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2025年11月15日 イイね!

運転しないでFSWに行ってみた

運転しないでFSWに行ってみたSUPER耐久(S耐)の今季最終戦の招待券を頂いたので,富士スピードウェイ(FSW)に観に行って来ました.

2021年にテストを見学した事はありますが,レースを生で観戦するとなると,かなーり久し振り(前回は2000年?).10周未満のスプリントレースならばともかく,それ以上の距離となるとラップタイムや前後のタイム差等,色んな情報が得られないとレースを楽しめない性格なので,レースは現場で観るより中継を眺める方が好きなのですが,今回は折角の機会なので行く事にしました.

ただ,人混みはあまり好きではないので,S耐と言えども決勝は混雑するだろうと思い,予選のみの土曜日に行く事に.ひいきのドライバーやクルマがいれば,それなりにモチベーションも上がると思うのですが,残念ながら最終戦はST-5クラスの参加がなく,



観たいドライバーもクルマも特にいないので,「走りを観る」というよりは「S耐というイベント(お祭り)を味わう」という主旨で向かいました.


さて,久方振りのレース観戦で現場の混雑具合がよく分からないのですが,「お祭りを味わう」主旨で行くなら,行き・帰りの渋滞で疲弊するのもイヤだなぁ~という事で,今回はクルマを運転しないでFSWに向かってみる事に.これだけアチコチのサーキットに入り浸っている私ですが,公共交通機関を使ってサーキットに行くのは人生で初.移動ルートを備忘録として残しておくと,まず自宅からJRで「新宿駅」へ移動し,そこから小田急線に乗って「新松田駅」へ移動.



「新松田駅」の北口(JR寄りの出口)を出て,目の前にあるバスの発着スペースへ移動し,そこの2番乗り場で臨時バスの到着を待ちます.ここの駅前の発着スペースには全部で3本あったのですが,それほど広い空間ではないので(バスの転回は困難なくらいの大きさ),人が並んで長蛇の列になるとバスが発着スペースに入れないような有様でした.

レース開催日は,「富士急モビリティ」がここから臨時バスを運行してくれているようで,今回は7時と9時の2便が用意されていたのですが,マージンをとって7時の便に乗れるように出発時間を調整.このバスの始発は前の「開成駅」となっているので,「前の駅で人が多く乗っていると立ちでの移動になるなぁ~」と心配しましたが,2~3人しか乗っておらず余裕で座れました(「新松田駅」から乗る人の方が多かった).

席に座ってしまえば後は運転手さんにお任せなので,途中渋滞にもハマりつつ50分程度で富士スピードウェイに到着.ゲートの前で降ろされるのかな?と思ったら,



関係者用のゲートを通って中央の「イベント広場」まで行き,そこで降ろされてチケットチェックからの入場となりました.バスに乗っていた人数も10名前後くらいだったのでチェックも最短.ゲート前での渋滞もないので,ドア to ドアで3時間くらいで会場に入る事が出来ました(家を5時に出て,8時には入場完了).この3時間を長いと捉えるか? 短いと捉えるか?は人によるとは思いますが,1万人規模のイベントと考えると,個人的には「早いなぁ~」と感じます.


イベント自体は既にYaris CUPの予選が始まっていましたが,さすがに8時台なので人もまばら.



トランプ関税対策としてモリゾーさんが指示したんだと思いますが,今回は「日米モータースポーツ交流」をテーマに関連イベントが企画されており,NASCAR関連の展示が数多くありました.



NASCARのデモ走行は決勝日の昼に予定されているので,朝一に到着した時点だとピットにクルマの姿すらない状態.ピットウォークの時間になればクルマも出てくるのかな?と,イベント広場で時間潰しつつメインスタンドで待機.


2021年にテスト見学した際に,スマホのカメラだとさすがにコースまでの距離が遠過ぎて絵がショボかったので,今回は「望遠レンズ」を投入(↓).



まぁ,子供騙しだとは思いますが,何もナイよりはマシだろう~と試してみたのですが(↓),



絵的には大分マシになったものの,なぜだか中央に白ボケが(泣).レンズの固定を組み直してみたり,レンズ前に影を作ったりと色々やってみたのですが,白ボケは消えず.逆光のせいかなぁ~?と撮影スポットを探す旅へ.



場内の巡回バスを使って場所を移動したのですが,そういえば今回のS耐開催のタイミングに合わせて,SHADE RACINGのファクトリーが見学出来るようになっているはずなので,そちらへ移動.



レーシングファクトリーなので,勿論,レーシングカーの展示がある訳なのですが(↓),



個人的には,ボディ・シャシーを取り除いてドライブトレーンだけを展示したコレ(↓)が興味深かったです.


(マフラーって,そんな感じに真っ直ぐ伸びているんだ・・・)


SHADE RACINGのファクトリーの隣には,富士モータースポーツフォレスト ウェルカムセンターがあるので,ついでにそちらも見学してみると,併設のROOKIE RACINGのファクトリーが本日のみ撮影可との事.


(通常は,右下に書かれている通り「撮影禁止」)








両ファクトリーの見学が終わった後,再び巡回バスに乗ってコースへ(ファクトリーは敷地外なので,再入場のための引換券を事前に手渡されました).Yaris CUPの決勝を1コーナー付近で眺めつつ,ちょっと時間が早いですがお昼を取る事に.

イベント広場では「フジニックフェスティバル」と称してキッチンカーが多数来ていたのですが,どれも重たそう(油っぽくて胃にもたれそう・・・)だったのでパスして,「CRANE Garden」で「かつ丼」を選択(↓).


(玉子がとても美味しかったのですが,肝心のカツがイマイチ・・・)

昼食を食べて「CRANE Garden」を出たら,NASCARの展示・体感エリアでル・マン24時間に特別枠で参加した「Garage 56 Chevrolet Camaro ZL1」が暖機運転を開始(↓).



V8のドロドロとしたアイドリング音を聞きつつ,軽く吹かした時の爆音が凄まじい!
重く・音圧のある感じで,「暴力的な音」という単語似つかわしい迫力あるエンジン音でした.


その後,パドックパスがなくとも近くで観て良いとの事で,ピットスペースの中に入って見学.



狭い空間に人が集まるので,完全にクリアな状態で撮影は出来ませんでしたが,ル・マンを走った貴重なクルマを間近で見学出来ました(これだけでも今回来た甲斐があった~♪).


その後,S耐の予選が始まったので,再び撮影スポット探しに戻り,結局,アドバンコーナーの出口側の土手に移動(↓).



ここが唯一の日陰ポイントだったので,ピント合わせて撮影したのですが,







18倍ズームは良い感じなものの,完全に日陰にいるのに相変わらず中央部分の白ボケは直らず・・・.ダメですね,このレンズ(泣).加えて,日陰に長時間いたせいか? 冷たい風でスマホ本体が冷やされて,弱っているバッテリーがアッという間に電池切れとなってしまいました.


これで撮影は半ば強制的に終了となったので,売店で「レーシングコース焼き」を買って(↓),自分で自分のご機嫌取り(笑).






撮影しないんだったら1コーナーで各車の動きを見るかぁ~と再び移動し,予選アタックの走りを観戦.



いくつか興味深いクルマがあったので触れておくと(以降,写真が撮れなかったので公式から画像を拝借),



ST-USAクラスの「Callaway Corvette C7 GT3-R」は,ホント「重音」という感じで音圧が凄く,シフトチェンジの際の炸裂音も激しくて大迫力! 今回のトップタイムというのも納得の走りでした.



次は,ST-USAクラスのもう1台「IMSA Ford Mustang Challenge」用のワンメイクマスタング.コルベットと比べると音圧はそこまでではなく,むしろ,心地良いレーシングサウンドといった感じで,私は全車の中で一番気に入りました.


音が激しい系だと,GT3車両(ST-Xクラス)が基本的にうるさかったのですが,中でも一番酷かったのが「Aston Martin Vantage GT3(↓)」.



耳栓が欲しくなる程のうるささでした(苦笑).


他に,音で言うと不思議な感じがしたのがST-Qクラスの「NISSAN Z NISMO Racing Concept(↓)」.



ミッションが違うのか? 「キュイーン!」って感じの不思議な音を出していました.


一方,走りで観ていて違いを感じたのは,ST-Qクラスの「CIVIC TYPE R HRC Concept(↓)」.



TCR仕様のFL5に,600PSとも言われる「HRC-K20C」というレーシングエンジンを積んだ車両だそうなのですが,ハイギヤ(4~5速?)での車速の伸びが半端ない! 1コーナーを抜けて,コカ・コーラコーナーまで2→3→4→5速とシフトアップしながら全開で加速していく訳なのですが,2~3速の領域では他の車両と大差ないものの,4~5速の領域ではグイグイと車速が伸びていって,GT3相手でも車間を詰めていました.実際,今回の予選で271km/hという最高速を叩き出したそうで,これはベースとなったTCR車両の240km/h台はおろか,GT3車両の267~8km/h台をも超えるスピードであり,FFでこれだけの最高速を出せるとなると,末恐ろしいエンジンですね・・・.

ただ,その一方で1コーナーへの飛び込みを観ていると,エンブレのセッティングがまだ合っていないのか? ダウンシフトがやりにくそうな感じにも見えました.排気音も過剰にパン!パン! と鳴っていましたし,そういう意味では,まだ伸び代が残っていそうですね.


以上,運転しないでFSWへ行ってS耐を観た感想でした.

帰りのバスも空いていて,サーキットからの脱出という意味では良かったですが,「新松田駅」からの小田急は1時間立ちっ放しと疲れました.この日はトータル2万3千歩も歩いたので,さすがに家に着くと疲労困憊.クルマを使って東名の渋滞にハマるのとどっちがマシか?というと微妙ですが,公共交通機関を使っても案外行けるもんなんだな~と思えました.
Posted at 2025/11/16 04:11:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | イベント見学 | 日記
2025年11月14日 イイね!

サードエレメントのお勉強

サードエレメントのお勉強モビショーネタもこれでラスト.

「あんまり観るところがなかった」とか最初に感想を述べつつ,結局なんだかんだとブログに纏めるネタがあるんだから,実は過去一観るモノがあったんじゃないのか?と1週間経って思えてきました.単純に東京ビックサイトの中を東へ西へと移動したから,1万5千歩もの歩数になったのか?と思っていたのですが,案外「アレ観たい,コレ観たい」と思って積極的に歩いたのかもしれません・・・.

その最後のネタとなるのが,まさしく「コレ観たい」と思っていたOhlins Racingのダンパー.部品エリアで探してもブースが見当たらず,諦めていたのですが,SUBARUブースで「GL Family Huckster」を見終わって,帰る前にトイレに行こう~と思って,BYDのブースの裏側に向かったら,そこにOhlinsのブースがありました(↓).



「こんなトコにあったのか.危ねぇ,見逃すトコだった」と思いつつ,閉館時間まで残り20分を切っていたので大急ぎで見学.観たかったのはSUPER FORMULA用の共通ダンパー(↓).




前回のJMS2023の時に,「SUPER FORMULAのダンパーが共通化されるので,Ohlins製のダンパーが観れるのはこれが最後かもしれない」と思って撮影してた訳なのですが(↓),



結局,共通ダンパーとして採用されたのがOhlins製というオチ.
共通化に当たって仕様を変えたのかなぁ~?とマジマジと観てみると,



フロント用はリザーバータンクが追加された様子(金色の丸い筒の部分).



リア用は色味が変わっただけで,同じように見えるなぁ~.



そして3本目・・・.えっ? 3本目!?と横のボードを確認すると,



「Third Element(サードエレメント)」と書いてある!

おお,珍しい.これがかの有名なサードダンパーかぁ~とマジマジと見返したのですが,単純な筒にしか見えんなぁ~と思って家に帰ってから調べたところ,どうやら「ダンパー」ではなく「スライダー」との事.
(よく見るとボードにも「SLIDER」と書いてある)


「スライダー」ってナンダ?と調べてみると,右に1本・左に1本のコーナーダンパーとは別の,3つ目の機構となる「サードエレメント」である事は変わらないそうですが,慣性を使った「イナーター」や減衰機能を備える「ダンパー」とは異なり,単純に左右に動くだけものが「スライダー」と呼ぶそうです.


(autosport web:日本人女性初参戦で注目集めるJujuのスーパーフォーミュラ開幕戦予想より)

減衰機構のない,単純に左右に動くだけの代物に意味があるのか?と思いましたが,バンプラバーやパッカーは使えるので,ピッチング量のコントロールは出来るとの事.へぇ~と思いつつ,今一度「サードエレメント」の動き方を確認してみると,例えば,右にコーナリングして車体がロールした時,


(autosport web:日本人女性初参戦で注目集めるJujuのスーパーフォーミュラ開幕戦予想より)

左側が下がり・右側が上がる動きをするので,左側のロッドが上方向に押され,黒いロッカーが下方向に押されます.この黒いロッカーは回転するのでダンパーが繋がっている部分は逆方向に動いてダンパーを縮めます.右側のロッドはこれと逆の動きをして下方向に引っ張られるので,同じく黒いロッカーは上方向に押されます.そうすると,黒いロッカーは回転して右側のダンパーを下方向に引っ張る形となります.左側のダンパーが縮まって,右側のダンパーが伸びる通常の動きですね.

この時,サードエレメントはどうなっているのか?というと,サードエレメント下部に付いている棒は回転して,力を逃がすので何も動きません.


一方,画像のサスペンションはリアなので,加速すると左右同時に縮まる方向となる訳なのですが,


(autosport web:日本人女性初参戦で注目集めるJujuのスーパーフォーミュラ開幕戦予想より)

左側も右側も同時に上がる動きをするので,黒いロッカーは左右共に回転し,左右同時に下方向に力を発生させます.そうすると,サードエレメントが接続されている下部の棒は回転しないので,サードエレメントの下端が抑えられて力が加わり,サードエレメントが伸び縮みする機構となっています.


つまり,「サードエレメント」というのは,クルマがピッチングした時(前後に傾く動きをした時)にしか作動しない機構な訳です.コレの何が嬉しいのか?というと,ローリング(左右方向の傾き)とピッチング(前後方向の傾き)を別々に制御出来る点で,


(The Gran Turismo Magazine:クルマに生じる3つの動きより)

「サードエレメント」がない場合,ロールを抑えようとスプリングを硬くすると,ピッチも同時に抑えられてしまい,リアだとホイルスピンするとか,フロントだとブレーキロックするとか,望んでいない問題が生じます.SUPER FORMULAのような空力マシンだと,



通常の前後加速で車体が傾くのに加えて,ダウンフォースが掛かって車高が下がり過ぎたりしますから,それを抑制するのに「サードエレメント」が効果を発揮したりするのでしょうね.


以上,サードエレメントのお勉強でした.

インリフト対策等で,ピッチとロールの妥協点を探らされている身としては,ピッチとロールを分けてコントロール出来る「サードエレメント」の存在は心底羨ましいと思う訳なのですが,



上の図でサスペンションの動きを説明した通り,ロッカー機構を備えたインボード形式のサスペンションでなければ「サードエレメント」は付けられないので,アウトボード形式の市販車では敵わぬ夢ですね.
Posted at 2025/11/15 00:43:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | イベント見学 | 日記
2025年11月13日 イイね!

家族の詐欺師

家族の詐欺師なんだかんだと長くなったJMS2025の見学ネタですが,そろそろ終盤.見学最後の1台は「1983 Subaru GL Family Huckster」です.

「GL」と言われてもピンと来ませんが,これはSUBARUがアメリカで販売していた「GLワゴン」の事だそうで,日本名で言えば「レオーネ ツーリングワゴン」となるそうです.「1983」と書かれている通り古いクルマで,ベースとなっているのは,1983年にアメリカのスキーチームがオフィシャルに使用したクルマなんだか(↓).



魔改造され過ぎて,全く別物なイメージですね・・・.



名前の「Family Huckster」とはどういう意味なんだろう?と,そのまま翻訳ソフトに突っ込んだら,



「家族の詐欺師」と出てきました・・・.そりゃ,あんまりだ~と思って真面目に調べてみると,「Huckster」は「派手な戦術を駆使して何かを販売する人」という意味だそうで,あんまり良い意味では使われない単語のようです.察するに「SUBARUファミリーの中で無茶をするクルマ」という意味合いなんですかね?
(こんなもん,SUBARU公式でよく展示したなぁ・・・)


このクルマの最大の特徴は,一目で見て分かる「アクティブエアロ」ですかね.
GoodWoodでのデモ走行の動画を見ると,どんな感じで動くのかよく分かると思います(↓).









ブレーキング時の姿勢安定化のために動いているのだと思いますが,クルマの動きを見ると本当に効果あるのかなぁ~?と思ってしまいました(見た目的には派手で面白いですが).


サスペンションはWRCのグラベル用のものを転用したそうで,物凄いロングストロークです(↓).





タイヤはA052の「245/40R18」を履いていましたが(↓),



「コレ,多分輸出用のA052なんだよなぁ~,コンパウンドの固さとか違うのかなぁ~?」と触ってみたくなりましたが,当然それは厳禁!


エンジンは「2.3リッター水平対向4気筒ターボ」とだけ書かれていて,862PSを発生するそうですが,チラッと見た記事だとレオーネが搭載していた「EA81」ベースなんて書かれていましたが,さすがにそれはないだろう・・・と思いました(普通に「EJ20」ベースじゃないかな?).



右側のフロントフェンダーからは2本の棒が突き出ていましたが,これがエキゾーストなんですかね?



フロントフェンダーはタイヤを完全には覆っていない感じ.「SKODA FABIA R5」と同じ考え方なのかなぁ~?と思いましたが,スリットがないので多分デザイン優先なんだろうな.


改めて正面から見ると,こんな感じ(↓).



アクティブエアロのフラップの立具合がやっぱり凄い(↓).



ルーフのスキーラック(?)も敢えて残しているんでしょうね(↓).



あとボンネットを見たら,何気にボンピンが4箇所ありました(↓).



そんなに長いようには見えないのですが分割式なのかな? あと,何気に気になったのが冷却系.



ラジエターはリアに搭載されているとの事ですが,開口部が全然ないんですけど,800PSオーバーのエンジン積んでこれで足りてるんですかね・・・?


あ! 冷却系と言えば話が逸れますが,GRBにGU系のインプレッサの顔面を移植しただけなんじゃないか?と思いたくなった「Performance-B STI concept(↓)」.



ボンネットの開口部がちゃんと最近のラリー車っぽかったですね(↓).




以上,最後に話が逸れましたが「Family Huckster」の見学でした.
多分日本で観れる機会はもうないんじゃないかと思うので,この目で観れて良かったです♪
Posted at 2025/11/14 07:29:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | イベント見学 | 日記
2025年11月12日 イイね!

ローリングシャシーとメガ・カー

ローリングシャシーとメガ・カー一番最初のモビショー見学ブログでは触れませんでしたが,「K-OPEN」の走行試作車を見学して「来た甲斐があったなぁ~」と満足した後,そのまま南棟の4Fに上がり,「トミカ」と「日本スーパーカー協会」の展示を見学していました.

「トミカ」ブースの方は55周年記念の展示に力が入っていて,トヨタ博物館の展示を彷彿とさせる,歴史とその年代の製品を時系列で並べた展示が(↓).



トミカとはいえ,これだけ並べられるとさすがに壮観で,じっくりと観たい気分に駆られましたが,時間がないため自分が生まれた年の辺りだけ見る事に.



「このトミカ持ってたなぁ~」と思いつつ,よくよく見てみると自分が生まれた年よりも前に発売されていた製品であった事を今頃知りました(笑).




さて,お次はスーパーカー展示.こちらは「スゴイデスネー」と言って終わるだけなので,サッと観て終わろうと足早に回ったのですが,そんな中で足を止めさせられた展示が2つ.

1つ目はマクラーレンの「MP4-12C」のローリングシャシー(↓).



「ローリングシャシー」という単語が聞き慣れなかったのですが,「ローリングする(転がる)シャシー」という事で,フレーム部分に駆動系を載っけた状態のモノをそう呼ぶのだそうです.


サスペンションの構造がよく分かるなぁ~と「取り敢えず写真だけ撮っとけ」とパシャパシャ撮影していたのですが,



「ん? コレ,左右のサスペンションの配管が繋がってないか・・・?」と気になりました.


左側のダンパー上部から配管が伸びて(↓),



バルクヘッドの前を通り(↓),



右側のダンパー上部に繋がっている(↓).



「なんじゃ,こりゃ?」と思って調べてみたら,マクラーレンが「Proactive Chassis Control(PCC)」と呼んでいるダンパーの制御システムだそうで,前後・左右のダンパーを繋いで油圧をコントロールしている代物なんだそうです.

街乗りではソフトに,スポーツ走行時にはハードに~と油圧を可変させているのは容易に想像出来ますが,このシステムはそれだけでなく,右側のバンプ側を左側のリバウンド側へ,左側のバンプ側を右側のリバウンド側へクロスさせるように2本の配管が通っており(↓),



これによって車体のロール量を自在にコントロール出来るため,このシャシーにはスタビライザーが付いていないのだとか.「MP4-12C」は2011年に発売されたクルマなので,「PCC」も既に「PCCⅡ」「PCCⅢ」と進化しているようですが,今回「ローリングシャシー」を観なかったら調べもしなかったと思うので,こういう展示は気づきが得られて有難いですね.


(V8の排気管をそう通すんだ~と,搭載関係も見れて面白かったです)


2つ目はケーニグセグの「Jesko(ジェスコ)」.



5LのV8ツインターボを搭載し,ガソリン使用時で1298PS,アルコール燃料であるE85使用時は1625PS(1195kW),すなわち1メガワットの出力を叩き出す事から「メガ・カー」と呼ばれているクルマです.



そのまんま桁違いのパワーなので,私には到底理解の及ばない世界のクルマな訳なのですが,その前に「なんでE85だとパワーが上がるんだっけ?」と気になったので調べてみたところ,



「E85」は,ガソリン15%にバイオエタノール(Ethanol)を85%混ぜた燃料な訳なのですが,エタノールはガソリンに比べてオクタン価が高く,気化潜熱も大きいため,ノック限界が高い事から300PSも引き上げられるようです.



アルコール系燃料は,金属を腐食させたり,ゴムを膨潤(液体を吸収して体積が膨らむ)したりと扱いが面倒ですが,スウェーデンでは比較的容易に手に入るのだそうで,スウェーデンのメーカーらしい発想ですね.


ホイールはカーボン製らしく(↓),



フロントは20インチのリム幅:9.5インチで5.9kg,リヤの21インチのリム幅:12インチで7.4kgと滅茶苦茶軽いです.


また,このクルマで面白いなぁ~と思ったのがリアウイング(↓).



結構な前進翼なんですよね.飛行機なんかでは「失速限界が高い」「誘導抵抗が小さい」「低速でも効く」と空力効率の高さがウリになっていたりするのですが,メガ・カーでもそれがあるのかなぁ~?


ちなみに,なんで今回このクルマが気になったのか?というとメガ・カーだからではなく,このフェンダースリットが美しいなぁ~と思ったからです(↓).





フェンダースリットってどうしても後付け感が強くて,自分のクルマでやる気が起きないのですが,この目立たない感じのデザインがイイなぁ~と,つい立ち止まって見てしまいました.この「Jesko」のデザインコンセプトは「シンプルさと謙虚さ」なんだそうで,「このスリット,まさに謙虚だよなぁ~,イイなぁ~」と思ってしまいました(笑).
Posted at 2025/11/13 00:02:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | イベント見学 | 日記
2025年11月11日 イイね!

手持ちの技術を流用する

手持ちの技術を流用する部品ブースでモータースポーツ要素を堪能した後,ここから先は事前の情報から期待していたクルマ達.その中の1台が「K-OPEN」でした.

前回のモビリティショーの時は,タイヤ目当てで見学しましたが,そちらは2年前に満足したので今回は純粋にクルマの方.2年前の「VISION COPEN」では1.3Lの普通車でしたが,今回の「K-OPEN」では軽自動車として仕立て直したとの事で,サイズダウンしてますがFRレイアウトなので横から観ると若干ロングノーズに見えました.

ただ,そんなショーモデルよりも,走行性能試験向けの試作車であろう「K-OPEN ランニングプロト」の方が,個人的にはとても興味深かったです.



今回は予備知識を入れないで,いきなり現車を観る形だったのですが,なんでボンネットを開けているんだろう?と思って覗いてみたら,



「えっ・・・? エンジンはドコ??」とポッカリ空いた空間にビックリ.まさかBEVなのか!?と更に覗き込んだら,



底の方にオルタネータが見える・・・.「やっぱりエンジンは積んでいるんだ」と思いつつ,ドウイウコト??と混乱しながら調べてみると,積んでいるエンジンは「スラントエンジン」なんだとか.「スラント(傾斜)したエンジンってナンダ??」とこれまた混乱しながら調べてみたところ,商用の「ハイゼット カーゴ」のエンジンと出てきてピン!と来ました.


商用のクルマは荷室を広く取りたいので,エンジンを低い位置に押し込みたく,MR方式だったりする車種もあります.「ハイゼット カーゴ」もそういったコンセプトで,エンジンをドライバーシートの下に押し込んでいます(↓).


(MotorFan:内燃機関超基礎講座 | ダイハツにもかつて存在したハイブリッド車より)

しかし,直列のエンジンは背が高いので,そのままだととてもシートの下に収まらない事から,エンジンを60°傾斜させて(横に倒して)押し込んでいます(↓).


(MotorFan:内燃機関超基礎講座 | ダイハツにもかつて存在したハイブリッド車より)

軽トラのシートの下に収まるような高さなのだから,それを普通車のエンジンルームに入れたら物凄く低い位置に来る訳ですね.「なるほど,考えたなぁ~」と思いました.これなら既存のコンポーネントを流用出来るので安く作れますし,FRレイアウトも簡単に再現出来ます.加えて,スポーティカーに必要な低重心まで実現出来るのですから,一石何鳥?という素晴らしいアイデアです.



恐らく水平対向なんて目じゃない程のこのエンジンの低さは,実車を観ないと味わえないので,これを観れただけでも「来た甲斐があったなぁ~」と思いました.


パワートレインを「ハイゼット カーゴ」から流用しているのであれば,当然足回りもそれを移植しているんだろうと観てみると(↓),



トレーリングアームらしきモノが見えます.スプリングも乗用車には似つかわしくない,デッカイのが入っていました(↓).



この辺り,試作車っぽくて非常に面白いです♪


フロントサスペンションは,マクファーソンストラットだそうですが,



キャリパーは全日本ラリーで使っている対向6POTが入っているのだとか.この辺りも手持ちの技術を流用した感じですね.


なお,個人的にはこの「ランニングプロト」のルーフが一番気に入ったのですが(↓),



黒塗りだったのでこれも試験車用なのかと思いきや,2代目COPENには200台限定のクーペモデルが存在していたんですね(↓).



2代目は着せ替え(Dress-Formation)が目玉だったので,クーペモデルが存在する事を知りませんでした.
リトラクタブルを降ろせるので何と40kgも軽量化出来るのだとか.イイなぁ~コレ.


スラントエンジンはオイルの偏りが生じるそうなので,軽トラと違って激しい横Gが出そうなスポーティカーでどうなるのか気になりますが,採用されるコンポーネント含めて,市販モデルが益々気になる1台でした.

Posted at 2025/11/12 00:36:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | イベント見学 | 日記

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「RE-71RSの理解を深める http://cvw.jp/b/1684331/48825943/
何シテル?   12/19 19:52
GPSロガーを使ってクルマとドライビングを改善しながら,B18C搭載のCR-XにB16AのCR-Xで挑んでいます. TC2000 1'07.1/TC1000 ...
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