• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2022年06月27日

[試乗インプレッション]ヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ 5」Lounge AWD

[試乗インプレッション]ヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ 5」Lounge AWD ヒョンデ(ヒュンダイ)が開催するIONIQ 5・NEXO 全国試乗会が何故か(?)札幌からスタート。今後各地の主要都市を巡りつつ全国行脚するようだ。
IONIQ 5は「2022ワールドカーオブザイヤー」・「2022ワールドEVオブザイヤー」・「2022ワールドカーデザインオブザイヤー」の3冠を達成した注目モデル。
ヒュンダイは過去に日本市場から撤退(2001~2010年まで販売)しており、今回EV/FCVに限定した再参入となる。以前沖縄でレンタカーのヒュンダイ「i30」を借りてテストした経験がある。
独オペルも日本市場への再参入を発表済だが、二度に渡る延期を経て2023年以降となったらしい。やはり一度撤退した市場への再参入はそう簡単ではないのだろう。
なにせ韓国は最も近く最も遠い国。複雑な問題や感情が渦巻いており、そう簡単に解決する兆しもない。可能な限り、クルマ好きとして自動車ブランドにはニュートラルでありたいと思うが、マイカーに限らず韓国製の商品を購入するには大きな心理的障壁があるのも事実。恐らく「IONIQ 5」の実力がどんなに高かろうとも、日本市場でヒョンデ(ヒュンダイ)の製品が大ヒットを飛ばすことは当面無いだろうが、まずはお手並み拝見。
テスラやボルボが既に開始したように、ヒョンデ(ヒュンダイ)も原則ネット販売となり、アフターは各地の自動車整備会社へ委託するスキームとなる。
残念なことに「IONIQ 5」は先日韓国内で事故による大炎上が発生。搭乗者全員が犠牲になる痛ましい事故が起きたばかりで試乗のタイミングとしては最悪。今後原因究明と対策が求められるだろう。
まぁ何にしても首都圏ならいざ知らず、このタイミングで「IONIQ 5」を札幌で試乗出来たのは良い経験となった。やはり地元の道路を走ってこそ見えてくるものもある。前述した心理的ハードルや火災問題については一旦封印し、純粋にカーマニアが「IONIQ 5」をテストしたインプレッションを書いておく。
ニューオータニイン札幌ホテルの地下駐車場で対面した「IONIQ 5」は写真のイメージよりかなり大柄。全長4635mm全幅1890mm全高1645mmでホイルベースはなんと3000mm。
写真イメージではスバル「インプレッサ」とかマツダ「MAZDA3」くらいのサイズ感を想像していたが、トヨタ「ハリアー」あたりのSUV位のサイズ感。スバル「ソルテラ」/トヨタ「bZ4X 」のサイズが最も近いようだ。
「IONIQ 5」はホイルベースが3000mmと長いから、最小回転半径が5.99mとかなり大回り。実際、ホテルの地下駐車場は狭く、係員はデモカーの出し入れに相当苦労していた。(マイカーとして検討していたとすれば、この時点でアウトなんだけどね)
テストした個体はトップモデルの「IONIQ 5 Lounge AWD」でバッテリー容量は72.6kWh。WLTCモード値の航続距離は577km。実効値は70%として約400km位だろう。試乗車はバッテリー残量が80%位だっが、航続可能距離は290kmとメーター内に表示されていた。
車重は2100kgで価格は589万円。CEV補助金が85万円も適用されるから、実質500万円位。前述したスバル「ソルテラ」ならET-HS(AWD)が682万円。ざっくり100万円程「IONIQ 5」が安い。
「IONIQ 5」は有料色以外のメーカーOPは設定されておらず、装備が充実していることも考慮すると「お値打ち」な価格設定だと担当者は胸を張っていた。(個人的には脆弱なブランドイメージ故に壊滅的であろうリセールを考慮すればお買い得とは思えない)
「IONIQ 5」は「2022ワールドカーデザインオブザイヤー」を受賞しただけあって、見どころの多いデザイン。金属の塊から削り出したようなデザインは初代アウディ「TTクーペ」を見たときのようなインパクトを感じた。タイヤサイズは255/45R20。このクルマに20インチものタイヤが必要なのかは疑問が残るが、スタイリングには貢献している。でもスタッドレスタイヤは高そうだ。
インテリアも「新時代のクルマ」をヒシヒシと感じさせる先進性に溢れている。とても明るい印象で、デザイナーズホテルのロビーにでもいるかのようなイメージ。テスラの大型モニター中心の素っ気ない雰囲気も斬新で良いと思うが、「IONIQ 5」はガソリン車も作る自動車屋が考えた先進性を表現した感じだろうか。ただし、写真の印象より品質感はソコソコかな。高価な素材をふんだんに使用して...という感じではない。
そろそろ本題のインプレッションを。
試乗のコースは札幌市内の中心部をぐるっと1周する約6kmのルートで、約20分程度乗らせて頂いた。当然ながら、高速道路やワインディング路は含まれず、コーナリング特性は評価出来なかった。
使いやすいとは思えないスティック型のシフトレバーを操作し、公道を走り出す。混雑する札幌の中心街では「IONIQ 5」の大柄なボディサイズが気になる。
ロングホイルベースだから当然だろうが、割りとおっとりしたフィーリングが印象的。タイヤの硬さは感じるものの、全般的に大きなクルマをゆったりと走らせている事を感じさせるもの。ステアリングも軽くコンフォート系の味付けで統一されている。
とはいえ、 パワーユニットは305ps/2800-8600rpm / 61.7kg-m/0-4000rpmのスペックを誇るから、一旦アクセルをガツッと踏めば強力な加速を披露する。
2トンを超える重量のあるクルマだから、安定の高速道路クルージングは得意だろう。一方、山道を嬉々として攻め立てるタイプのクルマではない。まぁもう少しハッキリ言ってしまえば、運転していてワクワクするタイプのクルマではない。(クルマ好きが趣味の対象物として愛でるクルマではないという意味)
走行モードは「ECO/スタンダード/スポーツ」の3段階。回生ブレーキもパドルシフトで強弱を調整可能。所謂ワンペダルドライブも可能。エンジンノイズならぬモーターノイズは電車のようなヒューンという感じで聞こえてくる。
遮音ガラスを多用したせいか、周囲の雑音は低く抑えられている様に思うが、意外にもロードノイズは結構目立つ。EVは総じて静粛性が高く、ロードノイズや風切り音が相対的に目立ってしまうのが悩みだが、もう少し足元の遮音性能を高めて欲しい。もしかしたらタイヤ銘柄を変えるだけでかなり抑えられそうなタイプにも感じた。
個人的に評価したいのは、車内に100VのACコンセント(最大出力1,600W)を用意したこと。何故か日産のEVはこれを装備しない。建物側に高価な専用システムが必要となるV2H (Vehicle to Home/住宅電力供給機能) よりも実用的。大容量の蓄電池を搭載するクルマは非常時のためにコンセントは必須だろう。
そろそろ結論を。
内外装のデザインは斬新で魅力的だと感じるが、肝心の走行性能は「よくある電気自動車」のイメージに留まっており、特に目新しい驚きはなかった。
逆に見た目に反し大柄なボディサイズ(特にロングホイルベース)による取り回しの悪さは都市部でこのクルマの評価を大きく下げる要因となった。
このクルマの試乗会を企画するならば、もう少し郊外で流れの良いバイパス道なんかを走れば良かったのに。
残念ながら「IONIQ 5」をマイカーとして欲しいとは感じなかった。今後「IONIQ」シリーズとしてもっとコンパクトなモデルが出てきたとしたら再度試してみたい。


ブログ一覧 | 試乗インプレッション | クルマ
Posted at 2022/06/27 20:14:19

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

Zの後面(こうめん)!
フリームファクシさん

小槌の宿鶴亀大吉の食事
みぃ助の姉さん

ティグアンのフットワーク
woody中尉さん

SA名古屋BAY
wakasagi29_さん

雨が恋しくなる。
闇狩さん

最強ラーメン祭 in小山(2025 ...
インギー♪さん

この記事へのコメント

2022年6月28日 12:23
ド派手なエクステリアですね。とても三冠を達成した車に見えませんし、サイズからしてもセールスはかなり厳しいでしょうね。
ところで昨日の日経新聞はご覧になりましたか?車のカタログを集めて50年、という方の記事が掲載されており、ezoflatさんのことかと思いました(笑)
コメントへの返答
2022年6月28日 14:11
デザインは個性的というか、ガソリン車とは違うなと思わせるパワーは有るように思いました。
ただ、もしかすると非実用的なサイズがそう感じさせるのかも知れません。
日経新聞は拝見しました。小林敦志さんの記事ですね。この方は確か筋金入りのカローラマニアですよね。
私の場合はカタログ収集歴35年位ですので若輩者です(笑)。
ピーク時には5000冊くらいは有ったと思います。なにせ床が凹むくらいの重さでしたから。
現在はかなり処分が進み、1000冊くらいだと思います。
2022年6月28日 18:14
歴史観の問題も国家間の問題も民族間の問題も置いといて意見述べるとだな、日本市場での立ち位置が半端やねん
前回は国産のディーラー網相手じゃ勝負にならなくてフォードやオペル共々撤退組だったわな
今回は電動車オンリーて話なんだろうけど日本だとテスラが妙に推されてて影が薄い上に沢山売りたい首都圏は節電モードだし間も悪いわなあ
コメントへの返答
2022年6月28日 20:37
電気自動車って個人で所有せずに、カーシェアみたいフル充電されたクルマを借りて乗ったほうが良い気がするよね。
そうなると、ブランドとかデザインなんかも気にならなくなるし。
連日電力の逼迫だの節電だのとニュースで報道されているのに、EVの補助金は100万円近くも出すっていうのが滑稽だよな。

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/4 >>

  12 345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

愛車一覧

スズキ ジムニー スズキ ジムニー
37台目 15ヵ月の長納期を乗り越え納車された軽ジムニー。以前2009年式のXC(7型/ ...
マツダ ロードスターRF マツダ ロードスターRF
27台目 ロードスターRFの30周年記念車。一度は落選になるも、次点(キャンセル分の繰上 ...
トヨタ GRヤリス トヨタ GRヤリス
38台目 1年以上の長納期の末に納車された進化型「GRヤリス」。8速ATの「GR-DAT ...
トヨタ ハリアーハイブリッド トヨタ ハリアーハイブリッド
36台目 ヤリスクロスHVの騒音・振動に我慢が出来ず急遽後継として導入。これまで乗り継い ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation