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2010年11月06日

[試乗インプレッション]フィアット・500 1.2 SPORT(5MT)

[試乗インプレッション]フィアット・500 1.2 SPORT(5MT) 以前から乗りたいと思っていたフィアット500の5MTモデル「1.2 SPORT」に短時間だが試乗することが出来た。フィアット500はキャンバストップの「500C」や色々な限定車がリリースされているが、いずれもATモード付5速シーケンシャルトランスミッション(デュアロジック)との組み合わせだった。正直、デュアロジックの散漫な動作は私の許容範囲を超えておりずっと選考外としている。「MTモデルのフィアット500」が輸入されればなぁ...と思っていたから私には待望のモデル。しかし、毛嫌いせずデュアロジックのモデルも機会があればじっくりと乗り直してみたい。
「1.2 SPORT」の価格は208万円とまあリーズナブルと言える範囲だろう。1.2Lのエンジンは69ps/5500rpm 10.4kg-m/3000rpm と控えめなアウトプットだが、990kgのボディと5MTの組み合わせでどこまで楽しく走れるのか。小さなボディに反比例して期待は膨らんでいた。久し振りに対面したフィアット500はやはりコンパクト。サイズは全長3545mm全幅1625mm全高1515mmホイルベース2300mm。新型スイフトのサイズが全長3850mm全幅1695mm全高1510mmホイルベース2430mmと言えばそのコンパクトさが判るだろう。
まるでドイツ車のようなカチッとした重厚感のあるドアを開けるだけで、日本メーカーが製造する安物コンパクトカーとは世界が違う。その中で新型スイフトはかなり頑張っているが、品質・高級感と言う意味ではVWポロやフィアット500・BMW・MINIのライバルとは言えない。価格の差をストレートに感じる部分だろう。排気量が小さい=安物と言う20世紀的な価値観はとっくに崩壊しているはずだが、日本メーカーは未だにその世界から脱却出来ないのは嘆かわしい事だ。
ウズウズしてきたので結論を書いてしまうが、やはり「1.2 SPORT」は想像したとおり。もしくはそれ以上に楽しいクルマだった。欧州のコンパクトカーはMTで駆るのが一番というセオリーは健在だった。990kgという軽量なボディでも、僅か69ps/5500rpm 10.4kg-m/3000rpmの1.2Lエンジンではアンダーパワーかな...と不安視していたが、低回転域から実用的なトルクが沸いてくるタイプのエンジンだから、MTで引張り気味に走っていれば充分以上の加速を披露する。シフトレバーもいわゆる「インパネシフト」のタイプでフロアよりもドライバーに近く、ストロークも短いからコクンコクンと決まり、走りのリズムが掴みやすい。もちろん、スポーツカーのような加速をするはずも無い訳だが、全てのリソースを使い切って走る事は何物にも変えがたい爽快感・充実感を味わえる。おそらく、耳障りの良いエンジンサウンドもそれを助長するのだろう。リヤのサスがトーションビームでブレーキがドラムだとかステアリングにテレスコが無いとか.....。普段の私であればネガティブに感じてしまうポイントも、このクルマの場合は「まぁ大した問題じゃない」と大らかに受け入れてしまう。陽気なイタリア車が発するオーラが原因だろうか。「○○は七難隠す」と言うが、正にそんなクルマ。20分程度の試乗だったが、もっと走りたい。これじゃ走り足りないぞと思わせるクルマだった。このクルマを試乗する事は全国的に見てもかなり難しいと思うが、遠方へ足を運ぶ価値のあるクルマと思う。
なんでも「1.2 SPORT」はカタログモデルでは有るが、フィアット・ジャパンはビクビクしながらの試験輸入だった模様。初期ロットは台数も少なく、あっという間にほぼ完売の状態らしい。次回は来年の3月頃に陸揚げの予定だとか。日本人のAT好きは今更どうしようも無いし、AT限定免許の方にはそもそも乗る事が出来ないMT車。しかし、理屈抜きにクルマとの一体感という意味で未だコレを上回るものは無い。改めてMT車の楽しさや魅力を再確認した。
さて、改めて「1.2 SPORT」を見ていくとガチガチに気合の入ったスポーツモデルではなく、素のベースモデルにMT車という組み合わせは日本市場で買えるクルマの中で結構珍しくなっている。特に、横滑り防止装置や6個以上のエアバッグ等の安全装備を兼ね備えたモデルとなると壊滅的。ルノーの「ルーテシア」(1.6L/5MT)が209.8万円で設定されているから、これも機会があれば試して見たいクルマである。本当は日本のメーカーからこういうクルマが有ると良いのに。新型スイフトの「XS」に5MTがあれば既にオーダーしていただろう。
なんかインプレッションもラテン的に大らかになっているが、このクルマに細々とした検証は不要だろう。「買う」ではなく「飼う」クルマですからね。



ブログ一覧 | フィアット500c | クルマ
Posted at 2010/11/06 22:07:09

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この記事へのコメント

2010年11月7日 7:07
このモデルに試乗なさるとは…さすがです!
私も500は気になるクルマの一つですが、(アバルトを除き)ミッションがデュアロジックのみという一点のみで購入対象外でした。なので、“フィアット・ジャパンはビクビクしながらの試験輸入...”という件は、個人的には“むしろ遅すぎ!もっと早く出せば潜在顧客も多く獲得できたのに!”と思います。これで1.2POPにもMT仕様が有れば言うこと無しなのですが…
次は是非とも、ルーテシア1.6(MT)にも乗ってみてください♪
コメントへの返答
2010年11月22日 7:19
今回、この試乗車にめぐり合えたのはラッキーでした。私もデュアロジックにはどうしても馴染めないので...。
導入当初からコレがあったら私も買っていたと思います。
ルーテシアも是非乗りたいのです。また御報告したいと思います。
2010年11月7日 8:18
『欧州のコンパクトカーはMTで駆るのが一番というセオリーは健在だった』私の父がビートルのMT(2003年式だったかな?)に乗っているので大変よく分かります。最近のVWはTSI+DSGが常套手段になっていますし、せめてゴルフやポロの廉価グレードにMTを導入して頂きたいですね。今回のインプレッションで私も機会があれば500に乗ってみようと思います。
コメントへの返答
2010年11月22日 7:20
NewBeetleのMTは私も興味が有ったのですが、ついぞ試乗することが出来ませんでした。
いやぁ羨ましいですね。
VW車のベースモデルにMT車。是非入れて欲しいですね。真っ先に私も買いますよ。
2010年11月15日 15:15
ありがとうございます~。なんだか自分がほめられた気分。
運転とても楽しいです!
コメントへの返答
2010年11月22日 7:22
オーナー様ですね。コメント有難う御座います。是非、感想なんかも教えてください。
このクルマに乗ってMT車の楽しさを再確認しました。DSGは素晴らしいミッションですが、やはり味わいの面ではMT車には叶いませんから。
2010年11月28日 22:38
本日,この車を契約しました.こちらの投稿をみて,試乗し,即契約してしまった私に
自分自身で驚いています.
来年2月以降の納車だそうですが,今から楽しみに
待ちたいと思います.もうわくわくしています.
コメントへの返答
2010年11月28日 23:31
私の記事がなつどんさんのクルマ選びに少しでも役に立ったのであれば大変嬉しい事です。それにしても、本当に楽しいクルマですよね。どうしてこういうクルマが日本メーカーから出ないのか。もう文化の差としか言いようがありません。
納車まで暫くかかるようですが、楽しみですね。いろいろ妄想してください~
2010年11月30日 23:03
ezoflatさん、コメントありがとうございました。
色もあなたがブログに載せていただいた写真で、
ホワイトかブラックか迷い、ブラックに決めました。
ezoflatさんありがとうございました。
コメントへの返答
2010年12月5日 3:10
御丁寧に有難う御座います。
あぁ私もMT車に復帰したくなってきました....
2011年1月21日 9:52
本当は、MT好きなのですが、AT限定の家族が運転することを考えてATばかりです。

最低でもMTベースのセミATがいいですね。デュアロジックも自分的には楽しかったりします。
ばかなセミATの方が、MT的でいいと感じます。

しかし、本当のMTはいろいろ遊べて、自分で操ってる感じがたまらなく楽しいです。

チンクのこの試乗記で楽しさがよくわかりました。いつか思い切ってMT車を飼いたいと思いました。
コメントへの返答
2011年1月21日 22:57
確かに、デュアロジックを「MTの様なモノ」と理解すると言うのも面白い発想ですね。シフトアップ時にはアクセルを抜いて....とか、AUTOモードではなく、完全にマニュアルでシフトアップ/ダウンするとか....。
チト毛嫌っていたせいか、最新のデュアロジックに乗っていないので、改めて乗って見たいと思います。
2021年4月25日 18:50
ezoflatさん、初めまして。

みんカラには登録しておりませんが、FIAT500cを所有してそろそろ5年、主に通勤に使用しています。購入前に1.2とツインエアを両方試乗して自分の好みは1.2であると確認。1.2をどうしてもMTで乗りたかったのですが日本にはない仕様だったため並行輸入店で1.2の右ハンドルMTを購入しました。10年前は1.2にMTもあったのですね。

日本ではツインエアの方が推されていますが、1.2は公道で安心してベタ踏みできて3000回転位回せば気持ち良く加速してくれるので好きです。またezoflatさんおっしゃる通り、この車には機能的にもスペック的にも劣る部分があってもそれをネガティブに感じさせない不思議な魅力があります。

10年以上前の記事ですがとても共感できるところが多かったのでコメントさせて頂きました。今後ともよろしくお願いいたします。
コメントへの返答
2021年4月25日 19:39
コメントありがとうございます。古い記事ですが、読んで頂いて大変嬉しいです。
巷の評価はツインエアこそ本命で、FIRE1.2Lは廉価版...的な評価を受けている気がします。
しかし、販売店での短時間試乗ではツインエアの個性が際立ちますが、相棒として永く連れ添うにはFIRE1.2Lの魅力が染み渡るような気がします。
私もこの記事を書いた際の試乗体験から、現在乗っているチンク(500c)も迷わず1.2PoPを選びました。そして、その選択は正解だったと確信しています(^o^)。
なんでしょうね。全く飽きないエンジンですよね。
もう正規モノでは1.2L+MTは望めないのかも知れませんが、是非輸入して欲しいです。

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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