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2021年09月12日 イイね!

ブレーキ踏んでるのに加速する?

ブレーキ踏んでるのに加速する?次回の走行に向けて,前回のTC1000のロガーデータを確認していたのですが,1コーナーで時折見かける,とある現象が今回は非常に多かった事に気づきました.

最初はロガーの固定が甘かったせいで出ているノイズ(実際に起きている現象とは異なる計測ミスのデータ)なのかなぁ~?と思ったのですが,ノイズが出ていないデータもありますし,そういえば固定方法を変えた場合も,プロに乗ってもらった場合も出ているケースがあったなぁ~と思ったので,今回はちょっと真面目に調べてみます.

そのとある現象というのは,1コーナー進入時のこのデータで(↓).



赤が通常時,青がその現象が出ている時なのですが,1コーナーに向けてブレーキングを開始して,少し減速した後に,ブレーキを踏んだままの状態であるにも関わらず,0.25秒ほど加速しているような時があるんです.

赤と青で,何か操作に違いがあったかなぁ~?と記憶を辿ってみると,そういえば,1コーナー進入時のオーバーステア対策としてブレーキの初期踏力を弱めた時が青である事を思い出しました.

もしかして,踏力を弱め過ぎてブレーキが抜けちゃったのかな?と思い,車載を見返してみると(↓),



ペダルを踏み替えてブレーキングを開始・・・,



車速が落ち始め・・・,



減速Gが立ち上がり・・・,



減速Gが立ち上がったままなのに加速してますね.
う~ん.特にブレーキが抜けているような感じはしない・・・.


そもそも加減速というのは,駆動力(前に進む力)と制動力(前に進もうとするのを抑制する力)のバランスなので,



 駆動力 < 制動力 ⇒ 加速
 駆動力 > 制動力 ⇒ 減速

制動力が掛かっているのに加速するという事は,それを上回る駆動力が出ていたためとも考えられますね.


駆動力を出すためには,エンジンの出力が出ていないとダメな訳で,そのためには,空気を吸って,燃料を吹いて,点火しないとダメです.映像を見る限り,アクセルペダルから完全に足を離していますから,空気の吸う量は確実に減ってはいるものの,吸い続けているのは間違いないですね.この場面では特に点火カットもしないでしょうから,残る要因として考えられるのは燃料です.

通常,アクセルペダルを離したら,燃料カット(フューエルカット)が作動する訳ですが,



これはECUがやっている仕事なので,LINK ECUの設定を見てみると,



減速時燃料カットの作動ディレイが「0.2秒」に設定されていました.
先程ロガーデータで確認した再加速時間は「0.25秒」ですので,辻褄が合いますね.

つまり,アクセルペダルを離して燃料カットが作動するまでの「0.2秒」間はエンジンが出力を発生しており,ブレーキの踏力が弱い状態だと,制動力を駆動力が上回り,加速してしまった・・・という事のようです.

スロットル全閉状態でもパワフルなエンジンを褒めるべきなのか? 弱い踏力で制動力を発揮しないブレーキシステムを非難すべきなのか? そもそも,そんなブレーキングの仕方を強いられる前後バランスが根本的に悪いのか? 何とも言えませんが,いずれにせよ,ブレーキを踏んでいるのに加速体勢(水平 or 後ろ下がり)というのはクルマの姿勢をコントロールする上で難易度が上がりますね.




まぁ,スロットル全閉時のエンジン出力を上回る制動力を出せば(ブレーキを強く踏めば)姿勢は変化しないですし,水平 or 後ろ下がりのブレーキングというのもリアブレーキを効果的に使えるメリットがあるので,悪い事ばかりではない気もします(反面,エンブレが弱いとも言えますが).

単純な解決策として「燃料カットの作動ディレイを短くする」という手もあるのですが,こちらは短くし過ぎるとショックが出て乗りづらくなるので(姿勢も乱れるので)考え所ですね.今のところ悪影響は感じませんし,ブレーキ操作の1つの指標にもなるので,今後データを分析する際に注意してみようと思います.
Posted at 2021/09/13 00:37:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | セッティング(ECU) | 日記
2019年06月09日 イイね!

VTEC切替ポイントの可能性

VTEC切替ポイントの可能性EF8の先輩との対決第4戦が迫ってきましたが,次戦はホームコースのTC1000であるにも関わらず,ここのところ43秒も切れず,ピンチな状況です.

TC1000だとハンデは0.7秒になりますが,先輩は昨年同月に41秒台に入れているので,42秒台は絶対条件で,そのためには何かしらの策が必要なのですが,先日のリアウイングの調整は失敗に終わり,途方に暮れていました・・・.他に何か策がないか?アレコレ思案していたところ,そういえば「VTEC切替ポイント」が変えられる事を思い出し,早速テストすべく,TC1000へと向かいました.

さて,比較する回転数ですが,Link ECUにする前,ショップオリジナルのECUの切替ポイントが4500rpmだった事と,B16Bノーマルの切替ポイントが6000rpmである事から,この2点で比較してみる事にしました.

なお,今回は,この2点を便宜上,「E枠」と「K枠」(走行した枠名)と呼称します.


まず,それぞれの公式タイムですが,以下の通りです.

 E枠 ・・・ 43.145
 K枠 ・・・ 43.290

いきなりですが,TC1000だと切替ポイントを1500rpm変えても,0.15秒程度しか影響しないという事が分かりました.内心では0.2~0.3秒くらいは差が出るかと思ったのですが,意外と差が僅かで少々ガッカリです・・・.ちなみに,K枠は午後(13:20~13:40)なので,気温的に若干不利だった点を考慮すると,実際の差はもっと少ないと思われます.


次に,LAP+の比較です(緑:E枠 青:K枠).



まず,ホームストレートエンド(1つ目の赤丸).ここがTC1000で最高速をマークする箇所ですが,K枠(青)の方が1km/h高いです.これだけ見ると「おおっ・・・K枠(青)のセッティングの方がパワーがあるのか!」と思いたくなりますが,スタートラインを越えた瞬間から1km/h以上の差がついているので,K枠(青)の方がパワーが出ているというより,差が変わらないと捉えた方が良さそうです.

次に,2コーナーの加速(2つ目の赤丸).K枠(青)の方が85~95km/hの領域で高い速度を出しています.これでまた「K枠(青)の方が中間加速が良いのか!」と思いたくなりますが,こちらもその一つ手前,1コーナーのブレーキングに目をやると,K枠(青)の方がしっかりと速度を落としてフロント荷重を生み出している事が分かります.従って,加速が良いのはパワー差ではなく,フロントタイヤのグリップがある事によるトラクションの良さと思われます.

とはいえ,その後2コーナーをクリアして,1ヘア(3つ目の赤丸)に到達するまでの間,全域でK枠(青)の方がE枠(緑)の速度を上回っているのですから,ここでも差は変わらないと捉えて良さそうです.

更に,1ヘアの立ち上がり(4つ目の赤丸).低回転からの全開加速なので,VTECの切替ポイントの影響が最も出る部分だと思いますが,ここでもK枠(青)の方が上回っています.ブレーキングポイントの違いで2ヘア進入の速度は,E枠(緑)の方が僅かに高いですが,タイム的には0.05秒,K枠(青)の方が速いので,こちらの方がパワーが出ている可能性があります.

続けて,洗濯板の手前(5つ目の赤丸)ですが,ここは完全に互角.速度差も0.2km/hと本当に僅かな差です.

そして,最終コーナー(最後の赤丸).ここはK枠(青)の方が僅かにモタついていますね・・・.これはラインが苦しかった(アクセルを開けたくても開けられなかった)のかな?と思い,ライン取りを見てみると(E枠:赤 K枠:青),



問題の部分は右端の緑丸の箇所なのですが,完全に一致していますね.これだけ見ると,ライン取りが苦しかった(アクセルを開けたくても開けられなかった)という訳ではなさそうです.となると,タイヤがヨレてトラクションが掛からなかったのか? いずれにせよ,この加速がワンテンポ遅れるだけで0.15秒差がついているので,E枠とK枠で差がついた理由はコレだったようです.


両者の差が本当に僅かだという事が分かったので,今度はLink ECUのデータで更に詳しく見てみる事にします.
(緑:E枠 ピンク:K枠)

まず,ホームストレートのスピード差(1km/h差)の件です.



上から3つ目のスロットル開度(TP)を見ると,最終コーナーからの立ち上がりは,E枠(緑)とK枠(ピンク)でほぼ同じである事が分かります.更にK枠(ピンク)は75km/h地点で一瞬スロットル(TP)を緩めているにも関わらず,そのまま200rpm程度高い回転数を,シフトアップする8000rpmまでずっと保っている事が分かります.元々K枠(ピンク)の方が吸気温が2℃高かった点も加味すると,K枠(ピンク)の方がよりパワフルなのではないかと思えてきます.


次に2コーナーの加速.



スロットル開度(TP)を見ると,やはりブレーキングからのアクセルONでは,K枠(ピンク)の方が一気に全開に出来ていました.加速力の良さはこれが原因ですね.ただ,その後,5600~5800rpmの領域で速度が高過ぎて一瞬スロットル(TP)を緩めている事も分かります.時間にして約0.6秒程度ですが,この間,回転数が停滞している(加速が一瞬鈍った)にも関わらず,1ヘア進入時の速度が同等以上という事は,やはりK枠(ピンク)の方がパワーが出ているように思えます.


更に1ヘアの立ち上がり.



K枠(ピンク)の方がボトムスピードが6km/h高いので,立ち上がりでスロットル(TP)を一気に開けられません.時間にして約1秒も全開にするのが遅れているのですが,2ヘア進入までの加速力はE枠(緑)と互角ですね.この点からも,やはりK枠(ピンク)の方がパワーが出ていそうです.


ここから先は,スロットルの開け方が違い過ぎて比較しづらいので,一気に飛ばして最終コーナーのモタつきについて見てみます.



これを見ると,K枠(ピンク)の方がスロットル(TP)を開けていなかった事が分かりました.では,なぜスロットルを開けられなかったのか?というと,恐らく,K枠(ピンク)の方がクルマの向きを変え切れていない事に起因していると思われます.

では,なぜ一見同じライン・車速に見えるのに,クルマの向きを変え切れていないのか?というと,K枠(ピンク)の方がタイヤの縦・横のバランス崩れている,すなわちパワーが出ていてタイヤを縦方向に使う量が大きい分,横のグリップが不足していたのではないか?と推測しています.


以上を纏めますと,タイム的にはK枠の方が0.15秒遅かったですが,この原因は最終コーナーでアクセルを全開にするのがワンテンポ遅れたためで,それ以外は両者に差はなかったという事が分かりました.そこで,更に細かく調べてみたところ,K枠の切替ポイントの方がパワーが出ている可能性が高い事が分かりました.

乗っていた時のフィーリングとしては,2コーナーで一瞬スロットルを戻している事からも分かる通り,K枠の切替ポイントの方が乗りづらかったです(E枠の切替ポイントに変更して乗った瞬間,最初は「こっちの方が乗りやすい!」と思ったくらいです).ただ,それはK枠の切替ポイントの方がパワーが出ている分だけコントロールが難しい,という事の証だったのかもしれません.

タイム的に見てみれば両者の差は極々僅かですし,フィーリング優先でE枠の切替ポイントを選んでも良いのかもしれませんが,僅かでもパワーが出ている可能性があるなら,この間のように1/1000秒を搾り出したくなるシーンが訪れるかもしれないので,次の対決では,K枠のセッティングで挑んでみたいと思います.

Posted at 2019/06/10 23:53:43 | コメント(1) | トラックバック(0) | セッティング(ECU) | 日記
2019年02月28日 イイね!

モアパワー!

モアパワー!コーナリングの改善は進みましたが,そうなるとやっぱり欲しいのがパワーです.

手っ取り早いのはB18Cへの換装なのでしょうが,それは最後の手段に取っておくとして,もう少しB16Aのポテンシャルを引き出す方向で検討してみたいと思います.
という事で,伸び代を探るべく,いつもの通り地道なデータ解析です.

まず,TC1000の自己ベスト時のデータ(緑)と,今冬のベストデータ(青)を比較してみます.



やっぱり各区間共に,終盤の伸びが今一つ足りない感じです.3速を使うホームストレートエンド(1つ目の赤丸)とバックストレッチエンド(3つ目の赤丸)が5km/h差と顕著ですが,今回は2ヘア手前(2つ目の赤丸)に着目してみます.

前述の2つのストレートは"ストレート"と言いつつ,その手前でステアリングを切る箇所があるため,そこでの抵抗分の影響を受けます.また,バックストレッチ(3つ目の赤丸)の方を見て頂くと明らかですが,シフト操作のタイムラグの影響も出るため,厳密にパワーのせいとは言い切れない可能性があります.一方,1ヘア立ち上がり~2ヘア進入の部分は,2速全開で,ほぼ真っ直ぐ加速している状態なので,操舵抵抗の影響が小さく,パワーの差が如実に表れるため,こちらで分析を進めます.

では次に,その2ヘア進入の部分を拡大してみます.



LAP+の推定馬力を見ると76km/h付近から差が開いている事が分かります.
更に続けて,この76km/h付近のLink ECUのデータを見てみます.



76km/h付近の回転数は6700rpm.2ヘア進入のブレーキング開始時の回転数が8000rpmですので,6700~8000rpmの区間でパワーが欲しい事になります.

更にデータを見てみると,その6700rpmを越えた辺りからラムダの値(上から4段目)が大きくなっています(=空燃比が薄くなっている).6700rpmですから既にハイカムには入っているので,ここの燃料テーブル2(同5段目)を見ると,ほんの少し値が減っていますね・・・(=燃料が薄くなっている).加えて点火時期(一番下の段)も僅かにリタード(遅角)しているのが分かります.

一方,MGP(吸気圧:上から3段目)を見ると,ほぼゼロの状態を維持出来ていますから,ちゃんと空気を吸って,確実に燃焼はしているのでしょうが,この部分をもう少し何とかしたいですね.闇雲に燃料を濃くしたからと言ってパワーが出る訳ではありませんが,ノックを打たないようなら,少なくともこのリタードはなくしたいところです.


ちなみに,この6700~8000rpm領域をトルクカーブで見てみると,



B16B化で伸びなかった部分(緑丸)が,やっぱり影響していたという事なのでしょうね.これはこれで,伸びない(伸ばせない)理由があるのだと思いますが,何か対策が出来ないか相談してみたいと思います.
Posted at 2019/03/03 03:16:09 | コメント(1) | トラックバック(0) | セッティング(ECU) | 日記
2019年02月02日 イイね!

ECUチェック・リトライ

ECUチェック・リトライ先月消化不良に終わったテストの続きを行うべく,再びTC1000へ.

前回テストを強制終了させたスロットルセンサの故障は幸いにして軽症で済んだため,これが再発しないかどうかの確認も含めて2~3セッションは走ろうと思いつつ,走れる日を待っていたら土曜日になりました.

当初,「土曜日だと混むんだろうなぁ~」と少し気が引けていたのですが,仕事のスケジュールが合わず,「午後まで待てば空くだろ・・・」くらいの思いで筑波へ向かいました.

ところが,7:15に到着してみると,門前1位.



7時過ぎてるのにゲートが開いてない事にもビックリしましたが(苦笑),まさか誰もいないとは思いませんでした.
暫くすると,あおたまさんがいらっしゃいましたが,それでも2台・・・.



ご覧の通りピットもガラガラで,週末だというのに何とも寂しい状況です.


さて,今日はタイムはともかく,確認すべき事をやり切って帰りたいので,朝一のタイムを狙っている人達が集まるA枠を避けて,B枠へ.ウォームアップで10周走った後,一旦ピットへ戻り,内圧をきっちり合わせて,いざ本番!



結果は42.315.先月より0.1秒上がりましたが,これ以上は・・・.

全体的にコーナリング中の舵角が大きく,それが抵抗になってロスしている印象.特に1ヘアや最終コーナーの出口が顕著で,ステアリングを早く戻したいのに,なかなか向きが変わらないので戻す事が出来ない.「リアが食過ぎて向きが変わらないのか・・?」と思い,左リアの温度を測ってみましたが,OUT側の方が10℃高く(タイヤが外側に倒れ込んでいる状態なので,既に限界を超えている),それもなさそう.

とすると,反対にフロントが食ってない事になりますが,ブレーキング時はよく止まりますし(縦方向OK),ターンイン時のレスポンスも良好(内圧OK).となるとロール量の増大が原因? でも,2年前はこのタイヤ&ホイールで41秒入れたしなぁ・・・.


答えが出ないまま2本目.

ドライバーがまだ感覚を取り戻せてない可能性もあるので,クルマは何もイジらず,ドライビングをアレコレ変更.意図的にブレーキングを遅らせたり,無理してアクセルONを我慢してみたり,自分の感覚を否定するような走り方をしてみましたが,タイヤがロックしたり,失速したりするだけで,タイムは落ちる一方・・・.

となると,ドライバーの慣れの問題でもなさそうなので,残るは集中力か?と速い人(おだてのまつさん)を追走.



・・・が,コンスタントに42.7秒を刻むだけで変化なし!
タイヤも終わってしまったので,これで終了する事にしました.


最後にLAP+での解析結果ですが,先月の走行と比較するとご覧の通り(青:先月 緑:今回).



軒並み1.6km/h程度終端速度がアップ! 唯一例外は2ヘアの進入速度ですが,ここは1ヘアの立ち上がりをミスった事が原因なので,無視して良いでしょう.これで先月スピードが伸びなかった原因が,「トラクション不足」である事は特定出来たのは収穫です.


以上,リトライ結果でした.

クルマのバランスが納得いく状態ではないので,純粋にECUのリセッティング効果を比較する事は出来ませんでしたが,少なくとも「旧ECUより大幅に向上した」という可能性は低そうです.一方,先月確認されたスピード不足に関しては,トラクション不足=タイヤの可能性が高いので,こちらを見直して今シーズン中に再チャレンジしたいところです.

ただ,今回は久方振りにトラブルフリーで走りきれたのが大きく,これだけでも充分満足度の高いテストでした.
Posted at 2019/02/03 02:43:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | セッティング(ECU) | 日記
2019年01月18日 イイね!

リセッティング結果の原因究明

リセッティング結果の原因究明トラブルもあって,十分にテストが出来た訳ではありませんが,一通りのデータは取れたので解析してみたいと思います.

比較のサンプルとして持って来るのは,自己ベスト時リセッティング前のベスト時.自己ベストの方はLink ECUに変更する前ですが,12月なので気温的に近しい条件.一方,セッティング前の方は10月なので,吸気温で14℃の差があります.以前出した推定式だと1.4秒も上がる事になりますが,過去の経験則からすると,半分の0.7秒くらいの差かな~?と思います.

それでは早速始めましょう.まずはLAP+での比較です.



緑線が自己ベスト時(41.841),青線が今回(42.456)ですなのが,やはりトップスピードが低いですね(1つ目の赤丸).ブレーキングを開始するポイントはそんなに大差ないので,純粋にストレートが遅いですね・・・.一方,ブレーキをリリースするポイント(2つ目の赤丸)に関しては久方振りの走行で感覚を戻せておらず,ボトムを落し過ぎです.

続けて1ヘア進入(3つ目の赤丸).やっぱりもう一伸び足りない感じです.その後のブレーキングに関しては,今回ちょっとミスってオーバーランしている(エイペックスにつけていない)のが表れています.続く2ヘアの進入(4つ目の赤丸)も,これが響いていると言えば響いているのでしょうが,やっぱり直線の伸びが足りない感じ.

2ヘアの立ち上がり(5つ目の赤丸)は高めの内圧が影響して,初期の応答性が良く,入口ですんなり向きが変わってボトムを上げられていますが,限界が低いので出口はアンダーでアクセルを踏むタイミングが遅れています.またまたこれが影響しているのかもしれませんが,洗濯板の手前(6つ目の赤丸)までのストレートの伸びで絶望的なまでに差がついていますね.このセクションだけで0.3秒のロス.非常に痛いです・・・.

最終の複合は進入速度が違うので何とも言えませんが,最終コーナーの立ち上がり(最後の赤丸)で若干アンダーが出ているのは,やっぱり内圧のせいでしょう.

総じてみると,0.15秒くらいはドライバーのミス,0.1秒くらいはタイヤの内圧,残りがECUといった感じでしょうか.ただ,それぞれ相互に影響を及ぼし合っているので,もう少し近いコンディションで比較しないと正確な差は分かりません.


続けて,Linkのセッティング前後の比較.



緑色が変更前(42.444),青色が変更後(42.456)です.やはりホームストレート(1つ目の赤丸)の差が顕著ですが,それ以外の3つの箇所での差は,ほんの僅かです.ドライビングの精度とタイヤの内圧を本来の姿に戻せれば,残りの3つに関しては上回れそうです.


最後に上記をLinkのデータで見てみます.図は上から,車速,回転数,スロットル開度(TP),ブレーキスイッチ,吸気圧,VTECの切替ステータスです.ピンク線が前回,緑線が今回になります.

【ホームストレート】


一番左端が最終コーナーを立ち上がった時点ですが,TPを見ると早めに全開に出来ていますね.EF8は機械式スロットルなので,スロットル開度=アクセル開度ですから,手前からアクセルを踏めている事になるのですが,その時の回転数は上がっておらず,車速も伸びていない事が分かります.つまりはタイヤが滑っている(=トラクションが掛かっていない)という事になる訳で,これは内圧の影響だと思われます.

ただ,初期にトラクションが掛からなかったにも関わらず,2速領域の後半までに前回(ピンク線)に追いついていますから,6500~7800rpmの高回転域はパワーが上がっているのかもしれません.反対に,シフトアップ後の3速領域(5600~7200rpm)では,明らかに回転数の上昇が鈍く,パワー不足が顕著です.2速と3速の違い=エンジンの負荷の違いですから,イコール,トルク不足という事になりそうです.


【1~2コーナー】


アクセルOFFは若干今回(緑)の方が早いですが,ブレーキング開始のタイミングはほぼ一緒.一方でブレーキリリースのタイミングは圧倒的に今回の方が早いですね.まぁ,進入速度が5km/hも低ければ,その分必要な制動力も小さい訳で,当たり前と言えば当たり前の結果です.

特徴的なのは,今回(緑色)の方がスロットルを早く全開にしているのに,ローカムで引っ張り続けている点.セッティングの違いが見てとれます.また,今回は2コーナーの途中で若干スロットルを戻している(インに寄り過ぎた)のがデータでも確認出来るのが面白いです.


【1ヘア】


スロットルの戻しも,ブレーキングの開始も,今回(緑色)の方が若干早めであるにも関わらず,突っ込み過ぎで止まらなかったのは,エンブレの制動力が落ちているから・・・? データを見ると今回の方がヒール&トゥは上手くいっている(アクセルの煽り量が大きく,シフトチェンジ後の回転数も維持出来ている)ので,そのせいかもしれませんし,単純にタイヤの内圧が上がり過ぎでグリップ不足だったせいかもしれません.


【2ヘア】


ここも進入の操作は若干甘いですが,TPを見ると早めにアクセルを開けに行っているのに,20%くらいで開度を維持したまま,なかなか全開に出来ない様子が窺えます.これは内圧を適正化する事で解消して欲しいですね.


【バックストレート~最終コーナー】


あえて言うなら,洗濯板通過後に1回VTECから外れる今回(緑色)に対し,前回(ピンク色)はVTECを維持しているくらいの差でしょうか.ただ,それによる大きな差異は見受けられないのはLAP+の結果と同様です.


以上,解析結果でした.

「なぜ,自己ベスト時に及ばないのか?」と問われると,明確な原因は分かりません.その一方で,「リセッティング前より何で上がらないのか?」と問われれば,「タイヤのせい(内圧を合わせていないから)」と言えると思います.適正内圧にきちんと合わせる事で本来のトラクション性能を発揮し,ホームストレートのスピードが戻ってくるのであれば,少なくとも自己ベスト時と同タイムはマーク出来る可能性があります.

「これだけ色々やって同じかよ!」と言われると辛いですが,何もデータを変える事が出来ない(=発展性がない)旧ECUより,Link ECUの方が伸び代が残っている分,今後に期待がもてると思っています.

さて,早々にトラブル解決の目処もつきましたし,近日中に再びTC1000へ向かいたいと思います.
Posted at 2019/01/20 15:34:19 | コメント(2) | トラックバック(0) | セッティング(ECU) | 日記

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