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2024年07月08日 イイね!

アップデート 2024

アップデート 2024厳しいコンディションで結果の出なかった先日のTC1000ですが,久方振りにTC1000での新品タイヤ投入となったので,1年前に同じく新品タイヤを投入した時の結果と比較してみようと思います.

これは言い替えると過去1年分のアップデートを全部丸ごと一括で比較する形にもなるので,まずはこの1年でどんな変更をしたのか?を振り返ってみたいと思います.


  ①ブレーキマスター変更           :修理(EF8用→NA1用:重量増)
  ②リアアンダーパネル追加          :空気抵抗削減(重量増)
  ③ピロラジアスロッド変更           :修理(NAGISA AUTO製→TRY・BOX製)
  ④トレーリングアームブッシュピロ化    :ジオメトリー変化の抑制(重量増)
  ⑤フロントアッパーアームブッシュピロ化 :キャンバー変化の抑制(重量増)
  ⑥ダンパーフォークブッシュピロ化     :ブッシュ抵抗の削減(重量増)
  ⑦スタビライザーリンクショート化      :スタビライザーの捻じれ抵抗の削減
  ⑧フロントスプリングレートアップ      :前傾時の限界引き上げ(12キロ:中反発→14キロ:中反発)
  ⑨リアスプリングレートアップ        :後傾時のバランス取り (12キロ:高反発→14キロ:高反発)

こうして見ると,何だかんだで色々やりましたね.①~⑦は重量増の方向で,勿論空力やらハンドリングやらの効果はあるのですが,ミニサーキットだと重量増のデメリットの方が大きいかな? 微妙な重量増でタイムがじんわり落ちる中,⑧・⑨の前後レートアップがそれを補っているか?が焦点になる気がしますね.


次に,サンプルデータの確認.

【前回(41.954)】


【今回(42.068)】


これだけ色々やって,0.1秒遅くなった・・・とは思いたくないので(笑),続けてコンディションも確認しましょうか.前回は筑波公式のデータがないので気象庁のデータから拝借するとこんな感じ(↓).

  前回 ・・・ 気圧:1010.6hPa  気温:25.5℃  湿度:65%  日照時間: 5分
  今回 ・・・ 気圧:1003.8hPa  気温:30.3℃  湿度:71%  日照時間:10分

あらら,今回の方が何から何まで全て条件が悪いですね.気温・気圧で1.7%程度のパワーダウン.加えて日照時間が倍なので路面温度も今回の方がかなり高そうです.


それでは,材料が揃ったところでロガーデータの比較に入ります(緑:前回 青:今回).



上が車速,下がタイム差(上に行くほど前回の方が速い)です.全体をざっくりで見ると,インフィールド進入までの前半区間は前回(緑)の方が速く,そこから最終コーナーまでの後半区間は今回(青)の方が速かったようです.この前半と後半で両者が相殺されてタイム差的にはほぼゼロになりますが,最後の最終コーナー立ち上がりで前回(緑)の方が速かったため,0.1秒負けた結果となったようです.


では細かく見ていきましょう.

1コーナー



前回(緑)が120km/hを超えた領域(左側の赤丸)でもう一伸びしているのに対し,今回(青)の方は伸びていませんね.これがパワーダウンの影響でしょう.気になるのはそこからのブレーキング(右側の赤丸).今回(青)の方が減速量を緩められず失速しているような感じです.



減速Gの波形を見てみると,今回(青)の方が急激に回復しているので,これは多分アレだなぁ~と思って車載を確認してみたところ(↓),





やっぱりリアが滑ってカウンターを当ててましたね.荷重をリアに戻すために一気にブレーキを戻したため,ああいう波形になったのだと思われます.こういう状況になるとフロントの荷重が抜けるので,タイヤが滑って失速するのも当然ですね.



そこから先,スライドが止まった後はもう一度ステアリングを切り込んではいますが,一度荷重が抜けているので前回(緑)ほどの高い速度を維持が出来ず,どんどん引き離される結果に・・・.プロが仰るLSDセッティングが実現出来れば,この状態でも前回(緑)を上回る高速コーナリングが出来るのかもしれませんが,このカウンターによるロスはリアのレートアップによる弊害だと思うので,一先ずはリアの接地性を上げる方向でセットアップをし直さないと!ですね.


2コーナー
2コーナーではラインが全く同じなので(↓),



同じように車速の伸びていくんだろうと思っていたのですが,ほんの僅かだけ今回(青)の方が失速しているようです(↓).



今回(青)はパワーダウンしているので,操舵抵抗に打ち負けたのかなぁ~?と思いましたが,横Gのグラフを見てみると(↓),



今回(青)の方がGが小さくなっているので,タイヤのグリップが落ちているみたいですね.計測1でまだコーナー1個しかフルアタックしていないのですが,路面温度が46℃近くまで上がってますし,既にタイヤがタレ始めているのかもしれません.


ヘアピン



ここもほんのちょっとなのですが,エイペックスから先でタイヤが横に滑ってクルマが前に進んでいないですね.やはりタイヤがタレているのかも?という気もしますが,プロが仰ったフロントスプリングの反発力の強さ(=フロントのレートアップの弊害)もありそうですね.


インフィールド



インフィールド進入(左側の赤丸)で今回(青)の方が車速が伸びないのは仕方ないと思いますが,そんなハードコンディションでインフィールドのボトム(右側の赤丸)が前回(緑)を上回っているのはGood!ですね.しかもコレ,



前回(赤)よりも今回(青)の方が大分小回りしているので,それでいて立ち上がりでラインが膨らむ事もなく,同等以上の速度で旋回しているとなると,やはりインフィールドは速くなっていそうです.


左高速コーナー~洗濯板



ここは前回(緑)がシフトミスしているのでその分だけ車速が伸びず,今回(青)の方が終端速度は伸びています.このミスで大体0.05秒くらい失っているので,本来であればもっとタイム差はあったという事なんでしょう・・・.


最終複合



1年前と全く走らせ方が変わっているのが,この最終複合ですね.前回(緑)は洗濯板を通過した後,ほんの僅かにアクセルを開けてエンブレの量(失速量)をコントロールしながらアウトクリップまで引っ張っていき,そこからアクセルOFFして前傾姿勢を作り出し,フロントのグリップを確保した後,IN側の縁石に乗せながらアクセルを徐々に開けて立ち上がっていくのですが,今回(青)の方はエンブレの量をコントロールをする事もなく,アクセルOFFだけでユルユルと曲げていき,アクセルON→OFFで前傾姿勢を作る事が出来なかったため,最終コーナーでフロントのグリップ不足に陥り,アクセルを開けるタイミングが遅れてしまっているようです.

乗っていた時は,まさに"我慢"といった感じのコーナリングで,前回(赤)よりも小回りなのかなぁ~?と思っていたのですが,



ライン取りを見ると前回(赤)と今回(青)でぴったり同じところを通過しているようなので,そういう訳でもなさそうですね.一体コレなんなんだろうなぁ~?


(フロントのグリップが足りないから,最終コーナーのIN側の縁石にも乗れていないし・・・)

乗っている時に「アクセルを入れようと思わない」という事は,「高い速度で最終複合に進入してしまった!」と私は感じているのだと思うので(実際問題,ライン取りが一緒なら,そこでアクセル開けたらアンダーステアでラインが膨らむのは目に見えていますし),この減速感のなさはレートアップによる姿勢変化の少なさに起因しているんですかねぇ・・・? 結局,前回(緑)よりもタイムが遅かった1番の理由がココにある訳で,このカラクリを紐解いて対策しないと今後も苦戦しそうですね.


以上,1年分のアップデート比較でした.纏めると,

  ・高車速からのブレーキングでインリフトし易くなった
  ・インリフトした結果,フロントタイヤを上手く使い切れなくなった
  ・低速域の立ち上がりでアンダーステア傾向が強くなった
  ・ヨーを使って曲げるコーナーは,フロントの手応えがあって速くなった
  ・アクセルOFF時の姿勢変化が少ないため,車速の維持はし易くなった
  ・その反面,アクセルON→OFFによるノーズダイブが使いづらくなった

といった感じでしょうか.トータルで見るとTC1000においては0.1~0.2秒くらい遅くなったかなぁ~? インフィールドの速さだけでは他の全てのロスを補い切れない気がするので,タイヤの内圧とダンパーの減衰を合わせ込んで欠点が目立たないように出来たとしても,タイム的には良くてイーブンといった感じでしょうかね.「詰め切ったセットに手を入れても,バランスが崩れて遅くなるだけ・・・」というのを地で行った感じで悲しいです(泣).

ま,今回は大分過酷なコンディションでしたし,次はもう少し良い条件でデータを取って,「実際はこんな悲観的な状況ではない」と思いたいところですね.
Posted at 2024/07/09 23:57:54 | コメント(1) | トラックバック(0) | アップデート 20XX | 日記
2023年11月28日 イイね!

アップデート 2023 その②

アップデート 2023 その②規定のノルマは果たしたので,ようやく自分の反省会.

先日の日光では,かなり小規模ながら,新品タイヤの投入に合わせて2箇所アップデートしたので,その効果確認をしておきます.

 ①リアタイヤサイズの変更       ・・・ 旋回性改善
 ②アッパーアームブッシュのピロ化 ・・・ キャンバー変化抑制


①は,リアタイヤのサイズを195/55R15→195/50R16に戻しました.



アタックシーズンに入るとリアタイヤのウォームアップに苦しまされるので,ここ数年は毎年リアに新品を入れる事にしているのですが,昨年は軽量化を狙って195/50R16→195/55R15へのサイズダウンを図りました.失火のトラブルもあって,結局,軽量化の効果ははっきりしなかったのですが,逆に言うと有意な差は感じられず,むしろデメリットの方が色々ありました.

デメリットの1つ目は,高速コーナーでのタイヤのヨレ.



TC1000の1コーナーが最も顕著なのですが,130km/h台からブレーキングして,右にステアを切って,左側2輪に荷重をかけていった際,55扁平だとタイヤがヨレて,一瞬クルマがフラッとした動きをしてしまいます.「さぁ,ここからアクセルを開けるぞ!」というタイミングで,リアにフラッとした動きをされると「スピンするのか!?」と思ってアクセルを開けるのを躊躇してしまいます.恐らく,これは195/55R15をリム幅:6.5に組んだ事の弊害だと思うので(=引っ張りが足りない),この組合せはダメだなーと思いました.

デメリットの2つ目は,ホイールのINSET.


(FancyCraft:ホイールオフセット計算より)

16インチのホイールはINSETが+48だったのですが,15インチのホイールは+45で,左右合わせて6mmほどトレッドが拡大しています.この両者にはリム幅の差もあるので,上図の通り,外側断面で考えれば影響はないかなぁ~?と思ったのですが,リアのキャンバーを考慮すると内側3mmの影響が大きく,タイトターン(TC1000で言うとインフィールドの立ち上がり)でリアが踏ん張り過ぎて旋回の邪魔をしていました.

これらの結果を踏まて,「195/55R15(というか厳密にはリム幅:6.5インチのホイール)に価値はない」と判断し,今シーズンは元に戻す事にしました.街乗りで乗ってみた印象としては,リアの上下方向の動きが良くなり,トレーリングアームブッシュをピロ化してから気になっていたリアの跳ね(「固ったいなー,乗り心地悪いなー」という感じ)が,気にならなくなりました.INSETの変更でアームへの入力角が変わったせいかもしれませんが,察するに55扁平だと実は上下方向にもタイヤがヨレていて,タイヤのダンピングで跳ねていた動きが50扁平(&バネ下重量の増加?)によって低減されたせいじゃないのかなー?と思っています.


②は,フロントのアッパーアームブッシュをピロ化しました.



プロに乗って頂いた際,「フロントのキャンバーが足りない」と指摘を頂いたのですが,現状でも既に4°ついており,これ以上はブレーキング時のデメリットの方が大きくなるので,躊躇していました.

なので,リア側の変更で何とか対処出来ないか? アレコレ試してみたのですが,結論としては「フロントで対処すべき!(リアの限界をこれ以上下げると余計遅くなる)」となり,困ったなーとショップで色々議論していました.その中で出てきたアイデアの1つがコレで(↓),



メカニズムを説明すると,コーナリング中,タイヤに横方向の力が掛かるとテコの原理でアッパーアームが外側に引っ張られます.つまり,キャンバー角的には起きる方向になるので,相対的にコーナリング中のキャンバー角が減る事になります(赤線の方向).アームにブッシュを使っている以上,力が加わると左右方向に動くのはどうしようもないので,アッパーアームのブッシュをピロ化する事で左右方向の動きを規制し(青線の方向),キャンバー角を維持しようというアイデアです.


という事で前振りが長くなりましたが,テストの結果です.

【前回:41.242】


【今回:41.329】


残念ながら前回(10月)のタイムに0.08秒届きませんでした.セクタータイムで比較するとこんな感じで(↓),

  前回 ・・・ S1:9.613  S2:18.075  S3:13.554
  今回 ・・・ S1:9.623  S2:18.072  S3:13.634

S1・S2は0.01秒未満の差なので誤差のレベル.S3で0.08秒遅れているのが原因のようですね.
S3はバックストレートの影響も受けるのでコンディションも確認してみましょう.

  前回 ・・・ 気圧:100.0kPa  吸気温:28℃
  今回 ・・・ 気圧: 98.2hPa  吸気温:29℃

吸気温は同等で,気圧は今回の方が低く,パワー的には不利だったようです.路面のコンディションとしては,今回の1本目はとにかく酷かったですが,2本目で大分改善し,今回のタイムを出した4本目の時点では前回とほぼ同等だった印象です(前回もドリフト走行後で,決してグリップは高くありませんでした).


では,ロガーデータの比較に入ります(緑:前回 青:今回).



全体的に見ると,先程述べた「今回(青)はパワー面で不利」の結果がそのまま出ていますね.唯一1コーナーの進入だけは互角ですが,これは今回(青)の方が若干2速で引っ張る時間が長かったせいでしょう.S1・S2はいずれも0.01秒しかタイムが違わない割には,ロガーデータで見ると各コーナーで違いが出ているのが面白いです.S3に関しては11コーナーで何か致命的なミスを犯しているような感じですね・・・.


細かく見てきましょう.

1~2コーナー
1コーナーの進入までは笑っちゃうくらい同じですが,1~2コーナー間の動きは大分違うようです(↓).



今回(青)の方が旋回速度が9km/hも高いです.乗っている時は特にこの差を感じなかったので,恐らくこれがリアタイヤ変更の効果ですね.多分,前回(緑)は55扁平でリアタイヤが微妙にヨレていて,そのヨレを「曲がれる手応えがない」と感じ取り,アクセルを開けるのを無意識のうちに遅らせていたのでしょう.今回(青)は50扁平(&0.5インチ引っ張り)によってリアタイヤがヨレないので,「ここで曲がれる!」と感じ取って,早めにアクセルを開ける事が出来たのだと思われます.狙った通りの結果とはいえ,無意識のうちにドライビングに反映されるのが面白いですね.


3~4コーナー
2~3コーナーに掛けて,今回(青)の方のボトムがU字になっているのは(↓),



ブレーキバランサーの効果でしょうね.ただ,3~4コーナーに掛けて今回(青)の方はアンダーステアを出してしまっているようです(↓).



これがまさしく今回苦しんだところで,小舵の時にクルマが曲がらなくなってしまったのですよ・・・.
前回と今回の舵角を比較してみると,その差が良く分かるのですが(↓),



こんだけ舵角が違います.最初は路面コンディションのせいかな?と思っていたのですが,2本目・3本目と明らかに他のコーナーは路面が良くなっていくのに,この2~3コーナーだけは依然として曲がらなかったので,クルマ側の問題だと思われます.

クルマ側の要因の1つとして「リアタイヤが新品である事(=リア喰い過ぎる)」も頭を過ぎったのですが,さすがに3本目辺りまで来れば新品効果も消えているので,他に要因がありそう・・・となると,



ピロ化の弊害なんでしょうねぇ・・・.走行中に何となく起きている現象が想像出来たので,暫定対策として4本目はフロントの減衰を弱めて,ドライビングも変更して帳尻を合わせに行った結果,ご覧の通りS1は前回の0.01秒落ちに抑え込む事が出来ました.ただ,ピロ化の弊害がなければ,もしかしたらリアタイヤの効果で0.1秒速く走れた可能性もありますね・・・.orz


5~7コーナー
2~3コーナーで曲がらないので,当然その結果が響いて4~5コーナーの車速は全体的に落ちます.結果,6コーナーの進入速度も落ちる訳なのですが,その甲斐あって7コーナーでは舵角を減らせています(↓).



これによって7~8コーナー間の車速の伸びは,今回(青)の方が良く(↓),



前回(緑)に比べてパワーが出ないコンディションの割には健闘した結果となっています(8コーナー進入の時点では両者のタイム差はゼロ).


8~9コーナー
ここは低速コーナー対策でフロントの減衰を弱めた弊害が出ていて,進入の舵角自体は同じなのですが(↓),



ロールスピードが早いためタイヤの負荷が大きく,進入で失速しています(↓のように車速が伸びない).



これを補うために,アクセルの戻し量を調整してドライビングで合わせ込みを行った結果,9コーナーの脱出速度は前回(緑)を上回る事が出来たのですが(↓),



所詮は誤魔化しに過ぎず,その先でタイヤのグリップが残っていないので,バックストレートでは車速が全然伸びてないですね.115km/h以上の高回転・高負荷領域となるとパワーダウンの影響も出てしまうんでしょうが,これがS3で遅い理由の1つとなります.


10~11コーナー
1~2コーナーの感触からすると,リアタイヤのおかげで10~11コーナー間の再加速は前回と同等かそれ以上のレベルで出来るはずなのですが,全然フロントが入らないので,5km/h以上車速を落としているにも関わらず,舵角は増えてしまっていました(↓).



おまけに減衰を弱めた弊害はここでも出ていて,11コーナーのエイペックス付近でアクセルを開けようとするとフロントが横に逃げてしまい,急激に失速していました(↓).



この失速が,今回S3で0.08秒遅かった最大の理由と思われます.


ちなみに,11コーナーはもうちょっとドライビングでアジャスト出来なかったのか?と思い,車載を見返していたのですが,どうもここのコントロール精度が低くなってしまった理由の1つとして,走行後に発覚した右フロントのボールジョイントのガタにありそうです(↓).



日光の車載を全て見返してみたのですが,右フロントを激しくぶつけたシーンは全くなく,「もしかしたら走行前に壊れていたのか?」と思い,1本目の車載を再度見直してみたところ,11コーナーのIN側の縁石に右フロントを乗せた瞬間,ガガガ・・・と異音がしているのが確認出来ました.



走行中は路面が大分悪かったので,「路面のせいでLSDが鳴いているんだろう~」と思っていたのですが,右フロントを縁石に乗せなかった周は鳴っていないですし,右フロントに負荷が掛かる左コーナーでも同様に鳴っていませんでした(多分,ガタ分が一気に押しつけられるため).この雰囲気から察するに走行前に壊れていたのは間違いなさそうです・・・.

そういえば,日光に向かう道中でもギャップを越えた時にガチャガチャ音がしていて,「ピロ化すると賑やかだなぁ~」なんて思っていたのですが,よくよく思い返してみると,ガチャガチャ音が鳴っていたのは右フロントだけでした.ピロ化したせいで鳴っているなら左フロントも同様にガチャガチャ音がしないとおかしいのに,これに気づけなかったのは情けないですね・・・.orz


以上,前回「今年唯一と思われる」と言った割には1ヵ月後にアップデートを行った結果でした.

纏めると,リアタイヤの変更は「成功」,アッパーアームブッシュのピロ化は「失敗」という感じでしょうか.フロントが入らなくなったメカニズムは,走行終了後にショップで議論して何となく見えてきたので,起こるべくして起きた結果な気もします(この辺りは別のブログに纏めます).また,ボールジョイントの破損も,ピロ化のせいで起きたとも考えられるので,それも含めて今回の失敗のダメージは大きかったですね・・・.

現状ピロ化のメリットをほとんど感じていないので,ゴムブッシュに戻した方が良い気もしているのですが,ピロ化に合わせたアライメントを出せていない事も事実なので,もう少し探ってみてから結論を出そうと思います.
(ま,その前にボールジョイントを早く修理しないとダメなんですけど.今年中に部品は来るのだろうか・・・?)
Posted at 2023/11/29 17:13:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | アップデート 20XX | 日記
2023年10月13日 イイね!

アップデート 2023 その①

アップデート 2023 その①恐らく今年唯一のアップデートになると思いますが,日光で効果確認をしてきたので纏めておきます.

今回の変更箇所は2箇所.

 ①リアバンパー・アンダーパネル ・・・ 空気抵抗削減
 ②トレーリングアームのピロ化   ・・・ トー変化の削減


①の方は,バンパー下部にアンダーパネルを張りマフラー後方の整流効果を上げるのが狙い.加えて,バンパー本体にも穴を開けてパラシュート効果の低減をはかりました.



②の方は,リアのトーを今後はアウトに振っていきたいため,まずは精度向上の意味合いでトレーリングアームブッシュをピロ化しました.



こちらは街乗りレベルでも上下方向の変化は体感出来ていて,これまでブッシュのたわみで曖昧な動きをしていた部分がダイレクトに伝わり,サスペンションが正確に動いてる印象を受けました(その分,乗り心地は悪くなりましたが).一方,左右方向(トー変化)に関しては正直違いを感じとれず,TC1000で走った印象だと限界域付近で若干動きがピーキーになったかな?という感じでした(多分ブッシュで吸収していた動きが吸収しなくなったせい).

TC1000で走った印象では①・②共に効果はほとんど感じられず,逆に重量増によって0.1秒くらい遅くなったかなぁ~?という気がしていたのですが,TC1000よりもコーナリング時間が長く,最高速も高い日光ではどうか?という感じです.


では早速ですがロガーデータで比較してみましょう.まず①(リアバンパー)の方から(緑:前回 青:今回).



一番分かり易い最高速(赤丸の部分)を見てみると,今回(青)の方が1.8km/hアップしています.日光の最高速は10コーナーの手前で計測されますので,9コーナーの立ち上がりの影響も受ける事から判断が難しいところではありますが,他のラップで見ても平均的に上がっているため,一定の効果はありそうです.

全体的に上がっているとなるとコンディションの影響も考えられるため,そちらを確認してみると,

  前回 ・・・ 気圧:1001.8hPa  気温:16.8℃
  今回 ・・・ 気圧:1006.7hPa  気温:19.4℃

今回の方が気圧が高く,気温も高いので,出力の補正係数で考えてみると,

  + 0.49%(気圧差)- 0.52%(気温差)= -0.03%

となり,ほぼイーブンだったのでこの要因は考えなくて良さそうです.


ちなみに,乗っている時は特に違いは感じませんでしたが,唯一気になったのが「気流音」.概ね105km/hを超えた辺りの領域(8コーナーの入口~10コーナーのブレーキング)で,後方からシュルシュルとした音が聞こえるのですよね・・・(↓).



130km/hオーバーからブレーキングすると音はパッタリと消えるので加速中(後傾姿勢の時)にしか聞こえず,また,105km/hを超えるまでは加速中でも音が聞こえない事から,回転系の"何か"が音が発している可能性は低そうです.そうなると,もしかしたらリアバンパーに開けた穴(↓)から気流が抜ける際の音がこの「気流音」なのかなぁ~?とも思いました.



今回バンパーに使ったメッシュは,穴がかなり小さいので笛のように音が鳴る可能性は有りそうです.TC1000でテストした時にはこんな音は聞こえなかったのですが,日光の車載を見ると8コーナーにアプローチする辺り(ここでちょうど105km/hを超える)から音が聞こえ始めるので,もしかしたら高速域でクルマに角度がついた時だけ穴から空気が抜けているのかもしれません・・・.


次に②(ブッシュのピロ化).こちらはハンドリング面では特に違いは感じませんでしたが,前回と今回で一番違ったのが6コーナーでの動き.



進入のブレーキングしてリアが滑り出すと,激しくバウシングするようになりました・・・.

前々回('22年10月)もバウンシングに苦しみましたが,前回('23年4月)はそんなに苦しまず,足回りのセッティングが上手くいったかなぁ~?と思っていたのですが,ピロボール化によって上下動の吸収量が減ったため,再び顕在化してしまったようです.バウシングのメカニズムは以前の調査で大体掴めていますが,最近思っているのがリアの高反発スプリング(↓)が悪さしてるんじゃないかなぁ~?と.



このスプリングをフロントに使ってフルストロークさせた時の弊害は既に確認しているので,リアでフルストロークした時にも同じ事が起きていそうだなぁ~と思いました.この跳ねの対策として高反発→中反発に変更する手もあるのですが,そうするとS字の切返しでまたレスポンスが下がるでしょうし,一番良いのはダンパーの仕様を変更する事かなぁ~?と思っています(お金が掛かる上に時間も掛かるので,近々でやるつもりはありませんが).


以上,アップデートの効果確認でした.

リアバンパーの気流音に関してはもう少し調べてみたいと思いますが,一先ずパラシュート効果の低減は機能していそうなので一先ずプラス評価でしょうか.更に速度域の高いコースだとより効果を発揮する気がするのでTC2000辺りで試してみたいところですね.ブッシュのピロ化に関しては,トーアウトにしてから本領発揮なので(現状はトーゼロ),今後に期待!としたいところですが,上下動が激しくなった(現状のダンパー&スプリングとのマッチングが悪くなった)点はマイナス評価でしょうか.

総じて見ると,ミニサーキットではやはり重量増の方が影響していそうで,タイム的には0.1秒くらい遅くなったかなぁ~?という印象ですが,もっと寒くなってエンジンパワーが増せばデメリットを帳消しに出来るかもしれませんし,このスペックに合わせて足回りのセットを見直せば伸び代が出てくるかもしれないので,今後に期待!としておきましょう.
Posted at 2023/10/13 23:33:27 | コメント(0) | トラックバック(0) | アップデート 20XX | 日記
2022年05月04日 イイね!

アップデート 2022 その②

アップデート 2022 その②TC1000でのチェック走行も終わったので,効果検証です.

今回のアップデートは「サイドステップ」・・・と見せかけたフロア中央部の「アンダーパネル」です.元々この「サイドステップ」は底面に付けた「アンダーパネル」をサイドから吊るすためのもので,それ故にこんな角張った形状をしており,フロア面積を稼ぐためにドア部よりも広げたデザインとなっています.



クルマを引き取った時は既に装着済みであったため,どれくらいのサイズのパネルとなったのか知らなかったのですが,チェック走行後にショップでクルマをジャッキアップした際に下面を覗かせて頂いたところ,想像以上に大型のモノが付いている事を後から知りました.

【フロア前端部】


【フロア中央部】


【フロア後端部】


工場長曰く「マフラー以外の部分は全部覆った」との事で,イメージとしてはこんな感じ(↓).



面積的には大体1600mm×600mmのパネルが2枚ある事になるので,タタミ半畳分くらいでしょうか? 結構な面積ですね.このパネルはアルミ複合板で出来ており,板厚が3mmなので,比重を0.8と仮定して計算してみると,

 160 [cm] × 60 [cm] × 0.3 [cm] × 0.8 [g/cm3] × 2 [枚] = 4608 [g]

これにサイドステップ分の重量もあるので,

  18 [cm] × 13 [cm] × 0.3 [cm] × 0.8 [g/cm3] × 4 [枚] = 224 [g]
  (160 [cm] ー 18 [cm] × 2)× 8 [cm] × 0.3 [cm] × 0.8 [g/cm3] × 2 [枚] = 476 [g]

合計すると,

 4608 [g] + 224 [g] + 476 [g] = 5308 [g] ≒ 5.3 [kg]

ボディ下面の低い位置にあるとはいえ,そこそこの重量ですね.


さて,実際に走行する前はこんなに大きなパネルが付いているとは思っていなかったのですが,「TC1000レベルの速度域だと重いだけで効果は体感出来ないんだろうなぁ~」と思って走っていたものの,乗って最初に感じたのが,1コーナー~1ヘアにかけてのクルマの動きの違いです.



最初は「何かおかしいなぁ~? 狙い通りのラインで走れない・・・.ドライバーが下手クソになったのか??」と思って走っていたのですが,具体的に何がおかしいのか?というと,

 ①1コーナーの進入で挙動が安定している(ライントレース性が良い)
 ②2コーナーの出口で想定よりアウト側に膨らまない
 ③1コーナーと同じ感覚で1ヘアに進入すると曲がらない(ラインから外れる)

といった感じ.特に③のブレーキングで「なんか今日はエイペックスにちゃんとつけないなぁ~?」と何度トライしても狙いのラインが外れるので,路面がスリッピーなのか?と疑ったのですが,職人クラスの方々に聞くとそんな事はない様子.じゃあ,タイヤがヘタってきたのか?と思いましたが朝一に41.5秒出ているのでそれもない.となると,①・②でよく曲がる≒車速域が低いという図式からエンジンパワーが落ちているのか?とも思いましたが,ラップタイマーを見ると最高速は130km/h台に到達しているので,それもなさそう・・・.

「う~ん・・・何なんだこれは??」と考えて,以下の仮説が思い浮かびました.

 ①ダウンフォースが出ているので,130km/h台のブレーキングでも安定しているのでは?
 ②ダウンフォースが出ているので,100km/h台のコーナリングでもタイヤに余裕があるのでは?
 ③4.6kg重量が増えているので,低速コーナーで曲がらない(低速なのでダウンフォースが得られない)のでは?

そう,ここに来てようやく,

えっ!? これってまさかアンダーパネルの効果なの?? Σ(*゚ロ゚)ハッ!!

と気づいた訳です(遅っ).


この仮説を実証するために,前回の走行条件と同じA5枠で出走し,ロガーデータを比較してみました.

【前回(42.063)】


【今回(42.021)】



検証①(1コーナー進入)



最高速129km/hからのブレーキングというのは,前回(青)と今回(赤)で差異がありません.つまり,エンジンパワー的にはほぼ一緒のコンディションだったという事です.ブレーキング初期も減速度に違いはなく,両者の差異が表れるのは,95km/h付近のターンインのポイント(ココから↓)です.



ブレーキをリリースし,フロントタイヤの感触を確かめながらステアリングを切り込んでいく訳ですが,今回(赤)の方がクルマの挙動が安定していて曲がる手応えがあるので,ブレーキをさっさとリリースしてしまっています.結果,ボトムスピードが5km/hも上がる訳なのですが,これでも曲がれてしまいます.タイヤも足回りもセットは前回(青)と一緒なので,コンディションが同じであるならば,これは間違いなく「アンダーパネル」の効果でしょうね.


検証②(2コーナー立ち上がり)



単純にボトムを上げるだけだと,タイヤを横に使い切ってしまい,その後は失速するのがお約束なのですが,今回(赤)は失速する事なく,そのまま加速しているのが分かります.ラインの余裕度は残念ながらこのデータからは分かりませんが,車載で比較するとこんな感じ(↓)でした.

【前回】


【今回】


カメラの角度が微妙に合ってないので少し分かりづらいですが,外側の縁石との位置関係を見てもらえると,車速・ステアリングの舵角が一緒なのに,今回(赤)の方がクルマがそれほど外側に膨らんでいないのが分かると思います.つまり,それだけ余裕があるという事です.


検証③(1ヘアのブレーキング)



進入速度・ブレーキングの開始ポイントがほぼ一緒であるのに,今回(赤)の方がエイペックスまでに止め切れていないのが分かると思います.このデータで特に注目すべき点は115→80km/hまでのブレーキング領域で,今回(赤)の方が若干早くブレーキングを開始しているのに,途中で踏力を緩めている訳でもないのに,その後,前回(青)に逆転されている(ラインがクロスしている)のが分かります.4.6kgの重量増によって狙い通りにクルマを止め切れていないためと思われます.ドライバー的には,いつもの力・いつものタイミングで止めに行っているのに,クルマが止まらないという事ですね.

これが前後どちらかの重量変化であれば,恐らくピッチングの変化等でドライバーが気づいて合わせ込みにいくのでしょうが,ボディの最下面,しかもホイールベース内の重量増となると,むしろ重心は下がって姿勢変化が生まれにくくなる事から,ドライバーが気づいてなかったのでしょう.今回の結果でそれが分かったので,次回はこの点をしっかり合わせ込みたいと思います.


以上,アップデートの効果検証でした.

ちなみに,高速域のダウンフォース獲得によるメリットと,低速域の重量増によるデメリットのバランスですが,TC1000においては,前者が-0.10秒,後者が+0.11秒という感じでトータルでみると「0.01秒の遅れ」という結果でした.公式のタイムだと0.05秒今回の方が速いですが,これは前回の反省を踏まえて最終の複合で走らせ方を変更して稼ぎ出したタイムだったので,今回のアップデートとは無関係です.当初の予想ではダウンフォースの獲得はなく,純粋な重量増の影響による「0.1秒のタイムダウン」と見積もっていたので,それを考えれば,ほぼ±ゼロという結果は非常に好意的に受け止められます.

ただ,こうやって体感・数値で効果が分かってくると,やはりもう少し速度域の高いコースでアンダーパネルの効果を試したくなるもので(笑),一番良いのは富士ですが,今年は国際コースチャレンジの計画がありませんし,はてさてどうしたものか・・・.
Posted at 2022/05/05 00:56:45 | コメント(4) | トラックバック(0) | アップデート 20XX | 日記
2022年02月03日 イイね!

アップデート 2022 その①

アップデート 2022 その①EF8より100cc少ないはずなのに,TC2000の最高速が互角(タイム的には1.5秒負け)という驚速のGK5を追い掛けるべく,アタックシーズンのど真ん中ですがアップデートを敢行しました.

今回の変更箇所は2箇所.

 ①吸気温センサ移設      ・・・ 吸気温制御の精度向上
 ②ダイレクトイグニッション化 ・・・ 低・中回転域のトルクアップ

①は,従来インテークマニホールドに付いている吸気温センサをエアクリーナー直後に移設.



気温が5℃下がると出力は1%増加する事が分かったので,気温の変化をより正確に計測して緻密なエンジン制御を行うべく,輻射熱の影響で「60℃」なんて値を示してしまうインテークマニホールドの位置から,遮熱版で遮られたエアクリーナー直後へ移設しました.


②は,点火系をB型エンジン世代のディストリビューター方式からF型・K型エンジン世代のダイレクトイグニッション方式に変更.



ディストリビューター方式では,点火コイル⇔点火プラグ間にプラグコードが存在し,距離が遠いためエネルギーロスが大きくなってしまうのですが,ダイレクトイグニッション方式では,点火コイル⇔点火プラグ間にプラグコードがないためロスが少なく,より強い火花を飛ばせる事が特徴です.


(clicccker:自動車用語辞典 点火と電装部品「ダイレクト点火」より)

火花が強くなるという事は燃焼効率を上げられるという事なので,トルクの増加に繋がります.これによりGK5が搭載するL15Bに対してB16Aが劣っている低・中回転域のトルク特性の改善を狙います.

いずれの内容も,現在のクルマでは当たり前の技術であり,30年以上前の技術で作られたB16Aの近代化改修とも言えます.今回はこの他にも前後に新品タイヤを投入したり,リアのキャンバーや車高を変更したり,減衰設定や内圧等も見直したりと色々変更したので,これらの効果を確認すべくTC1000へと向かいました.


さて,当日.

気圧・気温もまずまずの状況で,平日なので空いている事を願いつつ筑波へ向かうと,門前5位くらい.この日はフォーミュラの枠がある日なので「4輪に限れば3台くらいか・・・?」と思いつつ,7時10分過ぎくらいに開門~ピットへ.



8時過ぎくらいまでは画像の台数くらいで,「混み走回避か!?」と期待していましたが,その後パドックに続々とクルマが集まり,A2枠(9:20~)のチケットを購入し,計測器の貸し出し番号を確認すると14番.嫌な予感がします・・・.


(一時保留となっていた走行枠の名称変更は,A1,A2,A3・・・とTC2000準拠の法則になったみたいです)

嫌な予感に従い,新品タイヤの投入は見送ろうかと一瞬思ったのですが,予備で使えるのは185幅しかなく,これをフロントに使うとブレーキロックするリスクがあるので,「新品が無駄になったら無駄になったで仕方ない・・・」と半ば諦めてコースインする事にしました.



いざコースに出てみれば,案の定,8~10台前後のクルマが存在し「混み走」が確定.おまけに計測トップは43秒中盤とかなりのスローペース.更にはまだ2枠目だというのにコースのアチコチにタイヤカスが散乱していて非常に汚い.「こりゃダメだ.今日はテストと割り切ろう・・・」となりました.


・・・で,そのテスト.まずはダイレクトイグニッションのチェック.

街乗りレベルでは,吸気音が大きくなり(やかましい!と思うレベル),心なしかエンジンの回転がスムースな印象で,振動も少ないのか? 今まで気にならなかったクロスミッションのギヤ鳴りが耳につくようになりました.また,マフラーから水蒸気が延々と出続け,駐車しているとマフラー下に小さな水たまり跡が出来るほど.このようにエンジンの燃焼状態は確実に変わっていそうです.

ただ,ショップでセッティングしてもらったECUの数値は,今までに見た事がないような攻め攻めの値で,20万km超えのエンジンにこんな値入れちゃって本当に大丈夫なの?とかなり心配でしたが,いざ踏んでみると,



「ほぉ・・・4500rpmからの伸びがいいなぁ~」

と感じました.そのまま踏み続けてみると,上の方(7000rpm近辺)ではそれほど変わらない気がするので,ちょうどVTECが切り替わる4500~6000rpmくらいの領域のトルクが増えているようです.2・3回同じように全開加速を試し,エンジンに異常がない事を確認しました.


続いて,前後のグリップチェック.

新品タイヤを傷めないようにアクセルを踏むポイントに気をつけつつ,フロントタイヤに負荷を掛けてみると,



「うわっ,コレ曲がるわ・・・」

とグリップの良さを確認.新品タイヤの恩恵だと思いますが,見直した減衰設定も良さげな感じです.


最後に,右リアのウォームアップチェック.

エンジンのチェック走行で左リアはほぼ温まっている状態だったので,右リアはどうかな?と確認してみると,



「うぉっと! まだ来てないか・・・」

とハーフスピン.いつものように右リアはズルズルですが,キャンバーを減らして接地面積を稼いだおかげか? 内圧を見直したおかげか? はたまた新品で鮮度が良いせいなのか? スパーン!と流れるような事はなく,微妙に粘りながら滑っているような感触.そんなに熱入れしてないのに,このレベルに達しているという事は,こちらも改善傾向にあるようです.


そんな感じで一通りのチェックが終わり,そろそろ1回アタックしてみるか?と周囲を見渡すも,クルマが均等に散らばっていてなかなかスペースが見つからない.「まぁ,アタック出来なかったら出来なかったで仕方ない」と気長に待ちつつスローペースで周回.機会を窺っていると「これは・・・行け・・・る・・か・な?」と半信半疑なタイミングで加速する事に.



あんまり集中しておらず,リアタイヤが冷えていないか気になって1コーナーは大分マージンをとってしまい失敗.「あ~,今の進入温かった!」と後悔しつつ,1ヘアを立ち上がったところで前走車が見えて「ああ,コレ追いついちゃうな・・・」と完全に意気消沈.そんな感じで中途半端なアタックとなってしまい,タイムも 41.599 と中途半端でした.「もう1回! 今度は集中して走ろう」とスペースを窺いますが,二度目の機会は訪れず,そのまま終了となりました.


ピットに戻り一度エンジンを切った後,「ま,しゃーない.気分入替えて2本目に行こう!」とエンジンを冷やさないように再び始動しようとしたのですが,キーを捻ってもウンともスンとも言わない・・・.



「うわっ! バッテリーが上がった!?」
Σ(°□°;)


と焦りつつ,今の今までコース上を走っていたので,これでバッテリーが上がるとなるとオルタ―ネーター死亡の可能性が・・・.「マジか~,コレ帰れないじゃん!」と思いつつボンネットを開けてみると,



なんと,またもマイナス端子下部のハーネスが脱落してました・・・.

前回はスピンして縁石にぶつけた衝撃で外れましたが,今回はスピンしてませんし,ぶつけてもいません.おまけに外れたハーネスが付いているのは新調したばかりのキルスイッチ.ハーネス側の端子に締め込む部分がヘタっているんですかね? いずれにせよ,何の衝撃もないのにハーネスが脱落するようでは怖くて走れないので,今回はこれで終了としました.


以上,2022年最初のアップデートでした.

ダイレクトイグニッションにはポテンシャルを感じましたが,まだ確信を持てる程ではなく,結果も残せなかったので評価は次回に持ち越しです.吸気温センサ移設の件も含め,まだまだ性能を十分に引き出せていないと思いますので,ECUのセッティングを煮詰めて驚速のGK5を追い掛けたいと思います.
Posted at 2022/02/04 02:23:14 | コメント(2) | トラックバック(0) | アップデート 20XX | 日記

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