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2022年02月25日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ「ヤリス」HYBRID G (AWD) 雪道テスト

[試乗インプレッション]トヨタ「ヤリス」HYBRID G (AWD) 雪道テストレンタカーでトヨタ「ヤリス」のHYBRID G (AWD) が割り当てられた。「ヤリス」のE-Fourを雪道でたっぷりとテストしてみた。
既にヤリスのインプレッションは何度も書いているので、今回は雪道での印象に特化して記述しておきたい。
トヨタ「ヤリス」ハイブリッドのAWD車は"生活ヨンク"と呼ばれる後輪の駆動力がミニマムに抑えられたもので、主に低ミュー路で発進時の安定性向上に寄与するものだ。後輪を駆動するモーター出力は僅かに5.3ps / 5.3kg-m。スペックからもそのアシスト量は慎ましいものと推察している。
「ヤリス」の最低地上高は160mm(E-Four)を確保しているから、一般的なコンパクトハッチとしては割と高めに確保。一般的な雪道(生活道路)を走る上では駆動方式よりもタイヤ性能と最低地上高の方が大切だと実感している。結局、悪路で車体の腹下を当ててしまうとトラクションを稼げなくなる。
そういう意味で、日産「ノート」の4WDは最低地上高が125mmしかない。設計者は何故これで良いと思ったのか是非聞いてみたい。折角、後輪用の駆動モーターに68PS/10.2kg-mの大出力タイプを奢ったのにね。
一般的な乗用車の最低地上高が140-150mm程度なので、車道の轍は大抵これくらいの深さで固まるものだ。これより最低地上高が低い車は雪道で苦労することが多い。
※ノートは「AUTECH CROSSOVER FOUR」だけ150mmを確保。
話を戻し、トヨタ「ヤリス」で一般的な雪道を走行していると、想像以上に直進安定性に優れていることに気づく。若干推察も含むが、横滑り防止装置が優秀かつ高レスポンスなのだろう。
道幅の広い山道に入り、多少無茶にコーナーへ進入してもクルマ側できめ細やかにアシスト動作が入っていることが感じられる。無論、無理は禁物だし、最終的にはタイヤのグリップ力を超えてしまえば意味がない訳だが、電動駆動車のメリットを垣間見た瞬間。
ある意味クルマからの介入が大きいという意味で、違和感があるし、路面からのフィードバックはもう少しクリアでも良いかな...と思う面もあるが、結果的に安全に走破出来ている事はメリットと素直に享受すべきだろう。
メーターパネルの表示によれば、後輪用モーターはせいぜい発進~30km/h位までの間で動作しているようだ。確かに発進時の安定感がかなり違うから、馬鹿に出来ないものである。
理想を言えば、0~60km/h位までの範囲でアシストしてくれると一般道での安定感は更に増すのだろうが、コスト・燃費とトレードオフなのだろう。
無人の広場的な場所で色々と試してみたが、スタックすることは無かった。恐らく日常の利用シーンで不足はないだろう。
ヤリスの場合、E-Fourは2WD車に対し+19.8万円の追加コストが発生。リヤサスがダブルウイッシュボーンに格上げされることも含めると悪くない価格設定だと思う。
夏場に感じた「ヤリス」のウィークポイントである静粛性(特にロードノイズ)は雪道で特に気にならなかった。まぁ雪道は終始道路が凸凹していて、ロードノイズを気にしている暇がないのが本当のところだろう。
さて。「ヤリス」の雪道インプレッションは概ね良好。本来ならば「ヤリス」/「ヤリスクロス」を次期マイカー候補の一角として早速商談モードへ突入...と行きたいところだが、残念ながらそれは叶わないようだ。
どちらも現時点で既に納期は6ヶ月以上必要とのこと。最大でも4ヶ月程度しか待てない私の選択肢には入れることが出来なかった。
まぁ「ヤリス」は割と頻繁にレンタカーで乗っているから、無理にマイカーにしなくても良いかな。ご縁があれば、乗れるときも来るでしょうしネ。

↓「ヤリス」は被写体としても結構好きなんですけどね~。



Posted at 2022/02/25 18:23:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年11月23日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ「カローラクロス」HYBRID Z(E-Four) 最新の80点主義

[試乗インプレッション]トヨタ「カローラクロス」HYBRID Z(E-Four) 最新の80点主義話題の新型モデルであるトヨタ「カローラクロス」に乗ることが出来た。
グレードはトップグレードとなるHYBRID Z(E-Four) 。車両本体価格は319.9万円(税込)。昨今の新車価格高騰を鑑みれば、割と手を出しやすい価格帯に抑えた印象。身内に大ヒット中の「ヤリスクロス」や「RAV4」があるから、その中間の価格帯と理解すべきだろうか。
考えてみれば、これまで「カローラ」の名前を冠したSUVは用意されてこなかった。歴史的にも「カローラ」はセダンと決まっていたわけではない。「セダン」「ハッチバック」「ツーリングワゴン」に加え、「クーペ(レビン)」や「ミニバン(スパシオ)」が存在したことも。柔軟な開発スタイルこそが、累計5000万台を超えるロングセラーモデルとなった原動力なのだろう。
さて「カローラクロス」である。
実車と対面すると、イメージより大型だな...と感じる。全長4490mm全幅1825mm全高1620mm。ホイルベースは2640mm。車重は1510kgの立派な諸元なのだからまぁ当然か。
未だ「カローラ」は5ナンバーサイズと刷り込まれた古い価値観が拭い去れない世代として、もう少しでマツダ「CX-5」に届こうかという寸法に躊躇してしまう。SUVだから闇雲に大きくなって良いとは思えないが、そろそろCセグメントはコレくらいのサイズと諦めなければ。
「カローラクロス」は確かに現代の「カローラ」だと思わせるクルマであった。言い換えれば、クルマ好きを標榜する様なタイプの人間にとっては、なんとも凡庸で癖がない。趣味の対象物として「カローラクロス」を見ると、どうにも歯応えの薄いクルマにも感じるが、大半の一般ユーザーにとってお買い得でマトモな実用SUV。恐らくリセールも盤石だろうから、コレを買っておけば間違いのない選択肢。そのあたりをもう少し紐解いていく。
まず「カローラクロス」の外観を眺めても格別「美しい」「カッコいい」とまでは思わないが、「ダサい」「嫌い」とも思わない。ボディ色のアティチュードブラックマイカも似合っていると思う。
見るからに乗員と荷物をしっかりと積載し、頼もしく走りそうな実用フォルム。スバル「フォレスター」にも近いイメージでしょうか。結局の所「カローラクロス」のデザインは割と好き(笑)。
インテリアは先行した「カローラ」シリーズにも共通するデザインで、これまた「好き」でも「嫌い」でもない。そして操作に迷うことも無く、安っぽいとも感じ無い。総じて完成度が高く飽きない造形に感心するしかない。
「ヤリス/ヤリスクロス」はインテリアの質感がどうにも低く、マイカー候補としてはちょっと物足りない..と感じたが、「カローラクロス」なら文句はない。このあたりも流石トヨタと言うべきか。クラスレスだった筈のSUVに着々とヒエラルキーを構築している。
パワートレーンは1.8Lのガソリンエンジン(2ZR-FXE)に前後2モーターを組み合わせるお馴染みトヨタのハイブリッド方式(THS-IIのE-Four)。残念ながら最新のダイナミックフォースエンジンを採用しないのもコストを重視した「カローラ」らしい選択の結果だろうか。
「カローラクロス」のシステム出力は122psだから、車重1510kgのボディを走らせるに余裕綽々とは言えない。それは実際に走り出してからも端々で感じることとなる。
「ヤリス/ヤリスクロス」に乗ると、グッと力強さを増したモーターによる電動駆動がまず立ち上がり、追ってエンジンが後押しをする印象が強いが、「カローラクロス」は車重が災いするのか、主役のエンジン+モーターアシストで走る印象へと変化する。
別にモーター駆動で走る状態が多い(時間が長い)ほど"偉い"わけではないが、間近に迫る電動化を踏まえ、より電動駆動を味わえるクルマに目新しさを感じてしまうのは事実。例え(日産e-Powerの様に)燃費では非効率な結果であっても。
不思議なもので、普段はエンジンのサウンド・鼓動・フィーリング..に一喜一憂してきたタイプであることは隠しようもない。何故かハイブリッド車に乗ると、エンジン始動でガッカリしてしまう自分がいる。矛盾していると思うが、そう感じるものは仕方がない。
しかし「カローラクロス」は不思議なことに、30分も走っていると「今はEV走行なのか否か..」について興味がなくなる。もう細かい話は置いておき、とりあえずゆったりとドライブでもしましょうか...と言う気分になるとでも言えば良いか。「カローラクロス」特有の優しい乗り味は七難を隠しそうな気がした。
Web媒体で「カローラクロス」のインプレッションを読むと「ソフトな乗り心地」とか「フランス車のようなフィーリング」なんて書かれているから、先入観としては「所謂一昔前のトヨタ車に多かったふわんふわんな脚なんですね...」と勝手に決めつけていた。結果を言えば、それは違っていたと謝りたい。
確かに「カローラクロス」で走り始めて直ぐ、これまでの経験から想像されるSUVの乗り心地とは少し違う性格だ。明らかにソフト方向で荒れた路面状況や段差もかなり丸めて伝えてくる。テスト車は既にスタッドレスタイヤを装着していたから、純正状態とは異なるが、嫌なふわふわ感は無い。初期入力はふわっといなすが、その奥で割としっかりとしたコシが残っている様な感触。
いつもの評価コース(と勝手に決めているドライブルート)へ入り、結構な山道に達しても腰砕けにならず、スイスイとコーナーをクリアしていたから、実は芸達者なクルマなのかもしれない。
(もちろんスポーツモデルと同等なんていう意味ではない。ある程度の車高・車重のあるSUVとして評価。)
ステアリングの調律も決まっているようで、重さやフィーリングに大きな不満を抱くことはなかった。以前のトヨタ車とは隔世の感である。
ちょっと褒めすぎているかもしれない(笑)ので、弱点も指摘しておく。
まず最近のトヨタ車共通の課題として、ロードノイズが大きい問題は「カローラクロス」も同様だった。流石に「ヤリス/ヤリスクロス」より一回りノイズレベルが下げられた印象ではあるが、依然として耳障りに感じる。タイヤの銘柄次第で少しは改善される可能性もあるが、根本的な対策が必要だろう。
またスマホを接続する「ディスプレイオーディオ」の採用は大賛成だし、その使い勝手もよく練られていて結構気に入っているのだが、総じて音質が悪い。これはトヨタ車に乗るといつも感じるのだが、「カローラクロス」も曇った音質でスッキリしない。コストが如実に反映される部分だろうから、もう少し頑張って欲しいところ。
もうひとつは「メーター表示」。7インチ液晶モニターを含むメーター周りは賑やかで目新しさは感じるものの、どうにもゴチャゴチャと色々表示されるので、瞬時に判別し難い。まぁマイカーとして乗っていれば慣れると思うが、もう少しスッキリとレイアウト出来るのではないか。
総じて現代の大衆ブランド「カローラ」を冠するSUVとして良く出来ているし、リーズナブルな価格帯を考慮すると「もはやこれで充分」と評価すべきだろう。
昔からトヨタ車のことを80点主義と評されるが、これまでは「100点を目指さない=手抜き/割り切り」の意味で使われた表現だろう。
今回「カローラクロス」に乗って、全方位的に不満がない実用SUVとして完成されている一方、妙に尖った先進性や奇抜なデザインを採用しない潔さは素直に評価したい。これは前向きな意味で最新の80点主義だと思う。
個人的に、今回試乗したトップグレードの「HYBRID Z」は少し贅沢に感じた。ベースグレードの「HYBRID G」(279.9万円/E-Four)でも安全/快適装備のレベルに不満はなさそう。むしろサラッとお手頃なベースモデルに乗るのが実用SUVの本分だろう。
そういう意味で更にリーズナブルなガソリンモデルにも乗ってみたい。しかしAWDはハイブリッドモデルにしか設定されないため、北海道で乗る機会はなさそうですね....(T_T)。


Posted at 2021/11/23 20:31:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年11月13日 イイね!

[試乗インプレッション]スズキ「ジムニーシエラ」JC (AWD/5MT)

[試乗インプレッション]スズキ「ジムニーシエラ」JC (AWD/5MT)以前から乗りたいと思っていたスズキ「ジムニーシエラ」の5MTに乗ることが出来た。まさか「ジムニーシエラ」の試乗車に5MTモデルが用意されているとは思いもせず、スズキ公式HPで発見した時は驚いた。もちろん直ぐに試乗予約!!。
新型「ジムニー」の登場時から、もし私が買うならば、選ぶべきは軽「ジムニー」か「ジムニーシエラ」なのか。そして5MTを選んで良いのかを判断したかったから貴重な機会となった。(過去に軽「ジムニー」はMT/AT共に試乗している)
ジムニー/ジムニーシエラの納期が1年以上もかかると聞いて久しい。現時点でも変わらず1年以上かかるとか。既に街中で新型ジムニーは珍しくない様にも思うが、未だ衰えない「ジムニー」人気。凄いですね。
実車と対面すると、やはり新型「ジムニー」のオリジナルは「ジムニーシエラ」だろうなと思う。どの角度から眺めても破綻のない"端正"なデザイン。これが200万円程度で買えてしまうのだから有り難い。昨今クルマの価格高騰が顕著だが、スズキは頑張っていると思う。
車内に乗り込むと、もはや軽「ジムニー」との違いは"ほぼ"無い。実際は左右のフェンダーが張り出した構造だから、慣れるまで狭い道等では気を遣う。とはいえ、全幅1645mmで5ナンバー枠すら余す寸法だから心配は無用。
エンジンを始動し、先代モデルに比べて随分と振動とノイズが低減されていることに感心。やはり20年分の進化は伊達ではない。
販売店から一般道へ出ても、ジムニー特有の「ユッサユッサ」と揺れる現象もかなり減っていて驚く。正確に記せば、軽「ジムニー」でもかなりの改善を感じたが、前後トレッドが広い「ジムニーシエラ」はより一層落ち着いたフィーリングを実現。これなら普通に日々のマイカーとしてなんの予備知識がなくても使えそう。そりゃ売れるはずだ。
恐らく、長距離を頻繁に走る方は「ジムニーシエラ」の方が走りの安定感が高く疲労が少なくて済むのではないか。
「ジムニーシエラ」が搭載するK15B型の1.5L(NA)ガソリンエンジンは、102ps/6000rpm 13.3kg-m/4000rpmを発揮する。
確かにターボエンジンを搭載する軽「ジムニー」に比して、すば抜けてパワフルとは言えない「縁の下の力持ち」タイプの実用エンジン。
しかし、排気量の大きさを実感するのはやはり低速・低回転域。5MTのクラッチを繋いだ瞬間のトルクは当然ながら軽自動車とは別世界。
またエンジンの回転上昇も穏やかで、回転数よりもトルクで走らせるタイプのエンジンだから、高速道路を淡々と走るには、こちらの方が楽だろうね。
肝心の5MTは当然ながらカチカチと決まるようなショートでスポーティーな性格では無いのだが、適度な手応えは残されており、今何速に入っているのか判らない...なんてことは無い。穏やかでちょっとスローなエンジンを励ましながら5MTをコキコキと駆って走るのはやはり面白い。
私が以前乗っていた先代の軽「ジムニー」(5MT)と比較すると、かなり大人びた雰囲気すら感じるが、切れ味の鋭いスポーツカーの味わいとはベクトルの違うプリミティブなクルマの根本的な楽しさは健在だった。
もうお分かりだと思うが、今回のテストで私が北海道で乗るなら「ジムニーシエラ」を選ぶべきとの結論に至った。
誤解なき様に言えば、軽「ジムニー」でも何ら問題は無いが、やはり長時間・長距離移動が多く、平均速度も高い交通環境を考慮すると「ジムニーシエラ」の方がハマリ役だな...と実感した。(当然維持費や高速道路料金は高くなるのだが...)
毎度「ジムニー」に乗るたびに思う事だが、「個性」はあっても「欠点」には感じない孤高のクルマですよね。
通常の尺度なら「騒音」「振動」「質感」「走行性能」「燃費」...色々な側面からこのクルマの欠点を指摘することも出来そうだが、「ジムニー」にそんな重箱の隅をつつくようなアラ探しは意味がないとすら感じる。結局の所、替わりのない唯一無二の存在感なんでしょうね。
以前から「ロードスター」と「ジムニー」の2台持ちは最強かな...と思っているのだが、1年以上の待ち行列に今更並ぶのはどうにも抵抗がある。さりとて、プレミア価格になっている転売車を買うのはもっと抵抗がある。
今回は軽「ジムニー」か「ジムニーシエラ」なのか。そして乗りたかった5MTに乗れたことで、自分が発注すべき仕様が明確になったのは大きな収穫だった。
まぁいい加減諦めて、大人しく待てば良いのに...とも思うのだが。さてさて。どうしますかね...。
Posted at 2021/11/13 23:40:51 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年09月26日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ「MAZDA2」15S Proactive S Package(AWD/6AT)

[試乗インプレッション]マツダ「MAZDA2」15S Proactive S Package(AWD/6AT)注目していたマツダの新エンジン(1.5Lガソリンエンジン)を搭載した「MAZDA2」に試乗することが出来た。(2021年6月改良モデル)
グレードは"15S Proactive S Package"(AWD/6AT)。価格は212.3万円(税込)。メーカーOPは全部入りの豪華セット(291,500円)が装着されていたから、合計で241.4万円。
ボディ色は新色のプラチナクォーツメタリック。見慣れたはずの「MAZDA2」をちょっと上品かつ高級に見せてくれる洒落たボディ塗色。しかも有料色ではなく、追加料金無しの標準色なのも驚きだ。
更にこの個体は前後・サイドにエアロパーツまでも奢られているから、かなり贅沢な内容に仕上がっている。
もう何度も「MAZDA2」については報告している(_)ので、基本的な事項については割愛し、今回の目玉である新エンジンについて。
特に気の利いた固有名詞はなく、「SKYACTIV-Gの進化」と説明されている。
SKYACTIV-G 1.5に、独自技術の「Diagonal Vortex Combustion(ダイアゴナル・ボルテックス・コンバスション:斜め渦燃焼)」を加え、圧縮比を12から14に高め、環境性能を向上。燃費はWLTCモードで従来のガソリンエンジンから最大6.8%向上している。
レギュラーガスで圧縮比14を達成しているのは素直に凄い。エンジンの制御プログラムは"e-SKYACTIV X"の開発で培ったエンジン制御技術を応用し、アクセル操作に対するクルマの応答性とコントロール性も向上したと説明している。
尚、改良後の「MAZDA2」は全てのガソリンエンジン(1.5L)が新タイプへ換装された訳ではなく、一部のエントリー系グレードでは従来エンジンを踏襲している。
早速「MAZDA2」に乗り込みエンジン始動。何度乗ってもホッとする折り目正しいコンパクトカー。完全にモデル末期ではあるのだが、あと10年くらいは適切な改良を施しつつ現役で居られるのではないだろうか。
今回は通常よりも少し長め(40分程度)のテストをさせて頂いた。混雑する市街地から流れの良い郊外及び少しの山道まで含むコースだから、新エンジンの傾向を察するには充分な内容だろう。
まずエンジンのサウンドが少し変質したように感じた。「静粛性が高まった」と書くと大袈裟な気がするが、従来型ではストレートに響いていたエンジンサウンドが少し抜けの良い乾いたサウンドへ変わったように思う。
元々、トヨタ/日産等のライバルと比較し、ロードノイズは抑えられている反面、エンジンサウンドの透過は盛大というのが「MAZDA2」の印象だったから、総じて大人びたような印象だ。
従来型のエンジンに対し、110ps/6000rpm の出力に変更はなく、トルクが14.4kg-m/4000rpm→14.5kg-m/3500rpmへ僅かながら向上しているが、まぁ体感出来る程の大きな差はない。
しいて言えば、アクセルレスポンスが幾分シャープになったかな...という程度だろうか。
個人的には、燃焼方式に手を入れた事で、"銘機"と評価するSKYACTIV-G 1.5の爽快なエンジンサウンドが劣化したのではないかと危惧していたが、その点も大きな変化は認められなかった。
毎度乗るたびに痛感するのだが、このエンジンはMTでこそ乗るべきフィーリングだ。燃費なんて細かい事は気にせず、MTをコキコキと駆使しながら、高回転域を存分に味わえば絶対に楽しいはず。(試乗車が無いから試せない...)
やはり、3気筒エンジンを搭載するライバルと比べ、雑味の少ない4気筒の回転フィールは今やそれだけでも贅沢な存在だ。
初期モデルに比べると、随分しなやかさが増した熟成の足回りもそれに充分呼応する。私がマツダ車に慣れている事もあるだろうが、飛び抜けた刺激には欠けるものの、走る・曲がる・止まる。そしてデザインが美しい。これらを総合すると、未だ世界的に見ても競争力は相当に高い。
個人的には、特別仕様車「15S Black Tone Edition」が新エンジンを搭載しつつ、6MTが選べることに大注目している。価格はなんと179.8万円(2WD/6MT)。それでいて、快適・先進安全装備も一通り揃っているから、最近コンパクトカーも高価になったとお嘆きの方には是非検討して頂きたいマツダの良心だ。
6ATを選ぶのであれば、従来型エンジンを搭載する「15S Smart Edition」(2WD/6AT)が"159.8万円"で価格破壊的にお買い得。新エンジンを搭載する「15S Proactive Smart Edition Ⅱ」は174.8万円だから、マツダファンならこっちを選ぶだろうか。
どう考えても、この価格で手抜きのない5ナンバーサイズの最新コンパクトカーが買えるなんてラストチャンスだと思う。もっと注目されて良いクルマなんだけどね。





↓プラチナクォーツメタリックの15S Black Tone Edition。これもカッコイイ気がする...。

↓私が所有していた2015年式の「デミオ」
Posted at 2021/09/27 19:21:16 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年09月20日 イイね!

[試乗インプレッション]ダイハツ「コペン」GR SPORT (FF/CVT)コペンの完成形?

[試乗インプレッション]ダイハツ「コペン」GR SPORT (FF/CVT)コペンの完成形?かなり久しぶりにダイハツ「コペン」に試乗させて頂いた。グレードは2019年10月に追加された「GR SPORT」 (FF/CVT)。
その名の通り、トヨタのスポーツブランド"GR"を冠したトヨタ/ダイハツのコラボモデル。
当時のリリースには「トヨタのGAZOO Racingがモータースポーツ活動を通じて培ってきた知見の共有を通じて、ダイハツが開発を行ったモデル」と表現されているから、開発の主体はダイハツが担ったと理解すべきだろう。
既存モデルに対し、ボディ剛性を一層高めるため、アンダーボディに補強材の追加や形状変更を施したことで、ボディのねじれを抑制し、安定感のあるフラットな乗り心地を実現。また足回りの最適化や、空力を向上させるパーツの採用により、しなやかな動きと安定性を向上したと説明しているから、ボディ骨格に関わる部分まで手を入れられたのはトヨタとのコラボあってこそなのだろう。
コペン「GR SPORT」の価格は238.2万円(CVT)。今となっては割安にも感じるから不思議。
早速乗り込むと、インテリアの造形はちょっと古臭く感じる。特に最上段が2DINのカーナビ(販売店OP)を装着すべくポッカリと穴が空いていた。折角トヨタとコラボをしたならば、ディスプレイオーディオを装着すれば良かったのに。
標準でレカロシートが奢られるのは良いが、ステアリングがテレスコしないのは残念。私の好みではもう少しステアリングを寄せたい。
エンジンを始動すると、結構野太いサウンドが聴こえてニンマリ。今後はスピーカーから合成音を聴かせるクルマが増えるだろうから、リアルな音を今のうちに楽しんでおきたい。
販売店から国道へ出る。アクセルを軽く踏み込むとエンジンは軽快に吹け上がっていく。テスト車はCVTだが、所謂ラバーバンドフィールは最小限に抑えられていて市街地を軽快に駆るに不自由はなかった。その気になればパドルシフトのシフトダウンも使える。
正直言って、先日レンタカーを手配した「GRヤリス」のRS(CVT)よりも、パドルによるシフトダウンは切れ味が鋭くて実用的と思った。
コペン「GR SPORT」の真骨頂は専用に強化されたボディと脚回り。
公式の説明を引用すると「フロントブレース追加やセンターブレースの形状変更などボディの最適な剛性バランスを実現。その造り込んだボディ剛性に対して、サスペンションのスプリングレートを最適化し、専用のショックアブソーバーとの組み合わせによって、しなやかな動きと接地感のあるフラットな乗り味を追求しました。」
「今回専用にチューニングされた電動パワーステアリングと相まって、ステアリング操作とクルマの動きとの一体感醸成に寄与。」
そういう薀蓄を抜きにしても、ベースモデルとの違いは明確。ボディ剛性(感)の向上と良く動く脚回りによるしなやかな身のこなしは最新のスポーツカー流儀。
ステアリングも若干重みを増し、センター付近がドシッと安定した様で、直進安定性が向上しつつも、スッキリとしたステアリングフィールに感心した。
実は「GR SPORT」の後で「エクスプレイ」の5MTモデルを比較のため同一コースでテストしているが、正直10年くらい古いクルマを運転しているような感覚を覚えるくらいに異なっていた。見た目の好みはあるだろうが、個人的には「GR SPORT」一択である。
難点としては、5MTモデルのペダルレイアウト(特にペダルの角度)や踏力がイマイチしっくりこない上に、シフトノブがちょっと前方に寄り過ぎている様で、慣れに時間を要したこと。更にヒルホールドアシストが装備されないことも古臭い印象だ。コペンは案外CVTで乗るのも悪くないと感じた。
総括すると、コペン「GR SPORT」は想像以上に走りのパフォーマンスが向上しており、もはや駆動方式がFFであるとか、リヤブレーキがドラムだとかのカタログスペックで悶々とするくらいなら、一度乗ってみれば「面白いね」とすんなり腹落ちするだけの説得力を身に着けていた。
実は私自身も現行「コペン」初期モデルの印象があまり良くなかったせいで、それ以降のキャッチアップをして来なかった事を反省している。
既にホンダ「S660」は生産中止が確定しており、入手不可能となった今、再び軽オープンスポーツは「コペン」が孤軍奮闘することとなった。残念ながら、現時点で「コペン」にはADAS(先進安全装備)は与えられておらず、このままでは数年後に販売が出来なくなる可能性がある。※既存車種は2025年12月以降に販売する車種が法規制の対象となる。
「コペン」に次期モデルがあるのか。それともここ数年でモデル廃止となるのかは判らないが、2022年はコペン誕生20周年のアニバーサリーイヤーである。
もしかしたら「20周年記念車」が設定されるかもしれませんね。「GR SPORT」をベースにした「20周年記念車」だったら買おうかな...。(妄想)




↓私の愛車だった初代コペン「10thアニバーサリーエディション」
Posted at 2021/09/20 22:59:32 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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