
サーキット専用車として過酷な走行に耐えてくれて1年、ある日白煙と共にエンジンが逝ってしまいました。
エンジンブローしたとはいえ、家族が私の60歳からの挑戦に賛同してくれて背中を押してくれた個体、諦めきれずにポルシェ専門ショップへの打診を続けました。
埼玉の某ショップではとても親身に聞いてくれて、中古車価格より高い金額を出せば完全に治してあげるけど、所詮初期の水冷はGT3とターボを除いてアルミ製の欠陥品だから、買いなおした方が良いとのアドバイス。名古屋の某ショップでは、そもそも欠陥品だから、本場のサーキットに初期の水冷で来る人はいない、買い替えた方が良いですとのお話。もう1つのショップも、水冷の986には持病なものでしょうね、とそっけないお話でした。
ポルシェのプロをうたうショップ三軒に異口同音に言われれば、流石の私もへこんでしまいました。初めての鈴鹿は雨でした。怖くて怖くて震えました。その時を一緒に走ってくれた車体、朽ちさせるのは可哀そうです。
そんな時、あるポルシェ専門ショップが手を差し伸べてくださいました。そこから待つこと早1年、やっと順番が回ってきました。
そちらのショップからの報告では「ピストンが割れていて、コンロッドメタルもダメになってクランクシャフトに傷が入ってしまっています。またクランクケースに今回の原因では無い痕跡がありました。シリンダー傷は無かったので、そこが上手く修正出来ればクランクケースは使えそうかと考えています。クランクシャフト、ピストン、コンロッド、メタル類はダメになっています。」とのご報告が。
うーんやはり相当ひどそう・・・。
でもサーキット走行3日間につき一回はオイル交換をして、オイルも自分なりに厳選し、エンジンにそんなに負荷がかかっているとも思えなかったのでですが・・。
更にご報告いただき「クランクシャフトとコンロッドは中古で見つけたので手配しています。ピストンは社外の鍛造でいつも使っているヴォスナーが純正より安くて性能が良いので発注かけてあります。クランクケースは打痕のある部分を加工すれば問題無いので、加工で再使用します。ピストンとヘッドが当たっていた部分も、ヘッド側にクラックも無かったのでヘッド本体は使えるのですが、バルブが曲がっていたのでバルブシートとバルブガイドがどうなっているか測定します。更にツインマスフライホイールがダメになっているので交換が必要でしょう。」という事です。

こんなになっていたんだと驚くとともに、的確にチェックされている姿勢に感謝いたしました。お任せしていれば立ち直らせてくださるのでしょうが、後は金額が幾らになるのか恐ろしいです(笑)。
愛車の現状を知る日。
Posted at 2024/08/29 11:31:09 | |
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