• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2025年03月09日

[試乗インプレッション]トヨタ「ヤリス」ガソリン"X"(CVT/AWD)改良後モデル

[試乗インプレッション]トヨタ「ヤリス」ガソリン"X"(CVT/AWD)改良後モデル 久しぶりにレンタカーでトヨタ「ヤリス」に乗った。
グレードは1.5Lガソリンエンジンを搭載するベースモデルの"X"(CVT/AWD)。今回は2024年1月改良モデルだったから、ラジエーターグリルが新デザインになったタイプ。これだけで随分リフレッシュされた印象だ。ちなみに「ヤリス/ヤリスクロス」はつい先日(2025年02月27日)にも一部改良を実施している。
トヨタ「ヤリス」は昨年2月にレンタカーで乗ったのが最後だから約1年ぶり。うーん。やはり「ヤリス」はハイブリッドよりも低価格なガソリンエンジンモデルの方が好き。と再確認出来たのが今回の収穫である。
2021年6月頃初めて「ヤリス」に乗った当時はガソリンよりハイブリッドの方を評価したが、これまで幾度となく「ヤリス」に長距離・長時間乗ってきた最新の評価は僅差ながらガソリンに軍配を挙げたい。やはりNAエンジンのもたらす自然なフィーリングは長時間・長距離乗っても違和感が無く私には好ましいと判断している。
今回乗ったベースモデルの"X"(CVT/AWD)を現在の仕様で見積すると本体価格は202.9万円。以前はディスプレイオーディオとスマートエントリーがメーカーOPだったが、現在は標準化され基本フル装備。ETCやバックカメラも標準だから、追加装着はフロアマットだけでOKだろう。乗り出し価格は230万円程度。
10年前の感覚ならAWDとは言え、ヤリス(ヴィッツ)に230万円は高い...となりそうだが、現在の水準では軽自動車と比較出来る価格帯で充分リーズナブルと理解しなければなるまい。
搭載するダイナミックフォースエンジン(M15A-FKS型1.5L・3気筒)は120ps/6600rpm ・ 14.8kg-m/4800-5200rpmを発揮。車重は1100kgでパワーウエイトレシオは9.17kg/ps。エンジンを3気筒化した恩恵は低回転域からの太いトルク。更にDirect Shift-CVT(ギヤ機構付自動無段変速機)を採用。発進用ギヤを追加したことでゼロ発進時の不快なモヤモヤ感を払拭したのは大きい。
2021年夏にGRヤリスのRS(1.5L/FF/CVT)に試乗した際にも感じたが、発進時はかなりダイレクト感があって好印象だが、一転して減速時のダウンシフトは弱く節度感が薄い。折角シーケンシャルシフトマチックを装備しているが、積極的に活用したいと思えないのが惜しい。
むしろ、世間一般のドライバーが幅広く運転する実用車だと思えば、ステアリングは少し重め。脚周りのセッティングも硬めでは無いだろうか。このセッティングが広く許容されるならば、マツダ「CX-60」(初期モデル)の脚が硬いなんて文句を言う人は普段何に乗っているのだろうかと疑問ではある。
GRの冠が着かない「素ヤリス」には、この3気筒1.5Lエンジンは充分なアウトプットだと思う。エンジンサウンドは事務的で聴き惚れるようなタイプでは無いが、まぁエントリーモデルだと思えば許容範囲。ロードノイズも騒々しい部類だが雪道での評価は控えたい。春以降、サマータイヤ装着車で再度テストしてみたい。
今回、2024年1月改良モデルに乗って「おや??」と思ったのは、元々同クラスのライバルと比較してボディ剛性(感)は高いと感じていたが、今回以前よりも更にガッチリ感が増したような印象を持った。特にフロントドアを閉めたときの感触は「重厚」と言うキーワードが浮かぶ程で驚いた。改良後モデルとは言え、既に2.4万キロを走行した個体で、充分エージングも進んだ前提で考えると立派。また相変わらずステアリング周辺の剛性(感)はクラストップ。内装の設えはチープだが、基本骨格はガッチリしている。トヨタは一昔前とは真逆なクルマを作る様になったのがつくづく面白い。
ベースモデルでもADAS(先進安全装備)がフル装備されているのも評価ポイント。レーントレーシングアシスト[LTA]やレーダークルーズコントロール(全車速追従機能付 但し停止保持機能なし)がエントリーモデルから標準なのは凄い。個人的にはブラインドスポットモニター[BSM]も標準にして欲しい。
今回2日間で約150km程走行した平均燃費はメーター読みで19.6km/L。カタログ値(WLTC)19.1km/Lをサラリと超えたのには驚いた。昨年2月に乗った際は16.1km/Lだったから、まぁ冬期でもコレ位の燃費は出せるという事だろう。冬期間は暖房等でハイブリッド車の燃費が低下する傾向だから、走行距離が余程多くなければ安価なガソリンエンジンで良いのかもしれない。

個人的に「素ヤリス」に6MTが設定されている事に注目している。残念ながらAWDは設定されないが、MTが絶滅危惧種の昨今において、リーズナブルな価格で6MTが用意されている事はもっと注目されて良いのではないか。
MTに乗りたいタイプの人種は(私も含め)「GRヤリス」みたいな過激でストーリー性のあるモデルに興味が行きがちだが、案外ベーシックなMTモデルというのもクルマ趣味の対象として結構オツなものだ。「釣りはフナに始まり、フナに終わる」みたいな世界観だろうか。
この「素ヤリス」のベースモデル"X"(6MT/FF)の価格は何と169.9万円(税込)。車重は980kg!!!に収まるからパワーウエイトレシオは8.17kg/psに向上。ディスプレイオーディオを含めほぼフル装備されているからMTのコンパクトカーを安価に楽しみたい人はコレを選ばない手は無い。トヨタも判っているようで、ベースモデル"X"の6MT限定で、195/50R16タイヤ&アルミホイールとリヤルーフスポイラーのセットOP(+12.1万円)が用意されていたりするのが奥ゆかしい。
"X"(6MT/FF)に前述した16インチタイヤとリヤスポのメーカーOPと、販売店OPで本革巻きステアリングとフロアマットを装着して乗出し価格は210万円位。トヨタのお店で交渉頑張ればアンダー200万円で買えるかも。恐らくこんな価格で6MTのコンパクトカーが買えて楽しめるのは今だけだろう。

「ヤリス」"X"(6MT/FF)169.9万円のライバルを探してみると
①マツダ「MAZDA2」の 15 SPORT(6MT)208.3万円~。
②スズキ「スイフト」のHYBRID MX(5MT)は192.2万円(但し全方位モニター付メモリーナビは+25万円で217.3万円)~
③ホンダ「N-ONE」のRS(6MT) 216万円(但しカーナビ等販売店OP)~
この3車種あたりだろうか。比べてみるとヤリスのコスパが頭抜けているのが判るだろう。
トヨタにはもう1台おススメのスポーツモデルがある。「GR86」のベースモデル"RC"(6MT/FR)は293.6万円。1馬力当たりの単価で比較すると「ヤリス」1.42万円に対し「GR86」は1.25万円と更に激安。(但しGR86はカーナビ等はオプション)世界的に見て、こんなにもカーマニアの懐に優しいスポーツモデルが選べるのは日本だけでしょうね。そのうちどっちか買おうかな...。





↓ヤリス"X"(6MT)に16インチタイヤとリヤスポのメーカーOP。コレ絶対お買い得。
ブログ一覧 | 試乗インプレッション | クルマ
Posted at 2025/03/09 22:25:45

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

関連記事

GRヤリスの歴史 と 特別仕様車( ...
t.yoshiさん

セクト・ラリー・フィンランド Sp ...
ヤリ=マティ・バラバラさん

オールトヨタグループフェスティバル
やばにゃんさん

後姿に見入ったクルマ。
散らない枯葉さん

街でよく見る「トヨタ車」は?
ディーゼルオート店さん

トヨタモビリティ神奈川&GR Ga ...
minminpapaさん

この記事へのコメント

2025年3月10日 12:36
嫁の次期愛車を検討の際に,ヤリスすっかり候補から落ちてました.AWDのガソリン車でこの燃費は魅力ありますね.小さいのに後方視界や後ろの掴みが悪くて選外にしてしまいました.
コメントへの返答
2025年3月10日 12:50
確かにヤリスの後方視界は良く無いですね。とはいえ、何か運転に不都合がある程に視界が悪い印象はありませんでした。
後席も結構狭いクルマですので、ファミリーユースには厳しいかもしれませんね。車格的にもパーソナルユースだと思います。

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/4 >>

  12 345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

愛車一覧

スズキ ジムニー スズキ ジムニー
37台目 15ヵ月の長納期を乗り越え納車された軽ジムニー。以前2009年式のXC(7型/ ...
マツダ ロードスターRF マツダ ロードスターRF
27台目 ロードスターRFの30周年記念車。一度は落選になるも、次点(キャンセル分の繰上 ...
トヨタ GRヤリス トヨタ GRヤリス
38台目 1年以上の長納期の末に納車された進化型「GRヤリス」。8速ATの「GR-DAT ...
トヨタ ハリアーハイブリッド トヨタ ハリアーハイブリッド
36台目 ヤリスクロスHVの騒音・振動に我慢が出来ず急遽後継として導入。これまで乗り継い ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation