![[試乗インプレッション]スズキ・スイフト XG-DJE やはり凄いクルマだ。 [試乗インプレッション]スズキ・スイフト XG-DJE やはり凄いクルマだ。](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/030/667/091/30667091/p1m.jpg?ct=079c33357487)
スズキ・スイフトがマイナーチェンジした。スズキが軽自動車で積極的に展開している「エネチャージ」・「エコクール」をスイフトにも装備した事と、「デュアルジェット・エンジン」と呼ぶ燃料噴射インジェクターを各気筒に2個ずつ配置した新エンジンを投入。圧縮比もレギュラーガス仕様ながら12.0を達成し、低中回転域のトルクを増しながらも、大幅な燃費向上に成功。2WDでは26.4km/L(JC08モード値)を達成。これはマツダ・デミオの「SKYACTIV-G(1.3L)」搭載車を超える数値であり、注目に値するだろう。
早速だが、新しい「デュアルジェット・エンジン」搭載モデルを約30分程度だがテストする事が出来た。グレードは最もベーシックな「XG-DJE」。価格は139.7万円のモデルである。今回のMCでスイフトは全グレードにESP(横滑り防止装置)を標準装着した。5MTも引き続き用意されるが、「デュアルジェット・エンジン」は組み合わされず、従来型の1.2Lエンジンが踏襲されるのは残念。
天候は生憎の雨。コースは幹線道路中心の一般道だが、途中結構な山道も含まれており、ショートコースながら新しいスイフトを試すには充分な内容だった。但し、高速道路は含まれていない。
スイフトは贅沢にも、ベースモデルの「XG」からフルオートエアコンやキーレススタート(プッシュ式)が奢られるから、室内にチープな印象は無い。正直、これにSRSサイド+カーテンエアバッグが装備出来れば尚良かったのだが、それは叶わず。従来同様にトップグレード「XS」のみに限られるのは残念。
期待の新エンジンを始動し、テスト開始。走り出した瞬間からクラスを超えたボディ剛性感としっとりと落ち着いたステアリングフィールにニンマリ。現行スイフトは初期から好印象であったが、より完成度が増しているのではないか。以前は少々気になったCVTの違和感(スリップ感)も驚く程に影を潜めた。何度か意地悪にアクセルを煽ってみたが、スッーと対応していたから恐れ入る。決してパワフルと表現出来るモデルではないが、非力でもない。実用車としてキッチリ・爽快に走ってくれるから改めて好感を抱いた。恐らく、新エンジンが従来型よりも低中回転域でトルクが増している事もその印象を深めているのだろう。特に新技術のアラは無く、アイドリングストップもほぼ完璧。静粛性も高く、「デュアルジェット・エンジン」の第一印象はかなり良かった。
ベースグレード「XG-DJE」のタイヤサイズは175/65R15だが、それ以外の上位グレードは185/55R16を履く。正直、安っぽいホイルカバーにはガッカリ(笑)だが、無理の無いコンフォートタイヤとの組み合わせは悪くなかった。余程コダワリがなければ、このタイヤで充分だと思う。もちろん見た目を言えば16インチだが。
ルートは山道に入っても好印象は変わらない。マツダ車の様な切れ味鋭いコーナリングではないが、ドッシリとしつつも嬉々としてコーナーに入って行く様な安心感の有るクルマ。スイフトスポーツのベースモデルで有るが故に、その素質は隠し様が無い。スイフトには欧州仕様の足回りとエアロパーツを奢った「RS」が特別仕様車の扱いながら、用意されている。今回ベースモデル同様にESP(横滑り防止装置)を標準装着したから、5MTでこれを駆るのも面白いかもしれない。価格は142.6万円(5MT/CVT共に)である。
そろそろ結論を。久しぶりにテストしたスイフトであったが、やはり素晴らしいクルマ。このサイズや価格から想像される期待値を軽々と超えてくる走りと品質を併せ持つ。先日「
VW・UP!」をテストしたが、この2台を比較しても迷う事無く「スイフト」を選ぶ。「UP!」の5ドアは169万円(move UP!)だが、スイフトならばトップグレードの「XS-DJE」でも160.8万円で買える。「UP!」は低価格の実現の為に色々と割り切った部分が散見されるし、ミッションのギクシャク感はかなり慣れを要する。本来「スイフト」は「VW・ポロ」と比較したいモデルだが、国内でポロは219万円~と高く「スイフト」と比較出来る状態ではない。私がスイフトを買うならば、「XS-DJE」か「RS」の5MTで悩むだろうな。何やら新型「フィット」も気合の入ったモデルチェンジをする様子。こちらも楽しみにしている。
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試乗インプレッション | クルマ
Posted at
2013/07/22 22:20:44