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2014年04月20日

[試乗インプレッション]スズキ・ジムニー XG(4AT) 200km走って見た。

[試乗インプレッション]スズキ・ジムニー XG(4AT) 200km走って見た。  若い頃からずっと大好きなクルマだが、マイカーに迎えるにはつい躊躇してしまうスズキ「ジムニー」にじっくりと乗る機会を得た。2日間で約200km走破した。コースは仙台市内を中心に一部山道を含む一般道。残念ながら高速道路は走る事が出来なかったが、とりあえずお腹一杯になるまでジムニーに乗れた事は素直に嬉しかった。これまで短時間の試乗は何度か経験しているが、もっとじっくり試したいと長年思っていたから念願成就である。グレードはベースモデルの「XG」で平成23年式の「8型」。ミッションは4ATであった。走行距離は約3万kmでエンジンも絶好調。遠慮無くテストドライブを楽しませて貰った。新車時の価格は136.8万円(税込)と最近高価になりつつ有る軽自動車の中で、専用部品が多数を占める少量生産モデルとして割安に感じる。「XG」は装備も簡素なモデルだが、ジムニーはこれで充分だと思った。リヤシートのヘッドレストが省かれるのが惜しい。しかし、2名乗車+荷物と割り切れる用途であれば問題にはなるまい。次期ジムニーはこの価格帯で提供するのは難しいかも知れないね。スズキ・ハスラー(のOEM車=フレクロ)に乗る身としては、改めてジムニーとの違いについて検証出来た事も収穫であった。
ハスラーと比較してジムニーはより高いところにドライバーは座る訳だが、ポジションはまるで違う。ハスラーはワゴンRと同様、背筋を伸ばして座り、ペダルを踏み下ろす様な姿勢だが、ジムニーは割と両手・両足を前方へ投げ出すスタイル。最低地上高が低ければ、ジムニーはFRスポーツカーになりそうなポジション。元々エンジンを縦置きにするジムニーは規格で寸法が縛られる軽自動車の中で、相対的に室内スペースが短くなる上に、前席に余裕を持たせ、ドライバーが車体中央付近に位置する設計だから、おのずと後席と荷室は割を食う結果となっている。ここがハスラーとジムニーの大きな違いであろう。一方で、運転に集中すると言う意味でジムニーのポジションは魅力的。クルマとの一体感が強く感じられる。残念ながら、ジムニーにはステアリングのチルト・テレスコや、シートのリフターも装備されない。あと少し調整したいのに....と言う悔いが残るのは惜しいところ。次期モデルに期待しておこう。それでも、今時ボンネットが隅々までしっかり見えて、前後左右の視界が開けているクルマは珍しい。これもオフロードを走る上で必須の性能だろう。
ジムニーのエンジンを始動すると、懐かしい(?)K6A型エンジンの鼓動とサウンドが遠慮無く入ってくる。個人的には好ましく感じるが、これを「洗練されていない」と表現する人もいるだろう。車重が990kgと約1トンにもなるジムニーにターボで武装するとはいえ、高回転型のK6A型エンジンは必ずしもベストマッチと言えないが、今となって不自然なCVTに冒されていない貴重なモデルとして価値がある様に感じた。ゼロ発進は俊敏と言えないが、昨今のエコドライビングなんてすっかり忘れ「ガンッ」とアクセルを踏み込めばターボが効いて重いボディをグイグイと押し出す。まぁその分、燃費は悪い。今回は正確な燃費データを取る事が出来なかったが、概ね10km/L程度であった。私のフレクロ(4WD+ターボ)は今のところ、平均して18km/Lで走っているから、経済性は結構な差。ジムニーは5MTを選べばもう少し伸びるだろうね。(ハスラーの燃料タンク容量は27Lだか、ジムニーは40Lも入る。航続距離としては同じくらいだろうか。)
これまでの感想を整理すると、五月蠅くて振動もあって、重くて燃費も悪いジムニーって事になってしまうが、趣味の対象として見れば本当に面白いクルマだ。これはハスラーで代替の効くモノでは無い。ある意味、スポーツカーと似た様なクルマとの一体感と言えば良いのか、速度域は格段に低い世界ではあるが、ジムニーを操って駆る事が純粋に楽しい。恐らく、基本が縦置きエンジン+後輪駆動のパワートレーンであり、余計な装備も無く、シンプルにクルマと向き合えるからなんだろうと思う。
ジムニーのパートタイム4WDを一般の人が理解して使いこなすのは結構難しい。正直、試しに4WD-Hに入れたまま暫く走ってしまい、途中で立ち寄ったコンビニでタイトコーナーブレーキング現象を体感してしまった。(文字通り、何かにグッと挟まった様な、引っかかる感触。)クルマ側で色々と細かく調整してはくれないが、その分人間が操っている実感は濃い。
これまで寒冷地等で普段使いのマイカーとして「ジムニー」を選んだ人の多くが「ハスラー」の登場で「ジムニー」から「ハスラー」へ流れていると言う。確かに、日常の使い勝手や燃費を考えると「ハスラー」は待望のモデルだろう。しかし、改めて「ジムニー」でしか味わえない世界がしっかりとある事も判った。今回の結論としては、「ハスラー」と「ジムニー」は全く別のクルマであり、いずれはジムニーを愛車に迎えようと今更ながらも決心した。それが収穫である。但し、走った距離の割に結構疲れた(笑)。ショートホイルベースに加えラダーフレーム構造の宿命なのか、クルマの揺れは大きく、これが疲労の原因か。クルマ好きとしてウエルカムな疲労であるが、やはり長距離を走るクルマとしては厳しいと評価すべきだ。まぁ適材適所と言う事で。「S660」と「ジムニー」の2台体制なんて面白そうだなぁ。
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Posted at 2014/04/20 22:45:45

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この記事へのコメント

2014年4月21日 18:38
いつかは欲しいのだが中々巡り合わせがなくてなぁ。
下駄Zの次に狙ってはいるけどね、近場専用だし。
コメントへの返答
2014年5月3日 12:04
私もいつかは...と思いながら購入に至らないある意味不思議な車です。
でも、そろそろ乗っておいたほうが良いのかなと思っています。
2014年4月25日 20:28
前々から欲しいと言っていたと思ったけど、長距離乗って無かったのね。楽しい車だし、どこにも行けるけど、長距離がね。
高速走ると、燃料計の針が動いてるのわかるし・・・。
コメントへの返答
2014年5月3日 12:05
レンタカーでも見かけない車だし、意外と長時間の試乗って出来ないクルマだと思う。燃費は悪いよね。次期型ジムニーではどうなるのか。
燃費のために色々と犠牲になるのも困るしね。
2014年4月28日 21:05
私にとっては「近所のおじさんと山菜とりに行く車」あるいは「赤い郵便配達の車」でしょうか。
徹底的に使い古されて最後は農家の庭先で「農機具置き場」の余生を送ると。

知り合いの現行ジムニーに乗ったとき「なんてハードな乗り味なんだ」と思いました。子供のころは何にも思わなかったからほんと軟弱になったんでしょうね。

現行ジムニーの初期型「ガイコツグリル」大好きなんですよね。(ジムニーワイドも)スズキのデザインセンスは最高だなぁ。
コメントへの返答
2014年5月3日 12:07
地方に行くと、使い込まれたジムニーが普通に走っていて胸が熱くなります。趣味ではなく、生活に密着した道具として使い込まれているジムニーがカッコイイ。なかなか自分には出来ないことですから。

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「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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