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2017年04月26日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ・デミオ "13C" 感動の再会とネコ。

[試乗インプレッション]マツダ・デミオ "13C" 感動の再会とネコ。  ここ半年くらい不本意ながら(?)多忙だったので、リフレッシュを兼ね沖縄へ。今回宮古島にも初上陸を果たした。
沖縄本島と宮古島のどちらでもレンタカーを手配。本島はいつも通りマツダ車を指定。宮古島は走行距離も限られるから、あえて何も指定せず当日のお楽しみにした。
まずは本島で借りたマツダ「デミオ」の話から。
那覇空港でレンタカーを借りた経験のある方はお判りだろうが、那覇空港ではレンタカー会社選びが重要だ。もちろん価格も大事な要素だが、限られた旅の時間を失うのは避けたいものだ。皆さん考えることは同じで、午前中出発でお昼前後に那覇空港へ到着する時間帯が最も混雑する様だ。特に空港から離れたアウトレットモール「あしびなー」に近い豊崎地区に営業所がある「OTSレンタカー」や「オリックスレンタカー」は観光シーズンになると周辺道路が渋滞する影響で送迎バスの運行ダイヤがパンク。私の経験では空港到着からレンタカーで走り出すまでに二時間以上かかったことも有る。
その点、マツダ車が得意な「タイムズレンタカー」は空港の近くに営業所があるから到着してスグにレンタカーで出発が可能。私は当面那覇空港では「タイムズレンタカー」で決まりだ。
さて、沖縄本島の旅には今回もマツダ「デミオ」のガソリンモデル「13C」が割り当てられた。ワザワザ沖縄まで行ってマイカーと同じ車種を借りるというのも芸のない話だが、「ヴィッツ」「パッソ」「マーチ」あたりの出来損ないカーに乗って旅をするのは真っ平ゴメン。楽しいドライブが苦痛・苦行になっては意味がない。
今回借りた「デミオ」君。どこかでお会いしたような.....。早速パソコン内部の写真データを調べてみたらビンゴ。昨年9月にも沖縄を訪れており、その際に借りた「デミオ」と全く同一個体であった。レンタカーで久し振りの再会を果たすというのも珍しい経験だ。
それにしてもこの「デミオ」君は写真の通り猫にも好かれているようで、複数の猫がデミオから離れようとしない。クルマの良し悪しを見抜く猫。なかなかのものである。大半の日本人にはその眼力がないと言うのに。下の写真3枚目は顔面に生々しい傷のあった猫。喧嘩に負けたんだろうか。野良猫の世界も厳しい。写真4枚目はまだ子猫位のサイズ。元気に育ち生存競争を勝ち抜いて欲しい。なにも餌になるものを持ち合わせておらず、写真だけ撮って静かに退散。
それにしても「デミオ」はBセグメントのコンパクトカー中で最も美しいボデイデザインだと思う。オーナーの贔屓目を抜きにしてもだ。これが「デミオ」ではなく不細工番長の「パッソ」だったら...。確実にカメラを向ける事はない。
クルマを選ぶ基準はひとそれぞれ。荷室のサイズ・形状やシートの倒れ方、車中泊の快適さが何より重要と言う方もいる。販売店やセールスマンとの人間関係で選ぶこともあるだろう。別にどれも間違いではない。だからこそクルマ選びは面白く、深いのだと思う。
現在新車で買えるクルマの中で、軽自動車も含め、100万円台のクルマを比較検討してみると、現行「デミオ」はかなりお買い得である。先日、マツダは「デミオ」の全機種に先進安全技術「i-ACTIVSENSE」を標準装備とする事をリリースした。具体的には低速走行時に前方のクルマとの衝突回避をサポートし、被害を軽減する自動ブレーキ「スマート・シティ・ブレーキ・サポート[前進時](SCBS F)」、徐行・停車時に前方の障害物が検知された状態での急発進を抑制する「AT誤発進抑制制御[前進時]」、車線変更時に斜め後方の車両を知らせる「ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)」、駐車場などでの後退時に横から近づく車両を検知し接触の危険を知らせる「リア・クロス・トラフィック・アラート(RCTA)」の四点が全車標準となる。
私が最もお買い得と判断する「デミオ」のグレードはガソリンモデルの「13S」。147.9万円で5MT/6ATが選択可能。上記の先進安全技術「i-ACTIVSENSE」を標準装備する他、SRSサイド・カーテンエアバッグやステアリングのチルト・テレスコも標準。この価格帯でここまで安全装備・快適装備が一通り揃うクルマは珍しい。更に望むなら、LEDコンフォートパッケージ(97200円)を追加すると贅沢装備まで追加される大盤振る舞い。これで合計157.6万円。後席と荷室はスタイリングの影響で広々・快適とは言えないが、実用上困ることはない。もう少し「デミオ」は評価されても良いクルマだと思うのだが...。
余談が長くなった。昨年9月以来で再会したレンタカーの「デミオ」。走行距離は1.4万キロ。特に劣化やヤレもなく気持ち良くドライブが出来た。但し、マツダコネクトではなく、販売店取付タイプのナビは使い勝手がイマイチ。マツダコネクトは初期の完成度が低く評判を落としたが、最新版は特に気になるネガはなく、価格を考えたら文句はない。ただ、ナビに色々こだわりたい人には物足りないかも。
相変わらずガソリンのデミオは鼻先が軽く、ディーゼルとは全く違う軽快なドライブフィールが爽快だ。ミッションもこのクラスでは贅沢な6ATで、トルコンのスリップが感じられず、キレの良さはディーゼル以上に際立つもの。これにサンルーフかキャンバストップが選択出来れば完璧なんだけどな。今後のマツダには選択肢の幅を拡げる事をお願いしたい。
長くなったので、今回はこの辺で。次回は宮古島で借りた「ヴィッツ」の話題を。



Posted at 2017/04/26 14:30:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2017年04月16日 イイね!

[試乗インプレッション]ボルボ・V40 D4 Inscription 2.0Lディーゼル+8速AT

[試乗インプレッション]ボルボ・V40 D4 Inscription  2.0Lディーゼル+8速AT以前から一度試したいと思っていたボルボ「V40」のディーゼルエンジン搭載モデル「D4 Inscription」をテストする事が出来た。2012年9月に本国発表され、日本市場には2013年2月から導入されているから、そろそろモデル末期と言える時期。(モデルチェンジの順番はV60/S60シリーズが先だと思うが。)
今回テストしたグレードはディーゼルエンジン搭載モデル「D4」シリーズのトップグレードとなる「D4 Inscription」で本体価格は414万円。欧州のライバルモデルと比較すると、標準装備のレベルが高く、特に安全装備は万全の品揃え。カーナビやETCまで全部入りである事を考えると、まぁ納得の範囲か。ベースモデルの「V40 D4 Kinetic」は364万円だが、カーナビがオプションで+21万円也。グレード間の価格差は割と小さい。アレコレとパッケージオプションにして追加料金を取ろうとするメーカーより親近感が湧く。
ボルボ「V40」はプラットホームにフォード傘下時代の名残である「フォード・C1プラットフォーム」(ボルボではP1プラットフォームと呼ぶ)を使う。先代のマツダ「アクセラ」とも血縁関係となる。(マツダはBKプラットホームと呼んでいたはず)まぁそんな事は知らなくても良い知識であるが、それを知った上で「V40」を眺めていると、どうしても先代「アクセラ」とシルエットが似ているような気がするから不思議。まぁそんな事を言うのは私くらいなもんだろうが。
「D4 Inscription」は全長4370mm全幅1800mm全高1440mmで車重は1540kg。エンジンはDrive-EディーゼルのD4エンジンと呼ぶ2.0L・4気筒ディーゼルターボで190ps/4,250rpm 40.8kg-m/1,750−2,500rpmを発揮する。決して軽量なクルマではないが、エンジンの出力値を見ればパフォーマンスに不足が有るはずもない事は判る。ミッションは贅沢な8速A/Tを奢るのはプレミアムブランド故か。
インテリアもプレミアム志向の造りとなっていて、スカンジナビアンデザインと言われる北欧のエッセンスが心地よい。少なくともドイツ車とは全く違う空間。このインテリアを気に入ってボルボ「V40」を買ったとしても後悔はしないだろう。細かいことを言えば、カーナビの7インチモニターの配置が類型的で古臭く感じたが、日本市場向けのナビは三菱電機製がインストールされていて実用上の問題は感じなかった。
ボルボ車は以前から思う事だが、室内空間の優しさと言うか、特別な刺激を感じさせず、包み込まれるような居心地の良さが魅力。長距離ドライブのお供にはピッタリだろう。
エンジンを始動すると、それなりにディーゼルエンジン特有のカラカラ音が室内にも透過するが、普段デミオのディーゼルエンジン音に慣れているから何も気にならなかった。一般的にはどうなんだろうか。
流石に2.0Lの4気筒ディーゼルターボエンジンは極低回転域からもググッと太いトルクを発生し、タイムラグを感じさせない。その反面、マツダのディーゼルターボエンジンに比べると若干高回転側は苦手の様だが、8速A/Tが裏方で良い仕事をしており、十分にパワフルで速い。しかし、得意分野はグランドツーリングだろう。今回ガソリンエンジン車はテストしていないのでその差は不明だが、特に鼻先の重さも気にならなかった。むしろ、「D4 Inscription」はタイヤが225/45R17を奢られているが、クルマのキャラクターを考えれば、もう少ししなやかな足さばきでも良い。その意味でベースモデルの「V40 D4 Kinetic」が205/55R16を履くからこちらにも興味がある。
誤解を恐れずに言えば、マツダ「アクセラ」の「22XD」と全般的に味付けが似ていると感じた。正確に言えば、マツダ「アクセラ」がスポーティ方向で、ボルボ「V40」はコンフォートな味付け。アクセラにコンフォート志向の上級グレードを設定したら「V40」に似た味付けになりそう。エンジンはマツダが活発・高回転型。一方ミッションはボルボが8速を奢るから変速ショックが少なくスムーズに感じた。まぁこの辺は好みの世界と言える範疇かも。現行「アクセラ」はご存じのとおりプラットホームを一新し、「SKYACTIV-CHASSIS」を採用するから既に血縁は無いが、元々は同じフォードグループ。傾向と対策は似るのだろうか。
ちなみに、マツダ「アクセラ」のトップグレード「22XD L Package」(FF/6AT)が308.8万円。約100万円の価格差がある。この差をブランドバリューと見るか、独特なスカンジナビアンデザインの世界観にどこまでエクストラコストを支払えるかと言う問題か。インテリアの質感向上は次期「アクセラ」の課題かもしれない。
ボルボ「V40」は全車にボルボ・サービス・パスポートが提供され、新車から3年間は定期交換部品まで含め追加費用は発生しない。万が一のトラブル時にはロードサイド・アシスタンス・サービスもある。追加費用を払って+2年の延長保証も加え、5年間じっくりと1台のクルマに乗るにはボルボ「V40」案外悪くない選択肢かも。

↓なんとなくシルエットが似ている気がする。

↓現行型の「アクセラ」。22XD L Package 性能を考えるとかなりお買い得。
Posted at 2017/04/16 22:58:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2017年03月20日 イイね!

[試乗インプレッション]シロトエン・DS 3 カブリオ 電動キャンバストップ

[試乗インプレッション]シロトエン・DS 3 カブリオ  電動キャンバストップ先日、以前から一度乗ってみたいと思っていたシトロエン「DS3 カブリオ」をテストする事が出来た。意外にも「DS3」は2010年3月より日本に導入されているから、既に7年が経過している長寿モデル。路上で目撃する事が極めて稀なモデルだから、陳腐化していないのかもしれない。
初期導入モデルは1.6L(NA)と4ATもしくは、1.6Lターボ+6MTだったと記憶している。途中で、1.6L(NA)が1.2L(NA)と5速ETG(AMT)に変わり、2016年5月から最新のDS WINGフェイスに変わったタイミングで1.2Lターボ+6速ATに換装された。割とパワートレーンがコロコロ変わっているのも面白いクルマであるが、それだけ激動の時代だったという事なのかも。
個人的にPSAグループの4ATや5速ETG(AMT)には良い印象が無く、昨年のMCで6ATになって俄然興味が増していた。特に、私が愛する「キャンバストップ」を用意する「DS3 カブリオ」は赤丸急上昇(笑)の注目株であった。過去に「C3プルリエル」と言う不思議なオープンモデルもありましたよね。
早速実車とご対面。最新の「DS WING」フェイスに仕立てられた「DS3」を見たのはこれが初めて。正直、激変したフロントに対して、お尻は初期モデルから大きな変更がないから、少々チグハグな印象は否めないが、この業界では良くある話。よくぞ7年間も細々ながら日本市場に供給されてきたと有難味すら感じると言えば言い過ぎだろうか。
価格は304万円。お買い得と言うには抵抗があるが、マニアックな選択肢にある程度のコストを払う覚悟が有れば許容の範囲内か。特に「DS3 カブリオ」はライバルが少ない。フィアット「500C」とルノー「トゥインゴ」位しかキャンバストップで比較可能な車種が無いから、欲しい人は買うしかない。それよりもマイナー車の宿命でリセールは弱いだろうから、そっちの覚悟が求められるだろう。
さて、初めて乗り込んだ「DS3 カブリオ」だが、古参モデルとは思えない(古参モデル故の??)色気がある。内外装の微妙な色遣いやデザインへの気配りは流石としか言いようがない。日本のメーカーに最も欠けるのはこうした「遊び心」ではないか。もはや文化としか言いようがないが、メーター周りのフォントにも"ひとひねり"されているから面白い。
一方、随分下の方に追いやられたCDオーディオやナビ設置に苦労しそうなインパネレイアウトには時間の流れを感じる。最新プジョー車はモニターを積極的に取り入れているから、「DS3」も次期モデル(があるとすれば)では大きく変わるだろう。
結論から書いてしまえば、興味のあった1.2LのPureTechと呼ぶ3気筒ターボエンジンと6ATのパワートレーンは、流石インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを受賞するだけの事はあって、私が過去に体験したダウンサイジングターボエンジンの中で最高と評価したい。
スペック的には110ps/5,500rpm 20.9kg-m/1,500rpmと取り立てて驚く数値ではない上に、車重が1200kgもあるから正直動力性能はあまり期待していなかった。低回転域からの豊かなトルクはライバルも同様だが、アクセルを踏み込んでいった時のキレのあるアウトプットと爽快な回転上昇フィーリングは新鮮。それでいて3気筒特有の低級な振動や雑音も無く、知らなければ3気筒と感じることは無い。更に6ATとのマッチングも良く、変速動作に迷いもなかった。これだけ良く出来たパワートレーンに解放感あるキャンバストップが組み合わされるのだから、天気が良ければ何処までも走りたくなる。余談になるが、同パワートレーンを採用するプジョー「208」のStyle(6AT)なら217万円。これはかなりお買い得。もっと評価されても良いのではないか。低速域で違和感の残るVW系DSGより日本人の肌に馴染むのは間違いない。
7年以上が経過する古参モデルに大開口のキャンバストップと来れば、ボディ剛性はお世辞にも...と言いたいところだが、体感できる程のネガが無かったのに驚いた。キャラクター的に山道・峠道をゴリゴリ走り込むクルマではない。颯爽とキャンバストップを開放して郊外をドライブするにはこれ以上望むものは無い。「DS3」はモデル末期になって最新のパワートレーンを得たことで、熟成が進んだクルマ本来の魅力に更に磨きがかかった様に感じた。
試乗前に想定していた期待値を大きく上回る事は多々ある事ではないだけに、貴重な経験となった。やはり、乗らなければ判らないことは有る。数年後に価格がこなれた中古車が出てきたら買おうかな....。
Posted at 2017/03/20 12:14:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2017年02月26日 イイね!

[試乗インプレッション]スズキ・スイフト HYBRID ML 僅かに路線変更?

[試乗インプレッション]スズキ・スイフト HYBRID ML 僅かに路線変更? 新型スズキ「スイフト」に短時間ながら試乗する事が出来た。今度のスイフトは「RS」系を推している様だが、標準系のトップグレードとなる「HYBRID ML」が用意されていた。個人的にゴテゴテした装飾の少ない標準系が好みなので良かった。
「HYBRID ML」は162.5万円(FF/CVT)だが、メーカーOPのセーフティーパッケージと全方位モニター付メモリーナビが追加されていたから合計で186.4万円。ナビ・快適・安全装備が一通り揃っていて、何ら不足を感じないバランスの良いグレードチョイスである。
スズキの表記を遵守し、世界で「スイフト」と名称統一されてから3代目となる新型「スイフト」。個人的に初代二代目はどちらも絶賛してきた大好きなクルマ。当ブログにおいて「スイフト」の試乗インプレッションは常に人気記事であり、アクセス数のトップ5に「スイフト」関連記事が2つもランクインしている程だ。(1つ目)(2つ目)
そんな「スイフト」のフルモデルチェンジである。いつにも増して試乗する機会を楽しみにしていた。しかし、結論から言ってしまえば今回ばかりは「絶賛」と言えない結果に。
テストした「HYBRID ML」のサイズは全長3,840mm全幅1,695mm全高1,500mmでホイルベース2,450mm。車重は900kg。パワーユニットはK12C型の1.2L 直列4気筒DOHCで91PS/6,000rpm 12.0kg-m/4,400rpmを発揮。モーターは3.1PS/1,000rpm 5.1kg-m/100rpmと低出力タイプである。
先代比で約80kg程度の軽量化に成功した新型「スイフト」だが、残念ながら「欧州車より欧州らしい」と表現されたクラスを超えるドッシリとした安定感はやや後退した印象。直進安定性に物足りなさを感じた。軽量化と安定感のある乗り心地の両立は難しいのだろうか。若干後ろ脚が柔らか過ぎる様に思う。今回は短時間かつ市街地オンリーのテストなので、これだけで結論は出せないが、期待が大きかった分、肩透かしを食らった気分ではある。
ゼロ発進時から軽量なボディを活かし、加速は結構軽快だが、副変速機構付CVTが残念ながらラバーバンドフィールを消し切れておらず、全般的に燃費重視なセッティングに寄ってしまった印象が拭えなかったのも惜しい。
但し、脚回りとCVTを除けば良い印象しかない。シートはザックリとしたファブリックの感触とやや強めのホールド性が良い。全車にチルト/テレスコを標準装備し、調整幅が広いのも美点。ステアリングも適正なアシスト量で、フィードバックも適度にあるから文句はない。エンジンサウンドは割と透過してくるタイプだが、不快な印象もなく、これ位聴こえていた方がガソリンエンジンを回している実感があって良い。
インテリアのデザインも最近珍しいドライバー優先のラウンドタイプで写真で見るよりも品質感があって良かった。エアコンの操作パネルがチト下方過ぎる気もするが、慣れの範疇だろう。総じて、国産ライバルと比較し、新型「スイフト」のアドバンテージは依然有効であるが、期待値には届かなかった。最大のライバル、マツダ「デミオ」との比較では躊躇なく「デミオ」を勝者としたい。(デミオの
13S Touringと比較して)
雑誌等の情報によれば、「HYBRID ML」は日本市場専用にショックアブソーバー・タイヤ・パワーステアリング等がチューニングされているとか。更に「RSt」であれば、K10C型の直列3気筒直噴ターボに6速ATが組み合わされるから、大きく印象が変わる可能性がある。次は「RS」系のグレードでテストしてみたい。
本当は「RS」(5MT)をテストしたいが、そんなマニアックな試乗車は用意されないよな...。870kgの軽量ボディに5MTは絶対に楽しいと思うのだが。(パワーウエイトレシオ9.56kg/ps)

Posted at 2017/02/26 22:01:59 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2017年02月25日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ・ロードスター "S" 素のNDはNAの再来か?

[試乗インプレッション]マツダ・ロードスター "S"  素のNDはNAの再来か?前回の記事でマツダ「ロードスターRF」をテストし、その流麗なスタイリングと軽快かつパワフルな走りにちょっとした感動を覚えた事を投稿した。それと同時に、ベーシックな1.5Lの「ロードスター」と2.0Lの「ロードスターRF」がどれ程・どの様に違うのか検証したいと思った。見た目・スペックの他に価格差が結構あるから、トータルでどちらが「買い」なのか、自分なりの結論を出したいなと。幸いなことに、「ロードスター」の最もベーシックな「S」を試す事が出来た。
これまでも何度か「ロードスター」のテストは経験しているが、20分程度の市街地走行が大半だったので、試乗インプレッションを書くに至らなかった。グレードも「S Special Package」か「RS」であり、私が希望していたベースグレードの「S」は未経験だった。「S」はシリーズで唯一車重が1000kgを下回る990kgを達成。ND型ロードスターの中で最もNA型(初代)ロードスターの走りを彷彿とさせるセッティングと言う前評判があり、気になっていたグレード。価格は249.4万円(税込)。ミッションは6MTのみという潔さ。トルクセンシング式スーパーLSDやリアスタビライザー等が省かれる事や、快適装備が一部削られるものの、最低限必要な装備は揃う。価格と快適性のバランスを考えると、渋い存在だと思う。ただ難点はマツダコネクトが省かれ、セグメント液晶オーディオディスプレイに仕様が固定されること。カーナビやバックカメラの設置が難しいだけに、コレはメーカーOPで選択出来るようにすべきだったのではないか。
直前に乗った「ロードスターRF」のトップグレード「RS」はメーカーOPも含め406万円と言う仕様であったのに対し、ベーシックな「ロードスター」の「S」は249万円。その差は157万円にも達する。諸費用・ランニングコストを無視すれば、価格差でデミオの1.3Lガソリンモデルが買える位に違う。(これがBMWやアウディであれば、エンジンやボディの仕様差で150万円程度の追加コストは当たり前なんだけどね。)
まぁそんな下世話な事は抜きにして、念願のベーシックモデル「S」に乗り込む。「加飾」と呼ばれるメッキモール・リングが省かれたりするから、「S」のインテリアは素っ気無い印象。「ロードスターRF」は華やかなフルカラー液晶を仕込んだメーターパネルだったが、「S」はモノクロでシンプルなメーター。なるほど、確かに色々と価格なりの差異化が施されているが、本質的な不足はない。いずれも屋根を開けて走り出してしまえば些細な違いでしかない。
「S」で走り出し直ぐに感じたことは、全体的に柔らかな乗り心地と、線は細いが息の長い加速。こう書いてしまうとスポーツカーとして不適格に思われるかもしれないが、確かにNA型(初代)ロードスターの再来と言う表現は理解出来る。但し、私の記憶にあるNA/NB/NC型のロードスターと比較して、最新のND型はボディ剛性(感)が極めて高い。多少の凸凹道を走ったところでボディはミシリとも言わないし、スカットルシェイクも無い。ボディがガッチリしているからこそ、脚は自由に動くことが出来、相対的に乗り心地が良くなる。懐古主義と言うよりも、最新の設計が施された恩恵と理解すべきだろう。何故なら、直前に乗った2.0Lの「ロードスターRF」はレカロシートやビルシュタインダンパー等が奢られるから、相応に固くハードな乗り心地を覚悟していたが、実際は不快な硬さや振動は無く、長距離を走る事にも躊躇は無かった。基本的に「S」も同じ方向性のセッティングだが、タイヤサイズが1インチ小さいことに加え、トンネルブレースバーやリヤスタビライザー等が省かれることで若干柔らかな乗り味となるのかもしれない。まぁこれは2台続けて乗り比べて判る程度の差ではある。
一方、エンジンの差は小さくない。2.0Lエンジンはパワフルで少し演出が入ったかのようにワイルドな吹け上りとサウンドが面白い。その反面6000~6500rpm付近で回転上昇に頭打ちを感じさせるから、ガンガン回し高回転側で遊ぶエンジンではない。北米市場がメインのパワーユニットと言ってしまえば簡単だが、1.5Lに比べてトルクがあるから市街地のストップ・ゴーはラク。高速道路を延々と流すのにも適するだろう。
1.5Lエンジンは2.0L比でゼロ発進時から明確にトルクが細く、繊細なクラッチワークを求められる。しかし、回転の上昇と共にパワーが絞り出されるような古典的な味わいがあるエンジン。2.0Lより500rpm程レットゾーンが高く、7500rpm付近までキッチリと使い切ることが出来た。軽量なボディのND型ロードスターを6MTでコキコキ操りつつ山道を走り込むならコッチ。マツダが日本市場には1.5Lがベストマッチと力説するのも納得と言うところか。
山道では自然なロールは許容しつつも、FRのスポーツカーらしい切れのあるコーナリングは「ロードスター」の真骨頂。「S」はトルクセンシング式スーパーLSDが省かれるが、軽量でエンジン出力も限られるからその必要性は感じなかった。
エンジンサウンドはやや事務的で「官能」と表現するには躊躇がある。しかし、聴いて不快感は無く、ボリュームも適正だから問題は無い。「ロードスターRF」の「RS」には「インダクションサウンドエンハンサー」が装着され、エンジンの吸気脈動を躍動的なサウンドに増幅し、アクセル操作にシンクロした爽快なサウンドをキャビンに響かせると言うから、その効果かもしれない。幸い「S」にも販売店OPで装着可能だ。(¥13,122/税込)
手動のソフトトップは1か所のロックを解除するだけで簡単に開けることが出来る。閉める時もアシストスプリングのお陰で片手でもラクラク。ソフトトップ開閉時に合わせてサイドウインドーを自動で下げてくれるから「ロードスター」のソフトトップは電動化する必要性を感じなかった。
歴代「ロードスター」は風の巻き込みが少なく、相対的にオープン走行を長時間楽しめるのは美点。ND型も当然ながら継承している。「ロードスターRF」の方が更に風の巻き込みは少ない印象だが、解放感は一歩後退。しかし、周囲の視線が気になる方は「ロードスターRF」だろう。
そろそろ結論を。
「ロードスターRF」は流麗で美しいスタイリングとパワフルで扱いやすい2.0Lエンジンが組み合わされることで、「ロードスター」の上級シリーズと言うポジションを明確にした。
一方、「ロードスター」の最もベーシックな「S」においても、スポーツカーを操って走る楽しさやオープン走行の爽快感はなんら劣ることなく楽しめることが確認出来たのは収穫だった。
「ロードスターRF」と「ロードスター」のどちらが自分にとって「買い」なのかという当初の問題については、正直悩みが深まった印象。スタイリングを優先するならば「ロードスターRF」。純粋に走りを楽しむなら「ロードスター」なのかな....。無いものねだりをするのは本意ではないが、1.5Lの「ロードスターRF」があればそれが回答だったかも。いずれ日本仕様に追加されることを期待しておこう。
「ロードスター」の現行ラインナップ中から仕様・価格・リセール等も含めリアルにマイカーを選ぶならば、僅差で「ロードスターRF」ではなく「ロードスター」の「S」か「S Special Package」の6MTを選ぶ。但し、「デミオ」と「ジムニー」の2台体制に満足しているから、「ロードスター」が入る隙間が無いのが問題か...。



Posted at 2017/02/25 21:44:34 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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