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2018年03月04日 イイね!

[試乗インプレッション]ホンダ・フリード+ G Honda SENSING

[試乗インプレッション]ホンダ・フリード+ G Honda SENSINGホンダ「フリード+」のガソリンエンジンモデル「G Honda SENSING」(2WD/CVT)を約300km程テストする機会を得た。テスト車はガソリンモデルの最上級グレードに相当し、先進安全装備である「Honda SENSING」や両側スライドドアが装備される。但しサイド+カーテンエアバッグはメーカーOP設定に留まる。軽自動車「N-BOX」が大半のグレードで標準装備していることを考慮すると早急に手当てが必要だろう。個人的に電動スライドドアより優先順位が高いと思うが、世間の価値観は違うのだろう。テスト車の価格は212万円(税込)。メーカーOPは装着されていなかった。
エンジンはL15B型の直列4気筒。131ps/6600rpm 15.8kg-m/4600rpmを発揮する。ミッションはCVT。ボディサイズは全長4295mm全幅1695mm全高1710mmでホイルベース2470mm。車重は1360kgである。最新基準で見れば特筆すべき内容はなく、オーソドックスなパワートレーンである。
「フリード」は「モビリオ」後継として2008年にデビュー。古くは「キャパ」の流れをくむ。初代「フリード」はヒットモデルとなり8年間ものロングセラーを誇ったのは記憶に新しいだろう。
2代目「フリード」は2016年6月に登場。正直、初代程の存在感は無い。先代より価格が随分高くなった印象があることに加え、強力なライバルであるトヨタ「シエンタ」の影響もあるか。しかし実際には身内の「N-BOX」に食われているのが実情かも。
ヒット作になった初代「フリード」は質感に課題があったが、内外デザインには勢いを感じた。一方の2代目は全般的に保守的で退屈に見えるのが残念。トヨタ「シエンタ」が驚きの「攻めデザイン」で登場したから余計そう感じるのかも。「フリード」はマイカーと言うよりビジネスカーの趣きすら感じる。
それはインテリアも同様。初代よりも質感は向上したが、家族や仲間達と週末を楽しむ様なワクワク感が無い。欧州では庶民の実用車を「ブレッドandバターカー」と表現するが、「フリード」の場合パサパサのパンだけで「バター」が欠けている感覚。庶民のアシにも適度な潤いは必要だろう。
素っ気無くてビジネスライクだからダメなクルマと言いたい訳ではない。「フリード」のドアを開け、車内に乗り込むと、意外やしっかりした剛性感のある佇まいにホッとした。フロントドアを少し乱暴に閉めてもボディ側に嫌な揺れが残らない。以前の日本車はこの辺が苦手だった。
スタートボタンを押しエンジンが始動しても割と静寂。早速シフトをDレンジに入れ走り出すが、不足がなく穏やかな加速感がキャラクターにマッチしていた。どうしてもハイブリッドモデルが注目されるが、オーソドックスなガソリンモデルもまだ捨てたものではない事を再確認。
全高が1710mmもある背高なクルマだから、スポーティなコーナリング性能を追求するタイプではないが、山道でもあまり怖い思いをせず、淡々と走破して見せた事は褒めたい。但し、個人的にもう少しだけアクセルレスポンスは鋭くしたいが、CVT前提のセッティングならこんなものだろう。
CVTも初代「フリード」に比べ嫌なラバーバンド感が減少し、スッキリとした変速フィールになったのは朗報。しかしアクセルとエンジンが随分離れているような距離感は相変わらずだ。せめてマツダ車並みの6ATが奢られたらもっと一体感がある良いクルマになるのに。
続いて高速道路で「Honda SENSING」をテスト。左側車線でACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を100km/hに設定し巡航開始。この場合、30-100km/hの範囲内で前方車両に追従走行をしてくれる。前車の減速や割込み等の減速処理はかなり自然で実用的だった。一方で減速からの再加速が遅い。もう少し機敏な動作を期待したいが、安全面で色々制約があるのだろうか。
LKAS(車線維持支援システム)は約65km/h以上で作動するから、高速道路専用の機能だ。路面状況の良い区間では自動的に車線中央をキープする。但し、センターラインが薄くなっていたりすると簡単にアシストが解除されるのはイマイチ。先進装備の高揚感は感じるが、特に運転が楽になる印象はない。
高速道路と郊外の幹線道路を中心に約300km程走行した平均燃費(メーター内表示値)は19.0km/Lを記録。なんとカタログ値(19.0km/L)をエアコンONで達成してしまった。大きな渋滞もなく、燃費計測には絶好の条件だったと思うが、e燃費の実効平均燃費は13.65km/Lらしいから乖離が大き過ぎる。メーター表示値は鵜呑みに出来ないのかも。
最後に「フリード+」の特徴と言うべき荷室アレンジについて。「フリード」の3列目シートを外し、巨大な荷室を実現したのが「フリード+」。当然通常時から荷室は結構広い。更に荷室用ユーティリティーボードで上下に区切ることで更なる使い分けも可能。但し、「モビリオ・スパイク」以降の伝統である車中泊をイメージさせるロングラゲッジモードはセッティングが面倒なだけでなく、荷室奥行きが約165cmと短いのはイマイチ。やはり簡単な操作で180cm以上のフラット空間が確保出来なければ面白くない。少なくとも「モビリオ・スパイク」「フリード・スパイク」の頃はそれを売りにしていたハズ。原因はリヤシートの格納がダイブダウンではなく、座面を引き上げる「ダブルフォールダウン」になったことだろう。(リヤシートの快適性とトレードなのかな...)
現行モデルで荷室の広さ・長さ方面が重視なら同じパワートレーンを採用するホンダ「シャトル」の方が適役か。「シャトル」のガソリンモデル「G・Honda SENSING」は177万円(税込)~で買えるのも魅力。車重も1130kgと「フリード+」より230kgも軽量だから、走りや燃費も期待できる。(e燃費の実効平均燃費は17.04km/L)
そろそろ結論を。ホンダ「N-BOX」が大ヒットを飛ばしている中で、5ナンバー2列シートの「フリード+」は存在感を失いつつあるのかもしれない。軽自動車と明確な差をつけるためには、もう少し全長を4400mm位までストレッチし日産「NV200バネット」位のサイズになれば色々なレジャーシーンにも活躍出来るだろうにと感じた。
動力性能も不足は無いが平凡。噂されている3気筒1.0L「VTEC TURBO」の投入が期待されるところだ。要するに、全てにおいて取り立てて大きな問題は無いが、「これが欲しい」と言う魅力が無い。テスト中ずっと「一味足りない」「惜しい」の繰り返しであった。
これがホンダの狙い通りであれば良いが、そんな筈はなかろう。新型「シビック」で見せた様なキレの良さを「フリード」にも投入して欲しいものだ。

↓ホンダ「シャトル」。「フリード+」との比較なら価格が安くお買得かも。

↓初代「フリード」と「フリード・スパイク」
Posted at 2018/03/04 13:53:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2018年01月27日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ・ヴィッツ 1.0L "F" 最低の3気筒エンジン 

[試乗インプレッション]トヨタ・ヴィッツ 1.0L "F"  最低の3気筒エンジン 今年の関東地方は大寒波の影響で寒い日が続いている。先日の大雪では都心でも23cmの積雪を記録したとか。
それにしても、雪の中をノーマルタイヤで走る無謀なドライバーが大勢居る事に毎度驚く。自損事故程度で済めば良いが、歩行者や周囲を巻き込み、深刻な交通渋滞を誘発する原因になることを理解していない。スタッドレスタイヤへ交換する手間やコストがネックなのは理解出来る。ならば「降雪時は乗らない」が一番だろう。しかし、通勤やビジネスで運転しなければならない環境ならば、せめて雪道にも対応可能なオールシーズンタイヤの常用も選択肢。最近はグッドイヤーの「Vector 4Seasons Hybrid」等がよく雑誌等で紹介されている。
さて。こうも寒い日が続くと暖かいところへ避難したくなるものだ。シーズン的に閑散期で、結構安いツアーがあったから急遽沖縄へ避寒の旅に出ることにした。
レンタカーを自己手配する際は「タイムズレンタカー」を使い、マツダ車指定で借りることにしている。やはり出来損ないのクルマが相棒では折角の楽しい旅も台無しというもの。
しかし、今回の激安ツアーにはレンタカー(Sサイズ)が滞在中全て含まれているとの事。当然「嫌な予感」はしつつも、恐る恐る現地へ飛んだ。
結果から言えば、「トヨタレンタカー」より平成28年式の「ヴィッツ」が割り当てられた。恐らく、一般的には「良かった...」と安堵する状況だと思うが、私にとっては最悪の事態。いつもなら即刻車種変更を願い出るところだが、まぁ仕方ない。
レンタカーを受け取り、早速エンジン始動。すると、ボディ全体がブルブルと震えだした。慌てて車検証を確認すると、1.0Lの3気筒エンジン(1KR-FE型)搭載車と判明し、更にテンションダウン。
もう10年近く前にトヨタ「iQ」の初期モデルをテストした際にも同型3気筒エンジンで不快な振動を感じていた。あれから随分時間が経過しているが、トヨタは一向に改善していない事に驚く。安いクルマなんだから、多少の振動はあって当然ということか。「カイゼン」が聞いて呆れる。私の所有するスズキ「ジムニー」は2009年式。エンジンは当然ながら3気筒(K6A型)だが、こんなに酷い(エンジンに由来する)振動は無い。
昨年5月に宮古島で同型の「ヴィッツ」に乗っているが、1.3Lの4気筒エンジン(1NR-FKE型)車だったのでここまで不快な振動は無かった。「デミオ」や「スイフト」ではなく、どうしても「ヴィッツ」を買わなければならない方は4気筒エンジンを選びたい。
今回乗った「ヴィッツ」は、写真のとおり現行モデルではなく、2015年06月に改良を受けた旧モデルで、1.0Lの"F"にToyota Safety Sense CをメーカーOP(+5.4万円)装着し、価格は134.5万円(税込)である。2016年登録で走行距離は約3.6万キロだったから、ヤレを心配する程度ではないと思う。
1.0Lの3気筒エンジン(1KR-FE型)は69ps/6000rpm 9.4kg-m/4300rpmを発揮するから、軽自動車のターボエンジンにも劣る。車重は970kgだから、パワーウエイトレシオ14.06kg/psと非力。更に出来の悪いCVTと組み合わせるから走りは結構悲惨な傾向。アクセルを踏み込む度に酷い「ラバーバンドフィール」に加え、耳障りな騒音(エンジンとCVTノイズ)に悩まされる一方で、クルマは大して加速しないから、苦笑するしかない。
正直、競争の激しい最新の軽自動車はNAエンジンでも低回転域から太いトルクを発揮しつつ、CVTの出来が良いから良く走る。仕事のアシとしてタマに乗る現行ダイハツ「ムーヴ」なら確実に「ヴィッツ」よりおススメ。「ムーヴ」のL“SA Ⅲ”なら117.7万円で済む。
「ヴィッツ」のタイヤサイズは165/70R14。一応フロントスタビライザーが装着されるが、曖昧で路面状況が伝わらない頼りないステアリングフィールと、安物ダンパーが原因なのか、常にピョコピョコと揺れ続ける乗り味は運転しながら車酔いする程。恐らくボディ剛性(特にフロア)も低い様に感じた。
まぁ総じて「安物」と言う印象に終始。とにかく思い通りに走らせるのが難しいクルマだ。トヨタはこれでも短距離移動なら問題無いと割り切っているのだろう。大して変わらない価格帯で「デミオ」や「スイフト」が買えるにも関わらず、大半の消費者は盲目的に「ヴィッツ」を買う。「トヨタなら間違いない」と言いながら....。是非、トヨタ以外のクルマに試乗して欲しい。本当に間違いないのか。乗れば誰にでも判ることだ。
ちなみに、トヨタの名誉のため長所も書いておく。今回約300kmを走行し、平均燃費は19.1km/Lを記録(車載燃費計の数値)した。カタログ燃費が21.6km/Lだから那覇周辺の混雑と低い平均速度を考慮すれば大健闘。更に燃料タンク容量は42Lもあるから、ガソリンスタンドへ行く頻度は少なくて済みそうだ。短距離利用が中心なら高価なハイブリッド車より経済性は高い。
Posted at 2018/01/27 20:58:30 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2017年11月23日 イイね!

[試乗インプレッション]ホンダ・シビック ハッチバック(CVT)

[試乗インプレッション]ホンダ・シビック ハッチバック(CVT)短時間だったが、ようやく新型「シビック」のハッチバックモデルに試乗することが出来た。
残念ながら(?)CVTモデルであったが、まぁこのご時世にMTモデルを試乗車にする勇気のある販売店はそうはあるまい。しかし、メーカーが苦労してMTモデルを国内向けに設定しても、販売店が試乗車を用意しないというのは如何なものか。せめてメーカー資本の入った直営販社くらいは積極的に試乗車を揃える位の意気込みを感じさせて欲しいものだ。
聞けば、新型「シビック」はセールスが絶好調で、ハッチバックは今から注文しても納車は来年6月以降とか。更に、ハッチバックモデルの約35%がMTを選択していると聞き、スポーティな「シビック」を待っていた方が結構いたということか。
多少納期がかかっても、クルマ好き人間が喜ぶスポーティモデルの選択肢があるというのは喜ばしいこと。シビックの成功が他社にも波及していくとよいのだが。
さて。新型「シビック」のテストである。全長4520mm全幅1800mm全高1435mmでホイルベースは2700mm。車重は1350kgと結構大柄なボディには往年の「シビック」の面影はないが、なかなか獰猛でスポーティな面構えは嫌いではない。ここのところ、ピンボケが多かったホンダデザインの中で稀な成功例だろう。
早速、室内に乗り込むと結構シートポジションが低い。あぁ昔の「シビック」や「アコード」「プレリュード」なんかはこんな感じに結構低いポジションだったなぁ...と思い出す。インテリアのデザインは先進的で品質感もソコソコある。高級とは思わないが、退屈な事務的でもなく、外装とのマッチングも良好で好印象。価格は280万円とカタログを読んだだけでは結構「割高」なイメージがあるが、実車を見ると納得。セールスが好調なのもうなずける。
アイドリング時の室内は割と静寂。見た目にはセンター二本出しのマフラーが印象的だが、実際はそんなに元気なサウンドを聴かせるタイプでもない。
走り出して直ぐにステアリングが結構軽いことに驚いたが、これもホンダ流儀。昔からホンダのクルマは結構ステアリングが軽かった。そして、私はこれがずっと嫌いだった(笑)。タイヤは235/40R18のかなり刺激的なサイズが奢られるから、ズシッと重い手応えのステアリングを妄想していたのもある。実際にはロードノイズこそ盛大に車内に侵入するからタイヤの存在を感じるが、乗り心地は決して悪くない。これなら毎日の通勤に使っても全く問題ないだろう。最小回転半径は5.5mだから、実用にもギリギリ耐えられる。但し、ボンネットの見切りはイマイチ。更に言えば後方・斜め後方の視界も良くはない。そのあたり注意が必要だ。
エンジンはステップワゴンにも搭載される1.5L 直噴VTEC TURBOエンジン。最高出力182PS/6000rpm 最大トルク22.4kg-m/1700-5500rpm(共にCVT)を発揮するから、パフォーマンスに不足はない。ハッチバックはハイオク仕様である。
短時間の試乗でこのクルマの走りを評価するのは難しいが、やはりCVTの採用がネックに感じた。ラバーバンドフィールと酷評する程悪くはないが、このエンジンに高性能な多段ATが採用されたら格段に良くなるのは間違いない。現状ではちょっとした加減速に融通が利かない...という印象が残る。
まぁスポーティーな味付けを期待する向きには「タイプR」があるということで、「ハッチバック」は爽やかで軽快なシティツアラーと理解するべきかもしれないが、やはり「シビック」と聞けば色々期待してしまうのは事実。個人的な好みを言えば、もう少しスポーティーなスパイスを効かせて欲しい。
昔風(ミラクルシビック)に言えば、「タイプR」は別格としても「SiR」位のキャラクターを期待していたが、まぁ3ステージVTECを積んだ「VTi」位の存在かな...。(判り辛いな)
新型「シビック」と価格的に競合しそうなマツダ「アクセラ」やスバル「インプレッサ」と比較してどうか。マツダ「アクセラ」の1.5Lディーゼルターボと比較すると新型「シビック」の方が軽快で走りも楽しいが、「アクセラ」には最終兵器の「2.2Lディーゼルターボ」が控える。価格的にも「シビック」と近いし6MTもある。カーナビ等を「シビック」にオプション装着すると価格はほぼ同等。安全装備はアクセラが優位だが、そろそろモデル末期。心情的には次期待ち。一方「インプレッサ」と比較すると「アイサイト」にどの程度期待するか。「インプレッサ」のパワートレーンは正直退屈な印象。但し、AWDの安心感は地域によっては絶大。スタイリングも「シビック」「アクセラ」に比べ実用車然としていて魅力に乏しい。買うなら「XV」かな。
そろそろ結論を。期待していた新型「シビック」だが、直ぐにも欲しい!!と商談に突入する程の衝撃は残念ながらなかった。特にCVTが走りの印象を悪くしているのが惜しい。是非6MTで再度の試乗をしてみたいところ。
一方、スポーティーで新鮮味のある内外装デザインは悪くない。日本のメーカーが生産するクルマではあるが、アメ車・欧州車とも少し違う独特の存在感を出せたことは評価したい。スポーティな走りを最優先に求めない向きには悪くない選択肢。昔の「シビック」なんぞ知らない世代の方が素直にこのクルマを評価出来るかもしれないネ。

Posted at 2017/11/23 16:40:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2017年09月19日 イイね!

[試乗インプレッション]シトロエン・C4ピカソ 新しい価値観のクルマ

[試乗インプレッション]シトロエン・C4ピカソ 新しい価値観のクルマメルセデス・ベンツ「Bクラス」をテストしたその足で、シトロエンのお店へ移動。ここでは「C4ピカソ」のテストをさせて頂いた。残念ながら、「アクティブツアラー」のライバルとして試乗を希望していた2列シート5名乗り「C4ピカソ」のディーゼルエンジン搭載モデルは試乗車がなく、用意があったのはマイナー前の1.6Lガソリンターボモデルのみ。ディーゼルエンジンは3列シート7名乗りの「C4グランドピカソ」で別途テストをさせて頂いた。
「C4ピカソ」の販売は当然ながら3列シート7名乗りの「C4グランドピカソ」が主流らしい。2列シート5名乗りの「C4ピカソ」は滅多に出ないとセールス氏も断言していた。ある意味、そんなマニアックな選択肢を与えてくれるシトロエンには感謝せねばなるまい。
「C4ピカソ」は展示車に乗り込んだ瞬間から「他のクルマとは違う!!」事を実感する。頭上まで続く「スーパーパノラミックフロントウィンドウ」と後席まで続く「パノラミックガラスルーフ」が室内に圧倒的な明るさと開放感をもたらしている。もちろん、「スライディングサンバイザー」と「電動サンブラインド」を装備するから、明るさの調節も自由自在。個人的には「パノラミックガラスルーフ」が電動スライドせず、ハメ殺しなのが残念。室内の明るさも大切だが、私はフレッシュなエアーを取り込んで走れることにサンルーフの価値を感じているからだ。
さて、まずはガソリンターボモデルで近所を軽く一回り。走り出しからドイツ車とは明確に異なる優しい乗り心地にほっこり。それでいて割りとしっかりとした直進安定性と見え過ぎるくらいの視認性は新鮮だ。メーターパネルもポップなデザインで、先進性をグイグイ演出する。こういうクルマもあるんだな....と新たな価値観をお腹一杯に提示され、少し戸惑いを感じた程だ。
少し冷静に見れば、1.6Lのガソリン・ツインスクロールターボエンジンは165ps/6,000rpm 24.5kg-m/1,400~3,500rpmを発揮。1460kgの車重に対し不足はないが、余裕も少ない印象。ディーゼルエンジンとの価格差は約25万円。この程度の価格差ならば、やはり選ぶべきはディーゼルエンジンという印象を持った。
続いて3列シート7名乗り「C4グランドピカソ」のディーゼルモデルで同じコースをトレース。ボディが165mm延長され、車重も+180kg増えるから、それなりに走りの印象が異なる。「C4グランドピカソ」は更にふんわりとした独特の優しい乗り心地に磨きがかかり、ホイルベースも60mm延長された分、直進安定性も増した印象でより上級なクルマに乗っているような感覚を得た。
2.0L直列4気筒DOHCターボディーゼルエンジンは、150ps/4,000rpm 37.7kg-m/2,000rpmを発揮。ガソリンターボより、低回転域から太いトルクでクルマをグッと押し出すから長距離・長時間の運転は楽だろうね。
試乗した「C4グランドピカソ」はマイナーチェンジ後の最新モデルで、メーターパネル内の表示が日本語対応されたお陰でより視認性も向上し、親近感が湧くのもポイントである。ぜひ、改めて2列シート5名乗り「C4ピカソ」のディーゼルエンジンモデルに乗ってみたい。個人的にはこれが本命だろう。
そろそろ結論を。
「C4ピカソ」を選ぶ方は、「Bクラス」や「アクティブツアラー」等のドイツ勢と最後まで延々と悩むとは思えない。恐らく、乗り比べた瞬間に答えが出ているハズ。それ位に個性のある内外装のデザインや独創的な乗り心地が魅力的なクルマである。
一方で、シトロエンの販売店はドイツ勢と比較して圧倒的に数が少なく、東名阪以外の地方圏では選び難いのも事実だが、一度は乗ってみる価値がある。以前からシトロエン車を買って「フレンチブルーミーティング」に参加したいという願望も有る。いつかは実現したい。
Posted at 2017/09/19 00:03:39 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2017年09月18日 イイね!

[試乗インプレッション]メルセデスベンツ・B180 モデル末期の熟成銘柄

[試乗インプレッション]メルセデスベンツ・B180  モデル末期の熟成銘柄先日、BMW「2シリーズ・アクティブツアラー」をテストしたが、やはりライバルとなるメルセデス・ベンツ「Bクラス」にもこのタイミングで乗っておきたいと思う。
本国では2011年11月から発売され、日本市場には翌2012年4月に投入されているから、「Bクラス」はそろそろモデル末期と言って良い時期だろう。但し、次期「Bクラス」について公式のアナウンスがないから、モデル廃止の可能性もありそうな気配。現在のメルセデス・ベンツにおけるエントリーラインを見ると、量販かつ主力の「Aクラス」に加え、SUVライクな「GLA」とスペシャリティを受け持つ「CLA」とラインナップは豊富。ユーティリティ系の「Bクラス」はチト地味な存在なだけに、今後が危ぶまれる。既に国内仕様の「Bクラス」はグレード整理が実施され「B180」の一本となっている。
「Bクラス」のエンジンは1.6L直列4気筒直噴のBlueDIRECTターボ。122ps/5000rpm 20.4kg-m/1250-4000rpmを発揮。ミッションは7速デュアルクラッチの7G-DCTを採用。残念ながらディーゼルエンジンは用意されない。現時点メルセデスのディーゼルエンジンを味わうにはCクラス以上を選択する必要がある。
「B180」の価格は360万円。今や必須装備と言える安全装備をパッケージOP化した「レーダーセーフティーパッケージ(+19.9万円)」は無料キャンペーンが常態化しているので、実質標準装備なのだろうが、カーナビ機能の追加は販売店OPで用意される。まぁザッと計算して総額400万円以上のクルマである。BMW「2シリーズ・アクティブツアラー」にも言えるが、定価ベースで考えると割高感が拭えない。まぁそんな事は気にしない裕福層が選ぶクルマとも言える訳だが。
既に見慣れた感のあるメルセデス・ベンツのエントリーラインに共通インテリア。これが国内メーカーならば「使い回し」と非難の的になりそうだが、メルセデスの場合、特に問題視するメディアも無いから不思議なのだが、未だ品質感に不足はなく、メルセデスの入門モデルを買った顧客の満足度を満たすものだと思う。
ステアリングコラムに生えるセレクターレバーでシフトポジション(P/R/N/D)の切り替えができる「DIRECT SELECT」は慣れると便利。更にパドルシフトが装備されるから、全ての変速動作がステアリングから手を離すことなく完結するのは良い。
初期モデルの「Aクラス」をテストした際、7G-DCTの変速ショックがVW のDSG(乾式7速)と比較し格段に少なくて感心したものの、もっさりとした散漫な動作が気になった記憶がある。しかし流石モデル末期となり熟成が進んだ様で、市街地を20分程度走った限りネガは無かった。ツインクラッチミッションの弱点である冷間時や急坂発進でどんな挙動となるかはテスト出来ていない。
「Bクラス」の走りはスポーティとは言えないが、良質な実用車として模範的な出来栄えと言って良いだろう。特に気に障るような尖った動きがなく、長く乗って飽きないタイプのクルマだろう。初期モデルは乗り心地の硬さが指摘されていたが、最新モデルは「しなやか」と表現しても良い範疇まで進化している。但し、日本の駐車場事情に合わせるため、無理にローダウンした弊害で、最低地上高が10.5cmしか無いのは不安要素。コンビニ等の輪留めには注意が必要だ。
ライバルであるBMW「2シリーズ・アクティブツアラー」のディーゼルエンジンと比較すると、「Bクラス」のガソリンターボは流石にトルクの細さを感じる。燃費も高価なハイオクを消費する割にイマイチの様だ。(テスト時はメーター表示で10km/Lを割っていた)また、ボディの剛性感に設計年次の古さを感じさせるのも事実。
一方、BMWの1.5L3気筒ターボエンジンと比較すると、やはり「Bクラス」に4気筒エンジンの上質さを感じた。BMWの3気筒エンジンはアイドリング時の振動(ブルブルとボディが震える程)を消せていないのが問題だ。但し、エンジンを回したときの伸びやサウンドはBMWの方が上だった。
そろそろ結論を。
メルセデス・ベンツのエントリーラインである「Bクラス」はモデル末期となり、熟成されたパワートレーンと広くて実用的な荷室が魅力的なクルマである。欧州車は熟成されたモデル末期こそがお買い得というのは間違いではない。
一方、最新のライバルと比べると、ボディの剛性感に古さを感じたり、ディーゼルエンジンが用意されない等、商品力の相対的低下は否めない。国内仕様は既にグレードが整理され「B180」一本に絞られており、メーカーも「Bクラス」にあまり大きな期待をしていない事が伺えるのは残念だ。
今から「Bクラス」の新車を買うには、総額400万円を軽くオーバーする事を納得させるだけの魅力に欠けるのは否めない。このクルマは認定中古車で登録1年以内の低走行モデル(試乗車・サービス代車あがり等)が220万円位から豊富に手に入る状態。そのあたりを割り切って買えば、かなり良い買い物になりそうだ。
Posted at 2017/09/18 19:09:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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