![[試乗インプレッション]マツダ・アクセラスポーツ 20S SKYACTIV [試乗インプレッション]マツダ・アクセラスポーツ 20S SKYACTIV](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/024/045/955/24045955/p1m.jpg?ct=a9d8ada1016f)
MC後のマツダ・アクセラに乗ることが出来た。グレードはもちろん「SKYACTIV」テクノロジーを採用した「20S」。当面はこのグレードが販売の中心になるだろう。まぁ販売が落ち着いてくると徐々に低価格な1.5Lモデルが増えてくるんだろうけどね。今回は発売当初ということもあり、混雑した市街地を約30分程度走っただけのショートインプレッション。近いうちに恒例のロングテストも実施する予定である。
テスト車のボディ色は「インディゴライトマイカ」という少し明るい紺色。宣伝ではエコ色である「スカイブルー」をプッシュしているが、個人的に品のある紺色が気に入った。自分で買うとすれば、コレと「ベロシティレッド」で悩むだろうな。
試乗車は17インチのアルミを装着しており、メーカーOPの「ツーリングコンフォートI・II」を装着した状態だった。価格は215万円にメーカーOPが+14万円で229万円。私の脳内見積りではこれに「BOSEサウンド+バックガイドモニター(11.55万円)」を加えたら完璧。それでも240.5万円と充分リーズナブル。
「SKYACTIVデミオ」の発表時に比べると、マツダのお店も比較的静かな印象で、試乗もスムーズに開始。やはり、今やエコカーの燃費は30km/L台に乗らないと話題にもならないのだろうか。極めて偏ったムーブメントだと思う。やはり走りの楽しさが一番大切なのに。
早速エンジンをスタート。お店を出て軽く加速を始めると直ぐに「オッ」と思うのは、新開発の6速ATである「SKYACTIV-DRIVE」の出来が良いこと。トルコンのズルッとした滑りも感じられない。もちろん、CVTの様な違和感も無く、DSGの様なブルブルとした微振動も無い。スッと繋がってスルスルと加速していく。これは「少し新しい感覚」と表現したい。何も考えずに運転していれば、ウルトラスムーズなクルマと言う印象かもしれないが、少し神経を研ぎ澄ませながら運転していれば「SKYACTIV-DRIVE」がもたらす新しい加速感を充分に体感出来る。ステアリング脇に設置されたパドルシフトを操作すると、予想を上回る電光石火のタイミングでシフトダウンされるのも痛快。ただ、MC前モデル(5AT)に比べ発進加速などが随分と穏やかな味付けになったのは驚いた。燃費を優先したのだろうが、マツダファンの多くは少し物足りなく感じるかもしれない。もちろん、アクセルを少し踏み増せば良いのだが、
MC前のドラマチックな走りも捨て難いなぁ...という印象を最後まで払拭出来なかった。
アイドリングストップ機能(i-Stop)はMC前モデルに比べ、頻度と停止時間。そして再始動時の振動等全ての面でブラッシュアップされていた。以前はアイドリングストップの「OFF」スイッチを押そうかと思う瞬間があったが、新型は気にならなかった。完全に常用OKだろう。
毎回アクセラに乗る度に思うのが、ステアリングの重さや路面からのフィードバック。ブレーキのフィーリングなどが秀逸で、何も不満に思うことが無い。シートもたっぷりしたサイズと適度に包み込むサポートが心地よい。エンジンサウンドも適度に耳へ届き気持ち良い。クルマの基本骨格を真面目に作りこんだ結果だろう。見えない部分はアッサリと手を抜いてしまうトヨタ車とは次元が違う。
今回のショートインプレッションでは新開発の6速AT「SKYACTIV-DRIVE」のキレの良さが印象に残ったものの、発進加速の穏やかな味付けなど、燃費重視の犠牲になった部分も見え隠れしていたことが少し残念に感じた。私は多少の燃費よりも、運転の楽しさを追及したいタイプだから。運転中にフと感じたことは、アクセラもゴルフも同じ悩みを抱えているな...と言うこと。ゴルフはTSIエンジンで小排気量ターボを採用し、7速DSGを組み合わせた。アクセラは圧縮比を上げた(しかも日本仕様はレギュラーガス)「SKYACTIV-G 2.0」にロックアップ領域を拡大した6速AT「SKYACTIV-DRIVE」を組み合わせることで、両車とも走りと燃費の両立を目指した。どちらのアプローチも興味深いものであるが、やはり従来的価値観である「走りの楽しさ」についてはどこか薄味になっているのではないかと思う。ただ、今のところ「ゴルフ」と「アクセラ」の比較では「アクセラ」の方が走りの楽しさを残していると思う。少しモヤモヤが残った試乗インプレッションになってしまったが、今回は混雑した市街地オンリーの感想である。やはりアクセラはロングドライブを共にしてから最終判断としたい。
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試乗インプレッション | クルマ
Posted at
2011/10/04 00:21:33