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2015年08月17日

[埋もれたクルマに光を...②]トヨタ・マークX ジオ "Saloon’s Future"

[埋もれたクルマに光を...②]トヨタ・マークX ジオ "Saloon’s Future" 前回は「カローラ・ルミオン」を取り上げたが、今回は「マークX・ジオ」。そんなに昔のモデルではないが、既に忘却の彼方という雰囲気すら感じるから不思議。「マークX・ジオ」は2007年09月に発売開始。「Saloon’s Future」をテーマに、子育てがひと段落し「ミニバン」を卒業する世代に向けて開発。「4+Free(フォー・プラス・フリー)」コンセプトのもと、大人4人がくつろげる「独立4座」と、使用シーンに応じて自在に変化させることができる「自由空間」を備えた事が特徴だった。
従来ならば、そろそろ「マークX」や「クラウン」等の上級セダンに乗っていたはずの層が「ミニバン」を経験した事で子育てを終えてもセダンへ戻って来ないことに対する新たな提案モデルとしてトヨタがかなり本気で開発した(らしい)モデル。発売当初の月販目標はなんと4,000台だった。まぁ結果としてトヨタの思惑通りだったかは歴史が証明する通り。
「マークX」を名乗りながらも、その中身は「ブレイド」等と共通のFFプラットホームで構成されていた事から失敗は始まっていた。過去に「カムリ・グラシア」ベースに「マークII・クオリス」を仕立て大失敗をした経験が全く生かされない辺りにリーマン・ショック前夜のバブルトヨタの影響をモロに感じる部分。個人的には、高級かつ4名乗車にこだわったプレミアムな「エスティマ」を作ったほうが素直だったと思うのだが。
「マークX・ジオ」はベースの「ブレイド」と同じく、直4-2.4LとV6-3.5Lの2本立て。価格は256万円~333万円と結構手頃な価格だった。セダン版「マークX」と同じ価格帯にしたかったのだろうか。
ボディサイズは全長4715mm全幅1785mm全高1550mmと結構大柄だが、全高をギリギリ1550mmに抑え、立体式パーキングに適合させた。
「マークX・ジオ」の失敗要因は結果が出て久しい今になって言えば色々とあるだろうが、恐らくその冴えないスタイリングが肝心のターゲット層に響かなかったのではないか。「マークX」や「クラウン」等の上級セダンを志向する層に響く様な高級感が与えられなかったのは痛い。少なくとも、現行「エスティマ」が2006年01月に発売されていた事を考えると、「マークX・ジオ」は駆動方式に関係なく「エスティマ」よりも明確にリッチなクルマとなるべきだった。ついでに言えば、「自由空間」に備えられた3列目シートが狭く緊急用途の域を出なかったことも広々した「ミニバン」に慣れた層には窮屈に見えたのかも。
さて、そんな「マークX・ジオ」だが不人気事情が反映された中古車相場でかなりお買い得になっている。トヨタの純正中古車で70万円前後から程度の良い個体が選べる。色々と残念なクルマではあるが、「マークX」と言うネーミングを忘れ、ちょっと大柄なステーションワゴンだと思えばお買い得にも見えてくる。上級モデルとして安全装備がしっかりと奢られており、横滑り防止装置(S-VSC)やSRSサイド&カーテンシールドエアバッグ・アクティブヘッドレスト等が全車標準装備であり、快適装備もひと通り揃っている。同年式の「エスティマ」(ガソリン)が100万円前後~の相場である事を考えると「マークX・ジオ」のお買い得感が引き立つ。乗り潰し派にとってはお得な買い物チャンス到来だろうか。
大人4人がしっかりとくつろげる「独立4座」と、その4名分の荷物がストレス無く積むことが出来る空間を備えた上級モデル。確かにコンセプトは悪くなかったし、今でもその需要はありそうな気もするが、大半のユーザーは「使わなくても3列シート」を求めるんでしょうね。マーケティング手法を駆使した開発の結果「マークX・ジオ」も生み出されたのだろうが、データの裏付けも大事だろうが、本当に身銭を切ってクルマを買う立場に立って考えれば直ぐにも判りそうな事が見落とされてしまうのは何故なのか。まぁだからこそクルマは趣味の対象になるのかもしれない。そんな難しい事を考えながら「マークX・ジオ」に乗ってみるのも悪くないな...と思う今日この頃。実は私の様に子供が居ない夫婦世帯にはピッタリなクルマかも。乗ればこのクルマの隠れた魅力が判るかもしれないしね。

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Posted at 2015/08/17 16:32:00

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この記事へのコメント

2015年8月18日 11:42
こんにちは

>恐らくその冴えないスタイリング

↑確かに冴えないですね~(笑)
コメントへの返答
2015年9月15日 22:39
マークXジオはトヨタ関係者から聞いた話ですが実は相当気合を入れて開発されたクルマだとか。お手軽に作ったクルマよりも売れなかったクルマを真剣に開発してしまうというのも皮肉なハナシですよね。
特に、掴みどころのないスタイリングは残念でした。

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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