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2017年04月02日

[試乗インプレッション]フィアット・500(MC後モデル)1.2とTwinAirの乗り比べ

[試乗インプレッション]フィアット・500(MC後モデル)1.2とTwinAirの乗り比べ 僅かな時間であったが、久し振りにフィアット「500」をテストした。同じ約15分程度のコースだが、まずは「500 1.2 Pop」。次に「500 TwinAir Lounge」。そして最後は過激な「ABARTH 595 COMPETIZIONE」の3種類で走ることが出来た。
コースは市街地+幹線国道バイパスが大半だから、山道や高速道路は含まない。インプレッションを書くには物足りないが、昨年実施したフィアット「500」のMC後モデルを一気に乗り比べ出来たのは良かった。早いもので、フィアット「500」は2007年に本国で発表され、日本には翌2008年3月から導入されているから、既に10年が経過した長寿モデルである。
まずはもっともベーシックな「500 1.2 Pop」から。エンジンは1.2Lの直列4気筒で69ps/5,500rpm 10.4kg-m/3,000rpmを発揮。車重は990kgだから、ターボエンジンを搭載した軽自動車と大差ないスペック。最近リリースされたお買い得な限定車「500 SUPER POP CIAO」なら184.6万円で買えることを考えると、軽自動車と比較検討する人がいても不思議ではない。ミッションはお馴染み(?)のATモード付5速シーケンシャルシフト(デュアロジック)。所謂シングルクラッチ式AMTである。
最近ダウンサイジングターボ等、低回転域からトルクが図太いエンジンが主流だから、「500 1.2 Pop」の1.2L(NA)エンジンは古典的なフィーリングに終始する。アクセルは遠慮なくガバッと踏んである程度回さないと周囲に遅れを取る。相変わらずデュアロジックの散漫な変速フィールも健在で、変速のタイミングでアクセルを抜くとスムーズになる。改良が進み、変速フィールも洗練された事を期待していたが、正直あまり進化を感じない。むしろ、これは「個性」として人間側が受容する必要がある。このエンジンは最もアナログな人間によるMT操作で走ってこそ楽しめるエンジン。本来欧州のコンパクトカーはアンダーパワーなヤツをガンガンぶん回して走るのがセオリーなんだから。
次に「500 TwinAir Lounge」。エンジンはユニークな直列2気筒8バルブにインタークーラー付ターボを組み込んだ「ツインエア」。排気量は僅か875ccである。85ps/5,500rpm 14.8kg-m/1,900rpm を発揮。車重は1040kg。独特なエンジン音・排気音がフィアット「500」のキャラクターにマッチしていて面白い。アウトプットも1.2L(NA)に比べると明確に強力となり、加速も頼もしくなる。但し、高回転まで回して走る類のエンジンではない。トルクが太くなったことで、デュアロジックの散漫な変速も幾分マイルドに感じられる。体感的には変速スピードも増しているかのように感じる。渋滞路等のStop and Goを繰り返す様なシーンで多用される向きにはこちらの方がストレスが少ないのではないか。
さて、1.2L(NA)と875cc「ツインエア」。どちらに軍配を上げようかと思い悩んでいるが、結論が出ない。正直、私は洗練度の低いシングルクラッチAMTやCVTの様な違和感のあるミッションが嫌い。残念ながら、10年の月日を経てもデュアロジックはあまり改良が進んでいなかった。リアルに自身のマイカー候補としてフィアット「500」を見ると、どちらにも合格点は与えられないのが正直な感想。
但し、それ故フィアット「500」をダメなクルマと言うつもりもない。古典的な1.2L(NA)と独特な「ツインエア」エンジン共に国内メーカーには無い個性的なユニットだし、偉大な先祖をフィーチャーした内外装は流石のセンスである。結局のところ、このクルマは惚れたら最後。サッサと買って(飼って)慣れるしかない。
さて、最後にサプライズ的に用意されていた「ABARTH 595 COMPETIZIONE」。アバルトシリーズのトップモデル。価格も381.2万円と刺激的。エンジンは1.4Lの直列4気筒DOHC16バルブインタークーラー付ターボで180ps/5,500rpm 23.5kg-m/2,000rpmを発揮するから、ベースモデルとは別格のアウトプットを誇る。
室内はヘッドレスト一体型のSabelt製スポーツシート(カーボンシェル)が嫌が応にもスポーツムードを高める。エンジン音・排気音も思わず笑ってしまう位に刺激的で、今日メーカー純正のチューニングでここまで手を入れてくるのは珍しい。どこぞのショップが仕上げたマシンかと思ったくらい。
ベースモデルの影響を受け、スポーツモデルとして見ると高い座面はどうにも残念だが、それを除けば「楽しい」クルマ。実車版のアーケードゲーム的な乗り味で長距離を走るとかなり疲れるだろうが、刺激的なクルマを探している方は一度試乗してみると良いのではないか。恐らく深夜に住宅街でエンジンを始動するのは気が引けるクルマ。
脚回りもかなり固められているから、相応にピッチングもある。デュアロジックの変速もベースモデルよりハードに繋いでいるようで、散漫と言う印象は無いが、変速ショックは結構大きい。そして野太いエンジン音と排気音.....。眠くなっている暇はない。
そろそろ結論を。フィアット「500」シリーズはドイツ的な自動車価値基準でみれば洗練されていないクルマと評価されてしまうかもしれないが、どのモデルも個性があり、代わりのないクルマでもある。残念なのは私自身が「どうしても欲しい」と感じなかったことなんだろうな。過去乗ったフィアット「500」シリーズの中では1.2L(NA)の5MTモデル「1.2 SPORT」が一番好印象でした。アレを再販してくれないかな...。

過去記事:[試乗インプレッション]フィアット・500 1.2 SPORT(5MT)

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Posted at 2017/04/02 21:10:46

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