• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2019年11月22日

[試乗インプレッション]トヨタ「ライズ」"Z"(4WD) 【ダイハツ「ロッキー」のOEM】

[試乗インプレッション]トヨタ「ライズ」"Z"(4WD) 【ダイハツ「ロッキー」のOEM】 11/5に発売されたダイハツ「ロッキー」・トヨタ「ライズ」の記事を先日アップしたが、近年ちょっと記憶にない位の爆発的なヒット数を記録したところを見ても、このクルマが注目を集めているのは間違いないようだ。もしかしたら結構なヒット作になるかもしれないね。
さて、本来ならば本家本元のダイハツ「ロッキー」の試乗をしたいところだが、大人の事情(笑)により、トヨタ「ライズ」をテストすることに。テスト車はトップグレードの"Z"4WD/CVT。メーカーOPの「ブラインドスポットモニター+リヤクロストラフィックアラート」(6.6万円)と「パノラミックビューパッケージ(9インチディスプレイオーディオとパノラミックビュー機能)」(11.4万円)が装着されていたから、ほぼフルオプション状態で合計246.2万円のクルマ。やはり「安い」とは言い難いが、ギリギリ納得の範疇かな...。案外スズキ「クロスビー」よりも、サイズ感は違うがスバル「XV」あたりも競合相手になるかも。一昔前ならスバル「フォレスター」辺りが選べた価格帯。そういえば、ダイハツ「ロッキー」のスバルOEM版モデルが有っても良さそうだ。
さて試乗インプレッションを。
実車と対面し思うことは、写真で見るより立体的で「無理やり」5ナンバー枠内にはめ込んだような息苦しさを感じさせない造形は好印象。今時「3ナンバー」にステータスを感じるオールドタイプも少ないだろうから、国内市場にとって待望のコンパクトSUVと言える。
ドアを開け乗り込んでも、従来のA/Bセグメントのトヨタ/ダイハツ車に感じたスカスカな手抜き感は無く、限られたコストの中で開発陣が色々と苦心をしたことを感じさせる出来。とはいえ、過剰な演出(背伸び)は潔く排しているのも好感。あくまで実用車に徹するが、商用車の様な寒々しさとは無縁のカジュアル感覚が絶妙。久々に「ブレッド&バター」と表現しても良いクルマではないか。
ドライビングポジションを調整した際、ステアリングにテレスコ機能が無く惜しいが、幸い大きな不満は無かった。フロントドアガラスに鬱陶しい三角窓が無く、ピラー角度も適切だから、左右の見切りが大変良く魅力だ。
エンジンを始動して驚いたのがアイドリング時の振動が想像より少なかったこと。従来のトヨタ/ダイハツの3気筒エンジン車(軽自動車は除く)は、とにかく不快な振動が目立った。エンジンはキャリーオーバーの1KR-VET型だから正直半信半疑だったのだが、実用上無視出来る範囲まで振動は抑え込まれていた。これだけでも新開発プラットホーム"DNGA"の採用は正解だったと言える。
次に気になっていたのは大嫌いなCVT。従来モデルは延々と続くラバーバンドフィールに嫌気しか感じなかったが、こちらも新開発のD-CVT効果によって、かなりの改善効果を実感。まぁ根っからのCVT嫌いとして、相変わらず不自然な挙動は残るものの、これはトルコンATと比較して不自然と感じるもの。CVTとしては原理的に正常な挙動と理解すべきだろう。
印象的なのは、エンジン排気量が1.0L=非力と思わせないため、ゼロ発信からの加速感はかなり入念にチューニングされていると感じた。CVTの変速比幅を拡大した効果に加え、所謂アクセルの早開きをしていると推察するが、総じて味付けは成功している。むしろ、アクセルを更に踏み込み、2500rpmを超えたあたりから急にキャビン内のエンジンノイズ侵入が増大する傾向の方が気になる。もう少し騒音対策にコストをかけて欲しいところだ。
今回のテストで体感出来た0~70km/h位までの範囲では加速感に不満は無かった。恐らく10年位前なら「燃費至上主義」が台頭していたから、こんなチューニングは許されなかったと思うが、実用域にフォーカスした設定は理に適っていると思う。ただし、今回は山道や高速道路を体験出来ていない。別途機会を設け総合的な判断をしたい。
個人的な好みから言えば、ステアリングはかなり軽い。更にインフォメーションも薄味に感じるのだが、一般的なユーザーの嗜好を反映したセッティングとしては常識的な範疇だろう。ブレーキは車重が1050kgと軽自動車並みに軽量だから、制動力に不満は無かった。
足回りについては、トップグレードのみ17インチタイヤ(195/60R17)を履くが、ドタドタ感(特に後輪)が払拭出来ておらず残念な印象。当然見た目とトレードオフだろうが、見た目で頑張るクルマでもなかろう。レアサイズのタイヤを採用するからスタッドレスタイヤが高価になるネガもあるね。
ボディ剛性は最新世代のプラットホームを与えられた事もあり、不満を感じることは無かった。車重が軽いので「ガッチリ・ドッシリ」と表現する程の堅牢感では無いが、終始スッキリとした乗り味は悪くなかった。これをベースに次期「パッソ/ブーン」を作るとすれば、割と期待できそう。もう少しドアの開閉音が重厚だと安心感が増すのだが、それは贅沢だろう。
総論として、約30分程度の試乗を通じ特に大きく印象に残るほどの「嫌な」部分がなかった。これはかなり褒めているつもりだ。何せ、根本的にトヨタ・ダイハツ車(軽自動車除く)には相当なアレルギーがある。それ故、基本的に「あら探しモード」で乗ってしまう訳だが、決定的な弱点を指摘出来ぬままテストは終了し拍子抜けした。
どうしてもSUVとなると、重厚長大な印象のモデルが多い中、5ナンバーサイズに収まる寸法と軽量で無駄の無いスクエアなボディは四隅の見切りも良く、混雑する都市部でもスイスイと走り回れるのが貴重。更に最新世代の安全装備が充実しているから、初心者から高齢者まで幅広く薦められる懐の深さは、昨今稀な国内市場を見て開発された事のメリットだろう。もし、私が毎日の通勤に使うクルマを探しているのだとすれば、きっと契約しただろうね。こういうタイプのクルマは長期間乗っても飽きないのではないか。(ロッキー/ライズのどちらにするかは少し悩むと思うが。)
間もなく日本市場でもVWの「T-Cross」が発売になるとか。異論を恐れずに言えば、同ジャンル・同クラスのクルマだろう。但し「T-Cross」のボディサイズは全幅が1760mmもある。当面AWDが用意されない上に、価格も300万円クラスらしいから、日本市場で「ロッキー」「ライズ」とバッティングするとは考えにくい。スズキもいずれは「クロスビー」に改良を施し対抗するだろうが、当面は「ロッキー」「ライズ」が好調なセールスを記録するだろうね。SUVと言うよりも、新世代のベーシックカーとしてのポテンシャルを感じた。
トヨタ車(ダイハツ車を含め)をここまで褒めたのは初めてかも知れない…。



ブログ一覧 | 試乗インプレッション | クルマ
Posted at 2019/11/22 22:22:13

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

本日のプチキリ番&ミラー番♬
ブクチャンさん

8/20 水曜日の朝‼️
ミッキーたんさん

お得に買い替え^_^
b_bshuichiさん

ピーカンのさいたま市です!
kuta55さん

DIYホームセンターショー2025 ...
musashiholtsさん

今日の昼メシ😄
伯父貴さん

この記事へのコメント

2019年11月24日 11:17
私も試乗しました。
どうせ軽自動車品質の普通車だろって正直期待していませんでしたが、予想に反して悪くないと感じました。
CVTを新開発するくらいなら6AT採用しろよと思いましたが、このCVT まだマシですね。先日試乗したRAVよりも良くできた車と思いました。
リソースと資金力に物を言わせてちょこちょこっと作った車と社を挙げで真面目に作った車の違いではないでしょうか。
ダイハツ見直しました。
若い人に乗って欲しいです。
コメントへの返答
2019年11月24日 11:55
当面ダイハツとしては自社製品のフラッグシップ的な存在になると思いますし、期待のDNGAを普通車にも展開する第一弾ですから、結構総力を挙げて開発したんだと思います。
その成果が割と素直に仕上がっているという意味では、近年でも稀な事案かと思いました。
もう少し低価格だったら、大激震だったと思うんですけどね。
この価格帯なら、奮発して6ATを仕込んで欲しかったです。それなら発注していたかも(^▽^)/。

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

愛車一覧

スズキ ジムニーノマド スズキ ジムニーノマド
39台目 ジムニーにロング5ドアが設定されたら買いたいと販売店にお願いしていた待望の「ジ ...
マツダ ロードスターRF マツダ ロードスターRF
27台目 ロードスターRFの30周年記念車。一度は落選になるも、次点(キャンセル分の繰上 ...
トヨタ GRカローラ トヨタ GRカローラ
40台目 2022年/2023年のメーカー抽選に落選し、いつかは買いたいと思い続けていた ...
トヨタ GRヤリス トヨタ GRヤリス
38台目 1年以上の長納期の末に納車された進化型「GRヤリス」。8速ATの「GR-DAT ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation