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2011年12月30日 イイね!

[試乗インプレッション]スバル・インプレッサ 1.6i-L(FF) / 2.0i EyeSight(AWD)

[試乗インプレッション]スバル・インプレッサ 1.6i-L(FF) / 2.0i EyeSight(AWD)新型インプレッサに試乗することが出来た。年末にも関わらず、スバルの販売店は新型インプレッサを見に来た客で大盛況。やはりスバルは熱心なファンが多い事を再認識する。今回テストしたグレードはFFの1.6i-LとAWDの2.0i-EyeSightの2グレード。それぞれ同じコースを15分程度走らせて貰った。市街地オンリーのコースであり、インプレッションとしてはショート版になるが、1.6Lと2.0Lを乗り比べる事が出来たのは収穫であった。
レガシィが北米重視の開発方針となり、日本で乗るには少々大き過ぎるサイズに成長したのに加え、日本人の美意識では素直にカッコイイとは言えないバタ臭いデザインになってしまった事で、新型インプレッサに期待していたスバルファンは多かったことだろう。新型インプレッサはサイズ・スタイリング・質感・価格なども含め、その期待に充分応えられるだけのクルマに仕上がっていると思う。後はスポーツモデルの展開が気になるところであるが、1/13~開催の東京オートサロンで「インプレッサG4 STI CONCEPT」が出展される予定だから、ある程度は見えてくるのだろう。
さて、先に乗る事が出来たのは5ドアHBの「SPORT 1.6i-L」のFF/CVTモデル。価格は171.1万円~である。今回のインプレッサはアイドリングストップ等に代表されるように、燃費向上が大きなセールスポイント。販売の中心はこの「1.6i-L」(FF/CVT)と想定している様だ。北海道出身の私に2WDのインプレッサとは何か物足りない気もするが、首都圏では確かに2WDで充分であろう。
たっぷりとしたサイズのシート(ヘッドレストも大きい)やステアリングにチルト・テレスコ機能が着くお陰でポジションに不満は無い。メーター類もスッキリとしていて見やすいし、センター部には高精細なマルチファンクションディスプレイが様々な情報を表示する。販売店OPのカメラを追加すれば、高価なメーカーOPのカーナビを購入せずとも、バックカメラによる映像を表示する事が可能であり、無駄な出費を強いられずに済む。既にスマートフォンをカーナビ代わりに使う事も可能な時代であり、高価な純正ナビの時代は終わりつつある。スバルの素早い取り組みは大いに評価したい。
「1.6i-L」の走りは非力な印象が否めなかった先代1.5Lと比較し、確実にパワフルになり、軽快な加速フィールが印象的だった。ただ、エンジンとCVTが発するノイズは少し大きめ。特にCVTの発する高周波ノイズはあまり気持ちの良い音ではなかった。アイドリングストップ機能が作動すると当然のようにキャビンは静寂になるわけだが、ギャップが大きく感じられた。アイドリングストップ機能は再始動も素早く振動も少ない。スバル初採用としてはかなりの出来栄え。心配していたCVTの違和感はスバル自慢の「リニアトロニック」では気にならなかった。これならCVT嫌いな方でも常用出来るだろう。ステアリングやブレーキのフィーリングも従来のスバル車同様に秀逸でしっかりと作り込まれている印象。ノイズについては今後の改良で改善されていくものと期待している。
次にAWDの「2.0i EyeSight」に乗った。219.4万円~のモデルであるが、私が思うにこのグレードが一番お買い得だと思う。国内外のライバルを見渡しても、この価格帯でこれだけの装備と本格的なAWDが提供されるクルマは少ない。このクルマにアウディのバッヂを付けたとすれば+150万円は軽くアップするだろうネ。インプレッサをマイカーにするならば、「1.6i-L」の5MT/AWDと悩むところだが、最終的には「2.0i EyeSight」に決定すると考えていた。
「2.0i EyeSight」に乗り込んでもインテリアの印象は「1.6i-L」と大きく違わないが、ステアリングにEyeSight関連のスイッチとパドルシフトが追加されるのが大きな違い。ちなみに、1.6LのCVT車にパドルシフトは無く、シフトレバーでもマニュアルシフトする手段は用意されず、「L」レンジが用意されるのみとなる。
「2.0i EyeSight」で走り出した瞬間、私の中でこのグレードが「イチオシ」である事が確信となった。AWDの効果が大きいだろうが、クルマの直進安定性が俄然高くなるし、ステアリングもグンと落ち着きを増す。更に、1.6Lで気になった嫌なノイズも不思議な事に2.0Lでは気にならなかった。原因は不明だが、ハッキリと体感出来る程の差が生じていた。予算と燃費の面では1.6Lが有利なのは間違いないが、クルマとしての出来栄えは断然2.0Lと軍配を上げておこう。
今回のショートテストでは高速道路もワインディングロードも含まれておらず、インプレッサの走りを評価するにはあまりにも材料不足だが、やはりスバル車はAWDモデルに長けており、EyeSightの先進性も含め私が購入するならば、「2.0i-EyeSight」だろうと言う結論を見出す事が出来た。もちろん今後の改良時に2.0L+AWD+6MTと言うモデルが追加されたならば、それが理想だとは思う。
現時点でインプレッサのライバルと考えるのはゴルフとアクセラだろう。ゴルフの「TSI Comfortline Premium Edition」が289万円(FF/7DSG)。アクセラスポーツの「20S-SKYACTIV」(FF/6AT)が215万円)であるが、この3車での比較であれば、私はインプレッサを購入するだろう。ただ、アクセラについてもMC後の「20S-SKYACTIV」はチョイ乗りしか出来ていない状態であり、機会があればじっくりとテストした上で最終結論を出したいところだ。

Posted at 2011/12/30 23:15:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2011年12月30日 イイね!

[試乗インプレッション]スズキ・スイフトスポーツ(6MT)まずはショート版。

[試乗インプレッション]スズキ・スイフトスポーツ(6MT)まずはショート版。新型のスイフトスポーツに試乗することが出来た。試乗と言っても、街中をホンの15分くらい走っただけなのでショートインプレッションということで。
ベースモデル(1.2L)のテストは既に何度も経験しており、これをベースに「スイフトスポーツ」を作ったらどうなるんだろうかと期待していたクルマ。今回の東京モーターショーでは「ハチロク」「BRZ」に話題を持っていかれた印象が有り、思っていたよりも盛り上がりに欠ける印象なのが惜しいところだ。テストしたのはチャンピオンイエローのボディ色が眩しい6MTモデル。CVT車は1/27~の発売であるため現在配備されている試乗車はすべてMT車ということになる。先代スイフトスポーツは販売台数の約7割前後がMT車だったというから凄い。既に東京モーターショーで対面を果たしているから新鮮味には欠けるが、ナンバーが付けられ公道走行可能な状態での対面には違った興奮を感じるクルマである。
早速、室内に収まるとガチッリとサポートしてくる純正スポーツシートと赤いステッチで彩られたステアリングとシフトノブ。そして240km/hまで切られたスピードメーターがベースモデルとの違いを主張してくる。先代(初期型)はシート地もレッドだったりやり過ぎと言うか、玩具っぽい演出が鼻についたが、新型は随分と大人になった印象。物足りなく感じるヒトもいるだろうが、私はこの位で丁度良く感じる。しかし、先代にはメーカーOPでレカロシート+SRSサイド+カーテンエアバッグのメーカーOPが存在していたのに、どちらも新型には用意されない事がつくづく惜しい。
スイフトスポーツには「キーレスプッシュスタート」が標準装備されているから、エンジンの始動はプッシュボタンを押す事になる。このクルマに限らず、儀式的な感覚から言えば「キーを挿し捻る事でエンジン始動」という動作が無いのは寂しく感じるのは私が古いタイプの人間だからだろうか。もちろん利便性は充分に理解しているのだが。運転席シートは上下リフターがあり、ステアリングにはチルト・テレスコが備わるから好みのポジションがビシッと決まるのが嬉しい。先代は少しポジションが高いな....と感じたが、新型は決して低くは無いが不満は無かった。この辺りはもう少し走り込まないと判らない部分でも有る。
エンジンを始動してまず驚くのが静粛性。振動も少なく、スポーツモデルだと身構えていると肩透かしを食らう。クラッチも軽い部類。シフトもカチカチと言うよりはゴクッゴクッと入るタイプ。ステアリングもズシッと重い訳ではなく、低速域では少し軽いくらい。日本人が考えるスポーツモデル像から言えば「甘口」に感じる部分も有るが、195/45R17のタイヤをサラリと履きこなしているし、突っ張るような「ただ固めたアシ」では無い事は街乗りでもヒシヒシと伝わる。なかなか奥行きの深いクルマだろう。個人的には先代のポロGTI(1.8Lターボ+5MT)なんかと似た様な印象を感じたから、より欧州テイストなクルマだと理解するべきだろう。
走り出しても6MTと言えど必要以上に加速力重視のローな変速比ではなく、全般的に大人の味付け。やはり燃費も意識しなければいけない時代背景もあるのだろうか。この辺りは高速道路や山道も含めてテストした上で結論を出したい。1.6Lエンジンはアイドリング時こそ静粛なムードだが、回し始めればソコソコにスポーティなサウンドも聴かせてくれる。ただ、前述のように変速比の影響が大きく、あっという間にレッドソーンに飛び込むような性格ではなく、ドラマチック性には一歩欠ける印象が残る。日本仕様については多少の燃費を犠牲にしても、もう少し加速力重視のセッティングを与えても良かったのではないか。どうせ、星3つのエンジンであり、エコカー減税等とも無縁なんだし。
そろそろ結論を。スイフトスポーツは私が想像していた以上に先代よりも進化していたと言うべきだろう。先代は判り易いスポーツ性の演出が良くも悪くも特徴であり、独特のファン層を獲得した。しかし、新型はベースモデルの進化と同様に、より欧州テイストの濃厚なモデルへ進化した。もし、先代のポロ1.6L(スポーツライン)にMT車があったら似たテイストだったかもしれない。スポーティな内外装を纏っているが、本質はかなり真面目に煮詰められたクルマ。これが168万円(6MT)で買えるという事は驚きを隠せない。トヨタがこのクルマを仮に造れたとすれば、200万円を下回ることは無いだろう。しかし、平均速度の低い日本市場ではこの味付けが「大人しくなった」と評価されるのではないかと言う懸念も有る。もしかしたら「スイフトスポーツ」はこれがベースモデルであり、今後更なるホットモデルが企画されるかもしれない。それ位の余地と言うか、余裕はあるモデルだろう。個人的なことを言えば、新型スイフトスポーツに飛びつく準備はしていたが、SRSサイド+カーテンエアバッグが設定されなかった事も含め、現時点でのオーダーは踏み止まる事にした。今後の進化に期待したい。機会を見つけてじっくりとテストしてみたい。


Posted at 2011/12/30 11:17:17 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2011年12月24日 イイね!

[試乗インプレッション]ホンダ・フィット13G 必要充分だが無味乾燥

[試乗インプレッション]ホンダ・フィット13G 必要充分だが無味乾燥先日、MC後のホンダ・フィットをレンタカーでじっくりと乗る事が出来たのでレポートする。結論から言ってしまえば「無味乾燥」。まぁ日本の路上を走る上で性能的な不足は無く、価格が123万円~である事を考えれば必要充分と言えるもの。しかし、私には何の味わいも感じられず、ただ眠くなるだけの退屈なクルマだった。本当に市場はこんなクルマを求めているのだろうか。価格が安く・燃費が良く・室内が広い。クルマを選ぶポイントがその3点に集約されてしまったこの国ではこんなクルマが量産されてしまう恐ろしさを感じる。
先日、沖縄を訪れた際にレンタカーを手配した。私は毎度「マツダレンタカー」を利用する事にしている。それはデミオやアクセラを借りたいからという意味でもあるし、折角の旅なのにヴィッツやフィットみたいな退屈なクルマをあてがわれる事で不愉快な思いをすることを回避したいという意味でも有る。しかし、今回は「マツダレンタカー」でフィットが待っていた(笑)。まぁマツダレンタカーは「マツダ」と名乗ってはいるものの、既にマツダは株式を手放しており、パーク24株式会社が親会社である。そのため、マツダ車を使う義理も無く仕方がないのだが。先方にしてみれば、新車のフィットを割り当てたのに不満げな顔をする私のほうが可笑しな客に見えただろうね。
さて、そんなこんなで2泊3日の旅路を共にする事となったフィットは今年登録されたばかりのクルマで走行距離も5000km弱と程度も良かった。MC後のフィットをテストするのは初めてである。グレードは当然の様に一番ベーシックな「13G」のCVTでパッケージOPの「Fパッケージ」が装着されていた。価格は129万円のモデルである。恐らく、ハイブリッドを除けばこの仕様がフィットの売れ筋だろう。
このクルマを「運転していて退屈なクルマ」とバッサリ切り捨てるのは簡単な事だが、実用車として求められる居住性や積載性との兼ね合いも考えなくてはならない。確かに、私が気に入っているデミオやスイフトでは後席や荷室容量が物足りない方もいるだろう。まぁ本当にそれだけの容量が必要なのかどうかは再考が必要とは思うが...。それにしても、フィットには不満が多い。まずはシートが小振りですぐに腰が痛くなる。そして電動パワーステアリングが曖昧なフィーリングで遊びも多い。慣れれば良いのだろうが、私はコーナリングの度に感じる嫌な感触が不快だった。恐らく、燃費指向のタイヤ(175/65R14)がもう少しマトモなグリップを発揮してくれればかなり改善されるのではないか。リヤスタビライザーと「RS」相当の185/55R16位のタイヤを履かせればかなりシャキッとしそうだ。初代フィットに感じた後アシの渋さの様なドタバタ感は感じなかった。燃費重視のセッティングを施されたCVTも違和感があって嫌だった。結局のところ、タイヤ・CVT・電動パワステ。どれも、燃費を良くするために肝心の走りを切り捨ててしまった部分が悪さをしているのではないだろうか。
また、フィットの内装はあまりにも安っぽいし、ウネウネと子供っぽいデザインだから、運転していて目障りで不快なのも困りものだ。低価格なクルマだから、チープな素材に頼らざるを得ないのは理解するとしても、デザインでいくらでもカバー出来るはずだ。スイフトやデミオと比べても、フィットのインテリアは見た目・触感ともに悪い。
色々考えてみても、やはり私の価値・基準ではフィットはダメなクルマだ。しかし、現実にはフィットやヴィッツは順調なセールスを続けている。きっと世間では私の基準のほうがおかしいのだろう。しかし、フィットやヴィッツが売れるほどに、日本人からクルマに対する興味や愛着が失われているような気がしてならない。一度失われた興味や情熱を取り戻すのは簡単ではない。例えるならば、4000円の床屋から1000円の10分カット店(QBハウス等)へ流れ「これで充分じゃないの?」と感じた客が、再び4000円の床屋に戻るだろうか。そろそろ日本の自動車メーカーは真剣にこのテーマについて考えなければならないのではないか。
2泊3日で約300km程走行し、燃費は17.4km/Lを記録した。確かに、ノロノロと走る沖縄の交通事情を考えれば立派な数字だと思う。理論的に言えば、低価格・低燃費で車内が広いクルマと言うセールストークに嘘は無い。しかし乗る度、運転する事に嫌気を感じるクルマ。それが日本人が求めているクルマの姿なのだろうか。
まぁ私は次回マツダレンタカーを利用する際は「デミオに限る」と強くお願いする事にしよう。


↓そう言えば、なんでMCでフロントフェイスを改悪したんだろうか。そこも不思議。
Posted at 2011/12/24 01:36:48 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2011年10月24日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ・RX-8 TypeS 6MT 最後のロータリーテスト

[試乗インプレッション]マツダ・RX-8 TypeS 6MT 最後のロータリーテスト先日生産中止がアナウンスされたマツダ・RX-8に改めてじっくりとテストする機会に恵まれた。孤高のロータリーエンジンをじっくりと堪能出来るラストチャンスかも知れず、背筋がピンと伸びる思いでテストに臨んだ。
今回テストに提供されたクルマは6MTの「TypeS」で価格は293万円(税込)。メーカーOPは装着されておらず、オーディオも無いスパルタンな車両だったが、ロータリーサウンドを存分に味わい、耳に焼き付けろ...という意味で前向きに理解した。
久しぶりに対面したRX-8は登場から既に8年以上が経過したモデルとは思えない程の存在感を放っていた。特にMC後モデルはセールス的に順調と言えなかった事もあり、路上でもあまり遭遇しないから、余計そう感じるのかも知れぬ。
いまや、全長4470mm全幅1770mm全高1340mmのボディはかなり低く感じる。登場時は随分とワイドに感じたが今では普通に見える。それだけ周囲が肥大化している証拠だ。当時親会社であったフォードの意向も反映しRX-8は観音開きの4ドアボディになったと聞くが、クーペ受難の今日ではライバルも少なく、むしろ個性が際立っている様にも思う。決して大きくは無いボディに、大人4名がキッチリと乗り込むことが出来るRX-8のパッケージングはもう少し評価されても良かったはずだ。
もちろん、世界で唯一のロータリーエンジンを搭載する事により、RX-8専用に設計・開発されているパーツもかなり多い。2~300万円台のクルマでここまで贅沢な設計が許されたクルマは少ないし、今後新たに登場するとは考えにくい。(燃費に目を瞑れば)RX-8は信じられないくらいバーゲンプライスなクルマだったと思う。
運転席へ収まりインテリアを見渡すと、オーディオレスと言うこともあるが、シンプルでスポーティな空間である。10,000rpmまで刻まれたタコメーターが視界の中央に鎮座し、速度はその脇にデジタルで表示される。ステアリングにテレスコが無いのは残念だが、好みのポジションは容易に確保出来たから問題は無かった。ショートストロークのシフトレバーも手を伸ばした先にピタリと位置しており、握りの良いステアリングと共にクルマとの一体感を高めてくれる。
エンジンを始動させると、ギュルギュルと言う独特のセルモーター音がやや長めに響き、ロータリーが目覚める。もちろん、アイドリングの段階からレシプロエンジンとは全然違う密度の濃いサウンドが心地よい。スッと決まるミッションを1速へ入れ、適度な手応えのクラッチを繋げば拍子抜けするくらいスムーズに発進する。以前、RX-8に乗った時にも感じた事だが、RX-7の時代は低速トルクが弱く、発進の難しさもロータリー乗りの腕の見せ所...と記憶していたが、最新のRX-8にそんな問題は存在しない。むしろ、こんなに操作し易いMTなんてそんなにあるもんじゃない。教習車の様な低回転域でのシフトアップにもシレッと追従してくる。6速で50km/h巡航が可能な位だ。もちろん、RX-8でそんな走りを続けていても全然楽しくない。遠慮なくアクセルを踏み込めばまさに「快音」と言うべきサウンドを響かせながら、レッドゾーンの始まる9000rpmを目指してタコメーターはグーンと跳ね上がっていく。RX-7の時代はターボを装着していた事もあり、FCの頃は7000rpm。FDの時代でも8000rpmからレッドゾーンだったと記憶している。RX-8はエンジンをNA化した事等によって9000rpmを実現。それも苦しげ無くアッサリと。オーバーレブ防止の為、クルマから"ピー"と言う電子音が鳴らなければ、どこまでも回りそうなエンジンなのだ。
こんな扱いやすく・快音を響かせ・どこまでも回るロータリーエンジン。時代の流れとはいえ、無くしてしまうのはあまりにも惜しい。
やはり、ロータリー車をマイカーに迎えるのは燃費を初めとする維持費の面で心理的ハードルがあり、容易で無い事は認めざるを得ない。ハイブリッド車で無くとも30km/Lを達成している時代にRX-8のカタログ燃費は9.4km/L(10.15モード値)である。しかし、e-燃費によるユーザーの実効燃費は8.39km/L(MC後モデル)であり、カタログ燃費に対して89%の達成率であるから、カタログ値との乖離は少ない方だろう。同サイトの実効燃費データによれば、フェアレディZ(現行Z34)の場合8.74km/L。インプレッサWRXSTi(現行4ドア/GVB)が8.09km/Lと見れば、決してRX-8だけが非常識にガソリンをガブ飲みしている訳では無い。まぁレシプロエンジン車よりは多少オイル交換に気を配った方が良いだろうが。本体価格の安さも含め、一部の偏見的認識は改める必要がありそうだ。
RX-8は高速道路でも、気持ち良いドライブが楽しめた。6速・100km/hが約3000rpmと最近流行の低中回転域トルクがモリモリ小排気量ターボエンジンでは考えられない回転数であるが、ロータリーエンジンの場合3000rpmなんてアイドリングに毛が生えた程度。そんなに音量が高まるでもなく、精神的負担は小さい。以前私が乗っていたホンダ・S2000は超高回転型のエンジンでかつ、サウンドボリュームが大きい為、あまり高速道路を延々と走り続ける様なパターンは遠慮したい(疲れるから)と感じていた事を思い出す。
先日テストしたホンダ・シビックTypeRユーロの場合はゴツゴツと堅い乗り心地が印象に残っているが、RX-8の場合、決して柔らかくは無くむしろ堅めの部類だがしなやかで洗練された乗り心地である。正直、シビックTypeRユーロとは価格帯も近似しているが、クルマの出来は比較対象にならない。
RX-8を山道のステージに持ち込むと、いつまでも走り続けたくなる程気持ち良かった。こういう感想は滅多に持つものではない。やはり、クルマとの一体感が高い。ボディの剛性感やブレーキのフィーリングも良く、安心してコーナーに飛び込んでいける。ロータリーエンジンの構造上、多少エンジンブレーキが弱い傾向にあるが、エンジンは高回転まで回るからオーバーレブの心配も低く、遠慮なくシフトダウンが決められる。ステアリング・シフト・クラッチのフィーリングに一体感があり、リズムを失うことが無い。やはりマツダはスポーツカーの作り方を良く知っている。
もちろん、完全にフロントミッドシップかつ低重心なエンジンレイアウトにより、前後の重量配分が50:50を達成している事によって、ステアリング操作に対し、極めてリニアなコーナリングが可能となっている事も大きいだろう。シビックTypeRユーロの様に実用車をベースに持つ「スポーツグレード」のクルマとは根本的な血統の違いが出る瞬間である。ロータリーの快音と気持ち良いシフトフィールを味わいながら、山道を駆け抜ける喜び。申し訳ないが、私が知るBMWのどのモデルよりも濃厚であるのは間違いない。やはりRX-8は本物のスポーツカーだと思う。
世の中にはRX-8よりもハイパワーで速いクルマは沢山存在する。タイムを測定すればオジサン・クラウンの方が速いかもしれない。しかし、RX-8の魅力の前ではあまり大きな問題ではない。クルマの価値をカタログスペックや加速力・到達速度で語るのは幼稚な事だと思う。使い切れない程の無駄なパワーは必ずしも楽しさには直結しない。もちろん、ある種のステータスや価値観は認めるのだが。そういうクルマが楽しいのならば、大排気量のドイツ製セダンに乗れば良い。簡単な話である。
私の考えるクルマの楽しさとは、クルマとの一体感であり、街角を曲がった瞬間でも感じ取れるフィーリングを重視している。クルマとの対話は濃厚で有るほど楽しいと感じている。マツダ・ロードスターのクラシカルなヒラヒラ感とも違う楽しさがRX-8にはある。やはりマツダが永年に渡ってコツコツと積み上げてきたロータリーエンジンの個性なんだろう。
RX-8の欠点を探せば燃費以外にも色々と列挙することは可能なんだろうが、このクルマの楽しさは現時点で代用品が無い。「孤高」と言う言葉を辞書で探すと「俗世間から離れて、ひとり自分の志を守ること」と記載されている。まさにRX-8の為に用意された様な言葉である。
マツダはRX-8の生産を来夏に終了するが、ロータリーエンジンの研究・開発は継続すると発表しており、数年後にはロータリー車が再びラインナップされる可能性が無い訳ではない。しかし、自動車メーカーを取り巻く環境を見れば平坦な道程で無い事は火を見るより明らか。RX-7が生産中止となった時は既にRX-8がモーターショーで出展されており、ロータリーの将来に不安を感じることは無かった。しかし、今回は後継車のアナウンスが無い。興味のある方は今のうちに、短時間の試乗でも良いから、ロータリーエンジンのフィーリングを味わっておくべきだ。




Posted at 2011/10/24 01:26:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2011年10月18日 イイね!

[試乗インプレッション]ホンダ・シビック TypeR EURO 最後のTypeR....

[試乗インプレッション]ホンダ・シビック TypeR EURO 最後のTypeR....現行ホンダ・ラインナップの中で、最後のTypeRとなってしまった英国製の「シビックTypeR EURO」をテストすることが出来た。既にS2000やセダンベースの日本版シビックTypeRも生産中止となり、イマイチ「ピリッ」としないCR-Zを除けば、新車で超高回転型のホンダVTECエンジンをMTで駆る楽しみを味わえるのは「シビックTypeR EURO」がラストチャンス。ご存知の通り、在庫限りのクルマである。
いつまでも昔は良かったと回顧主義に走るつもりは無いが、私の様にアテも無く、ただ気の済むまでクルマと対話していたい...と言うような趣味人が少数派になっている事は重々承知。まぁ毎度このブログを読んでいるような方も、潜在的には同士だろう。現在、どの様なカーライフを送っていたとしてもだ。ただ、いつまでも選択肢が有るとは限らない。最近痛感している事である。私もしがないサラリーマンだから、全てを買う事など到底出来るわけも無いが、こうして一泊二日程度であっても、体験出来たと言う事に大きな意味があると思う。
さて、英国製の「シビックTypeR EURO」だか最後の「TypeR」であると同時に最後の「シビック」でもある。北米や欧州にはフルモデルチェンジされた新型シビックが投入されているが、日本での販売は無い。フィット兄弟(フリード等)で充分との判断だろう。まぁ欧州版のシビックが再び限定車の扱いで輸入される事はあるかもしれないが。ただ、個人的に面白いと思うことは、トヨタ・カムリがハイブリッド専用車種となってフルモデルチェンジした事により、まあまあヒットしていると言う。落ち目のインサイトをMCするよりも、シビックをハイブリッド専用車にする選択肢も有る様な気がする。世代によってシビックには色々と思い出があるだろうが、私の場合は1991年に発売された5代目「スポーツ・シビック」だろう。スポーツモデルを「SiR」を呼んだ時代...。
話が逸れてしまったが、「シビックTypeR EURO」のスタイリングはなかなかに斬新で存在感がある。既に欧州では旧型になってしまったが、近年のホンダデザインでは成功した部類だろう。まぁ内外装含め、手を入れ過ぎの感があるのだが。宇宙船タイプのコックピックに乗り込んでみても、斬新なデザインながら、違和感や安っぽさも無く面白い空間。しかし「TypeR」と言う記号性を考えるともう少し緊張感が欲しい。おそらく、フィット由来のセンタータンクレイアウトを採用するお陰で、シートの座面が高い。これはスポーツモデルとして大いに減点要素だ。
ボディサイズは全長4270mm全幅1785mm全高1445mmホイルベース2635mmで車重は1320kg。エンジンはK20A型で2.0L(VTEC) 201ps/7800rpm 19.7kg-m/5600rpmを発揮する。英国製であるから、当然の様にハイオクガソリン仕様である。価格は税込300万円で右の6MTのみとなる。1500台の限定で2010年10月より2度目の輸入販売が開始されたが、約1年が経過した現在も「それなり」に売れ残りがあるらしい。欲しいと思っている方はお早めに....。
今や、シビックTypeRと言えども気難しい様な事も無く、自動車学校を卒業したばかりの方であっても普通に乗りこなせるだけの懐の深さは充分に有る。クラッチ操作で冷や汗をかくなんて既に前世紀的現象だ。しかしこのクルマは「TypeR」である。意識的にアクセルをグイグイと踏み込まなければ、購入する意味が無い。
流石、欧州のグランドツーリング市場で磨かれた「TypeR」である。少なくとも、日本版シビックTypeR(セダン)より乗り心地はマイルドだし、パワートレーンの味付けも高速道路向きになっている。エンジンサウンドも「TypeR」のイメージから言えば遮音が効いており、結構快適に走れる。エンジンも直線的な加速度で綺麗にレッドゾーンまで回る。かなり意識的に走らない限り、VTECの高回転側カムに切り替わる瞬間は判らないほどスムーズ。しかし、これらの特性はマニア的に言えば「物足りなく」感じる事も有ろう。ある意味、乗って見ない限り判らない問題である。
私が一番気になったのは、リヤサスが安物の車軸式(トーションビーム)になる事が要因だろうが、高速道路のレーンチェンジや山道などで後輪が渋い感じで落ち着かない。フロントはヘリカルLSDも入れられているから、かなりググッと切れ込んで行くのだが、後輪が着いて来ないイメージ。残念ながら、前述したシート座面高や高速クルージング向けのギア比等も含め、私の期待する「TypeR」レベルではない....そんな印象が拭えなかった。
300万円(税込)という価格も正直高いと思う。このクルマは「シビック ユーロR」もしくは「RS」と名乗るべきだったのかもしれないね。そうと勝手に理解すると、このクルマの味付けにも納得が行く。
今回は1泊2日で約200km程のテストだったが、燃費は車載の燃費計ベースで10~11km/L程度。カタログ燃費が11.6km/L(10.15モード値)だから、そんなものだろう。パフォーマンスを考えれば、リーズナブルと言える。「シビックTypeR EURO」はスポーツタイプを求めつつも、毎日長距離のクルマ通勤をしている方や、頻繁に高速道路で移動する様なタイプのユーザーに適していると思う。「TypeR」にしては....と言う評価軸のため、一般的には「堅くて」「ウルサイ」クルマである。おまけに3ドアだから、後席へのアクセスもそんなに良くは無い。やはりパーソナルなモデルだ。
残念ながら、自分自身のマイカーとしては中途半端な印象。事前の期待が大きかったので残念。抽象的な表現で恐縮だが、どうにもこのクルマとシンクロが出来ず、随分と距離感を感じたというのが素直な印象だ。
今回より新たに投入したPanasonic「GF2」にてエンジンサウンド及び、マフラーサウンドの動画を掲載。まだ慣れないのでイマイチな品質ですが、何か参考になれば幸いです。今回は友人の最終型S2000(typeS)のサウンドも同時収録。是非聴き比べて下さい。




Posted at 2011/10/18 23:34:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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