生き残ったのに、現状が危惧されるシューマッハは、最も好きなドライバーだけに残念です。
さて、もう年齢的に限界タイムを競うレースは無理としても、先ず命を大切にする範囲でサーキットを走る、自分なりのテクニックの向上を目指すのは60歳からの趣味として良いんじゃないか?真剣にタイムを削ってらっしゃる方々の邪魔にならないようなマナーを身に着けよう。そう考えました。
そこで問題は走行車両です。まずこれは無理でしょう。

30歳のご老体の上にイタリア車の工芸品。これがサーキットを走れるなら、もっとプライベーターが当時レースをしていたはずです。噂によるとサーキットでコーナーを曲がるとガラスが割れるとか・・・。信じてはいませんが、後輩のF355チャレンジのCピラーに深く入ったクラックを見ると、あながち嘘でもないかなと思います。何しろ一度直したのに、サーキット走行をしたらまた割れたそうですから、私のクルマなどひとたまりも無いかもしれません。
次はこれです。

オールド・アルファはレースをされる方も多く、スパイダーも格好いい姿がネットで散見されます。しかしサーキットの走行要綱を確認すると、ここに6点式のロールケージを付けなくてはいけません。
新車から30年連れ添ったこのボディにロールケージ。激しく悩みましたが息子の身体に入れ墨を入れるような気持ちになってしまい断念。
如何したものかと、考えてたどり着いたのは・・・。
「そうだ!サーキット専用車両を手に入れてしまおう!」
そこから新しいベース車探しが始まったのです。前提は手持ちのクルマに挙動がフィードバックできるFRかMRのマニュアル車。
しかしこんな事、バイク免許取得すら反対する家人が許すはずはありません。手持ちのクルマでサーキットに行くことすら許さないでしょう。
隠れて購入する以上、軍資金は限られています。私の小さなポケットに入っている小銭をそれに当てるのですが、それでも将来の趣味への夢が膨らんできます。
どうなることでしょう。
※これを書いている現時点で、ある車両を契約しました。一部理由があって車種を明かした方がいらっしゃいますが、ブログネタとして2~3回続けますので内緒にしてください。申し訳ありません。
Posted at 2021/12/06 10:47:04 | |
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