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2014年01月12日

[試乗インプレッション]スズキ・ハスラー X (FF/CVT) 軽快なSUV

[試乗インプレッション]スズキ・ハスラー X (FF/CVT) 軽快なSUV  話題のスズキ「ハスラー」に早速試乗してきた。グレードはトップグレードの"X"(NA/FF/CVT/2トーン)で価格は141.1万円である。私の希望は、ターボの4WDだったのだが贅沢は言うまい。ボディ色はサマーブルーメタリックにホワイト2トーンルーフ仕様。個人的には一番ハスラーに似合う色だと思う。東京モーターショーでハスラーの実車と初対面をした際に「これは売れそうだ」と直感していたが、今回のテストを経てそれは確信に変わった。税金や保険が安いから...燃費が良いから...ではなく、単純に「ハスラーが欲しい」と指名で選ばれる軽自動車になりそうだ。これまでの軽自動車では購入を躊躇していたダウンサイザー予備軍をガッチリと獲得する事だろう。実際、ハスラーの受注はかなりハイペースの様で、既に年度内の納車は厳しくなっているとか。特に、ターボエンジン+2トーンルーフ仕様車は元々生産量が限られていたのに対し、初期受注ではかなりのウエイトを占めているお陰で奪い合いになっているらしい。スズキの販売店では新年の初売りセールから「ハスラー」目当ての来店客が殺到し、珍しく(?)店内がごった返したとか。やはり、商品に魅力があればおのずと客はやって来ると言うことだろう。まぁ私もその一人。発売直後にいてもたっても居られず、スズキへ出かけてしまった。
「ハスラー」の試乗は順番待ちが発生する状態だったから、コースは20分程度の市街地オンリー。スタイリングは一見してファニーでもあるが、SUVが得意なスズキらしく、軽自動車の領域を超えた逞しさも「ハスラー」の魅力だが、意外なことに車重はワゴンRと大差のない800kg(テスト車)に留まるから、走り出しから爽やかで軽快な加速に驚かされる。もちろん、スズキ自慢の「エネチャージ」によって、加速時の発電負荷が軽減されることも大きな要因だろう。車重が約1トンに達するジムニーでNAエンジンの設定は困難だったと思う。「ハスラー」はSUVである事の負い目を感じるシーンは少なく、見た目が気に入れば普段使いの相棒として買って後悔することは無い。その点がジムニーとは大きく違うところだろう。
ただし、軽量・低燃費化を追求するあまり、燃料タンクの容量をワゴンRと同等の27Lにしたことや、SRSサイド・カーテンエアバッグの設定を省いていることは残念。「ハスラー」はファーストカーとしても多数選ばれるクルマになるだろうから、もう少し航続距離や安全装備には気を配るべきだった。
毎度思うが、スズキのエンジンは決して静かではないが、回転フィールは爽快で結構好みである。以前のK6A型エンジンの方がフィーリングやサウンド面では一枚上手だった様に思うが、最新のR06A型エンジンも改良が進んだのか、MRワゴンに搭載された初期型に比べて随分と良くなった。副変速機構付きCVTも熟成が進んでいるようで、嫌なラバーバンドフィールや段付き感(副変速機)はかなり影を潜めた。
足回りの味付けも、ワゴンRのスティングレー系に準じた(?)様な印象で、少々固めと言っても良い。もう少しフワフワした味付けを勝手に想像していたが、結構引き締まった印象だった。これなら長距離も楽にこなせそうだ。シートは短時間でネガを感じなかったものの、本当の実力は2~300km程度走り込んでみないと判らない部分。「ハスラー」はフルフラット等、色々なシートアレンジを売りにするが、肝心のシート本来の出来栄えについて大いに気になるところだ。
ステアリングも軽過ぎず適度な手応えとしっとりしたフィーリングが印象的で、電動特有の曖昧なフィール(不感症)を感じなかった。まぁ既に油圧だ電動だと論じる時代は終わったのだろう。正直、市街地をクルクルと走り回る分において、エンジンはNAで全く不足ない。これにターボエンジンを乗せたら相当良く走るだろうね。次回は是非、ターボ+4WDに乗ってみたい。惜しいのは、ターボ+MTの設定がない事と、独立したタコメーターが与えられなかったことか。まぁ無い物ねだりばかりしていても仕方がないが。(タコメーターは液晶ディスプレイ内で表示可能)
私の周囲でもハスラーの評価は様々なようで、未だ軽自動車を毛嫌いする人も多数いる。まぁそれは各人の価値観だから一向に構わないのだが、私の見解としてグローバル化(脱ガラパゴス)の妄想にかられ、母国である日本市場の特性をバッサリと切り捨て、安易に台数の出る巨大市場(北米や中国)に媚を売った退屈なクルマをご所望なら問題ないが、グローバルカーの分野において、VWゴルフ・ポロの様に、何処の市場でも高評価される「傑作・鉄板」の選択肢が存在し、日本でもコレを買っておけばまず間違いないのは事実。逆に、ゴルフやポロに挑もうともしない中途半端なグローバルカーなんて何の魅力も感じない。そもそも母国ですら評価されないクルマを海外で売る事に違和感すらある。日本人の生活スタイルに密着し、最新の嗜好を素早く・色濃く反映しており、各社が開発にしのぎを削っているのが今の軽自動車である。だからこそ軽自動車は面白く・私の興味をそそるのである。
自分達が思っている以上に、クルマだけでお手軽に見栄を張れた時代はとっくに終わっている。世代や地域によって違うかも知れないが、以前に比べ他人がどんなクルマを所有しているかなんて、気にしなくなったのでは無いか。カビの生えた価値観(ステータス)から開放されてみると、案外「ハスラー」の様なクルマが今後面白い選択肢になりそうな気がしている。
個人的に、ハスラーはこれが「初期モデル」であり、完成形ではないと思う。これからもどんどん進化・熟成しつつ、派生モデルが増えていくことに期待している。「ハスラー・ワークス」の登場も勝手に期待しておきたい。「ハスラー」の登場を契機に、ダイハツ・ホンダからも近い将来に競合車が出て来る様な気もするだけに、このジャンルは当面要注目である。



ブログ一覧 | 試乗インプレッション | クルマ
Posted at 2014/01/12 21:25:09

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この記事へのコメント

2014年1月12日 22:38
はじめまして。いつもレベルの高いインプレ、読ませてもらってます♪

今回は試乗もせずに、2駆ターボの契約をしたので、非常に参考になりました。

フロントのデザインは、ダイハツが出しそうなデザインですね(笑)
コメントへの返答
2014年1月14日 20:05
ご契約おめでとうございました。
納車されたらインプレをお聞かせ下さい。
ダイハツ顔ですかね~。まあ、最近のスズキ車の中では吹っ切れた感じがしますね。
2014年1月13日 18:08
エアバックとかは後々の改良で付くとして燃料タンクが30L以下ってのは減点やなぁ。
コメントへの返答
2014年1月14日 20:07
北海道でもハスラーは歓迎されるだろうが、タンク容量はもっと欲しいよな。
2014年1月20日 21:59
こんばんは
先週、試乗したのち、Gターボ4WDを契約しました。
吹雪の中、試乗しました。
道路は除雪はされていない、ガタガタ道。
ジムニーは弾んで、あちこちへ行き、ノロノロ運転するのに、ハスラーはしなやかなな足で真っ直ぐ走ることが出来ました。
荒れた雪道は合格と思います。
ただ、デザイン優先なせいか、フロント、リア、ウインドーが小さく、吹雪きの中、ジムニーより視界が悪く、閉鎖感がありました。(私の個人的見解です)
コメントへの返答
2014年1月25日 22:16
購入おめでとうございます。
ハスラーはものすごい納期がかかるようですが、早く納車になると良いですね。
2014年2月9日 23:32
最初の画像、ハスラーではなく、マツダへのOEM車のフレア クロスオーバーになってますよ。
コメントへの返答
2014年2月10日 11:58
いやぁ、細かいところを見て頂いてありがとうございます。スズキのプレス写真に気に入った後ろ姿が無かったので、マツダ版を採用していました。まぁ同じクルマですからね。

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「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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