
平日の閑散とした大型ショッピングモール。
トイレに寄ったついでにちょっとだけお買い物。
夏用のデニムを購入して帰ろうとして、モール内のペットショップで出会ってしまいました。スタンダード・プードル。25~28キロくらいになる大型犬です。
私は子供が小さいころ、情操教育の一環と称してゴールデン・レトリバーの男の子を飼い始めました。すぐに愛情が大きくなって、繁殖所に送られる寸前のゴールデンの女の子を引き取り、更にロングとワイヤーのダックスが増え、4頭の多頭飼いをしていた時期があります。
15年を過ぎそれぞれ1匹づつ天に召されて、喪失感と共に責任が無くなったことによる小さな安堵があったことも気づいてしまいました。
雨でも嵐でも必須の散歩、旅行もままならず費用も高額、ゴールデンの女の子が癌にかかった時は、獣医から「抗がん剤が5種類ある。どれが利くかは分からない。どうする?」という問いに、大型犬の抗がん剤の恐ろしく高額な医療費を計算して2種類に限定してしまいました。獣医からは「ペットは口が利けないのだから、飼い主は最大限のケアをするべきだ!」と罵られ、結局亡くなった後に自分を苛んだ経験から、残りの3頭が天寿を全うしてくれたことで、責任を果たしたと心から安堵したのです。それ以来ペットは飼っていませんでした。
それがトイレに寄ったばかりに出会ってしまったのです・・・。
最後まで寄り添ってくれたゴールデンの男の子の、ひょうきんで情けなくも愛らしい顔が浮かびます。
「大型犬は中々出てきませんよ?」と言われるとそわそわしたりして。
「迎え入れたら前泊のサーキットも難しくなるかも。雨の日の散歩が待ってるよ?大体お前は(自分は)後何年生きられるの?生きていても大型犬の要求に答えられる健康状態を維持しているの?」と、もう一人の自分が問いかけます。
70%くらいの理性的な私が「やめておけ!」と制止しています。
でも30%くらいのダメな私が「サーキット、連れて行ったら人気者だよ?雨の日の散歩も一緒なら楽しかったじゃん。大体お前は(自分は)70歳になっても競技で80台のゴルフが出来るように頑張るのが目標じゃなかったの?体力なんてラクショーだよ!」と囁きます。

すぐに犬にベラボウに甘くて大金持ちで、他に趣味が無くて伴侶も友人もいない天涯孤独で、愛情のすべてをこの子に注いでくれる買い手が現れますように。
そう願いながら今日も全く問い合わせがないという情報を、ショップのホーページで確認している自分が居ます。
どうしましょう・・・。
Posted at 2022/05/28 11:19:42 | |
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