では,後編です(前編は
コチラ).
GPSロガーでの計測を終え,フォーミュラが退去して空いたピットにクルマを移動させたところ,(大)@みやう軍団さんが「今度は車載をとろう」と仰られました.どうやら同じ枠で走って頂けるようです.
こちらは午前の枠でタイヤを大分使ってしまったため,慌てて左右を入替え作業を行い,少しでもマシな方を左側(アウト側)に持ってきます.本当は午前中の走行の反省をやってから臨みたかったのですが,「20分後に走る」そうなのでデータのチェックも途中で切り上げて,出走まで残り5分の段階で慌ててチケットを買いにいきました.
息を切らせながらドタバタと準備しつつ,何とかコースインすると,(大)さんは大分前方を走っています.
タイヤを入替えたばかりなので2周ほど慣らしてからアタックすると,かろうじて42秒を切れるくらいでした.
「このタイヤだと前を走るのも,後ろからついていくのもキツイかなぁ~?」と思いつつ,ギャップを調整して,まずは先行で逃げ.
どれくらいの速度差なのか分からなかったので,最初は大きめにギャップをとりましたが,ほぼ等間隔な感じ.
「うわっ,やっぱり速えぇ!」と思いつつ,ミスしないように丁寧な操作を心がけてタイムは以下でした.
(111が私,110が(大)さん)
その差は何と
0.05秒!
一応,私の方がリードしてますが,それは(大)さんが近づいても大丈夫かどうか様子を窺っているため.
大丈夫そうだと思った辺りから次第にギャップは詰まり,遂にはこんな状態へ.
(排気音の静かなスイフトがヒタヒタと迫ってくるので,物凄いプレッシャーです・・・)
サイドミラーで(大)さんの位置を確認すると,ミラーから姿が消えない(笑).今まで色んな人に追われましたが,多分TC1000の2コーナーで引き離せなかったのはこれが初めてかも.ハイパワー車は1コーナーの進入で私に詰まって,2コーナーで踏めず,その間に私はスルスルと逃げる事が多かったのですが,今回は向こうの方がローパワーなので,適度な間隔でぴったりついて来られました.
数周そんな感じで追われた後,今度は前後を入替えて,私が追走.
「いや,何でそんな角度でインフィールドを曲がれんの・・・?」と思うくらいコーナーが速い!
続けて,2本目.
1コーナーの進入で若干ミスしたようですが,それでも2コーナーまで迫る事が出来ない.限界領域でコントロールしつつ,それでもクルマを確実に前に進ませているかのようでした.そして,またインフィールドの脱出が速い! バックストレッチでアッという間にZC32Sが小さくなっていきました・・・.
一応,追走2本目のこのラップが私のセッションベスト(41.564)でしたが,(大)さんのセッションベストはこれを0.05秒上回る 41.514 で負けました.
予想外に接戦となったので,枠が異なりますが(大)さんのデータと比較してみます.
緑が(大)さんの1枠目のデータ,青が私のセッションベスト時のデータです.
ホームストレート~2コーナー
さすがに最高速は私(青)の方が2.6km/h高いですが,それよりも(大)さん(緑)のブレーキの遅らせ方が凄いですね(1つ目の赤丸).車速が2.6km/h低いとはいえ,1車身分くらい奥でブレーキングしているのではないでしょうか? さすがにこれだけ遅らせるとボトムは落ちますが(2つ目の赤丸),1ヘアの進入速度(3つ目の赤丸)は同等(=車速はちゃんと伸びてる)ので問題ありませんね.
1ヘア
1ヘア(4つ目の赤丸)は,私(青)の方が早く止めて,早くアクセルを踏めていますが,波形で見るとちょっと波打ってますね.一方,(大)さん(緑)のブレーキングは開始が奥で,更にしっかり止めて,一発でアクセルを開けるきれいなV字を描いています.いやぁ~,やっぱり上手いですね.
インフィールド
両者の違いが最も表れるのがインフィールド(5つ目の赤丸)の処理.真っ直ぐ突っ込んで,1発で止めて,あとは向きが変わるまでひたすら待ち続ける私(青)に対し,手前から少しづつ曲げてヨーを発生させつつ,ブレーキングを奥まで我慢して,少しづつ,でも確実に曲げていく(大)さん(緑).ロールを活かした走らせ方とでも言うんでしょうか? これが本当の意味で「小さく曲げる」という事なんでしょうね.きれいなV字を描きつつ,アクセルONのタイミングも決して遅くない(6つ目の赤丸).技量の高さがここからも感じ取れます.
バックストレッチ
バックストレッチでは,インフィールドの立ち上がりが速い分,(大)さん(緑)の方が先行するのですが,高速の左コーナーで若干失速しています(7つ目の赤丸).タイヤの状態が良くなかったのでしょうか? 少し勿体ないですね.
洗濯板~最終複合
洗濯板の進入(8つ目の赤丸)でも,(大)さん(緑)の方がブレーキングが奥.進入速度に大きな違いはないですし,このブレーキングの詰め方は見習うべきですね.最終の複合は両者ともにアクセルコントロールで格闘しているような波形ですが,限界を見極めてちゃんと加速していく(大)さん(緑)に対し,私(青)の方は1回失速させて向きを変えてから踏み込んでいるような感じ.ライン取りをみると私の方はコース幅を使い切れていないので,ここも見習うべきポイントですね.
以上,ZC32S vs EF8でした.
本来パワーがある分だけ私の方が有利なはずなのですが,それをブレーキングとコーナリングで取り返されているような構図です.特に(大)さんの低~中速コーナーの処理は秀逸で,コーナー進入時の姿勢の作り方,ブレーキとステアリングの連動によるタイヤのグリップの引き出し方,アクセルONのタイミングの絶妙な見極め等々,学ぶべきポイントが盛りだくさんです.
追う時も追われる時もかなり集中力を使ったので,正直私はヘトヘトになったのですが,それだけの価値がある時間でした.(大)@みやう軍団さん,今回は本当に有難う御座いました.またお会いした時は宜しくお願いします!
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XXX vs EF8 | 日記
Posted at
2020/03/29 15:20:49