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2021年09月18日 イイね!

[試乗インプレッション]ホンダ「シビック」"EX"(CVT/FF) イイモノ感たっぷり

[試乗インプレッション]ホンダ「シビック」"EX"(CVT/FF) イイモノ感たっぷり11代目となる新型ホンダ「シビック」に試乗することが出来た。
「シビック」は1972年の発売以来、世界累計約2,700万台を販売するホンダの主力モデル。国内では存在感を失って久しいが、グローバルでは「CR-V」との二枚看板でホンダの販売を支えている。
個人的に「シビック」と聞いて連想するのは1991年に登場した5代目「スポーツシビック」。(↓写真一番下)私が免許取得の頃に販売されていたモデル。周囲には中古車で4代目「グランドシビック」に乗る奴が結構居たな..。
新型「シビック」の国内仕様はハッチバックのみ。先代は途中でセダンがフェードアウトしていたから無理もない。パワーユニットも"1.5L直噴VTEC TURBO"1本でミッションはCVT/6MTを用意。
来年以降、2モーターハイブリッド「e:HEV」搭載モデルと、「シビック TYPE R」の発売も予定されている。
今回のテスト車は上級グレード「EX」のCVTモデル(FF)。価格は353.9万円(税込)。昨今珍しく、メーカーOPは潔く設定されない。事実上のフル装備と考えて良いだろう。
さて。テスト車に対面した印象として、カタログ写真より実車の方が良かった。デザインは各人の好みだから断定的な事を言うつもりは無いが、新型「シビック」のデサインはちょっと疑問に感じていた。写真映えしないクルマは結構存在するが、新型「シビック」もその類である。
先代モデルはガンダムチックなデザインが好き嫌いを生んだ一方、一部に強烈なファンを獲得したが、新型はどうか。個人的にちょっと保守寄りに過ぎるのではないかと心配。
新型「シビック」のボディサイズは全長4550mm全幅1800mm全高1415mmホイルベース2735mm。車重は1330~1370kgともはやコンパクトとは呼び難いサイズ。
率直なところ新型「シビック」のサイズ(と価格)はリアルなマイカー候補として躊躇を感じるが、世界的にCセグメントのサイズ感は全幅1800mmオーバーが一般的になりつつある。
「シビック」はサイズに鷹揚な北米市場が主力なのに加え、「シビック TYPE R」のベースモデルとしてルノー「メガーヌ」とのバトルを想定したディメンションを盛り込めばこれくらいの寸法になることは理解出来る。いつまでも過去の「シビック」像を押し付けてはいけない.....頭では理解しても...うーん(汗)。
気を取り直して。
早速室内に乗り込んでエンジンを始動。結構静粛性が高い上に、上質なインテリアが大人っぽい雰囲気を演出しているのが嬉しい。先代は無理に若者へ媚びた様な玩具っぽい加飾が鼻についたが、随分洗練された印象だ。
特に新型「シビック」の特徴でもあるパンチングメタルのパネルがエアコンのルーバーを覆い隠すようになって斬新。品質感にも貢献している。
インパネ全体も水平基調かつ低めにまとめられており、前方の視界がスッキリとしているのが今風で好印象。
10.2インチのフルグラフィックメーターも割と落ち着いたデザインでまとめられており、目にも優しく(笑)良かった。9.0インチのHonda CONNECTも最新世代らしいGUIでスッキリとした印象だ。各部スイッチの感触も練られており、しっかりと設計されたマトモなクルマであることがヒシヒシと伝わってくる。
走り出して、正直期待していなかったCVTのフィーリングがかなりスッキリしていて、嫌なラバーバンドフィールが相当抑え込まれていたのには驚いた。特に「SPORTモード」に入れるとレスポンスが向上し、スポーツモデルに期待されるパフォーマンスを遺憾なく発揮していた。
意地悪く見れば、アクセルOFFで減速してからの再加速時等で、若干CVTらしい散漫なフィールが残るものの、私の知る限りベストCVTと言える。もちろん8速ATあたりをサクッと搭載すれば何の問題もないのだが...。
ロードノイズは割と低く抑えられ、代わりにエンジンサウンドは聴かせるタイプのサウンドチューニングで、走り好きな方にとっては歓迎すべき方向性だ。個人的にもこっちの方向性を支持したい。最近のトヨタ/日産はエンジンサウンドを必至に消す一方で、ロードノイズ対策が甘いのが気になる。
私が感じた新型「シビック」最大の魅力はガチッとしたボディの上で構成されたよく動く脚回り。特にマルチリンクが奢られたリヤサスは期待以上によく動いているようで、路面にしっかりと追従する頼もしさが凄い。
国内では新型「シビック」とガチンコのライバルとなるであろうマツダ「MAZDA3」と最大の差はココ。リヤサスをトーションビームとした「MAZDA3」は状態の悪い路面でリヤの落ち着きが物足りなくなる傾向が否めない。
新型「シビック」は恐らく、6MTで乗るべきクルマだと思う。残念ながら6MTの試乗車が札幌近郊で用意される予定はなく、試すチャンスがないので「想像」ではあるが、山道を走らせたら相当楽しいクルマだろうな...と感じた。
さて。新型「シビック」をマイカー候補としてどう評価するかだが、全体的な仕上がりや走りの楽しさは想像以上で、もし試乗車が6MTだったら本格的な商談に突入していたかもと思わせるだけの魅力はある。
一方で、Cセグメントで私が最も評価する「MAZDA3」と比較した場合、ピリッとしない(ピンとこない)スタイリングと、割高な価格設定は減点要因だ。
特に価格は「MAZDA3」登場時に「高い」と酷評された"e-SKYACTIV X"を搭載するトップグレード"X Burgundy Selection"が345.1万円(2WD/6MT)と新型「シビック」の"EX"より安い。相対的に「シビック」が高く感じる。
(噂では間近に迫る改良で"e-SKYACTIV X"のエントリーモデルが設定されるとか...)
Cセグメントの雄VW「ゴルフ8」が1.0L3気筒ターボ(マイルドハイブリッド)で実質的エントリーの「eTSI Active」は312.5万円。これに必須OPのテクノロジーパッケージ(+209,000)と純正インフォテイメントシステム"DiscoverPro"パッケージ(+198,000)を加えた現実的な価格は353.2万円に達するから、新型「シビック」に限った話ではないが....。
先代「シビック」(特に6MT)は、販売台数が少なく希少価値があるのか、割と中古車市場では高値安定の傾向だ。新型「シビック」も同様となるかは不明だが、「ゴルフ8」や「MAZDA3」よりリセールが期待出来る可能性は高いだろうね。


↓個人的に「シビック」と言えばコレ。

↓国内でガチンコのライバルは"マツダ3"でしょうね。
Posted at 2021/09/18 16:43:23 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年08月20日 イイね!

[試乗インプレッション]日産「ノート オーラ」G FOUR leather edition

[試乗インプレッション]日産「ノート オーラ」G FOUR leather edition日産「ノート オーラ」に短時間ながら試乗出来たのでインプレッションを書いておく。
現行型(3代目)日産「ノート」は昨年(2020年)11月発表だから、現時点では登場から1年以内のニューモデル。更に今年(2021年)6月に追加発表されたのが「ノート オーラ」。簡単に言えば「ノート」の上級モデル。以前なら「ティーダ」のポジションだろうか。
全長は「ノート」同様の4045mmだが、全幅はノート+45mmの1735mmに拡幅し3ナンバーモデルとなった。今時「3ナンバーだから上級だ」なんてカビの生えた事を言いたい訳ではないだろうが、サイズアップ分をフェンダー張出し等の造形に使ったから表情は豊かに。専用のLEDヘッドランプ/テールランプも功を奏し「ノート」より確実に上質に見えるから目論見は成功している。
テスト車は上級グレードとなる"G FOUR leather edition"(AWD)で価格は295.7万円。これに評判の悪い(笑)抱合せメーカーOP(プロパイロット/カーナビ/BOSEサウンド等)が装着されていた。(+40.1万円)。合計で335.9万円也。
日産は何故「抱合せメーカーOP」にしたいのか理解に苦しむ。最初から全て標準装着した最上級グレード(メダリスト...?)を設定すれば済む話なのに。
「ノート オーラ」はセグメント的に「ノート」同様Bセグに属するモデルだと思うが、価格はCセグ/Bセグの中間くらいか。昨今サイズアップが顕著なCセグからのダウンサイザーを狙う戦略モデルのポジション。トヨタ「オーリス」と「ブレイド」の関係に似ているね。
デザインは各自好みがあるから、あくまで私的な感想だが、類型的ではない事は大いに評価したい。しかし「このスタイリングに惚れた!!」と夢中にさせてくれるほどでもない...。ちょっとホイルベースが短くてオーバーハング(特にフロント)が長く見えるのは古臭い。もう少しAピラーを引いて立てた方が好みかな。
一方、インテリアの印象はかなり良かった。割と事務的で殺伐としていた「ノート」に対し、効果的な加飾の配置が効いている。
木目調パネルとドアトリム・アームレスト・インストルメントパネルに配されたツイード調のファブリックがボルボ的(北欧的??)な上質感を演出していて好印象。少なくともトヨタには無いセンスだし、内外デザインでは絶好調のマツダも、インテリアは全般的に薄暗いのが玉に瑕。
「ノート」より静粛性に配慮し、各部に施された遮音対策のお陰でエンジンノイズや周囲の雑音は効果的にカットされていた。またその静粛性をベースに「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」が発するサウンドは確かにクラスを超越した迫力のある音質だったことに驚いた。運転席、助手席のヘッドレストにもスピーカーを配した事も効果的なんだろうね。
但し、事前の期待より荒れた路面で発生するロードノイズはそれなりに聴こえてくる。静粛性は何かを消せば、他が気になりだすイタチゴッコ。これ以上を求めると、ノイズキャンセルリング技術を用いて逆位相のノイズをスピーカーから出し打ち消すしか無いのかも。私の記憶が間違っていなければ、U13型「ブルーバード」が「アクティブノイズコントロール」の元祖だったような....。
システムを起動し早速走り出す。テスト車が炎天下に駐車されていため、エアコンがフルMAXで動作していたことと、バッテリー充電が不足していたようで、最初の5分くらいはずっとエンジンが動作していた。それでも耳障りなエンジンノイズや不快な振動は少なかった。
バッテリー充電が一定レベルに達するとエンジンが停止。車内の静粛性が増した。
「ノート」が搭載するフロントモーターは85kW/280Nmだが、「ノートオーラ」は100kW/300Nmにスペックアップ。「ノート」との差分は判らないが、充分以上のパワーが出ていた。
全般的にボディ剛性(感)は高く、路面の凸凹も割と涼しい顔をしつつもスムーズにいなしていくから、(常用域では)リヤサスがトーションビームである事をネガティブに捉える必要は無いが、価格と車格を考慮すれば、リヤサスはマルチリンク。ブレーキも4輪ディスクを奢って欲しかった。
「ノート」のテスト時にも感じたことだが、淡々とクールな走りを披露するタイプのクルマだから、運転していて「ワクワク」するキャラクターではない。既に2WDモデルに追加された「ノート オーラ NISMO」はそのあたりにも手が入っていることを期待したい。但し個人的にはレッドのアクセントは玩具っぽいので不要だと思うが。
そろそろ結論を。
「ノート オーラ」は「ノート」の上級モデルとしてボディの拡幅やインテリアの質感アップが成功しており、価格差を充分納得させるだけの内容に仕上がっていた。
正直なところ、「ノート」をフルオプションで買うならば素直に「ノート オーラ」を選択すべき...と感じた。
最近日産は「ノート」の安グレード買いを推しているみたいですね。
テストを終えた感想としては、「ノート オーラ」が「ノート」の上級モデルではなく、「ノート オーラ」から色々削ったクルマが「ノート」なんだと思う。
さて。マイカー目線で「ノート オーラ」を評価するならば、残念ながら積極的に買いたいと思えるクルマではなかったのが正直なところ。
但しテストが15分程度の短時間で、混雑する市街地に限られていたから、機会があればもう少し長時間乗ってみたい。やはりクルマはそれなりの時間と距離を共にしないと判らないことも多い。
疑問な点として、最近トヨタのハイブリッド車には盛んに装備されているAC100V(1500W)のコンセントを日産やホンダは何故積極的に採用しないのだろうか。
折角エンジンと言う大きな発電機を持っているのだから、災害時やアウトドアで活躍するであろう電源コンセントを装備しないのは勿体無いし理解に苦しむ。
「ノート オーラ」は非常に良く出来たクルマなんだが、クルマ好きの心に刺さるポイントが見えないクルマ。ある意味こういう性格のクルマは趣味の対象としては選び辛い....と感じるクルマでした。
(毎日通勤で乗るなんていう需要にはバッチリだと思う。否定している訳ではなく、週末オンリーのクルマオタクには癖がなくて刺さらないというお話)
総じて「ノート オーラ」はガシガシ走らせて楽しむクルマではなく、主に低速な市街地を悠々と走らせていると魅力が際立つ印象だ。




Posted at 2021/08/20 23:12:16 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年08月12日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ「アクア」"G"(E-Four) 和風コンパクト

[試乗インプレッション]トヨタ「アクア」"G"(E-Four) 和風コンパクトトヨタの新型「アクア」に短時間ながら試乗出来たのでインプレッションを書いておく。
最近「ヤリス」に乗ることが多いので、トヨタが「アクア」と「ヤリス」をどの様に作り分けたのか確かめたかった。
テスト車は中間グレードの"G"(E-Four)。価格は244.7万円。販売店の試乗車で、メーカーOPが色々装着されていたが、詳細は確認出来なかった。予め設定された市街地コースを15分程度走らせて貰った。
個人的に「アクア」に期待したのは「静粛性」・「乗り心地」・「内装の質感」の3点。
「ヤリス(のハイブリッド)」は乗る度にスムーズで力強いモーターの加速感や、前身「ヴィッツ」から想像も出来ないスポーティなコーナリング性能が魅力と感じている。一方、前述した3点「静粛性(主にロードノイズ)」・「乗り心地(低速時にゴツゴツと硬め)」・「内装の質感」は、決して安くない価格を納得させるには力不足と感じていた。
一般的に「ヤリス」は後席・荷室の狭さも欠点と指摘されるが、個人的にBセグメントはパーソナルカーと考えており、あまり問題視していない。
グローバル戦略車「ヤリス」に対し、「アクア」は基本的に国内市場を見て開発されたローカルモデル。トヨタは昨年より全車種併売化がスタートしているから、否が応でも「アクア」と「ヤリス」はキャラクター分けが求められる。「アクア」の方が若干車格的に上級と位置づけられるようだ。
わずか15分程度の試乗なので、あまり確信めいた事は書くべきではないが、ファーストインプレッションとしては期待していたより「ヤリス」との差異が少ない印象。
最も違いを感じる部分としては、「ヤリス」より明確にソフト方向で味付けられた足回り。「柔らかい」とは言わないが、良くも悪くも「ガチッ」としている「ヤリス」に比べ、「アクア」は常識的にファミリーカー然とした乗り心地にまとめられた。意地悪に言えば「旦那仕様」なんだろうが、恐らくトヨタ的には「ヤリス」の方が異例なスポーツ志向だと思う。
ステアリングも「ヤリス」より若干ソフトな印象。総じて万人向けな味付けと言える。但し、以前のトヨタ車で感じたスカスカな手抜き感は一切ない。TNGAの面目躍如。
一方「静粛性」は正直なところ「ヤリス」とそう大きな違いを感じずガッカリ。最近トヨタ車(特にTNGA車)は走りのレベル向上は顕著だが、ロードノイズはどれも割り切った印象がある。
「アクア」は"G"と"Z"に高遮音性フロントガラスを奢るが効果は限定的。問題はフロア・タイヤハウスからのロードノイズだと感じた。
「静粛性」を求めるならレクサス...それなら良いのだろうが、TNGA(GA-C)を採用するレクサス「UX」もロードノイズがかなり気になった。根深い問題がありそうだ。
「内装の質感」については、「アクア」が目に付く部分に適切な加飾が施された分だけ上質に見えるのだが、基本的には「ヤリス」の焼き直しレベルに留まる。
10.5インチのディスプレイオーディオはピアノブラックの加飾と、物理スイッチを排したタッチセンサーとしたことで随分見栄えが良くなった。これは「ヤリス」にもフィードバックすべき。
逆にプリウス方式の「エレクトロシフトマチック」の採用は評価しない。走行中にどのシフトポジションに入っているかパッと見で判別出来ず、シフトミス等の誤操作を誘発する危険性を感じる。幅広い世代が乗るクルマだからこそ、一般的なゲート式のシフトレバーにすべきだったと思う。
「アクア」の売りとして新開発の「バイポーラ型ニッケル水素電池」により、より多くの電力を瞬時にバッテリーから取出し、蓄えることが可能となった。これにより“快感ペダル”と呼ぶ「POWER+」モードが設定された。
確かに日産「ノートe-Power」で盛んにアピールした「ワンペダルドライブ」に似た減速感を伴う走行モードだが、その減速感は比較的穏やかで違和感が少ないものだ。残念ながら短時間試乗で「これは便利」と思うに至らなかった。
バッテリーの変更により、モーター駆動領域が拡大したと説明するが、テストした限りでは差異を感じなかった。(バッテリーの充電状況にも左右される)
「ヤリス」同様モーター駆動によるパワフルな加速フィールは市街地でも有効。
「トヨタ チームメイトアドバンストパーク」と呼ぶ自動駐車機能も試したが、(私の知る限りでは)初めて実用に耐えるレスポンスで車庫入れを実現していた。これなら面倒な車庫入れを積極的にクルマに任せるのも悪くないと感じた。
そろそろ結論を。欧州市場やWRCを見据えたハード志向の「ヤリス」に対し、「アクア」は国内市場向けに「ヤリス」の尖った部分を万人向けのマイルド志向に仕立て直した味付けが何よりも特徴的。確かに「ヤリス」との差異化に成功していたから目標は達しているのだろうし、国内の大ヒットは確実だろう。
「アクア」はホイルベースを「ヤリス」から+50mmの2600mmとし、主に後席空間を強化した効果は認めるものの、同セグメントの「ノート」や「フィット」と比べると特筆するほど実用性が際立つキャラクターでもなく「ヤリス」との差異は小幅に留まる印象だ。
個人的に「アクア」はもっと「ノート」・「フィット」方向へ振って良かったのではないかと思うがいかがだろうか。私が選ぶのであれば、よりキャラクターが立っている「ヤリス」。恐らくクルマ好きを自認される方は総じて「ヤリス」の方が好みなんじゃないかな~。
トヨタには今こそ2003年登場の2代目「ラウム」で提唱した「ユニバーサルデザイン」を最新の解釈で構成し、高齢化社会への回答を見せて頂きたい。「ヤリス」をベースにそんな1台が現れることを期待したい。


↓私は「ヤリス」の方が好みでした。
Posted at 2021/08/12 23:27:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年07月25日 イイね!

[試乗インプレッション]トヨタ「GRヤリス」"RS"(FF/CVT) トヨタ車が初マイカーに??

[試乗インプレッション]トヨタ「GRヤリス」"RS"(FF/CVT) トヨタ車が初マイカーに??以前からずっと乗りたいと思っていたトヨタ「GRヤリス」にじっくりと乗ることが出来た。今回テストしたのは「GRヤリス」のエントリーモデル「RS」(1.5L/FF/CVT)。
「GRヤリス」と言えば、1.6Lの3気筒ターボエンジン搭載の過激な「RZ」系をイメージするのは当然だが、私が注目するのは比較的穏やかで手頃な「RS」。
過去の苦い経験(スバル「インプレッサWRX STi」)から、自身が好むクルマは過激なハイパワー4WD(所謂ラリーホモロゲ的なクルマ)では無いと骨身に沁みている(笑)。それ故「GRヤリス」でも過激な「RZ」系はマイカー候補に入れてない。(たまに乗るは大好きだが...)
とは言え、乗らず嫌いも具合が悪い。事前にトヨタ販売店で短時間ながら「RZ"High Performance"」に試乗させて頂いた。詳細はまた別記事を書く予定だが、電動化が叫ばれる時代によくぞ誕生したと嬉しくなる素晴らしいパフォーマンスのクルマだ。モリゾウ氏を筆頭とするトヨタの本気が結実していた。しかし、やはり私の日常使いにはオーバースペック。マイカーに迎えても終始持て余すことは必至だろう。
さて。「GRヤリス」のエントリーモデル「RS」に注目した理由は、Bセグメントながら贅沢な基本設計と生産工程(GRファクトリー)を与えられた稀有な開発背景に比してリーズナブルな価格(265万円)。そしてようやく登場したトヨタ謹製のスポーツモデルに乗ってみたいから。
最近は"ホットハッチ"なんて言葉も死語になりつつあるが、プジョー「208」やルノー「ルーテシア」あたりと競合する300万円前後の2ペダル・スポーツハッチだと思えば「RS」も結構面白い存在だと思うがどうだろうか。世間では「なんちゃってグレード」的な理解をされる節があるのは本当に残念。
何を隠そう、クルマに興味を持った小学生の頃からトヨタ嫌い。これまで28台のマイカーを乗り継いだが、今の所トヨタ車はゼロ。
豊田章男氏が社長に就任したのは2009年。「もっといいクルマづくり」「道が人を鍛え、クルマを鍛える」と繰り返し発言していた。その考え方には大きく共感するのだが、なかなかトヨタ製品からその兆しが見えず悶々としていた。
「86」も「GRスープラ」も他社の腹を借りて誕生したスポーツモデルだったのに対し、「GRヤリス」はトヨタ謹製のスポーツモデル。クルマの電動化・EV化が急激に加速する中、ギリギリ間に合った最終列車。
というわけで、今回の「GRヤリス」は割と本気のテスト企画。乗って良ければ初めてトヨタ車をマイカーとして新車購入するつもりで望んだものである。

札幌市内では「RZ」系の試乗車は複数存在するが、「RS」は用意されない。聞けば「RS」は2WD故に北海道では売れないと判断したらしい。
ならばレンタカーを調べたが札幌周辺で「GRヤリス」をレンタカーで提供する会社はなく、道内では旭川・函館・釧路のトヨタレンタカーで「RS」の用意が有るとの事。早速トヨタレンタリース旭川に予約を入れた。
前置きが長くなったが、レンタカーの「GRヤリス」で6時間・202kmを走行。(旭川~美瑛~十勝岳~富良野~芦別を往復するルート)途中結構なワインディングロードも含む絶好のドライブルート。
当日は気温35℃を超える異常な猛暑。日射病の懸念から、屋外での写真撮影は最低限になったのはチト心残り。もちろん「GRヤリス」のテストには充分過ぎる内容となった。

結論から言えば、「GRヤリス」のマイカー購入は断念である。これは本当に残念で、事前の期待値が高かったから結構ショック。まぁ仕方がない...これも現実。
私が感じたこのクルマの「良いところ」・「残念なところ」を以下に書いておくのでご参考まで。

まず「良いところ」から。
「GRヤリス」の実車と対面し、ベースモデルの「ヤリス」とは圧倒的に違う存在感(オーラ的なもの)にはちょっと驚かされる。張り出したフェンダーや18インチのタイヤ/ホイールが一般的な実用車とは違う事を自己主張してくる。
個人的に「GRヤリス」は後ろ姿が良い。バンッと張り出したリヤフェンダーを眺めているだけでクルマ好きは楽しめる。今時3ドアの専用ボディを纏うクルマなんてそう有るものではない。(アバルト595とか...)
サッシュレスのドアを開け、室内に乗り込むとサイドサポートの強いスポーツシートが否が応でも雰囲気を盛り上げる。
チト残念なのはメーターパネル。4.2インチ液晶を挟み、両側にタコメーターとスピードメーターを構成する極めてシンプルなレイアウト。視認性は抜群だが、なにやらもの寂しい意匠。大げさな加飾は不要だが、もう少しスポーツマインドを駆り立てるデザインや仕掛けも欲しいところだ。
走り出してすぐ驚かされるのは、ビシッと堅牢な高剛性ボディ。更にはベースモデルの「ヤリス」とは全く次元が異なる程によく動くサスペンション。225/40R18の大径タイヤを涼しげに履きこなす様はちょっと感動レベル。
従来的価値観で言えば、こういうスポーツモデルの脚は「ガチガチ」と相場が決まっているが、最近気合の入ったスポーツモデル程、実は脚がよく動く「しなやか」系に進化している。「GRヤリス」もこの系統だ。
ステアリングも剛性感に溢れ、その回転フィールも精緻で滑らか。ハンドルを回す行為そのものが「気持ちいい」と思えるのは大したもの。
エントリーモデル「RS」でもルーフはリアルカーボン。ボンネット、ドア、ハッチゲートはアルミの贅沢仕様。流石にブレーキはエンジン出力に見合ったサイズにダウングレードされるが、玄人好みのストローク量に応じて制動力が高まるセッティングに思わずニヤリとさせられる。
クドいが、これで265万円(税込)~なのだから、ここまで書いた内容重視で「RS」をオーダーしても損はしない。このクルマの「良いところ」はこんな感じ。

次は「残念なところ」。
異論を恐れず断言すれば、このクルマの弱点は「CVT」。もうこれしかない。
ベースモデルの「ヤリス」にも搭載される1.5L(NA)の3気筒ダイナミックフォースエンジンは120ps/6600rpm 14.8kg-m/4800-5200rpmを発揮。
スポーツモデルに搭載するエンジンとしてはギリギリのスペックだが、前述した贅沢なボディ・骨格・足回りを日常シーンで味わうクルマと思えばこんなもので充分。これで遅いならば、むしろ日頃の運転スタイルを反省すべき。但し、ドライブモードセレクトスイッチは常に高レスポンスになる「POWER」モード一択。このクルマに「ECO」は要らんでしょ??
この3気筒エンジンは今どき珍しい高回転型。ライバルが採用するダウンサイジングターボエンジンでは味わえない爽快な回転フィールが魅力。まぁその一方、3気筒特有の振動やノイズもあるから好みはあるだろうが。
ベースモデルの「ヤリス」でもガソリンエンジンモデルは発進用ギヤを持つ新開発の"ダイレクトシフトCVT"を搭載。ゼロ発進時に不快なラバーバンドフィール低減に成功したが、山道など加減速を繰り返すようなシーンでは、依然としてラバーバンドフィールが露呈していた。
「GRヤリス」に"ダイレクトシフトCVT"を搭載するにあたり、10速の(擬似的な)スポーツシーケンシャルシフトとパドルシフトを新たに追加している。発進時以外のラバーバンドフィールにも当然手が入れられたものと期待したが、根本的な解決はされなかった。
むしろ、折角搭載したスポーツシーケンシャルシフトも、動作・反応速度は悪くないが、変速フィーリングが悪い。「パンッパンッ」という感じではなく、「パウウン...パウウン..」と正にラバーバンドが揺れるような不快なフィーリングがあり、これが決定的な残念ポイント。
結局の所「CVT」に課題があると、エンジンの回転フィールも不自然なものとなり大きな影響を受ける。ワインディングロードに入ってドライバーとのシンクロ感が得られないのは致命的だった。
個人的に山道では2ペダルでもマニュアルシフトダウン・エンジンブレーキを多用したい。現状の「GRヤリス」では到底許容出来ないと感じた。(逆にほぼフットブレーキしか使わないタイプの方は感想が異なるかもしれない。)

....という訳で「GRヤリス」の「RS」は、デザインや骨格の贅沢設計など数多くの魅力を備えていた。更にこれだけこだわったモデルをこの価格帯で販売出来るのはトヨタだけだろう。
一方、AT限定免許の方にもスポーツモデルの門戸を拡げ、「GRヤリス」拡販の重責を担う「RS」にあの「CVT」が適役とは思えなかった。
勿論、ミッションを「GRヤリス」に専用開発なんてすれば価格はウナギ登り...となるのも見えるから、そんな簡単な問題ではないだろう。まぁ個人的に「CVT」はそろそろ全廃で良いと思うのだが。
ベースモデルの「ヤリス」に乗った印象ではCVTのガソリンモデルより、ハイブリッドモデルの方が圧倒的にスポーティーでストレスが無かった。「GRヤリス」も2ペダルはハイブリッドにした方がむしろトヨタらしく良かったのではないだろうか。
(もしくは目的と離れてしまうが「RS」にも6MTを設定するとか.....)
残念ながら、我が人生初のトヨタ車購入はお預けとなったが、機会があれば「GRヤリス」をマイカーに迎えたいという気持ちに偽りはない。是非今後の改良タイミングでトランスミッションに根本的な対策が施されることを期待したい。



Posted at 2021/07/25 21:09:16 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年07月23日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ「MAZDA2」15C(AWD/6AT) vsヤリスの結論

[試乗インプレッション]マツダ「MAZDA2」15C(AWD/6AT) vsヤリスの結論レンタカーでマツダ「MAZDA2」に乗ったのでレポートしておく。
最近レンタカーではトヨタ「ヤリス」が多いため、個人的にBセグメントのベンチマークに設定する「MAZDA2」との比較をしておきたい。
今回「MAZDA2」はベースモデル「15C」で価格は167.9万円(AWD/6AT)。メーカーOPは装着されない素の状態だった。
「15C」はタコメーターも省かれた法人需要主体のローコストモデル。とは言え、マツダの良心で基本的な安全・快適装備は揃う。レンタカーとして乗る分には何ら問題はない。特に、他車ではメーカーOPでも設定されない事もある「ブラインド・スポット・モニタリング」が標準装備されるのは強調しておきたい。
早速「MAZDA2」に乗り込んで感じることは、素直で適切なドライビングポジションがスッと取れること。なんか我が家に帰って来たような安心感すら漂うあたりは大したもの。
手や足を伸ばした先に有るべきものがある。5ナンバー枠に収まるコンパクトなボディと合わせ「人馬一体」と叫びたくなるフィット感が嬉しい。ベースモデルでもステアリングのテレスコ機能が省かれないのも高評価。FFモデルなら145.9万円の超バーゲンプライス。もはや神々しく見えるほど。(今時こんな価格では軽自動車も買えませんよ....)
「MAZDA2」で走り出すと低価格ながら、真っ当なクルマに乗る満足感がしっかりと得られる。前述した良好なドライビングポジションに加え、4気筒エンジンと6速ATの組合せがそう感じさせるのだろう。
「ヤリス」のガソリンエンジンモデル(1.5L)はあまりにも酷かった前身「ヴィッツ」から大躍進を果たしたが、やはり3気筒エンジンとCVTの組合せは何かと気になる挙動があり、エントリーモデルに乗っている事を意識させられてしまう。それでいて価格は「MAZDA2」よりも相当高価(ざっくり+30万円)なのだから、ここはマツダを褒めるべきだろう。
但し、「ヤリス」のコーナリング性能はちょっと驚く程に高いことは評価したい。これまで「MAZDA2」のコーナリング性能に不満を感じたことはなかったが、同コースで比較すると明らかに「ヤリス」の方がコーナリング速度が高く安定している。AWDモデルは贅沢にもリヤサスがWウイッシュボーンになることも要因だろうか。
また設計年次が新しい「ヤリス」の美点として、ボディやステアリング周辺の剛性(感)はお見事。トヨタの本気度を垣間見る瞬間である。
残念なことに「ヤリス」は価格が高い割に、ロードノイズが盛大で耳障りなことや、各部の質感が物足りないなど、トヨタらしい(?)確信犯的な割り切りも散見される。
そろそろ結論を。「MAZDA2」と「ヤリス」の1.5Lガソリンエンジンモデル(AWD)比較では僅差で「MAZDA2」を勝者としたい。やはり3気筒エンジンとCVTの組合せの減点が大きかった。「ヤリス」も6速ATを搭載していたら「MAZDA2」に勝ち目は無かったと思う。(CVTがお嫌いではない方は評価が変わるかも)
「MAZDA2」も完全にモデル末期。来年あたり新型が登場しても不思議ではない。恐らくそのタイミングで「MAZDA2」の価格は上がるだろうから、再度「ヤリス」と比較をしてみたい。



↓トヨタ「ヤリス」のガソリンモデル。
Posted at 2021/07/23 23:41:33 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

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「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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